61.5 紅天に消えし者どもよ

 あっと思ったときにはすでに遅かった。


 何が命運を分けたのかはわからない。

 気がついたときには、自分と全く同じ姿形をした弟は血の海に倒れて、食らった竜は紅色の空高くまで駆け上がっていた。

 弟からは顔の左半分が失われ、何か言いたげな唇が半開きのまま、時間は永遠に止まっていた。

 思えば、あの瞬間から自分は何もかもに絶望していたんだろうと思う。

 どんなに楽しく愉快な出来事があっても、もしかしたらここにいるべきなのは弟だったのではないか……言いようのない罪悪感がつきまとい、無味乾燥むみかんそうに感じられるのだ。

 だから、必死に避難バスの空席を求める親子に出会ったとき、簡単に席を譲ってしまったのだろう。

 あの娘はなんて名前だったかも覚えていない。

 雄市ゆうしの空は紅色に染まっていた。

 竜から噴き出す魔力が大気に満ちて、あのような空になる。じきに大量の小型の飛竜が押し寄せるだろう。紅蠍こうかつ砂漠に接している黄市市境でよくみられた光景だ。

 人々はとにかく遠くへと逃れようとしている。

 竜の息吹から逃れるためには、対魔術設備を備えた避難所に逃れるしか方策はない。

 軍の防衛拠点まで戻る、というのが最上の策のように思えたが、パニックを起こした人の群れを越えて……しかも自分も怪我をしているのに、この混雑を逃げきるのは不可能に近い。

 ふと見ると封鎖された地下鉄の駅がみえた。

 黄市きしでは、竜の侵攻に備えて各地域にシェルターが存在する。

 駅もそのひとつだ。有事の際、客を車輛から下ろし、最寄り駅のシェルターに避難させる必要があるからだ。



「親父殿! こいつ、息を吹き返しそうだ!」

「イネス、おい、起きろ!」


 切羽詰まった声で自分を必死に呼ぶ声で目覚めた。

 重たい目を開けると、見覚えのある中年男が必死の形相ぎょうそうを浮かべている。

 その後ろには元同僚……砂色の軍服と装備一式をまとった兵士たちがいた。肩口には黄市の防衛部隊であることを示す、黄色の花のい取りがある。

 そこは地上で、周囲は……控え目に言っても死体の山だった。


「お前、よく生きてたな」


 アルノルトの肩を借りて瓦礫がれきの街を運ばれた。

 圧倒的優勢で勝利をおさめた竜どもは引いていったようだ。

 一時的なものに違いないが空が元の青色になり、魔力の帯はたなびくだけになっている。

 逃げ込んだ地下シェルターの設備のおかげで息吹に焼かれたり、シェルターごと合金の山に埋もれることはなかったものの、室温を調整するための機器の不備が原因とみられる熱中症で、他に避難していたほとんどの市民が死んでしまったようだった。

 未だに手足がしびれ視界がはっきりとしないが、往来には息吹に焼かれ、食われ、切り裂かれた人の死体が並んでいた。

 熱から逃げようとしたのか文字通り積み重なっているのだ。


「お前が負傷したとき、除隊させるいい口実になると思ったが、それが間違いだった。既に遅すぎたんだ」


 そんなこと気にしなくていいんだぜ、親父殿。

 本当なら除隊になるようなケガじゃなかったんだから……そう言おうとしたが、声がかすれて上手く言葉にならない。

 親父殿という呼び名は彼のあだ名であり、勲章だ。まだ若い兵を負傷にかこつけて逃がしてやろうとするような、優しく生真面目きまじめな男を仲間たちは常日頃から《親父殿》と冗談めかして呼んでいた。


「すまなかったな……。本時刻を持って、お前を原隊復帰させる。それとも、ただ死を待つか? それを選ぶなら、それでもいい。私がお前を部下にできたことを誇りに思う気持ちにかわりはない」


