閑話 ローズと仕事と恋愛と (リクエスト)

 今回はローズ×ガバイナ、ラハンド組の話でござるな。ローズ目線で普段どんな感じで五人がつるんでるのかを簡単に書くでござるよ。時系列は転生するよりもっと前でござる。

 ちなみにローズが皆と出会うまでとかはLevelmaker本編終了後にでも書こうかなと思ってるでござる。……え、いつになるかって? ……いつだろう。

#####



「ローズ!」

「来たか」

「今日もいい匂いがする!」



 ギルドで待ち合わせをしていたらマーゴがいの一番に我の元にやってきた。今日は五人で仕事に行く予定なのだ。マーゴは我に顔を近づけてくる。こいつは我から薔薇の香りがするのが好きらしい。

 我も我で、マーゴは我が目指す恋愛をする乙女のお手本のようなヤツだから友人として好きだ。あと、普通の人間ではなく存在が希少な魔族である点も好感がもてる。



「やぁローズ! 今日もいい天気だね! そう、君の可憐な金色の毛髪のように……」

「何を寝ぼけたことを。今日は曇りだ」

「大丈夫、晴れてるのはゴッグの頭の中だから」

「知っている」

「手厳しいなぁ」



 マーゴを追ってきたコイツは、我が友人と呼んでいる人間の中で一番軟弱者だろう。毎回……たしかナンパとかいうやつをしてくる。軽く流されるのをわかっているのにも関わらずだ。まあ本気で好意を抱いているわけではないらしいから簡単に流せるのだが。

 お、あとの二人もやってきたようだな。



「お前ら子供みたいに走ってくなよナァ」

「いいじゃないか、元気で」



 ラハンドとガバイナだ。

 ラハンドはいい奴だ。マーゴが心底惚れ込んでいるのもわかる。見た目は私が今まで出会ってきた人間の中で一番怖いが、優しさと面倒見の良さは随一だろう。……うん、やっぱり見た目で損しているという言葉をまるごと体現しているような奴だ、いつ見ても。この元ドラゴンである我ですらガバイナに紹介されて初めてあった時はビビってしまったものだ。

 そしてガバイナ……。今日もなんて凛々しい。我はこいつと初めて仕事をした時から確信している。我はこいつのことが好きなのだと。我が人間になった理由である人並みに恋がしたいという欲求を、ガバイナなら存分に満たしてくれるだろう。何故だかわからないがそんな気がするのだ。心の臓の鼓動があからさまに早くなっている……!



「……ねぇゴッグ」

「なんだいマーゴ」

「私とローズのサポート、よろしくね」

「いつも通りね、はいはい。まったく僕は僕で可愛い女の子とラブラブデートがしたいっていうのに」

「いいじゃん、ここ一ヶ月は彼女いないんだから暇でしょ?」

「まーね」



 ひそひそと何を話しているかわからなぬがゴッグとマーゴは双子というだけあって仲が良いな。……我はこの二人から『きょうだい』という男女間で絶対に恋愛が成立されない関係を学んだ。今や兄弟という存在など当たり前だが、男と女は付き合うものだとばかり考えていた我はこの二人をみて目からウロコが出そうになったものだ。

 む、ガバイナが我の前に立った。



「調子はどうだローズ」

「よ、良いぞ! うん、良いぞ! えと、えーっと、しっかり仕事はこなせるぞ!」

「そうか、なにか考え込んでいる様子だったから心配したが杞憂だったようだな」

「ふ、ふん! 我は悩みなど普通の輩と違ってウジウジ考えたりしないのだ! 竜族だからな! 心配は無用!」



 せっかくガバイナが心配してきてくれたというのに我は何を言っているのだろう。良い、良いのだ、本当は良いのだガバイナ。もっと我のことを心配してくれ……。思われてるって考えるだけで胸がキュンとするのだ。



「顔が赤いが……」

「そいつは回復魔法使えるからなんかあったら自分で治すだろ、な! ガバイナ、もう一回今日行く仕事の確認しようぜ」

「あ……ああ」



 ふ、ふう。顔が赤いことを突っ込まれるのは慣れないな。ガバイナが近くにいるとつい勝手に顔が赤くなってしまうからな。まったく、素の我と同じ黒と金の肌ならばその程度のことで悩むことなどなかったのに。人間とは不便なものだ。

 


「ね、ローズ」

「な、なんだゴッグ」

「実はね今回、私とゴッグでローズとガバイナさんが距離を縮めることができるかもしれない作戦を思いついたの」

「それは本当か」

「うん。じゃあ教えるね」



 そう言って前回も作戦に乗ったが、我が恥ずかしい思いをするだけだった。まさか人間ごときにお姫様抱っこされるなど。それもガバイナに! それに自分自身まだラハンドとくっつけてないマーゴと、最近彼女と別れたばかりのゴッグじゃ不安が残るばかりだ。

 しかし私は乗ってしまうのだ。毎回な。なんでだろう。自分で自分が阿保なんじゃないかと思えてくるのだ。



「ごにょごにょ、ごにょ……」

「なるほど、今回はそういう作戦なのだな」

「きっとうまく行くよ!」

「まっ。マーゴの恋愛に関してのうまくいくは当てになんないけどね。あ、ラハンドさん達戻ってきた」

「おいテメェら! 時間になったから行くぞ!」



 よし、今日こそはガバイナに愛を伝えるのだ。仕事中でもなんでも、チャンスがあればある時に!

 む、ガバイナがまた私に近づいてきたぞ。



「今回も頑張ろうな、ローズ」

「う、うんっ……」



 あっ、そんな風に微笑まれたら我……! 前を見れなくなっちゃう!




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・アリム×翔 【済】

・アリム×父親

・アリム×リル

・アナズム女子メンバーによる女子会(アリム有)

・有夢×翔 (出会った当初) 【済】

・翔×リル(新婚生活)

・侍(幻転丸)×翔 (武人談義)

・有夢家父×カルア 【済】

・ウルト×シヴァ

・ローズ×ラハンドやガバイナ 【済】

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