【設定辞書】のデータ解説 vol.2


 モンスターランク ―― 【設定】


我々勇者の血族が、ステータスを参照しながら勝手に振り分けたおおよそのランク。

5段階に分かれており、それぞれ以下を目安にして欲しい。


D:1vs1なら武装した一般市民と良い勝負のレベル。ただし群れはその限りではない。ゴブリンやただのゾンビとか。

C:訓練を受けた六人のパーティが被害を出すレベル。トロール、オーガ、成体スライムなど。

B:放置しておくと都市が壊滅的被害にあうレベル。レイダードラゴン、亡霊戦艦ほか。要対処。

A:一国家が危ういレベル。仮に大精霊とかが人類と敵対したらこの辺。至急救援。

X:世界規模災害。つまり邪神と魔王。


ランクB以上で要請された場合、またはランクA以上の危機が確認された場合は問答無用で、血族からの増援が駆けつける手筈になっている。



 特鋼剣ディファレンチェイター ―― 【装備品】


かつては初代勇者タダヒト用に拵えられた魔法剣特化鋼材オリハルコンを元に、四世勇者アンフィナーゼに向けて鍛造された一品。

個人武勇に極めて優れた彼女の力を、いかに広範囲に、いかに長距離に届けるかをコンセプトとして設計されている。

深く溝を彫られた刃渡りは、効率的に光刃を伝導する刀身にして砲身であり、実のところ切れ味はそれほどでもない。

必要とされないからだ。



 ブラッドサッカー ―― 【モンスター】


人の死体が変異した、アンデッドタイプのモンスター。ランクD。

吸血鬼の眷属の中で最もランクの低い個体。動きはノロいが、他者の血を吸うことで仲間を増やそうとする。

体内の水分が枯渇しているので、火が特に有効。



 ハンド・ガン ―― 【装備品】


リボルバータイプで前装式。メンテナンスと弾丸の補給が容易であるとして、ライフリングはされていない。

地上世界では火薬の管理が厳重であり、補給が困難なため雷管・撃鉄にあたる機構は爆発符で代用している。

個人的にはこちらの方が安全確実である以上、無理に科学的手法にこだわる必要は無いと思うのだが。

アイサダ・クリーロ・アジンドの装備としては、鉛球を詰めず爆発による圧縮空気のみを利用し、特殊装填弾を使用できる改造が施されている。



 夢魔 ―― 【魔族】


吸血鬼と同じく眷属を作り上げたり灰から復活する魔力を持つが、特筆すべきはその催眠能力。

肉体的には吸血鬼より数段劣るとは言え、誘惑呪文や死霊術など精神・魂に関することならばむしろ上。

単体であればランクはCだが、潜入・潜伏に優れBランク以上の手駒を複数連れている危険性もある。

ただし魔族の中では比較的人類に友好的であり、今は混血も進んでいるためそこまで力の無い"混じり"も多い。



 十中八駆(ベタートリガー) ―― 【勇者技能】


【幸運の星】などの展開系能力が非常に限定された形で覚醒した物と言える。

何かを「飛ばす」、あるいは「引き金を引く」などの行為によってのみ発動し、射出された物によって実現可能な範囲で使用者に幸運をもたらす。

方向性は多少定められるが、効果の程は不確定。また、基本的には幸運は「命中する」形に限定されるため、バタフライ効果のような形で幸運を授かることは出来ない。

条件を満たしていてもそもそも発動しない場合もあり、発動率はおよそ8割前後。

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