 そう言う男の瞳は、まさに優しい父親のそれだった。


「人の進む困難な道の先に苦痛しか待っていないとき、あきらめるのは上手い手だ。だが我々にはまだ、手段が残されている。仲間を守り、励ますことができる時間もだ。それはただ死を待つよりも上等だ。そう思わないか?」


 竜鱗騎士団は動かず、竜もいずれ戻ってくる。

 たとえここで逃げ出しても彼は責めもしないのだろう。

 そういう人だとわかっていて、仲間はアルノルトを尊敬し従っているのだ。


「お前はずっと、この世に希望は何もない……という目をしていたな。自分の命に価値などないという目だ。でも、それは違うぞ」


 アルノルトは口元に苦い笑みを浮かべた。


「どうせならつまらん死に方をしないで《英雄》と呼ばれてみようじゃないか――なあ、ジェイデン。今の台詞は、きっと後世に語り継がれるだろうな」

「その通りであります、親父殿。俺たちのことを書いた泣ける本が本屋に平積みされて、帯に名言として書かれるに違いないであります」


 隣を歩いていた男が冗談めかして言い、周囲を警戒しながら親指を立てる。

 そしてひっそりと「誰かがひとりでも生き残れば」と付け足した。


「すま、ない。み、んなの手紙……わたせなかった」


 イネスの胸ポケットには、避難バスに乗り込む前に部隊の仲間から渡された分厚い手紙の束が大切にしまわれていた。

 過酷な戦いを前にして、ひとり部隊を去る若者に託されたもの。

 それは家族の手紙であったり遺書のようなものだったりしたはずだ。


「いいのよ」と後ろからやって来た美人の女性隊員が言う。「あなたには悪いと思ったのだけど、手持ちが少なくて交通費くらいしかつつめなかったから」


 サラは悪戯いたずらっぽく片目を閉じて、追い抜いていく。


「俺は、文才ってものがないからな。金の指輪を入れておいたぜ」とジェイデン。


「私は現金と紹介状……すまない、重荷おもにになるとわかっていて、妻への手紙を入れてしまった」


 アルノルトが恥ずかしそうに頭をく。

 手紙と言われていたものは、ほとんどがイネスへの餞別せんべつだったのだ。

 仲間たちの気遣いに胸が熱くなり……涙を必死に堪えていたが、隠しようのない体の震えは、アルノルトには伝わっていたはずだ。


「生存者発見っ!」


 先行していたサラが合図を送ってくる。

 転がって、焼けただれた避難バス。

 乗った者は概ね死んでしまったようだが、ひとりだけ……若い女の子が倒れていた。

 全身に火傷やけどを負っていた。とくに足がひどい。かろうじて薄い胸が上下しているのだが、死体と見間違えなかったのが奇跡だった。


「彼女も拾っていこう」


 親父殿は静かに言った。


「竜鱗騎士団に……いや、女王家に置き去りにされた我々を待つものが死のみなら、置いて行くべき者をこそ連れていこう。それが英雄の道だ」


 サラは少し黙った後、うなずいた。

 置いて行くべきものをこそ。

 それは路上で息も絶え絶えにあえいでいる少女であり、イネスのことでもあった。

 彼は全てに絶望していたが、そんな彼にも希望と呼べるものがひとつだけあった。


 もしも死ぬのなら、俺をここまで連れてきてくれた親父殿の下で戦い、仲間と死にたい。


 それだけがただひとつの希望だった。

 もちろん死への恐怖は存在する。歳相応としそうおうのどうしようもないおびえが。


 けれど、彼はそれ以上に勇気を持ちたかった。

 

*****


「居館に近寄らせるなッ!」

「弾幕薄いぞ! 息吹ブレスは吐かせるな、一発で終わりだ!」


 376部隊が立てもった鶴喰峠つるばみとりででは、激戦が繰り広げられた。

 言ったそばから押されていた城門側の張り出し陣に取り付いた銀色の竜が、火炎とともに熱された金属の息吹を吐き、死体も残さず命をり取っていく様は見ていると笑いだしたくなる。ほとんど喜劇のような光景だ。


