第255話 リルのステータス (翔)
リルが冒険者登録してから4日が過ぎた。
リルはゴブリンを狩りまくり、その魔核を提出する事でDランクの冒険者となった。
Dランクってやっぱり、成れるまで早いんだな。
そろそろ、計画していた、部屋を借りるという計画が現実的なものになってきてるし。
二人で多数討伐する仕事をすると、一気に数千ベル稼げるのが良い。
金を大分得た。
ちなみに今のところ宿には、2日前から1週間伸ばすようにお願いしたため、あと4日は宿に入る事になるな。
服もそれなりに揃えたし。
……しかし、やっぱり女物の服の露出が気になる。
まあ仕方ない。それは文化が違うものとして割り切ろう。
なに、目に毒(良薬)だという以外、害はないんだ。
なお、金はリルに自由に使えるように、受け取った報酬の1~2割を渡したりしてる。
リルは要らないと頑なに断っが……正直、俺は女物の下着とかを買うのはこりごりなんだ。
口には出さなかったが、恥ずかしいのなんのって…。
その旨をリルに伝えると、謝りながら、金を渡す事に納得してくれた。
あとそれと、武器は今の所、俺は無し、リルは鉄の斧。
最近、俺もそろそろ近接武器が必要なんじゃねーかと考えてきている。
リルが戦っている最中は俺が魔法を放てないからだ。
しかし、買うのもちょっとな……と、考えていた時、とある本屋で『スキル合成について』という本を上中下巻セットで見つけた。
スキル合成のレシピが書いてあったぜ。
2000ベルしたが…おもわず買っちまったな。
それによると、剣技と魔法の術を合わせるだけで、特定の剣を一時的に生み出す事ができるらしいから、それに、頼る事にしてみる。
次にステータスを整理した時にな。
また、リルは冒険者登録当日とこの3日間の間に6200の経験値を得てレベルが20となっており、自身の急激な成長と、俺の称号の効果に驚いていた。
なお、話を聞く限りでは、スキルポイントの方は俺の称号の恩恵は受けねーみてーだな。
一方、俺は前にステータスを調節した時より経験値が9650増えており、レベルが36になった。
今から、まずはリルのステータスを割り振ろうと思う。
「と、いうわけで、リル。朝っぱらだが、今日はステータスを割り振ろうと思う」
「わかったよ御主人!」
「ちなみに、今日は仕事に行かずにずっと、ステータスのことを考えるぞ」
「ええっ!? ステータスなんてパッパッと決めるものじゃないのかい?」
「いや、ステータスをキチンと管理してこそ、強くなれるんだと俺は思ってる」
「そ、そうなのかな…? 御主人がそう言うなら、私はそれに従うよ」
リルの了解を得たところで、俺は紙と鉛筆を渡した。
「じゃあ、これにステータスをそのまま書き写してくれ」
「ん、わかった」
20分後、リルは俺に紙を返してきた。
…うむ、少し読みにくい字だが、読めないことはない。
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-ステータス-
name:リル・フエン
(奴隷主:ショー)
Level : 20
EXP:6200
HP :200/200
MP :160/160
A(攻撃力):120
C(器用度):100
D(防御力):100
W(魔法力):80
S(素早さ):120
STP:200
-スキル-
SK1)
[E(X):火術]Lv - [E(X):水術]Lv -
[E(X):風術]Lv - [E(X):土術]Lv -
[E(X):念術]Lv - [E(X):癒術]Lv -
[E(X):強化術]Lv - [E(X):弱化術]Lv -
SK2)
[剣技★]Lv - [体技★]Lv 1
[槍技★]Lv - [弓技★]Lv -
[斧術★]Lv 2 [解体★]Lv 1
[探知★]Lv 1 [伐採★]Lv 2
[料理★]Lv 1 [裁縫★]Lv 1
[木材加工★]Lv 1 [農業★]Lv 1
[採取★]Lv 2 [隠密★]Lv 3
SKP:200
称号:[被虐者][耐え忍ぶ者][異物喰らい]
印: -
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SK2が多いな。いい事か? 隠密だけやけにレベルが高いが……。
それと称号の被虐者と耐え忍ぶ者、さらには異物喰らい……これだけで…リルの全てを物語ってるようなもんだな。
「どうしたの? 御主人。私のステータス、何かおかしかったかな?」
「いや…問題はねーぜ…」
「そうかい」
さて、割り振りをどうするかだが…。
それにしても、どうやら獣人ってのは人族より幾つかのステータスが高くなるようになってるみてーだな。
しかし…逆に低くなってるのもある。
みたところ、攻撃4素早さが2割増し、魔法力やMPが2割減だな。
となりゃ、魔法を育てるのは長所を生かせてない事になる。
STPをHP・攻撃・防御・素早さに50ずつ振るのはほぼ、決まったようなもんだろ。
SKPは…どうすりゃいいだろうか。
俺の奴隷として、俺にとっていかに役立つかを考えて振るべきか、それとも、リルを一個人として独立してもやっていけるように振るべきか。
個人的に後者のほうがいい。
でも、リルは前者の方が良いっつーんだろうな。
だとすれば、だ。
どっちにも役立つのが1番良いかもしれねーな。
ここはとりあえず……解体と探知にSKPを割り振って……残りは斧術だな。
俺はリルに、そう提案してみた。
「わかった、その通りにするよ御主人! でも、案外早く決まったね。1時間もかかってないよ?」
「はは、そうだったな。でもやっぱり今日は仕事に行かずに休みにしよう。たまには休みにする事も大切だからな…。あ、割り振り終わったら、この紙に追記してくれよ」
「了解したよ、御主人!」
俺はまた、渡された紙を見る。
……どうやら、斧術がMAXになり、進化できるようだ。
リル曰く、必要な魔核はDランク3個だとか。
Eランク30個でも良いらしいから、それで済まさせた。
これで、リルの斧術が斧の道というスキルになったぜ。
まあ、残りのSKPじゃ、一つ段階を上げるのに届かなかったみてーだがな。
探知も進化できるみてーだったが、今回は保留にしておいたぜ。
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リルのステータスです。
斧術MAXにより、攻撃が10。
探知により素早が10、解体により器用が5上がってます。
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-ステータス-
name:リル・フエン
(奴隷主:ショー)
Level : 20
EXP:6200
HP :300/300 (50)
MP :160/160
A(攻撃力):175 (50+5)
C(器用度):115 (+15)
D(防御力):150 (50)
W(魔法力):80
S(素早さ):170 (50)
STP:0
-スキル-
SK1)
[E(X):火術]Lv - [E(X):水術]Lv -
[E(X):風術]Lv - [E(X):土術]Lv -
[E(X):念術]Lv - [E(X):癒術]Lv -
[E(X):強化術]Lv - [E(X):弱化術]Lv -
SK2)
[剣技★]Lv - [体技★]Lv 1
[槍技★]Lv - [弓技★]Lv -
[斧の道★★]Lv 0
[解体★]Lv MAX
[探知★]Lv MAX
[伐採★]Lv 2
[料理★]Lv 1 [裁縫★]Lv 1
[木材加工★]Lv 1 [農業★]Lv 1
[採取★]Lv 2 [隠密★]Lv 3
SKP:0
称号:[被虐者][耐え忍ぶ者][異物喰らい]
印: -
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