040_0110 堤十路の受難な一日Ⅱ~オイコラ行進曲 湯煙り長屋合戦の巻~


 ルールは単純だ。一本取られたら脱落し、最後まで残っていた側が勝利、それだけだった。

 武道館の東西に、防具をつけた者たちが分かれて立つ。ただし、東側は竹刀、西側は竹製の薙刀なぎなたと、構えている得物が異なる。

 その中で胴着に着替えず、防具を着けていない者が、剣道部側に一人、薙刀部側に三名ばかりいる。予備があっても、防具で動きが鈍るのを嫌がり、それ以上に汗がしみこんだかぐわしい防具を着けるの嫌がったので、学生服姿のまま立っていた。


「始め!」


 剣道部のコーチだという老人の張りある声に、戦国時代の合戦かっせんおもむきで、ときの声を上げながら、人垣が衝突する。

 直後、剣道部側の人垣が二ヶ所、吹き飛んだ。


「はぁっ!」


 樹里が先頭の一人を真正面から突いた。分厚い防具に真っ向から当てる、剣道のルールでは無効の攻撃だが、彼女は構わない。ゼンマイ仕掛けのように足腰を捻り、全身の力を乗せて竹の薙刀で繰り出す、渾身こんしんの片手突きだ。


「どっせぇいっ!」


 南十星なとせは薙刀を使わず、中国拳法で言うところのこう――背中からの体当たりをぶちかます。小学生並の体格にも関わらず、激突の衝撃に耐え、小さな体を利して、振り下ろされる面打ちよりも内懐に入り込み、防具ごしの衝撃を与える。


 とても少女二人の行為とは思えない。後続を巻き込みながら、大の男が吹き飛ぶ様に、剣道部員たちの一瞬動きが止まり、主将は動揺に叫ぶ。


「なんだあの二人はぁっ!?」

「だから言ったでしょう。俺たち三人で一番強いのは木次きすき――そこの女子高生で、なとせちっこいのも弱くないって」


 そして十路とおじは、薙刀部員から逃げていた。防具を着けていないのに叩かれたくないので、ひたすら逃げる。まともに相手していたら、あっという間に囲まれてしまうので、冷静に説明しながらも逃げる。


「コラァ!? ちゃんと戦えぇぇぇっ!」

「求められてるのは、正々堂々とした勝利じゃなくて、ただ勝つ結果なんで、なんと言われようと逃げさせてもらいます」


 暴虐的な薙刀部主将から全力で逃げながら、時に手にした竹刀で、すれ違う薙刀部員に一撃を与えていた。


 武術の試合は常に一対一のため、乱戦を経験している者はまずいない。人数が多ければ単純に勝利に結びつくわけではなく、命令系統を作って秩序立てて動かなければ、むしろ味方が邪魔になることを実感していない。

 だから樹里と南十星は、多人数を巻き込む面制圧の初撃でひるませてから、十路は常に一対一を心がけて、素早く各個撃破していく。



 △▼△▼△▼△▼



 時間の経過と共に、痛撃を与えられ、双方の部員が壁際に引き下がっていく。順調にそれぞれの部員を減らしているのは、もちろん戦い慣れた総合生活支援部の三人なのだが、それ以外の人物も活躍していた。


「面!」


 日頃サボっているのに、意外な強さを発揮している和真かずまと。


「そいやー」


 外見要素にそんな雰囲気はないのに、運動神経は発達したナージャだった。

 それぞれの相手の胴を叩いて退場させ、互いの姿を認めた二人は、得物を振りかざして飛びかかる。


「ナージャァァァァッ!」


 薙刀に竹刀を高い音を立ててぶつけ、交差させて押し合う最中、和真は雄々しく叫ぶ。


「勝ったら俺と付き合え! いや付き合ってください! 愛してます! お願いします!」

「ヤですよ……!」


 なぜ気弱そうに言い直すのか不明だが、そんなのはどうでもよく、衆目に構わない愛の告白をナージャは一蹴する。

 いつもだったら容赦なく、和真の喉元に地獄突きを叩き込む場面だろうが、今はそうもいかない。腕力の男女差はいかんともしがたく、得物の持ち方を超えて、ジリジリと竹刀は押し込まれる。


