第101話 始末 02


    ◆





 後に生き残った、戦艦の船員の一人であった非戦闘員の男は、この時のことを語った。

 だが、誰も信じなかった。

 何故ならば、男の騙った内容はとても荒唐無稽だったからだ。

 魔王クロード。

 魔王と冠していても、ただの少年。

 基い、人間だ。

 姿かたちは少なくともそうだ。

 だけど男はこう語る。



!」



 誰も彼の言葉を信じない。




 真実なのに信じない。

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