前のエピソード――燃費を向上させるコツ（ガソリンエンジン編）アトキンソンサイクルエンジン

ここではアトキンソンサイクルエンジンのメリットとデメリットをお伝えします。

メリット

・膨張行程を増やすことで燃焼による爆発のエネルギーの多くをエンジンが受け止め、タイヤに伝えることが可能である。

デメリット

・圧縮の行程、すなわち圧縮する容積を減らすことで、相対的に膨張の行程を増やすため、圧縮するガソリンと空気の量が少なく、排気量の割りにエンジンパワーがない。

・燃焼の関係上、アイドリング回転数を低くできない。そのため、アイドリング時には通常のエンジンと比べ燃料を多く消費してしまう。アイドリング時の燃費が異常に悪い。

　以上の点がアトキンソンサイクルエンジンの主なメリットとデメリットとなります。

　特にデメリットを見ていただきましょう。エンジンパワーがない、アイドリング時に燃費が悪い。とにかく悪い事が多く、現在、アトキンソンサイクルエンジンはガソリンエンジン単体としては使用されていないのが現状です。しかし、この欠点が解決出来れば実用化が可能だと思いませんか？　その欠点を解決して車があるのです。それが今、流行りであるハイブリッドカーです。ハイブリッドカーにはエンジンとモーターで動く車です。エンジンのパワーが低くてもモーターで補う。アイドリング時はエンジンを止める。それによりアトキンソンサイクルエンジンをハイブリッドでは良く使用しています。詳しくはハイブリッド編をご覧ください。