放課後: 決闘 [東雲萌]
動かない。
大豪寺君もヴォルフハルトさんも、始めの合図がかかった時から、ピクリともしない。
<拡大身体>——大豪寺君の持つ恩寵はシンプルだ。自分の体を大きくする、ただそれだけ。大豪寺君の性格を表すように、竹を割ったように真っ直ぐな恩寵だ。己の体を大きくして、敵を討つ。
最大でどのくらい大きくできるかは知らないけど、今は三階建ての校舎より小さいぐらいだからざっと三倍か四倍ぐらいに拡大してるのかな?
うん、だから大豪寺君は服を着てない。大っきくなっちゃったらビリビリになっちゃうからだと思う。ふんどしは伸びる素材を使ってるとかで、いきなり切れちゃうってことはなさそうだ。
でも多分これ以上大きくなると危険だと思う。ここは学園の敷地内だからすっぽんぽんになっちゃったら一発停学になっちゃう。
両者、やはり動かない。
大豪寺君は、左手と左足を前に出した
間合いは圧倒的に大豪寺君の方が広い。だからヴォルフハルトさんは大豪寺君の間合いに入り、飛び上がって竹刀を振らなきゃいけない。地に足をついて竹刀で触れる——斬れる範囲じゃ大豪寺君に致命の一撃を与えることは難しい。
竹刀じゃなくて正確には稽古用の竹製の
大豪寺君は、左足、もしくは左手を犠牲に切られても良い覚悟でいる。斬られる瞬間に動きを止めて、右肩口からの右手の振り落としで一撃に仕留める——肉を斬らせて骨を断つつもりだ。
一方のヴォルフハルトさんも、構えを崩さない。
左半身を前に出した半身で、竹刀を矢のように一直線に大豪寺君に向けている。
二人とも半身だけど、受ける印象がまるで違う。大豪寺君はその大きさも相まって、どっしりと構えているのに対し、ヴォルフハルトさんは縮んでいるバネのように小さく、今にも勢い良く飛び出しそうだ。
ん……? 何か、違う? 違和感がある。
二人の発する闘気に呑まれないように、呼吸を深くしながら、注意して二人を見ると……
——あ、大豪寺君が動いてる!
僕が二人のことを離れた位置から見ているから気付けたんだと思う。
大豪寺君がジリジリと間合いを詰めている。もっとも、上半身も下半身も一見動いているようには見えない。足の指で地面を摘むように動かしてジリ、ジリ、と少しずつ間合いを詰めている。この歩法なら上半身・下半身の構えを変えること無く、間合いを詰められる。
大豪寺君はヴォルフハルトさんが自分の間合いに飛び込んでくるのを待つ気はさらさらない。自分から仕掛け、彼女を一撃に倒すつもりなんだ。
しかも——これはもしかしたら僕の勘違いかも知れないけど、大豪寺君、足の指で少しずつ間合いを詰めながら、自分の体をほんの少しずつ縮めているような気がする。
もしかして、ヴォルフハルトさんに近づいてるのを気付かれないため、かな?
少しずつ近づきつつ、少しずつ体を小さくする——対峙している彼女からすると大豪寺君はその場で動いていないように見えるのかも知れない。
大豪寺君は文字通り、どでかい。全身を視界に納めるのは難しいし、右を何時でも振り下ろせる態勢でいるから、足の指が小さく動いてるなんて言われてみないと気付けないと思う。
このまま大豪寺君が間合いを詰めたと仮定して仕掛けたとする。
ヴォルフハルトさんは懐に飛び込まないと致命傷を与えられないからギリギリにかわそうとするはず——でもそれは大豪寺君の仕掛けた罠だ。
少しづつ縮めた拡大率を戻しながら攻撃を仕掛ければ彼女の想像以上にリーチが伸びる。
かすめるかどうかぐらいの差だとしても、今の大豪寺君の攻撃がかすったら態勢が大きく崩れる。そこに止めの右の打ち下ろしが飛んでくる。
これこそが、己の持つ恩寵と、日本に脈々と受け継がれてきた『相手を倒し、殺めること』を目的とした『古式武術』を組み合わせた『恩寵武術』による立ち合いだ。これは大豪寺君が練り上げた歴とした技の一つ!
