実験室編9
場面は変わって
バジェットVSゼットン
「ヒャッハ---!」
バ-ジェットの連撃の刃がゼットンを襲う
「うぐっ…!」
ゼットンはバ-ジェットに押されてるように見えた
しかしバ-ジェットには分かっていた
このまますんなりとやられてくれるような
男ではないということを…
パワーこそ負けるがスピードは俺のほうが上だ
しかし確実にダメ-ジは与えられているが
致命傷までは与えられていない…
確実にこちらのスタミナは消費されていく
それと、俺に押されながらも
ゼットンの目は死んでいない
何かを狙っているのは明らかだった
息を切らしながらもバ-ジェットは聞いた
「はぁはぁ…」
「何を狙ってやがる?」
するとゼットンは苦笑いをした
「ガハハハハ…ハァハァ」
「教えられるわけがなかろう」
「確かにな…」
そうバ-ジェットも苦笑いをした
このままいけばこちらが不利なのは明らかだった
バ-ジェットは覚悟を決めた
「ふっ面白い…」
「奥の手を見せて貰おうかあああー!」
そうバ-ジェットは叫ぶと
ゼットンのほうへ駆け出して行った
バージェットの渾身の刃がゼットンを襲う
「斧桜!」
無数の刃がゼットンを襲おうとした時…!
それをまともに食らうと
只では済まないと感じてかその刃を拳で迎えうつ
「ぬおおおお-!!」
バ-ジェットは必殺技を力でねじ伏せられ
後ろへとのけぞった
この時を待っていたかのように
ゼットンの拳がバ-ジェットの顔にクリ-ンヒットする
「ぐぁ…!?」
バ-ジェットは衝撃で後ろへと吹き飛ばされた
運悪く、その方向には建物があり
それにぶつかるとその建物は壊れた
バ-ジェットはピクリとも動かない
あまりの衝撃に死んでしまったのか…
誰もがそう思った
しかしゼットンは言った
「グハハハ…狸寝入りしとったらあかんでえ-!」
「お主があの程度の攻撃で死なないことは分かっている」
「そのまま狸寝入りして体力を回復させようと
考えているなら無駄なことだ」
「このまま狸寝入りを続けるつもりなら…」
「本当に襲うぞ…グハハハ」
そうゼットンは笑っていた
すると顔から血を流し顔中血だらけのバ-ジェットが起き上がった
「お見通しか…」
そうバ-ジェットはにやりと笑った
しかし誰もが血だらけのこのバ-ジェットを見れば
驚くと思うが本人は至って冷静のようだった
「ちっ…どこか切れたか…」
「グハハハ…待っていてやろうか?」
「いらないお世話だ…」
そういうと自分の気を高めたようだった
すると血は止まったようだった
そして再びお互い雄叫びをあげ
二人の戦いが始まった
それから激しい戦いとなった
バ-ジェットがゼットンに2回攻撃したと思ったら、
すかさずゼットンもバ-ジェットに強烈な一撃を食らわす…
そして、この壮絶な戦いが
いつまでも続くかと思われたが
それは突然終わりを迎えた
バ-ジェットのスタミナも限界をむかえ
切れかけようとしたその時…!
ゼットンの目がキランと光った
バ-ジェットもスタミナがつき、
そして一瞬の不意を疲れた形だった
ゼットンが両手を後ろに大きく構えたかと思うと…!