「――ッ!」


 だからナージャは、薙刀を捨てながら横に回ることで、り合いを外した。

 さすがに意表を突かれたか、和真がたたら踏む間に、ナージャは壁際に逃げる。自主的な退場を選んだとも取れる行動だが、違った。

 彼女は壁にかけられた、十路が先ほど演舞に使っていた模造刀を手にする。刀を抜かないまま腰に構え、素早く和真に振り返る。

 ただし通常の抜刀とは逆、刀を右腰に、左手を柄に添えている。


「逆構え……?」


 ありえない構えをされただけではないだろう。和真は小さく驚きを漏らし、普段の三枚目な軽率さを消して、気を引き締めて竹刀を構え直した。

 ナージャの気迫が一変している。

 春の日差しのようにゆるい彼女が、冷たく鋭い冬の気配を放つ。普段は好奇心とイタズラ心が浮かぶ紫色の瞳を細め、獲物に飛びかかる寸前の猛獣となって力を溜めている。

 白金髪プラチナブロンドと肌の白さも相まって、例えるならその姿は、雪豹ゆきひょう


「…………」

「…………」


 和真は正眼に構え、右足を前に。ナージャは居合腰で、左足を前に。日頃は仲がいいのか悪いのか、かなり痛切なド突き漫才を繰り広げ、息ピッタリな部分を見せる二人は、闘気をぶつけながらジリジリと距離を詰める。

 見ている者の方が息苦しくなるほど、緊張が最高潮に達した、その瞬間。


「――はっ!」

「せいっ!」


 床を強く踏みしめ、一気に間合いを詰め、互いの得物を振り抜いた。


「……ここまでか」


 残心で竹刀を振り下ろした姿勢で止まり、和真は不敵な笑みを小さくこぼす。

 彼が握る竹刀は、中ほどから先がない。切断された先端は、遠くに飛んで転がった。


「えぇ……わたしの勝ちですね」


 氷の気配を放っていたナージャが薄く笑い、刃を鞘には収めず、下に向ける。

 模造刀の刃は、鉄ではない。もっと柔らかいアルミや亜鉛の合金を使っている。だから大きく変形していた。刃はないのだから『切断』するのではなく『叩き切った』のだろうが、それでも竹を斬ったのだから、ナージャの一撃は正確に刃筋が立った抜刀だったことがわかる。

 真剣を持たせれば、鉄を斬るかもしれない。


 決着がついても、異質で異様な緊張感は、簡単には晴れない。息を呑んでいた観客たちも巻き込み、時間をかけて徐々にほころんだところに、和真の叫びが一気に緩めた。


「そこまで俺と付き合うのが嫌なのがはぁっ――!?」


 飛びかかって抱きつこうとしたのかもしれない。見た目はイケメンであるし、先ほど見せたシリアスさを続ければ、同じ場所で練習する薙刀女子部員は放置しないはずだが、そこは彼が彼である所以ゆえんなのだろう。


「なんでここで素に戻るんですかねー……」


 予感を覚えたナージャが、喉元にさやの先端を設置していたため、和真はみずからの勢いで突っ込み、床でのた打ち回ることになる。

 高遠和真、愛の深さゆえにここで散る。



 △▼△▼△▼△▼



 正式な試合ならばルール違反だろうが、乱戦では関係ないとばかりに、南十星は足払いや体当たりを遠慮なく使い、剣道部員が転倒したところに一撃入れて退場させていた。

 あらかた片付き、残りの相手を見定めるため、辺りを見渡し。


「およ?」


 南十星はその人物に目を留めた。

 いまだ退場していない――と説明するには語弊ごへいあるその人物は、壁際で腕を組んで無表情で戦況を見守っている。

 ただ、はかまに包まれた足が小さく動いてた。立って貧乏ゆすりというのも妙だが、落ち着きなさが体に現れている。


「…………へぇ」


 好奇心がうずく。南十星自身、こんな感情を抱くのは珍しいとは自覚しているが、試してみたい気持ちが止まらない。そして彼女は頭を使うことが苦手ではないが、考えるのは行動した後というタイプだ。