——来る……!
大豪寺君が、あくまでジリジリとペースを崩さず、一歩の踏み込みで致命の一撃を加えられる間合いに間合いに、入る!
——えっ!?
思わず、声が出そうになった(僕は喋れないけど)。
スッと、ヴォルフハルトさんが前に出していた左足を引いた。
今、ヴォルフハルトさんが大豪寺君の間を外した。
竹刀を右手一本で握り、右肩の上に置いて、両膝を曲げている。全身を前傾姿勢にし、竹刀の柄頭に左手を添えて、今にも飛び出しそうな構えに移行した。大豪寺君の一打をどうにかして避けて、竹刀を振るつもりだ。
でも、そんなことじゃなくて、今のヴォルフハルトさんの構えを移行するタイミングが絶妙だった。大豪寺君が仕掛ける直前、まだ動作を止めることができるギリギリのところでスッと構えを変えた。
構えは防御の型だ。相手がその構えを崩すためにどう攻めるか、何処から剣筋が襲いかかってくるか、予想できる。そこから敵の攻撃を想定し、どう動くか、また逆に敵の構えをどう崩すかを想定して一人で稽古するのが型稽古の一つだ。
けど、構えから構えに移行する間は防御の態勢が整っていないから、構えの最中と比べると隙がある。
それを、大豪寺君が仕掛けようとする正にその時にするなんて!
大胆って言うより、まるで大豪寺君の意図を全部読み取っているみたい。
ヴォルフハルトさん、自分の恩寵のことを<強制視>って言ってた。眼鏡を外したってことは、『目』に関することなのかな?
常時発動型で眼鏡で抑えてるとか? 文字通り受け取るなら、『強制的に視る』恩寵だろうけど、何を視るんだろう?
僕のそんな推測とは裏腹に、ヴォルフハルトさんが一歩引いたことで開いた間合いを、大豪寺君はジリジリっと詰め続ける。
今度こそ、来る……! 大豪寺君が、間合いを詰め続け——入った!
「ウォォォォーー!」
雄叫びを上げ、両足で地面を蹴るとその振動で校庭が揺れる。
彼女へ飛びかかりながら、左手を掌底打ちの形のまま、地面ごと薙ぎ払うように大きく振り抜く!
まるで岩石のような巨大な手が空を裂きながらヴォルフハルトさんへ襲いかかる。
竹刀では受けきれない、一撃で守りを破壊される。左右へ逃げようにもこの速さと大きさ! 躱せるかどうか!? それを彼女は、
「シッ!」
——うえぇ!?
潜った——いや、飛び込んだ! 大豪寺君の掌打と地面の僅かな間に! 全身を投げ出すようにして転がり込む!
勢いそのままに、大豪寺君の足の間から飛び上がり、竹刀を、
「——ッ!」
一瞬の空白の間があり、手首を絞るように剣の軌道を変え、大豪寺君の太もも——
竹刀が空を斬る鋭い音と、竹が筋肉にぶつかる鈍い音が響く!
「ガッ!? ——ッァァァァアアアアアアアーーー!!」
でも大豪寺君は止まらない!
大柄な体躯とは裏腹に、くるりと素早く一回転し、竹刀を振り終わり校庭に着地しようとするヴォルフハルトさんへ右の一撃を見舞う!!
「そこまで!」
学級長の凛とした声が、勝負の終わりを告げた。
大豪寺君は、右手の手刀を、ヴォルフハルトさんが構えた竹刀に触るか触らないかの距離で静止させている。
対するヴォルフハルトさんは、着地を終え大豪寺君の手刀を左肩にのせた竹刀で受け止めようと構えている。
「勝者、大豪寺——……萌?」
でも僕は、ヴォルフハルトさんの勝利を表す左手を挙げていた。
「萌ェ!? てめぇ何処に目をつけている!?」
——ひぃぃぇぇぇ!
