第443話 ダンジョン探索術実践中
「それで…私はどうすれば良いのでしょうか?」
考えるべきことは。
この探索をして行くうちにスキルポイントは十分に貯まるだろうし、今は回復魔法は必要ないということ。
それと、補助魔法が大切であるということ。
「とりあえず…強化術、今どのくらいですか?」
「そうですね。強化術・改のレベル3でしょうか。今日だけでいくつかレベルが上がり、スキルポイントを入手しましたのですぐに真にあげられますけど…」
「では、お願いします」
ルインさんがミュリさんにDランクの魔核を渡した。
ミュリさんはそれを使って、すぐに強化術を改にしたようだ。
「前からいくらか貯まってたので、すぐに強化術をレベル2にもできますが」
「それも、お願いします」
「わかりました。…そうしました。ところで、STPの方はどうすれば良いですかね?」
「全部を魔力とMPに、半分ずつ。これ以降はまたいくらか貯めてくださいね」
「はいっ!」
すごく素直にミュリさんは全てをこなしてくれる。
補助魔法があるのとないのとじゃあ、全然違うからね、とくにこの人たちは。
『おやすみなさい』と言って、ミュリさんも仮眠を取りに行った。
「それで…僕達はどうすればいいかな?」
ルインさんがそう尋ねてきた。
王子様2人に、騎士団長の息子はどうするべきだろう。
…とりあえず。
「今のところは、剣技系のレベルを上げてください! 周回するうちに魔核が貯まるのでその後に『剣の豪』にしましょう!」
剣の豪を入手するにはCランクの魔核3個が必要だからね。こりゃあしばらく大変なんだけど。
「STPの方は攻撃と素早さを突出させるように、尚且つ、満遍なく振って下さい。オルゴさんは防御にも」
「わかった」
3人は目を瞑ってスキルポイントを振り始めた。
カルアちゃんがトントンと、俺の肩を叩く。
「私は?」
「カルアちゃんはまだだよ。レベルはいくらだっけ?」
「今は…18ですかね」
おお…だいぶ…。
と思ったけど、まあ、そのくらいは上がるか。
「ごめんね、40くらいまでスキルポイントを貯め続けててくれないかな?」
「わかりました、そうします」
カルアちゃんも素直。
ソファに座ってくつろぎ始めた。
そんな中、ミカが俺の肩をトントンと叩いた。
「どしたの?」
「有夢成分が足りなくなった」
「……え?」
な…何を言いだすんだ。
「……今日、全然かまってくれない。有夢だけじゃなくてほとんどみんな、私にかまってくれないの。かまえ」
「かまえってって…んもー、仕方ないなぁー」
俺は可愛いミカの、手を握る。
「すいません、ボクとミカもちょっと休んできますね」
「2人っきりでですか…? まあまあ」
くっ…カルアちゃんがニヤニヤしながら見てる!
俺とミカのキスシーンを目撃したカルアちゃんが、ニヤニヤしながらこっち見てるっ!
「そ、それじゃあそういうことだから……!」
慌ててリビングを飛び出した俺とミカは密かに新しい部屋を廊下に作り出し、そこにしけこんで、とにかく色々した。
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「それじゃあ、3周目だね」
1時間後、もう一度潜る。
今のペースじゃあ、今日は夜になるまでにあと3回くらいしか入れないかもしれない。
「今回はどうするのですか?」
「今回の周回も、さっき倒したアイアンゴーレムのところまでですかね。行けるのならもっと行きたいんですけれど…」
今回の周回では進行は無理をしなければまず開始かもしれない。だけど周回というのは安定と安全の元でやるべきだし…。
「ねえ、アリムちゃん。私のSKPとSTPをちょっと更新してもいいかな? STPをMPに全部つぎ込んで、SKPは火術・真に当てればなんとかならない?」
そっか、さっき3レベル上がったんだっけ。
レベル30以上のSTP3レベル分を全部MPにつぎ込んだら、90になる。
レベルで普通に上げた分も合わせて120。
2~3発分増やせることになる。
それにSKPも45貰ってるだろう。
火術・真のレベルも2くらいあげられる!
「わかりました、そうすれば…次の段階もいけるかもしれません。予想ではCランクの魔物の群か、Bランクの魔物だと次は思います。Cランクの魔物2~3体だった場合…行けます!」
よし、そうすれば望みは出てくる。
一気にレベルが上がるようになるだろうね。
「よし、じゃあ行こうっ!」
俺達は3回目となるダンジョンの探索へと向かう。
途中、Dランクの魔物やその魔物群をルインさん達3人が剣とミュリさんの補助魔法で頑張って撃破。
ミュリさんの補助魔法の効果がでかい。
そして、次に現れたCランクの魔物。
今回はトゥーンドラゴン…チャイルドラゴンの進化系とその取り巻きであるチャイルドラゴンを、ミュリさんの補助魔法で強化されたリロさんの魔法で撃破。
先に進める……!
嬉々として8人で進んで行くその新たな道、その先は、なんと二手に分かれていた。
……どっちかが宝箱ルートだ。
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