第14話 ダイヤモンドと中世でその8

「なずな、上手くいってよかったね」


ダイヤモンドはニコニコしていった。


「でも、ダイヤモンドがあんなに歌が上手いなんて知らなかった。誰に習ったの?」


「ママなんだ。…ママに会いたい。エンエン……」


ダイヤモンドは泣き出した。


トントン…


タイムマシンのドアが叩かれる。


なずなは開くのボタンを押した。


シュー


サイラスが旅支度をして立っている。


「これに乗せてくれないかい?父親に勘当されてお金がないんだ。ユニコーンくんの歌声にも興味あるしな」


「まあ、そうなの。私の家は広いし、お金は取らないからいらっしゃいな。ちなみにこの乗り物は時間を旅するのよ。いろんなところに行けるわ。ダイヤモンドもOKよね?」


「もちろんだよ。お姉ちゃんにお兄ちゃんなんて嬉しいな」


さっき泣いてたカラスがもう笑った。

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