大豪寺君がグワーっと僕の方に顔を近づけ大声を出す。
両足に力を入れてなかったら、この場から後ろに吹っ飛ばされていた。先生とは別の意味で凶器だ。
「萌、私にも大豪寺の勝ちに見えたが?」
委員長はクイッと眼鏡を直す。
——それは……
ちらりとヴォルフハルトさんに目をやる。彼女は、体勢を整え、立ち会う前のように左手に竹刀を持っている。
僕には、何処となくばつの悪い、恥ずかしそうな顔をしてるように見える。
うぅ、やっぱり僕が言うしかないか。
「ヴォルフハルト君の太ももへの一撃は見事だ。真剣ならば動脈を断ち斬っていただろう。だが、即死ではない。大豪寺が失血で意識を失うより早く、奴の右が決まる」
「当ったり前ぇだ、萌ぇぇぇ! あんな一撃で俺が倒れると思ってんのかぁ!!」
——いぃぃぃぃ! 鼓膜が破れるぅぅ!
後ろにある校舎のガラスがビリビリと震える。もう少しで割れちゃいそうだ。校舎から見てた人も大豪寺君の大声で顔を出せないでいる。
ふー、まずは深呼吸を一回しよう。
真剣ならヴォルフハルトさんの一撃は太ももにある動脈を斬っていたはず。出血は凄いけど、即死じゃない。
対して大豪寺君の右は、ヴォルフハルトさんの構えた剣越しに繰り出されていた。右手は剣で深い傷を負うことになるけど、確実にヴォルフハルトさんを倒す。
だから、大豪寺君の勝ち、となるんだけど……。
——ヴォルフハルトさんが大豪寺君の足の間に潜り込んで斬りつけたでしょ? その時、剣を一瞬止めたじゃない?
身振り手振りで、ヴォルフハルトさんの斬りをまねる。
「む……? ああ、そうか。そう言うことか」
——学級長、分かった?
「ふむ。大豪寺よ、この勝負、貴様の負けだ」
「ぬぁぁぁにぃぃ!?」
「あの一撃、ヴォルフハルト君が剣の軌道を無理に変えていた、だろう?」
「……ぅ、それは……」
ヴォルフハルトさんは、気まずそうで恥ずかしそう。
「だぁから、それがなんだってぇんだぁ!!」
「あのままの軌道ならば、お前は何処を斬られていた?」
「あぁん!? そりゃぁ——……あっ」
大豪寺君も気付いたみたい。
そう、あのまま軌道を変えずに竹刀が振られていれば当たっていたのは……大豪寺君の白い
「大豪寺よ、男子たる者、そこを斬られてしまえば勝負は負けだ」
「あぁ!? んなもん斬られたところで死にゃしねぇだろうがよぉ!」
「死にはすまい。だがな、大豪寺よ……負けるのだ。そこを斬られれば、男は負けるのだ。いや負けねばならぬのだ」
——うんうん。
「ん、が、ぐ、がが、ぎぎぎ」
「すまない……。狙ってやってしまった訳ではないのですが……。君の打ち込みが激しく……」
「ガガガ、ぐぐ」
いたたまれない表情をしながら、ヴォルフハルトさんが伏せ目がちに大豪寺君に頭を下げる。
「ガァァーー! 負けだ! 負け! 俺の負けだ!」
大豪寺君が一声大空に吠えた後、ドカッと校庭に座る。
軽い地響きがあり、校庭に砂煙がもうもうと立つ。
煙が晴れると、普段の大きさの大豪寺君があぐらを組みながら座っていた。ふんどし一丁で。
「俺の負けだ。煮るなり、焼くなり好きにしろ」
——大豪寺君ってば、大げさだなぁ。
「そうですか、ではその言葉に甘えさせて貰います」
——えぇ、ヴォルフハルトさん!?