 だから板間を蹴立てて駆け出した。


「む?」


 別方向を観戦していた相手は、接近する南十星に気づく。その時には彼女の体は、薙刀を床に突き立てた変則棒高跳びで、宙に浮いていた。

 高さ四メートル近い跳躍から、跳び蹴りで強襲する。

 だが、軽々と避けられた。南十星は反撃を考慮し、即座に壁を蹴ってバク転で場を離れたが、そんな警戒は不要だった。


「……相手を間違えておらぬか?」


 剣道部の外部コーチである老人は、奇襲と呼ぶにはわかりやすい蹴りに、やや憮然としたように問う。


「いんや。狙いはおっちゃんだよ」


 南十星は悪びれもせず、挑発的な子虎の笑みを返す。


ってみない? 自分も混ざりたくて、うずうずしてるよーに見えっけど?」

「ふふっ……わかるか」


 迫力あるが愛嬌ある笑顔を浮かべ、南十星の指摘に同意する。


「噂の《魔法使い》とやらはどんな者たちかな!」


 そしてなぜかポージング。胴着を着ているならば、老齢を感じさせない切れた筋肉を見せつけたいわけではないだろうが、両拳を胸の前で打ちつけるようなモスト・マスキュラーに、果たしてどんな意味があるのかは誰にも理解できない。

