第二十〇話 ほんとの実力

ゴゴゴゴゴと燃え盛る炎。

ちょ、なにこれ!?!?。いままでの自分が唱えてた炎とはレベルの違う炎。

ゴブリンは火に包まれとっくに消滅していた。


しかし、止まらない炎。手から放たれ続ける。


「え、なにこれ」

自分が唱えた炎だったが、いままでとは規模が違うのでかなり恐ろしい気持ちになる。

今回は、ガルクが唱えていた強大な炎のをみて、自分もと思い、大きな魔法を放った。

そして、止まらない炎。恐ろしいエネルギー。


しばらくすると、静かに止まった。

なんだこれは!?!?これが、ファイヤーMP大の威力なのか。

いままで、コントロールすることにだけ集中していたので

こんなにも自分に魔法力があることを知らなかった。


「すげェな、おィ!強力魔法もできるのか!」

それは僕も知らなかった。ここは本当に異世界だと実感した。

僕もしっかりと異世界の住人になっていたようだった。

これも毎日トレーニングしていたおかげだとは思う。


「超回復」

「チョウカイフク!?なんだそりゃァ」

僕が、つぶやき、ガルクが食いつく。

知らない間に、超回復によって、魔法力があがっていたんだ。

毎日、MPがからっぽになるまで戦っていたから当然かもしれない。


そして、全力で魔法を出すというのは、いままで無意識に避けていたところがある

現代社会の感覚のまま、エネルギーを恐れていた。

しかし、モンスターは出てくるし、現代の感覚でいたのでは

これからはやられてしまうだろう。


ガルクの魔法をみて、やっと、この世界の魔法の使い方が見えてきたようだ。

いままでは、自己流で戦っていたからできることに限界があった

これからはもっと、ほかの魔法使いの魔法も見たい。ぼくはそう思っていた。


「いや、しかし、凄かったなァ、ナオヤ!やればできるんじゃねえか」

ガルクはそういいながら、僕の肩をポンポン叩いた


「出し惜しみとはなかなかやるな」

「いや、そんなんじゃないんだ、ほんとにこれが出来るなんて思ってなかったんだ。

ガルクの魔法に触発されたんだよ、そんな戦い方があることを知らなかったんだ」

素直に僕はそういい、感謝を述べる。ガルクの戦いがあってこその今の戦いだ。

昨日までの戦闘からは、レベルが格段にあがっていた。


「やっぱり出来る仲間といると伸びるな」

これはプログラマの世界でもあることだ、結局は自分一人で組むことも多いのだが

近くにできるプログラマがいれば、自分もできるようになる。

そもそも、できるプログラマの思想を学ぶことが、能力に直結する。


「出来る魔法使いにもっと会いたい。魔法のことがしりたい」

僕は、思っていることをそのまま口に出した。

それが出来るともおもってなかったからだ。

その言葉を聞いてガルクは、ラクスの方を見ていた。


ラクスは僕の方をじっと見て、こういった

「じゃあ、会いに行きましょう!大魔法使いに」

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