 ここには、あまりにも圧倒的に現実感が欠け過ぎている。


 鶴喰峠を怒号どごう絶叫ぜっきょうが埋め尽くし、その間を銃火と飛竜の群れがう。

 絶望と暴力が支配する狂気の世界がそこにあった。


 砦に立てこもった部隊は飛竜の群れに手を焼いていた。


 知能の低い小型の飛竜は大群で押し寄せ、兵を殺し弾薬を消耗させる。

 それに対して人類側は、崖を背後に前面の敵に集中砲火を加え、漏れ出た竜を白兵戦で始末するルーチンワークが続いていた。

 なにしろ鶴喰砦は対竜戦を想定した拠点ではない。

 近づかれて息吹を吐かれると防壁はいとも容易く吹き飛び、避難させた市民のいる居館まで竜まっしぐらだ。


「こうつまらない仕事が続くと、嫌になっちまうな」


 回廊から銃を撃ち、小型の飛竜を狙いつつ、通信機越しに同期のジェイデンがつまらなさそうに言った。


「手を休めるなよ、鉄まみれで死にたくなけりゃな」

「といったって、満足に息吹を噴けるほどの大物はまだ……おい、アレは何だ?」

「なんだ?」


 ジェイデンのいつものジョークかと思ったが、違う。

 飛竜たちの間に少し大きな影が舞っている。

 対空砲が直撃しているが、止まらない。


「城門側と同じく、無理やり乗り込んで息吹を吐くつもりだな」


 ジェイデンが舌打ちした。


『ジェイデン、サラ、イネス、白兵戦で迎撃してくれ』


 通信が入る。それは通常、兵士たちが携帯する無線機ではない。

 三人に渡された鳥型のブローチによるものだった。


「了解だ、親父殿」


 ジェイデンの応じる声にイネスは苦いものを感じ、けれど無理やり飲み下した。

 これが最期さいごになるかもしれない。三人で軽く拳を打ちあわせ、例の中型を追いかけて拠点の周囲を覆う回廊を出る。


 到底、希望の無い戦いだった。


 兵士たちがかろうじて連帯を保っていられるのは黄市で常に竜族との最前線にいた部隊の錬度が高いのと、どう考えても逃げようがないせいだ。

 だが終わりは近づいている。

 砦には駐留していた友軍が弾薬や医薬品、食料を残していたが、それを用いる人間のほうが明らかに目減りしていっている。

 中型は消えていた。


『高度を稼いで雲に紛れた。直上にいるはずだ、油断するな』


 了解、とサラが言い、合図をする。


「そうだ、いっそのこと居館に立てこもって門に息吹を吹いてもらうってのはどうだ? やつら慌てふためくだろうぜ。《あれ? ここにあったドアノブはどこ?》ってな具合にな」

