Confession

深山なつ

プロローグ

 

 恋とは『落ちる』ものである――これは一般的に知られていることであるが、あまりにも漠然としすぎているように思える。

 『落ちる』。

 動きとしては上から下への運動でしかないが、その衝撃は場面によって大きく変わってくる。椅子から落ちることと木から落ちることであっても衝撃に差があり、屋上から落ちることであったら死にかかわるほどの衝撃がある。まあ、「落ちる」というのはそういう個人差をふまえての表現なのかもしれないが。

 僕の場合は、例えるなら「落とし穴に落とされたように」恋に落ちた。

 一瞬で。なんの猶予もなく。

 その上、落ちた先が底なし沼のような。

 そんな恋である。


 

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Confession 深山なつ @natsumiy1

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