もうバ-ジェットの懐刀にいた
「しまっ…!」
「もう遅い!」
「鬼岩の悟り!!」
その両手でバ-ジェットのお腹を強烈な一撃をおみまいした
「がぁ…!?」
ミシミシ!っと言う音が聞こえた
バ-ジェットは白目になってぶっ飛んで行く
まさかゼットンがこんなにも早く動けるとは夢にも思わなかったのだろう
そして、本当に今度こそ
ピクリともバ-ジェットは動かなかった
「はぁはぁ…」
「奥の手は最後まで取っておくもんじゃい」
そう力ない声で言った
そしてゼットンは両手を広げ
ガッツポ-ズをとった
「うぉぉおお--!!」
「さてと…ハァハァ」
「ワタルのところへ行く前に
カ-ズを助けに行こうかのう…」
「もう終わってるかもしれぬが
こいつらはなかなかにできる…」
そうポツリと言った
勝者ゼットン 敗者バ-ジェット
そしてゼットンはカ-ズの元へ走って行った
ゼットンがカ-ズの元へたどり着いてみると
カ-ズはツバサと激しい戦闘中だった
ツバサVSゼットン・カ-ズ
するとゼットンは大きな叫び声をあげた
「カ-ズ!!」
すると何事かと二人ともゼットンの方を振り向き
戦いは一時止まった
しかし、ゼットンの姿を確認するとツバサは声を荒げた
「バ-ジェットは!?」
するとゼットンは答えた
ツバサに取っては一番聞きたくない…
そして信じられない言葉が返ってきた
「死んだ…」
「う、うそだ!!!」
「バ-ジェットは約束したんだ…
必ず僕とワタルの所へ行こうなって!」
しかしゼットンの口から重い言葉が続く…
「なかなか骨のある男であったぞ…」
「我をここまで苦しめ奥の手まで使わせるとは…」
見るとゼットンは傷だらけだった
傷を見ただけで二人の戦いが
いかに壮絶な戦いであったのかがよく分かる
「敵ながらあっぱれな奴だった」
そうゼットンは言った
「うっ…バージェット…」
もしかしてまだ生きていて助けに来てくれるかも…!
と思って二人が戦っていた場所を見るが
いくら時間が経っても
そこにバ-ジェットが現れることはなかった…
ツバサはバ-ジェットの死が信じられなかった
受け入れられなかった
しかし、そんなツバサをゼットンとカ-ズの二人は
いつまでも待ってはくれない
ゼットンは言った
「悲しんでるところ悪いが…これは戦いだ」
「いつかはみんな死ぬ」
「なぁに心配するではない」
「お前もすぐにバ-ジェットの元へ送ってやろう」
たしかにゼットンの言う通りだった
これは戦いなんだ
ツバサに悲しみにうちひしがれている暇はなかった
ゼットンとカ-ズの二人が襲ってくる
「1人に2人がかりとはあれだが…
恨むでないぞ…」
とゼットンは言った…
「カ-ズ行くぞ!」
「おう!」
二人の刃がツバサを襲う
カ-ズ1人でも精一杯なのに
さらにゼットンの攻撃が加わるとたまらない
カ-ズの攻撃を防いだときに
ゼットンの強烈な一撃が飛んでくる
ツバサは死を覚悟した
「うぉお゛お゛お---!!!」
ツバサの必死の攻撃が何とか二人の攻撃を防ぐ
それからしばらく三人の死闘は続いた
ツバサはもうボロボロだった
もう力もつきようとしていた
「ワタル、バ-ジェット、ミネア、
マ-ニャみんなごめんね…」
そう死を覚悟したときにカ-ズとゼットンは言った
「よく持ちましたね」
「ガハハ…確かに我ら二人相手によく持ちこたえたわい」
「敵ながらあっぱれであったぞ」
「さぁ…!」
「最後の一撃で楽になれ!」
そう二人の攻撃がツバサを襲おうとした時…!
「おい」
「えっ?」
「へぶしっ!」
気づくとゼットンは顔を殴られ
激しく回転しながらふき飛ばされいた
カ-ズは固まっていた
「あっ…!あっ…!?」
ツバサが目尻に涙を浮かべ声を荒げた
「勝手に死人にするなバカ」
バ-ジェットだった
「バ-ジェット!!!」
涙を浮かべながらツバサはバ-ジェットに抱きついた
「痛い…痛い!」
「ゼットンの攻撃よりもこっちの方が痛い」
そうバ-ジェットは言ったが
突然ツバサの顔色が変わった
そしてツバサの視線に気づいたようだった
「ゼットンが死んだって…」
するとバ-ジェットは答える
「あのバカ力…」
そう言うとツバサは察したようだった
「でもお陰で一瞬本当にあの世に行っていたけどな…」
「それと少しは休ませてもらった」
「ツバサ…心配かけたな」
そう言うとふふふとツバサは笑った
そしてバ-ジェットは言った
「あの馬鹿力がこのままくたばるとは思えない…」
「うん!」
そして、二人とも顔や手を回しコキコキと骨を鳴らせた
「反撃開始といきますか…」
「はい!」
ドン!!
二人は再び二人の元へ駆け出して行った
瀕死の状態だったツバサも
バ-ジェットが現れたことで
不思議な力が身体に溢れ出てきているのを感じていた
何なんだろうこの力は…?
バ-ジェットも同じようだった
4人の戦いはまだ続く…
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