し焼きになりたいの? 少し黙っていろ、ジェイデン……いや、それとも、通気孔つうきこうが鉄で埋め尽くされて窒息死するのが先かな?」


 サラが不思議そうに首を傾げる。

 その隣でジェイデンは笑いをかみ殺している。


「蒸し焼きになる前に体当たりで壁が吹き飛ぶだろ、サラッ! それから、サラのバカマジメを面白がるな、ジェイデン。また親父にどやされるぞ!」

「了解であります、イネス隊長」


 ジェイデンは自動小銃を片手で撃ち続けながら、飛竜を追い払い、片手で敬礼してみせる。


「なっ……バカマジメってなんだ!? バカなのかマジメなのかわからないじゃないか。それに、イネスはいつ昇格したんだ?」

「そりゃあ、あいつは生まれながらの隊長だからな」


 サラは手斧で、自動小銃にかみついてきた小型飛竜の頭蓋を叩き割った。

 二人が通信機越しに延々と続けるくだらないお喋りは、イネスにとっては心地良いものだった。

 仲間がそこにいる。くだらない話をしている。

 それだけで血とさびの臭いに満ちた戦場で戦い続けられる気がした。

 突然、ジェイデンがイネスの体を突き飛ばした。


「イネス、後は頼んだぞ」


 振り返ったイネスは言葉の続きを見失う。ただ手だけが動いて、背中の突撃槍を握っていた。

 ジェイデンの上半身は空中に舞っていた。

 凄まじい速度で砦に降り立った、とがった魚のような頭をした銀色の竜の頭が、ジェイデンの下半身をくわえていたのだ。

 突風で、サラとイネスは吹き飛ばされかける。

 巨大な竜だった。

 長老竜にくらべれば若い竜だが、魔法を持たない人間には大きすぎる。

 そして、あまりに速すぎてとらえられず、ただ食われるしかない。

 こいつが魔法を使えば砦は崩壊する。

 イネスは息も忘れて竜に詰め寄り、竜から五メートルは離れたところから跳躍する。

 上半身を大きく後ろに反り、文字通り、飛ぶ。人間の限界まで。

 高速で飛来した小型の竜が無防備な脇腹をみ千切っていった。

 避けられないし、避けない。視界が白くはじけ、空中でバランスを崩した体が地面に打ちつけられた。

 脇腹の傷は深く、内臓に達し、血をとめどなく流していた。

 彼は無駄と知りつつ血を止めようと手で押さえる。

 死は怖くない。だが……。


「イネス――!!」


 絶叫に呼ばれ、みると。

 竜の口元に魔力の光が宿っていた。

 鉤爪に引き裂かれたのか、サラは左腕が無く、左半身が血に染まっていた。


「サラ……!!」


 イネスは無理に足に力をこめ、立ち上がる。

 竜の脇腹に味方の撃った魔導砲撃が着弾し、鱗がぜる。

 弾けた鱗が全身を貫くが、イネスは構わなかった。

 脇腹から心臓を狙う。

 口からは血を吐き、絶叫しながら――青年は全身全霊で槍を打ち込んだ。


「死ねえええええええええっ!!」


 上半身だけになった仲間を咥えた空の王者は、プラズマの火花を散らす刃に貫かれた。

 イネスはまだ息のあるサラに駆けより、仲間の援護が受けられる場所まで引きずっていく。


「サラ! しっかり!」

「イネス、親父殿をよろしくな。あの人には……理解者、が、必要だ……」

「やめろよ、そんな、つまらないこと言わないでくれ。いつもみたいに、くだらない話をしてくれ、ジェイデンと、ふたりで冗談を言い合うみたいにさ……」


 もう、痛みも感じていないのかもしれない。

 目の前で息がどんどん細くなっていく……。


「怖くはない……貴方がわたしの魂を引き受けて……くれるから……」


 魂を。

 その言葉に、イネスの表情が曇る。

 再び、絶望が影を差すのがわかった。


*****


 その光景を砦の地下深くで観測している者がいた。

 ひとりは、泥くさい戦場には似つかわしくない貴族然とした華やかな風貌ふうぼうの青年であった。術衣をまとい、水盤を覗き込んでいる。


 彼の名は玻璃はり・ブラン・リブラ。


 医聖と呼ばれ王宮でその技を振るう青年のことを当初、辺境の兵士たちは噂か都市伝説でしか知らなかった。

 だが、実際に卓越たくえつした医術の腕前を目にすれば、本人であると信じざるを得なかった。

