燃費を向上させるコツ(ガソリンエンジン編)

燃費を向上させるコツ(ガソリンエンジン編)導入

 ガソリンエンジンとは、ガソリンをエンジンの中で爆発させ、爆発のエネルギーを使いタイヤを駆動させます。では、エンジンの中で燃えるガソリンの内、どれくらいのエネルギーがタイヤに伝わっているのかをご存じでしょうか? 大体30%~40%と言われています。すなわち、残りの60%~70%はタイヤを回す力とならずに捨ててしまっていると言うことなのです。


 では、どのような形でエネルギーを捨てているかを順を追ってお伝えいたします。


 1つ目が排気損失です。おおよそ30%から40%ほどを捨てることになります。エンジンの中の爆発の圧力がピストンに伝わることなく外に排出されるのが原因です。このエネルギーを無駄にしないためにアトキンソンサイクルエンジンを搭載したり、ターボチャージャーを使用したり、別のものにエネルギーを使う方法もあります。これらの装置の詳しい説明は後ほどさせていただきます。


 2つ目が冷却損失です。おおよそ30%ほどを捨てることになります。エンジンの中で燃料が燃えるときに、爆発圧力と熱が発生しエンジンを加熱します。そのままではエンジンがオーバーヒートしてしまうため、エンジンを冷やすのです。せっかく暖めた熱を冷やすと言うことはとても効率が悪いことです。これが冷却による損失です。


 この熱エネルギーを無駄にしないために、行っていることが室内ヒーターです。寒い日にエンジンを掛けてもすぐに暖房が出ないと経験はありませんか? エンジンの冷却水が暖まらなければ、暖かい風は出ません。そういった構造になっているのです。


 3つ目は機械損失です。機械が動くのを妨げる力のことです。損失で言えば数%です。たとえば、機械が回転することの歯車の抵抗や、摩擦の抵抗なのです。オイル交換を怠ってはいませんか? 機械の動きがスムーズでなければ損失に繋がります。


 4つ目はポンプ損失です。これも数%と言われています。これはエンジンが空気を吸う際に発生する損失です。最近の車では、スロットルバルブをわざと開き側に制御して、負圧を減らすエンジンも存在します。ドライバーが任意で減らすことはできないでしょう。


 このように多くの損失を抱えるエンジンを、より効率よく使う方法を次のページから記載してまいります。

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