星の神子~Saga of Terra~
のし
童話『星の神子』
とおいとおいむかし
みんながえがおでくらすだいちに 『ほしのみこ』というひとがいました
ほしのみこさまは あらそいのたえないだいちに
かみさまからつかわされた かみのみつかいでした
おちこんでいるひとがいれば いっしょになやんであげたり
びょうきでくるしんでいるひとがいれば つきっきりでかんびょうしたり
おおげんかをしてるひとがいれば おたがいあくしゅでなかなおり
ほしのみこさまは たったひとりでしたが
ひとりでもげんきにしようと ひとりでにしへひがしへ
ほしのみこさまは たったひとりでしたが
みんなをしあわせにしようと ひとりできたへみなみへ
そうやってしばらくたったでしょうか
みこさまとおなじきもちになったひとたちが どんどんなかまになっていきました
そんなみこさまを よくおもわないひともいました
そのうちのひとりは こんなことをいいました
「みこさまが かみさまのちからを ひとりじめするなんてとんでもない!」
そのひとは みこさまのもってたちからを こっそりととうばっていきました
かみさまは それをみのがしませんでした
いかりくるったかみさまは みんなのせいだといいはなち
じめんに かぞえきれないほどのいかづちをおとしたのです
これはこまったと みんながあたまをかかえてしまいます
「わたしが かみさまのおいかりを しずめてまいります」
なのりでたほしのみこさまは てんにかえることになりました
まもなく てんからのむかえがやってきました
それはおおきなおおきな おしろよりもおおきなはこぶねでした
はこぶねにのりこむまえに みこさまはいいました
「みんながこまったときに わたしはやってきます
だから そのときはてんにむかって いのりをささげてください」
とおいとおいむかしのこと
みんなはいまでも まっています
あのやさしかった ほしのみこさまにあえるのを……
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