燃費を向上させるコツ(ガソリンエンジン編)直噴エンジンのメリット
先ほどお伝えした直噴エンジン。では、何が優れているのでしょうか? その辺りを説明していきます。
ガソリンエンジンは14:1の混合割合で燃やしている話は以前させて頂いたかと思います。空気14に対してガソリンが1の割合です。これより空気が多ければガソリンが薄くなり爆発が起こらなくなり、ガソリンが濃くても効率よく燃えません。
もし、もっとガソリンの割合を少なくしてエンジンが動くとなればどうでしょうか? ガソリンの割合が少ないということは、ガソリンを多く使わなくても良いとなるのです。そんな夢のような話が実はあるのです。それが今回、説明する直噴エンジンと呼ばれるエンジンです。
では、なぜ少ないガソリンの割合(空燃比)でエンジンが動くのでしょうか? それには実はカラクリがあるのです。
通常のエンジンでは、あらかじめ14:1の割合で混ぜた混合気(空気とガソリンを混ぜたもの)をエンジンが吸います。そのため、エンジンに入る混合気の割合は14:1になるのです。
直噴エンジンは、まず空気しかエンジンは吸いません。そこが通常のエンジンとの大きな違いです。そして、エンジンが爆発する寸前にガソリンをエンジンの中に入れます。エンジンにガソリンを入れる際、スパークプラグと呼ばれる点火装置の近くのみ14:1の空気とガソリンの混合割合になるようにします。14:1の混合割合なら燃えるとお話させて頂きました通り燃えるです。しかし、エンジン(シリンダー)の隅の方には空気しかありません。すると、トータルではエンジン内は14:1よりもガソリンが薄い状態を作ることができるのです。おおよそ50:1を実現しているとのことです。
しかし、ガソリンの量を薄くするとデメリットが生じます。ここまで読まれた読者なら気がつくかもしれません。ガソリンが少ないということはパワーが出ないのです。
そのため、この燃焼方式、成層燃焼は力が必要な時は行っていません。力が必要な時は別の燃焼方式を行っているのです。
走行状態に応じて噴射パターンを変えるのもこのエンジンの特徴です。ではどのような噴射パターンがあるかを次に説明させていただきます。
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