僕達の視線が集まる中、彼女がゆっくりと大豪寺君の前に歩み出る。
「私の知る限り、大豪寺君、君は彼にまだ謝罪していないようですが、間違いありませんか?」
「んぁ、それがどうした?」
「先程生徒会室でも言った通り、今回の騒動の責任は、全て私にあります。ですが……大豪寺君、君が彼に怪我を負わしたことは事実です。君に無理強いできる立場でないことは重々承知していますが、彼に謝罪して貰えませんか?」
——……へ?
「ほう」
「……あぁん?」
えぇと……大豪寺君に頭を下げる彼女のことを、口をポカーンと空けながら思わずガン見しちゃった。
もしかして、もしかしなくても、ヴォルフハルトさんって真面目な人じゃなくて、超がつく真面目な人なのかな?
「おう。怪我させてすまねぇな、萌」
僕のそんな戸惑いは他所に、大豪寺君が僕に謝る。
えぇぇ、こんな展開初めて……。
——ううん、気にしないで。いっつも僕の方が助けて貰ってるから。
「だいたいだな、あれぐらいで俺が止まる訳ねぇだろうが。俺を止める気なら殺す気で来い」
——う、うん。
やっぱり大豪寺君は大豪寺君だ。
「さて、そろそろ退散するとするか。いい加減大豪寺の白褌姿も見飽きた頃だ」
「言ってろ。おう、転校生。俺に勝ったんだ。勝ち逃げなんざ許さねえぞ?」
「ええ、私でよければ何時でも立ち会いましょう」
——うーん、雨振って地固まる、かな。
「おいおい、結局ツマンネー終わり方じゃねーか」
「つかさ、
「おいコラァ、テメェらのせいで耳が痛えじゃねーか! どうしてくれんだ、オラ!」
「ふざけやがって。マジ罰金もんだわ」
後ろの校舎が再び騒がしくなる。
「そう言えば忘れていたな」
と言う学級長とは裏腹に、
「あンだと、コラ。文句ある奴ぁ降りてこいや、俺が相手になってやらぁ!」
いきり立つ大豪寺君と、
「そこは俺達と訂正して貰えますか。及ばずながら加勢します」
何故かやる気満々のヴォルフハルトさんがいたりする。
——えぇぇ! けけけ、喧嘩はダメだよ!
「うっは! 何あれ、やる気だしちゃってるぞ」
「ウゼぇ、まじウゼぇわぁ」
「どうせ生徒会の奴らが来たら自分らの味方すんの分かってるからだろ? チョーシこいちゃってんじゃん」
「だーから、言ったろ? 弱い者イジメはいくないって。無視すんのが一番だっつーの」
「クズの相手するだけ時間の無駄だって。早く部活いこーぜー」
大豪寺君とヴォルフハルトさんはヒートアップするも、校庭の窓から見てた人達は思い思いの言葉を放ちつつ散っていく。
——はぁぁ、良かったぁ。
うちの学園じゃ喧嘩は基本的に御法度だ。大豪寺君とヴォルフハルトさんみたいに決闘でケリをつけるのはどちらかと言えば珍しいケースだ。
クラス同士の喧嘩を決闘で、ってのも去年あったけど、大変な目にあったなぁ……。
「さて、我々も行くか」
「あ〜、全然修行が足んねえ」
学級長と大豪寺君は平然としているけど、そんな二人の変化にヴォルフハルトさんはついてけてないみたいだ。
「余り気にしないでくれ、と言いたいがアレを気にするなと言うのも無理な話だろう。ふむ、彼らなりの我らが参組に対する挨拶とでも受け取ってくれ」
「そう、なのですか……?」
「そうだ」
「おう」
——うぅぅ、すいません、そうなんです……。
ヴォルフハルトさんは顎に手を当てて考え込んでいたけど、迷いを振り払うように頭を左右に数度振ってから僕達の方に振り向く。
