実験室編14

ミネアはマ-ニャの力について何か知ってるようだった

そして俺は聞いた

「ミネア…この力について何か知ってるのか!?」

すると俺が言い終わると同時にトレアは言った

「私はこんな力…今まで生きてきた中で

感じたことはないよ…!?」

トレアは同じことを二回言っていた

よほど動揺しているのだろう

「それに…何だこの嫌な感じは…」

「白魔女の力には似ているが何こう…

もっと別種の力だ!!」

するとミネアは言った

「ああ…多分この力は見たことはないが…」

するとすかさず俺は聞いた

「見たことないのか?」

「それならなぜ…」

「それは今から話そう」

みんな固唾を飲んで見守った

「先程も言ったとおり見たことはない…」

「しかし聞きそして感じたことはある」

俺はミネアの言ってることがよくわからなかった

そしてミネアは話を続ける

「フロ-ラル様にチラっとその話を聞いたことがある」

「そしてそのフロ-ラル様と話してるときに感じたんだ」

「そう…魂で感じた…」

「感じた!?」

「ああ…フロ-ラル様にその話をして頂いているときに

魂ごしに感じたんだ」

「こんな経験は初めてだったよ…」

「しかし確証はないがマ-ニャの力はその力に凄く似ている…そんな気がする」

「その力は…」

「その力は?」

ミネアは意を決したように言った

そして俺はその言葉に驚愕する

「聖なる力だ」

「!?」

「聖なる力!?」

するとトレアは即座に反論するように声を荒げた

「ミネア!そんなわけあるはずがないでしょ!?」

「何より聖なる力はごく限られた忌まわしき人間どもの力!」

「それにミネアも分かってるはずでしょ」

「マ-ニャは私が生んだ子だ」

「それは私とミネアが一番分かってるはず…」

「マ-ニャにそんな忌まわしき力が宿るはずなんてないんだ!」

トレアは必死に否定していた

それもそうだろう

自分の生んだ子に宿っている力がが忌むべき

人間の力だと言われているのだから…

そしてまた、トレアの言葉を反論するようにミネアは言った

「それではあなたは私の言うことがウソとでも言うのか?」

「いや…それは…」

トレアは口ごもる

「げんにその力がマ-ニャに宿ってる…」

そう諭すような表情でミネアはトレアに言った

「ありえないありえないありえない

ありえないありえないありえな---い!!」

トレアは混乱していた

何かに向かって叫んでいるようにも見えた

しかしどうしようもない疑問が俺から離れなかった

マ-ニャに何故その聖なる力が?

トレアはマ-ニャは自分の子だと断言している

マ-ニャにいくら優しい心が宿っているとはいえ魔族だ

それは俺たちも変わらない

一瞬なぜか人間であるツバサのことが浮かんだが

ツバサはマ-ニャとは全く関係がない

それは俺が保証する

そしてその考えはすぐに消えていった…

それならば何故?

そう考えているとミネアは言った

「トレア…」

「マ-ニャはとても優しい心を持っている」

「それが聖なる力を生んだのではないだろうか?」

いくら優しい心を持っていてもそんなわけはない…

そう俺は思ったがミネアを見てみると

自分と同じ考えらしく今はその考えで

何とか納得しようとしているように見えた

まぁマ-ニャが聖なる力を得た理由は

後に分かることなのだが、それはずっと先のお話…


えっ誰だお前?

作者だ!

あれ?

少し前の記憶がないような気がする…まぁいいか

そしてトレアは肩を振るわせながら言った

「みとめないみとめない…みとめないよ!!」

そしてトレアはマ-ニャの力に少し畏怖してるように見えた

トレアは大きく深呼吸した

そして俺たちのをキッと睨んだ

その顔にもう笑顔はなかった

そして言った

「ミネアやマ-ニャに傷がつかないように気をつけていたが

でも少し遊び過ぎたようだね…」

「これからは手加減できない…本気でいくよ?」

そう言うと俺たちに向かってきた

そして木々を操る能力に加え初めて俺たちに魔法を見せる

戦いは再び始まった

「呪木のめぶき!」

「黒の覇計!」

「黒の衝撃!」

「漆黒のかまいたち!」

数々の魔法が俺たちを苦しめた

しかし寸での所でマ-ニャに助けてもらう

そして聖なる力を得たマ-ニャは強かった

しかし、さすが敵とはいえミネアやマ-ニャの母親…

こちらも負けていなかった

もしマ-ニャが聖なる力を

得ていなかったらどうなっていたか分からない…

「ぐぬぬ…」

トレアは苛立っていた

まさかここまで俺たち相手に

苦戦するとは思っていなかったのだろう

「ちくしょおおお---!!」

トレアは叫んだ

ビリビリとトレアの気配に押される

いくらマ-ニャが新たな力を得たとはいえ戦況は五分

それにトレアにはまだ何かある…

そう俺の本能が直感していた

そして木々と魔法の組合せ…

いつ戦況が不利になってもおかしくはない

しかし、俺はなにも今まで何も考えずに

トレアと戦っていたわけではなかった

そして、今までトレアが何故あの切り札を俺たちに

使ってこないのか分からなかった

俺は決心し、そしてあることに賭けてみることにした…

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