 理解できないからポーズは無視して、南十星は基本的なことを問う。


「そーいやおっちゃん。名前なんてーの?」

初実剣しょじつけん理方一流りかたいちりゅう長瀬ながせ源水げんすい


 決闘前の武士のような名乗りが上げられた。きっと剣術流派だろうが、竹刀は持っていないのだが。


「アクション俳優養成所スクール式総合格闘術、堤南十星!」


 独自創作の格闘術なので流派はないが、そこはいい加減に説明して、南十星も勇ましい声で応じる。


「いざ!」


 僧侶か俳人を連想する古風を名乗る老人は、柔道のように諸手もろてを広げて構える。


尋常じんじょうに!」


 南十星はかかとを浮かせ、半身になった構えで、両の拳を握り締める。


「「勝負!!」」


 仮想のゴングが鳴り響き、意味も関係も全くない特別試合エキシビジョンが開催された。



 △▼△▼△▼△▼



 ヒラヒラと身軽に避け、南十星は機動力と攻撃回数を相手より上回らせる。

 分厚い筋肉の鎧と、剛力にものを言わせ、源水は重い一撃を振るう。

 五条大橋の弁慶と牛若丸を髣髴ほうふつとさせる、巨躯の老人と女子中学生の戦いは、なんだか格闘ゲームめいていた。


「ははははは! 娘! その身軽さ! 見事!」

「にはははは! おっちゃんのパンチ一発もらえば終わりだかんね!」


 そして当人たちは、実に楽しそうに拳を交えている。


「なにやってんですか……」


 ボクシングならば最重量ヘビー級VS最軽量ストロー級という、公式試合にはありえない戦いを、ナージャは呆れて眺めていたが。


源水アレ、親戚か? ナージャがなとせと初めて会った時と同じリアクションだけど」

「わたし、あんなでしたか!?」


 一緒にされてはたまらないと、反射的に言い返そうとしたのだろう。そして振り返ってから、遅れて気づいたのだろう。誰が話しかけてきたのかを。


「え」


 油断丸出しのナージャの背後に立っていた十路は、白金頭に軽く竹刀を振り下ろした。

 軽い打撃とはいえ、防具なしでは痛かったらしい。頭を抱えてプルプル震える彼女を捨ておいて、十路は音も立てずに素早く駆け寄り。


「にははは――おべぼっ!?」


 高い源水の上半身に蹴りを放とうと、タイミングよく跳んだ南十星に、横合いから竹刀を叩きつけた。勝負に家族も関係ないとばかりに、かなり遠慮なかった。


「はははは――ぶほぉっ!?」


 同時に源水も吹っ飛んだ。


「あ。ごめんなさい……」


 巨体をバットスィングで薙ぎ払ったのは、樹里だった。筋肉量から問題ないと考えたのか、それとも全力でないと吹き飛ばせないと判断したのか、年齢そして決闘参加者ではないことを忘れた容赦皆無の一撃だった。


「残ったのは、俺と木次だけか?」

「そうみたいですね」


 十路と樹里の他は、全員壁際に退避している。ナージャも頭を抑えながら避難していた。例外的に床に転がってうめいている女子中学生と老人がいるが、それはさておき。


「じゃ、決着つけようか」


 何気ない口調に闘志は感じられない。そう言いながらも特に構えない。十路が右片手で持つ竹刀の先は、力なく床を指していて、剣道を愛する者が見れば、その態度に怒りを覚えるかもしれない。


「…………」


 しかし樹里は顔を引き締めて、半身になって薙刀を中段に構える。十路が身構えていないのではなく、無形で構えているのだと判断している。


 剣道部と薙刀部の争いは、部外者である高校生たちにゆだねられる。その決着を見届けようと、双方の部員たちが視線を集める。ただし、二人の間に漂う緊迫感は本物で、学生たちが企画した突発イベントの枠を超えている。声援など寄せ付けず、全国試合決勝でももっと遊び心があるだろう風情だった。

 その証明に、無造作に距離を詰めた二人は、竹製の得物をぶつけ合わせ、武道館らしい音を響かせる。かと思えば武術のルールを無視して、蹴りを放ち、拳を振るう。

 どちらも防具をつけていないにも関わらず、相手を傷つけることを恐れていない。十路と樹里は日頃、武器を用いた訓練を行っているため、互いの攻め筋を理解しているし、容易なことでは一本を奪えないことを知っている。

 だからというわけではないのだが、攻防がひと段落すると十路から距離を開き、呆れ気味に忠告する。


「蹴り使うなとは言わんけど……パンツ見えたぞ」

「……っ!」


 樹里が一瞬だけ顔を動かした。

 この後輩女子高生は、たけを短くしたミニスカートを履いているのに、その自覚を今ひとつ忘れがちなので、よく下着を見てしまう。ちなみに今日は淡いブルーのシンプルなショーツ、汗をかきやすい夏にもさわやかに思える一品だった。

 樹里は動揺を見せたものの、それ以上はない。若干顔を赤らめながらも、構えを崩さない。


「剣道部!」


 隙を突くことはできない。だから十路は叫ぶ。


「竹刀を寄越せ!」


 理解できなかったのだろう。咄嗟には誰も応じなかった。

 だが一拍置いて和真が、そばにあった竹刀を投げ放った。

 十路は受け取り、まず竹刀を二閃する。


「もっとだ!」


 彼がなにを考えているのか理解しないまま、他の剣道部員たちも応じて、竹刀が投げ渡される。それを十路は全て受け止めた。


「先輩の戦術それ、アニメとかゲームの人みたいですよね……」


 一〇本あまりの竹刀を投げては受け、受けては放り、ジャグリングする様に、樹里は顔を引きつらせるが、十路は大したことでもなさそうに応じる。


「こけおどしとか思ってるか?」

「や、そんなことはないですけど……」


 不思議な光景ではあるが、数多くの得物を取り扱っても、『だからなんだ』という話にしかならない。白兵戦であれば、武器は数ではない。ひとつきりでも如何いかに上手く扱うかだ。


