070_1620 4th duelⅩⅡ ~泥首銜玉~
人智を超えた超人同士の争いなのは間違いないが、散った他の戦場と比べれば、ナージャと『
一見すれば、双方とも攻めあぐねいている。
ナージャは無敵の防御力を発揮する鎧を持つ。
『
ナージャは手製の刀で対応し、必殺の一撃で仕留めようとする。
『
紙一枚のギリギリさだが、双方とも相手を倒すに至ることができない。
だが、分は『
ナージャが用意した
更に《ヘミテオス》が電力を外部供給可能なのに対し、《
『
そのはずだ。
《魔法》で作り上げた石の棍を、頭上から振り下ろす。《
ナージャが勝つためには、カウンターを狙って刀を振るうしかない。不死性を押し出した力任せでも問題ないため、油断ならずともさほどの脅威ではない。
そのはずだった。
「?」
だが違う結果が生まれた。
『
彼女の頭部がボールの
頭部を失った『
それでもナージャの頭蓋を
首を
だとすれば、すれ違いざまに刀を振った残心を取る、無傷の彼女はなんなのか。
なぜ『
「わたしに隠し玉を使わせたのは、お見事です」
大きく息を吐いて《魔法》をキャンセルし、刀を鞘に収めて姿勢を正したナージャは、目隠し越しに『
「な、ん、で」
「
タネは単純。《魔法》無効化が付与された棍が下ろされるよりも早く、ナージャは《
《鎧》と名づけられているが、本物の全身鎧とは違う。時間が停滞した空間を人型に作り出す
離れていれば丸見えの脱出マジックだが、白兵戦の最中だ。対峙する『
加えて一見無意味な消耗戦を繰り返し、手製の刀だけが対抗策と思い込ませて。力任せに防御ごとナージャを破壊できると思わせて。
空振りさせた隙に、超音速の一閃を叩き込んだ。
「わたしは単なる刀使いで、侍じゃありません。皆さん曰く《
だらりと
目隠しをしたままでは、まるでスイカ割りだが、そんな楽しげな雰囲気は微塵もない。
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