 信じ難いのは、その人が何故危険極まりない砦に現れたのか、その理由であった。

 彼は、この砦を生きながらえさせるために現れたのだ。

 禁術玻璃の天秤を使うために。


「《目覚めなさい》」


 唇が呪文を紡ぐ。


「《私は善悪の彼岸に立ち、そなたの帰還を待ち望む者なり》」


 天秤がカタカタと震え、鳴いた。

 それは癒しの術としては究極に近く死者すら目覚めさせる秘跡ひせきだが、それゆえに残酷でもあった。


「……本当にいいのですね?」


 最後の確認だった。


 この術が始まれば、この砦は天秤が定める残酷な命の輪廻りんねに巻き込まれる。


 この禁術の正体は、負傷したもの、治癒の術がない者の命をまだ望みのある兵士にという外法であった。

 他者の命を媒介にするとき、玻璃のいやしの技は不可能を可能にし、魔術を魔法へと昇華する。

 どんな負傷でも一瞬で癒し、魂を地獄から現世へと引きずり出すことすら可能にするのだ。

 対するアルノルトは、苦しい顔をしていた。


「……イネス・ハルマン。父親から槍術の手ほどきを受けている。竜相手に旧型の突撃槍で白兵戦を挑めるのは……あの三人の中では奴だけだ」


 彼の表情に人らしい感情や慈悲はもはや残されていなかった。

 リブラが覗き込む水盤にうつしだされた戦場には、必死に「やめてくれ、まだ戦える!」と叫ぶイネスがいる。

 隊長と呼ばれる度、アルノルトは苦痛にさいなまれる。

 イネスとサラ、ジェイデンの三人には術のことをあらかじめ教えてあった。

 いわば、実験台だ。

 サラとジェイデンは術を受け入れたが、アルノルトにはわかっていた。

 イネスは仲間の魂を使って自分ひとりが生き延びることを良しとしない、気高く未熟な若者だった。


「ほんとうに、応援が来るのだな」と彼はたずねた。


「……来ます。私の仲間が、竜鱗騎士団の説得に当たっています。ここをしのげば、必ず」


 にわかには信じられない話ではあるが、王姫殿下おうきでんかの加護をうけ命の危険など知らずに一生を終えるだろう身分の若者がわざわざ陥落寸前の砦を訪れているのだ。相当の覚悟の上だろう。


「言い訳はするまい。何より自分自身が仲間が無駄死にしていくだけの戦いを許容きょようできないのだから……私は英雄にはなれなかった」


 きっと天罰を受けるのだろう。

 そう呟く彼の手の中には、妻の写真が入ったペンダントが握られていた。


「やってくれ、リブラ医師」


 医師は頷き、右手を水盤の上に広げる。


「《蘇生レアニマシオン》!」


 肩に置いた杖が白く輝き天秤が傾く。

 選ばれた二人のうち、片方に祝福を与える。

 救われるべきものに。

 術に選ばれた者は戦い、何度傷ついても仲間の死によって蘇り、また戦うのだ。

 手足がちぎれても生え、頭部を失っても立ち上がり、全身が焼けただれてもまだ戦う。

 生き残るのは、よりすぐれた者だ。

 竜に打ち勝てる強者だけが生き残る。

 その代償として、彼らは蘇生のたびに己を責めるだろう。


 家族の待つ者ではなく、賢い者でもなく、優しい者でもなく、何故自分ひとりが……と。



 非公式ではあるが、竜鱗騎士――当時の竜鱗騎士団団長――の介入により、鶴喰砦の戦いは終わりを告げた。禁術の使用と星条百合白により天市に留め置かれていたはずの竜鱗騎士の介入……これらの経緯から砦での出来事は長らく機密となり、日の目をみることはなかった。


 しかし星条百合白が王位継承権をはく奪され、大宰相・黒曜ウヤクが女王府に帰り咲くと、この出来事は徐々に国民の知るところとなっていった。


 イネス・ハルマンは鶴喰砦の戦いの後、軍を去った。

 鶴喰砦の事実を公表しないことと引き換えに、最終的な階級は当時のものよりもはるかに高い《少尉》となっている。

 アルノルト大尉とはしばらく疎遠そえんであったが、職を紹介した縁で交流が戻ったようだ。


 なお、警備員の仕事を彼にあてがうようアルノルトにすすめたのは黒曜ウヤクその人であったが……その真意は不明である。

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