「大豪寺君、宝影院君、そして東雲君、今日は本当に、」
「それだ」
「それだ」
ヴォルフハルトさんの言葉を遮り、学級長と大豪寺君の声がハモる。
「何だ、その大豪寺君ってぇのは?」
「? 日本の学校では同年代の異性には君付けして呼ぶと書にありましたが……?」
「いらねぇよ、んなもん。背筋がゾワゾワするわ」
「同感だ。名字で呼ばれるのは慣れていないのでね。学級長と呼んでくれるとありがたい。それと、『ですます』はここにいる私達には不要だ」
「承知、した。では私のこともリズと呼んでくれ、大豪寺、学級長、そして東雲、」
「
「
再度、二人がヴォルフハルトさんの言葉を遮る。
「こいつは萌だ。東雲じゃねぇ」
「な……? 違う、のか?」
「大豪寺よ、紛らわしいことを言うな。萌のことは東雲でなく萌と呼ぶのが正しい」
——えぇー? 何時の間にそんなことに……。うぅ、僕の意志はどうなってるのー!?
「そう、なのか?」
「うむ。百地君に聞けば、何故
僕が頷けない中、うんうんと二人は頷き、ヴォルフハルトさんも頷いてしまう。
「分かった。では改めて宜しく頼む、大豪寺、学級長、そして、萌」
僕の名前をあまりに自然に呼んでくれて、心臓がドキッとするまで少し時間がかかった。
今まで何度もそう呼ばれてるし、色々な人が僕を名前で呼んでくれる。僕に剣を教えてくれたお師匠様、初めての友達の志水君、学級長に大豪寺君にクラスの皆、バイト先の橘さん、沢山の人がそれぞれの声色で呼んでくれるのを聞いてきた。
でも、心の底まで透き通るような凛とした声で呼ばれたのは、初めてだった。
名前を呼ばれた、ただそれだけのことなのに、心臓の鼓動が少しずつ早まっていくのを感じた。
「おう」
「こちらこそだ、リズ君。さて、行こうか」
学級長の声で僕達は校庭を後にする。
「二人ともお疲れー!」
「リズさーん! かっこ良かったよー!」
「大豪寺よぉ、朝あんだけでかいこと言ってたわりに負けてんじゃん」
「授業サボったのになぁ」
「うるせぇぞ、おい!」
「大豪寺、肝心なとこでチョンボするからねー」
「ねー」
「ね〜」
「ね〜、じゃねぇ!! それでも男か、おいコラ!」
その最中、僕は彼女から預かった大切なものを返す。
——あの、これ。お返しします。
「ああ、ありが——……」
そこで彼女が止まる。まるで、あるはずがないものを見てしまったかのように、僕のことを見ながら呆然と立ち尽くした。
——うぅ、ヴォルフハルトさんに見られて驚かれるのって、今日何回目だっけ?
うぅ〜ん、でもやっぱり僕は眼鏡掛けてる方がかっこいいと思う。
呑気な僕とは対照的に、彼女は凍り付いたまま動かない。
——ヴォルフハルトさん? ええっと……じゃなくて、リズさん?
思わず、ヴォルフハルトさん、じゃなくて、リズさんの前で手を振って意識があるかどうかを確かめてしまう。
「あ……ああ。すまない、萌……。ありが、とう」
彼女は急いで眼鏡をかけながら、僕から剣袋を受け取り右肩に掛ける。
そして僕と目を合わせないようしながら、目頭を抑えつつ小走りにかけていく。
——うん! やっぱり眼鏡をかけたリズさんはかっこいい!
「ああ、忘れていた。萌、今日の夜八時半に学園の正門前に集合だ」
——?
「私と大豪寺とリズ君、それに萌の四人で今夜から夜間警備に参加することになっている」
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