第94話 我が名はゼン・ガーゾンボルト!
「うむ。
それも青春だな」
そう言って20代後半くらいの男の人が現れた。
「ゼンか……
久しいな」
バルドさんは、そう言ってその男の人の方を見る。
「誰……ですか?」
俺は、警戒しつつも尋ねた。
「我が名は、ゼン・ガーゾンボルト。
全てを護る鉾なり!」
「ゼンさん??」
俺が首を傾げているとバルドさんが言葉を付け足す。
「ルシファーの幹部のひとりだ。
ゼン、ボムは今日は来ていないのか?」
「うむ。
ボムは、リハーサルの準備があると言って出かけた」
「そうか、あいかわらず自由だな」
「それが、ウチのリーダーだ」
バルドさんとゼンさんが言葉をかわす。
「ふたりは、知り合いなんですか?」
「まぁ、昔ちょっとな……」
バルドさんは、そう言ってうなずく。
「で、十五君は無事なの?」
一花さんが、ゼンさんに尋ねた。
「無事だ。
今は、亜金って子と行動を共にしているらしい」
「プレやカイは?」
バルドさんが俺よりも先に尋ねる。
「部屋は別だが無事らしい。
今、十五のゲートの能力で我がギルドとの道を繋いでもらった。
これでいつでもテオスの城に突入できるぞ」
「わかった。
今すぐ向かおう。
ミズキ!かみさまと万桜。
あと玉藻と優心に連絡だ。
軍鶏爺とマスターは――」
バルドさんが、そう言うとすぐにマスターの声が返ってくる。
「ここにいますよ」
「ワシもおる」
軍鶏爺とマスターが現れる。
「今回は、お前たちにも出撃してもらいたいのだが……」
「構いませんよ」
マスターが、小さく笑う。
「うむ。
カイちゃんと亜金、プレゲトンに十五君の奪取じゃな?
もちろん、全力をつくすぞ」
軍鶏爺は、そう言って自慢の髭をなでた。
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