まずタイトルの美しさに惹かれます。茫洋とした人生観からの導入部、そしてありふれた日常の繋がりが美しい。私文学の特徴でもある主人公の心象風景を丁寧に描写されています。紛れなき純文学的の薫りと、詩的な感受性が素晴らしいです。誰もがカメラマン、になる事をためらわん、なんて言ってもやせ我慢。ファインダーの向こう側に広がる輝きに夢を描くストーリー。オススメです。