第十九話 連系戦

「ファイヤー!」

ガルクが放った、ファイヤー。それは僕の今までのファイヤーとは違った、本物の燃え盛る炎。

素晴らしい本物の異世界。僕は本当に感動していた。この火力これが異世界ってもんだろう。

現代社会のようにコントロールされたエネルギー量ではない世界。無限の炎。


「ほんとにすごいな」

僕は本当に感心して、さらに、彼とは違う戦い方で戦う事を強く認識していた。

今までとは違い、火力はガルクが、火力といっても、本当の火の意味と攻撃担当の意味がある。

それは彼がしてくれる。僕はもっとそれをつなぐような効率的なところに集中ができる。


「ガルクほんといいよガルク」

「うぉィ!!手のひら返し過ぎだろゥが」

「ほんとね、引くレベルだわ」

ラクスまでそう言った。ふふ、でもいいんだ。

才能があるということは大事なことだ。惚れ惚れするぜ、ガルク


本当にこころからそう思っていた。いままで懸念していた点がガルクのおかげで

一気に解決した。ラクスの負担は一気に減り、僕の効率もあがる。

攻撃力はガルクが担ってくれる。


「さて、そうばっかりも言ってられないので、僕も力を見せるか」

と、さらに近づいてきている、ゴブリン三体を見て、僕はそう言った。

そして、オーラを全身に身にまとった。


戦闘開始だ!


「行くぞ」

ゴブリンが、三体横に並んできている。

こちらは、ガルクが前衛、後衛にぼくと、ラクスがいる。このポジションを変える必要がある。

全身にオーラをまとって、魔法を唱える


「ワープ」

僕はそう唱えて飛んだ。ガルクの位置を越えて、一番はじのゴブリンの横まで行った。

そして、ゴブリンの肩をツンツンとたたき


「君はこっちだ」

そう言ってさらに、ファイヤーMP小速度遅を放った。

そして、ゴブリンは胸から燃え出した。

ただし、この攻撃力ではゴブリンは倒せない。それはわかっている。


そしてすかさず


「ワープ」


ワープを唱えた。攻撃したのち、ゴブリンの横にいた状態から、さらにゴブリンの斜め後ろに飛んだ。

一番左のゴブリンは怒りだし、こちらに向かってきた。

僕はこの一体だけを倒せばいい。


「ガルク、ラクス!その二体は頼んだよ!」

ぼくは、二人に届く越えで、叫んだ。プログラマーだから普段叫んだりしないんだけど

出せるだけの声を出した。言うまでもなく二人はわかっていたようで

やることをすぐに理解してくれた。


「おォウ」「わかったわ!」

と二人が返事をすると同時に、ゴブリン二体を同時に斬りつけた。

ガルクは豪快に、ラクスはしなやかに。


「よし」

そう、僕が言う。

残りの一体はきちんと僕が仕留めよう。

先ほどのガルクの魔法に触発されて、僕も最大限の火力を出して見たくなった。


「ファイヤー(MP大、スピード激遅)」

ゴゴゴゴゴと手先から、巨大な炎が巻き上がる。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る