「ま、どっちでもいいけど――」


 だが十路の場合は、戦術として確立させている。そうでなければ使わない。彼本来の戦い方ならば、見た目よりも巨大な容量を持つ空間制御コンテナアイテムボックスを手に、近接武器と射撃武器を即座に持ち変えるためだが、竹刀のみの今は純粋に手数を多くするためだった。

 真上に放り上げていたのを止め、前方へ落下する軌跡を描かせるように投げ、最後の二本を振りかぶりながら距離を詰めて。

 火薬に似た破裂を響かせる。


「くぅっ!!」


 交叉されて振り落とされた重い打撃を、薙刀の柄で受けつつも、衝撃としびれに樹里がうめきながら下がる。しかしそれは下策であり、十路の立てた筋道だった。

 彼は割れた竹刀を投げ捨て、前もって放り投げていた竹刀を受け取り、防御の上から構わずに、続けざまに叩きつける。

 後輩女子高生への容赦ない連撃に、薙刀部員からブーイングが上がったが、十路は気にしない。そもそも彼にはこういった勝負事で、手を抜くという思考回路が存在しない。敗北が死に等しい状況に生きていたので、敵ならば女子供だろうと容赦なく戦う。

 だから片手を空けて胸倉を掴み、力任せに投げ飛ばそうとしたが、樹里も避けようと体を動かしたため、目算がずれた。


「あ」


 二人の時間が停止した。場の空気も硬直した。ヤな感じに。

 『スクールベストを押し上げている』と表現するのはいかがなものか疑問だが、とりあえず平坦ではない部分をつかんだというか手を押し付けてしまった。

 これからの行動について十路が頭の隅で考えるより早く、反射的に指が動いた。それが本能というものだ。和真のようにダダ漏れなのもどうかと思うが、年頃の青少年としては枯れているとしか思えない彼も、やはり男だった。

 木次樹里という少女が持つ、乳房という名の神秘を、揉んだ。

 夏場なのにベスト・ブラウス・下着の布三枚重ねのため、残念ながら女性特有の肉感はあまりてのひらに返ってこないが、その大きさは判別できる。肉付きの薄い細身の体つきからの想像よりは多少大きいが、こうして掌でおおえてしまえるジャストサイズだった。バスト七九、あと一歩でなにかが変わるはずのコンプレックスを抱かせるその数字に相応しい。なけなしの背中や脇の肉を寄せて上げてかき集め、涙ぐましい努力の末に創造したと思われるつつましいお椀型だ。

 しかしつい先ほど、ナージャが押しつけてきた感触とは比較にならない。手と背中の触覚感度差を考慮しても、残念ながらくつがえすことはできない。ナージャが標準以上なのはわかっている。過去の言動からの推測が事実だとすれば、決して樹里が小さいわけではない。だが比較すれば、どうしても物足りなさを感じてしまうと同時に、想像以上の手ごたえのなさに疑惑を抱いてしまう。

 そして堤十路一八歳。違いのわかる男だが、空気を読める男ではない。


「……本当にCカップ?」

「…………!」


 誰がどう考えても、今この場面でしてはならない質問をした。

 だから樹里は動いた。羞恥と怒りに顔を更に赤くし、瞳を涙でうるませ、自分の胸に触れる腕を掴む。

 彼女は秘密を持つ。《魔法使いソーサラー》がその能力を使うのに必須の《魔法使いの杖アビスツール》を持たず、《魔法》を行使できる。

 樹里の手に電極となる小さな《魔法回路EC-Circuit》が発生し、静電気でミディアムボブが膨れ上がるの見て、十路は危険を感じたがもう遅い。


「ちゃんとCカップですよおおおおぉぉぉぉっッ!!」

「あばばばばばばばばばばばばばばばばばばばっ!?」


 スタンガン代わりになる非致死傷攻性防御術式プログラム雷陣らいじん》が実行され、乙女のプライドによる一〇〇万ボルトが駆け抜けた。

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