第47話
「いざ、尋常に……ですわ!」
十四枚のメロガチャチケットをマリィさんに渡しましたの。
ステンドグラスから降り注ぐ七色の光によってチケットは消え、代わりにズラーッとカードが……あっ!!
「みやかっみやかっ、二つ光ってますのっ!! ねぇ、見てくださいましっ」
みやかのケープの端っこを引っ張りながらぴょんぴょんジャンプして興奮するわたくしに、
「いいじゃんいいじゃん! あの光り方はれらのSRと似てるわね……いや、でももしかしたらSSRかもしれないわ!」
「XRの可能性もあるかもだにゃって!」
「……ドキドキかも」
「うーっ、ななよちゃん焦らさないでぇ!」
なんですの、なんですのっ!
今、わたくしモーレツに興奮していますの!
このもしかしたら大当たりが来たかも、というワクワク感……ガチャにハマっちゃいそうですわ!
「ママ、はやくめくるですよぅ!」
「お姉ちゃま、ティエも早く見たいなのーっ」
妖精さんたちも待ちきれない様子ですわ。
よーし、意を決してめくってやるですのっ!
「まずは七枚……えーっと、HP回復ポーションが二つ、SP回復ポーションが一つ、リザレクション草が三つ。まあ、ここまでは予想通りですわね。七枚目の光るこのカードは、なんですのっ!」
ぺらりとめくると……わわっ、可愛らしいお姫様ティアラですのーっ!!
おめでとうございます! ☆レアリティSRのアクセサリー:歌姫のティアラ+8 をGET!!
『DEF5+8。装備するとすべてのスキルのSP消費量が-1減少。隊列歌姫モードの場合すべての歌のSP消費量が-5減少。追加効果:料理スキル+18増加』
「すっごーいっ!! これめっちゃ便利じゃんっ」
「料理+10以上は中々出ない……追加効果もいい感じかも」
「わ~っ、金ぴかでキレイなのーっ」
SP消費量を抑える装備はかなり貴重ですわっ……こりゃあ便利ですのっ!
さっそくわたくし、装備しちゃいましたの。
頭に金色のお姫様ティアラをちょこんと乗っけてみると、
「やーん、超似合ってるわよっ、ななよ!」
「……えへへ、ですの」
「かーわいいっ」
わわっ、みやかに抱きつかれましたの!
むいには抱きつかれ慣れていますが、みやかにされると新鮮な気分と言いますか……なんだか嬉しいものですわね。
よーし、この勢いでもう七枚もめくってしまいますのっ!
ぺらぺらり。
うーん、光ってないカードはやはりと言いますか、消耗品のアイテムばかりですわねぇ。
最後の光るカードは、っと。
おめでとうございます! ☆レアリティSRの腕装備:奇跡のミサンガ+1 をGET!!
『DEF1+1。装備すると一度だけ死亡せずに済む。効果が発動した場合ミサンガは77%の確率で消滅する。追加効果:採掘スキル+4』
「これも便利ですわねー。ギルティメイズに挑むのですし、助かりますわっ」
一応装備しといちゃいますの。
万が一のためですわ!
「カラフルでそれも可愛らしいですねーっ」
「BEO2の装備よりもMROの装備は可愛いのが多いかも……」
「ま、そりゃトーゼンよねぇ。だって女の子向けのVRMMOっていう謳い文句だもの」
十四枚のうち、当たりはSRの二つだけでしたが、わたくし大満足ですの!
『装備』
服:流山女学院中学校の制服
左手:大地のビートアックス(攻撃+250 回避+5 致命+10)
右手:大地のビートアックス
腕:奇跡のミサンガ+1(防御+2)
体:※装備されていません
足:※装備されていません
アクセサリー:歌姫のティアラ+8(防御+13)
指輪:インペリアルトパーズリング LV.1
総攻撃力:323 <限界9999>
総防御力:35 <限界9999>
総回避力:32 <限界999>
総致命力:15 <限界499>
ふんふん。あとは体と足の装備を手に入れたら全部装備ってことになりますわね。
わたくしがミラコンを操作しながらオレンジ色の立体映像を見ていると、
「ピースさん、補助チケットが十四枚あるでち。二枚のSRメロガチャチケットと交換しとくでち」
「あ、ありがとうございます……って、SRですの?」
「はいでち。七枚の補助チケットで確率があがったチケットが貰えるんでち。このSRチケットはSRが88%、SSRが10%、XRが2%まで確率あがってるでち。NとRは出ないでちよー」
おお、それは凄いですの!
相変わらずXRの確率は無理そうですが、SSRくらいなら期待できそうですわね。
「このまま続けて使うでちか?」と訊ねてくるマリィさんに、わたくし首を振って、
「いいえ。みんな補助チケが六枚なので、わたくしは今度にしますわ。みんなと一緒に引きたいですので」
「了解でち!」
「ということで、わたくしの番は終わりですわ。次はいおさんの番ですわよっ!」
ふふっ。さっきからいおさんが後ろで待ち遠しそうにしていたのを気付いていましたの。
チケットを持ったままそわそわしてるんですもの。
「がんばってくださいましっ」
「は、はいっにゃ!!」
ごくりと喉を鳴らして六枚のチケットを渡すいおさん。
光がチケットに降り注いだ瞬間、
「あっ、凄いの来たでちよ!!」
マリィさんがメガネをくいっと上げましたの。
テーブルにカードが広げられたんですが……見てくださいまし、一枚だけ虹色に光り輝いていますの!
これってもしかして、もしかして……っ!!
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