真譚・妖怪小町
雨後の筍
真譚・妖怪小町
全てが始まる前
誰かはそれを嘘だと言ったけれど、結局根付いてしまったものを変えることは誰にも出来やしなかった。
昔から人々は夜を恐れていた。
なぜなら夜闇に対して本能的に恐怖を覚えていたからだ。
人は未知のものに不安を抱く。
夜闇は一例に過ぎない。
見たことのないもの、確認できないもの、知ることのできないもの、こちらの認識を超えるもの。
だが人々はそれらを克服してきた。
夜闇を光で打ち払い、獣を火で打ち払い、そして世界を算術で解き明かしてきた。
知らないものは少なくなり、予想できないものもまた少なくなり、そしていつしか未知は未知ではなくなった。
だからだろうか、いつからか人々は畏れを忘れ始めた。
かれらがそれを許すはずもなかったのに。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます