友へ
@Laura
第1話イタリア料理店 やっと立ち上がったが
両親が紆余曲折を経、17歳離れた妹の誕生を機に奮起し、ようやくイタリア料理店開業。
1990年平成23月1日、父の剣友たちがトンカチトントン建てたイタリア料理店アンセルモここに完成、開業開始
父が自分の店を持つまでは少々時間と労力がかかった。
母の一徹な想いに裏打ちされた行動なしにはありえなかった。
その二人、今でも奥底ではLoveでつながっているのに離婚して、一番下の妹と一緒に三人で暮らしている。
最近、鬱で世間と距離が離れているが、家庭内で鬱憤を爆発させ、家の中が嵐が去った状態なので、母はまた、うちへ避難してきた。しばらく居てくれるとのこと。ラッキー
アンセルモ開業時、妹は生まれたばかりだったので、母は左手一本で赤ん坊を抱えながらサービスをした。ときに知らないお客さんに、ちょっと持ってて下さい、と預け、他のお客さんの接待へ。
そのお客さん、食べる邪魔しなかったのかなどと危惧するとヒヤヒヤしたものだ。
妹は、その頃から色々な人に育てられた。パンパースを高校の帰りに、今はなきトポスで買って、ロードレーサーのハンドルにぶら下げて走り帰ったり。懐かしい。
制服のスカートでまたがったので、車輪に挟まって油まみれになったり、やぶれたり、泥よけが無かったので、雨の日は背中に見事に中心に一本線ができたりと、また、グワッと右足を上げて乗るので、パンツ丸見えでヤバかったこともあったらしい。
話は逸れる。
初めて付き合った彼女、今は体育ばか教授だが、全く同じ自転車で登校してて焦った。焦りというか、マネすんなというのが正直なとこだった。
そいつとは中学も一緒で、やつは福岡、剣道がめちゃくちゃ盛んな九州から小学生のときに転校してきて、荒くれヒラメというあだ名だった。あまりにもクラスの中で暴力沙汰がひどかったので、お母様はそのエネルギーを剣道に使わせたそうだ。兄貴も剣道をやっていてイケメンだったはずだが、やつはビミョーだ。
こじんまりした彼女の素敵な住まいに連れていってもらったとき、ご両親がいて、樋口可南子さん似のお母さんと、小さいけど渋くて格好いいお父さんに焦った。
今度は、1週間法事で誰もいないから飯作りに来て、とヤツに言われたが、当時、いや未だにアホな私は、卵焼きでも作ればいいのかな、鳥のからあげも作るかな、とアホ真面目に献立を考えるのに精一杯であった。
卵焼きは家庭科で習ったのでそこそこ旨い。
もっとも2週間でフラれたのでその機会はなかった。いい思い出もあまりない。
今は、特に真相を確かめたくないが、本当にヤツは、ただ、飯を作ってもらいたかったのだろうか。そもそも、私が料理はできればしたくないことを知らないはずはないのに。他に何かすべきことはなかったのか。
世間では天才的な大学准教授とか言われているそうだが、ヤツを味合わされた私にとって、彼女のそれは牛の舌にすぎない。牛タンに同じ。
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