第702話 女子だけのお風呂 (美花)
「と、いうわけだからごめんね、ボクは後でサックリと一人で入るから」
そう言って有夢は一緒にお風呂に入らないって言い訳をしたの。本当は男だってことを知ってる桜とリルちゃんが居るから仕方ないこと。
お祭りのこと考えなきゃいけないっていうのも本当だしね。
逆に今までこの女子会で有夢も一緒に入ってたことを離すと、桜が度肝を抜かしていた。
『他の女の子と一緒にお風呂に入るって……許したの、お姉ちゃん!?』って。
たしかにそういう考えもできるけど、やっぱりアリムの時の有夢は感覚的にも完全に女の子だから大丈夫なのよね。……男に戻ったあと、それを思い出しているかどうなのかは知らないけれど。
有夢も……男の子だしなぁ。翔に対してはちょっと怪しいけど恋愛対象として男好きではないって、私と付き合ってから夜を数えきれないくらい共にして証明されてるもの。
だから…リロさんとかを見て、男に戻ってから興奮を私以外で覚えたりしちゃう可能性がないなんて言えないのがちょっと辛い。地球じゃエロ本持ってたし…。
「どうしたんのだ、ミカ。そんな思いつめたような顔をして」
「あれじゃないですか? ほら、アリムちゃんとミカちゃんはお付き合いしていますから…。人一倍がっかりなさるのはなんらおかしくありません」
さっきまでの1人考え事がまさか顔に出てたなんて。
まっ、有夢が浮気をすることなんてないだろうし、気にしなくていいかもしれない。
「お姉ちゃん達、レズカップルってことになってるんだ…」
「そうよ」
「でも側から見たら女子にしか見えないあゆにぃのこと大好きだし、その気がもともとお姉ちゃんにはあったのかも…」
「えっ…うーん、確かになくはないかもねっ」
「やっ」
私はここ、脱衣室で、ブラを取ったばかりの桜の胸を揉んだ。相変わらずマシュマロみたい。……しかも前に揉んだ時よりバストがそこそこ上がってる…?
そのうちリルちゃんと同じ大きさくらい…いや、それよりもちょっと大きいくらいになるかもね。
私は今で打ち止めっぽいけど。
地球に戻ったらEカップあるし十分よねでも夜伽のたびによく揉まれているからそのうち今より大きくなるかも。……正直これ以上大きくなられても重たいだけなんだけどなぁ。
「お姉ちゃん、やめてよっ」
「えっ…ああ、ごめんね。総合的に叶君より揉んじゃって」
「…ま、まだ一回も触らせてないもん。だから叶と比べちゃだめっ」
顔真っ赤にしちゃって、自分の妹ながら可愛いやつめ。
「本番が来たら乱暴にされない限り嫌がっちゃダメよ?」
「か、かにゃただからきっと大丈夫よ…。わ、わたしもその時が来たら受け入れるし」
「それがいいと思う」
私達6人はついにお風呂に入る。
これだけ人がいると、なにか宿泊でもする気分ね。ああ、カルアちゃんたちにとってはそうだったわ。
体をしっかり洗って、ついでに洗いっこしてから(残念だけどお嬢様ばかりだから変なところ触れたりするのは、ローズ含め3人だけ)、湯船に浸かる。
「あ…あの」
「なんですか?」
「さ、サクラさんって、ミカちゃん達の世界では、ミカちゃんの実の妹なんですよね?」
「はい、3歳差の妹ですね」
ミュリさんがこっそりと話しかけてきた。
そして、差分の胸と桜の胸を交互に見ると、溜息をつく。
「……お幾つなんでしたっけ?」
「桜は14ですね」
「14歳…それであの大きさですか…。かなり大きい…。私、そろそろ19なのに…全然…」
「い、いいじゃないですか、オルゴさんは胸の大きさとか気にしないんでしょう?」
胸よりも魅力的な部分たくさんあるしね、ミュリさんは。無垢な性格とか。
「そ、そうです、そうですよ。ですから前ほど気にならなくはなりました。なりましたが……無いよりあった方がいいじゃないですかっ!」
「ちなみに、本当の私は桜より1段階大きいですよ」
「うわーん!」
ちょっと最後の一言でとどめを刺しちゃったかもしれない。ミュリさんはリロさんの隣にゆっくりと戻ると、リロさんとリルちゃんの二大巨乳の胸を見てため息をついた。
それにしてもリロさんとリルちゃんって、文字に起こすと字面が似てるわね。
もしそういう機会があったら間違えないようにしないと。
「わふん、それにしても私より大きな胸の子、学校と奴隷調教場以外で初めて見たよ」
すっかりローズと仲良くなったリルちゃんが、彼女と話し終えると私のところに来た。きっとリロさんのことね。
それにしても調教場って生々しい…。
「その二つを並べたらダメ。全然違うところだよ」
「あう、そうだね。ところでリルちゃんの見立てだと、あれはどのくらいの大きさだと思う? おおよそのカップ数で答えてよ」
「GかHね」
「あ、やっぱり?」
あれだけ大きかったらさぞ肩凝りが酷いんだろうなぁ。運動もしにくそうだし。私とリルちゃんの時点で苦労してるのに。
「むっ、そういえば皆は好きな人か付き合ってる人間が居るのか?」
「あ、じゃか恋バナでもしましょうよ!」
なんかローズが到達に恋バナを始めたわ。
これは参加せざるを得ない。
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