第16話 読解への応援コメント
ウミガメのスープすら読解問題のように解いてしまう南野の不器用な空回りが、なんとも彼らしくて微笑ましかったです。
距離が近づいたと思ったら敬語に戻ってしまうような、ほんの少しの心の迷いがふたりの関係をよりリアルに魅せてくれますね。
作者からの返信
実はミステリを考えるのが億劫で…という裏話がありまして…笑
ですがミステリ作家の端くれというプライドも一応はありまして、今回使用した二つの話は私がノーヒントで政界にたどり着けた者のみとしております。
私の頭脳を超えた探偵にしてしまうと今後扱いきれなくなってしまうので。
人間関係やその距離感については実体験や周りの人間をモデルにかなり細部までこだわっているポイントなのでお楽しみいただけますと大変光栄です。
第1話 塞翁が馬への応援コメント
読んでみて、全体的に落ち着いた雰囲気の作品だと感じました。
特に印象に残ったのは、冒頭の「塞翁が馬」という言葉が最後まで作品の軸になっているところです。図書室で起きた出来事自体は一見すると些細なものなのに、主人公が最後に「何かを見落としているようなそんな気がする」と感じることで、この出来事が今後どんな意味を持つのか気になりました。
主人公の人物像も面白いと思います。読書が好きで観察力や推理力がありながら、人の名前や顔を覚えるのが苦手だったり、久我への対応が少し素っ気なかったりして、完璧な人物ではないところに親しみを感じます。詩集を見つける場面も、単純に「主人公は頭がいい」という描写ではなく、ミステリとSFという本の組み合わせから棚の境目に目をつけるという考え方になっていて、主人公の性格が自然に伝わってきました。
女子との出会いも、いきなり恋愛に持っていくのではなく、「忘れた本を探す」という出来事から始まっているのが良かったです。そして、その詩集が亡くなったお婆様からもらった大切な本だと分かることで、それまで何気ない小道具だった詩集に意味が生まれているのも印象的でした。
一方で、少し文章が長く感じる部分や、説明が続いてテンポが落ちるところはあると思いました。また、「久我」が途中で「A」になっている箇所など、細かい表記のミスは直した方が読みやすくなると思います。
それでも、最後に主人公が「今日の出来事を幸運に思う日が来るのだろうか」と考えて終わることで、この出会いが主人公にとって幸運なのか不幸なのか、そして主人公が何を見落としているのかが気になります。
一話として「この先どうなるんだろう」と思わせる終わり方になっていて、続きが読みたくなる作品でした。
第5話 邂逅への応援コメント
5話まで拝読しました!
日常の謎を解くミステリーとしても面白かったのですが、それ以上に「周囲のことはよく見えている南野が、自分自身の気持ちは上手く掴めない」という部分が印象に残りました。
特に3話の人名を使った仕掛けが好きです。1話から南野と「名前」に関する描写があったことも含めて面白く読めました。
久我もただ明るい友人というだけではなく、南野が最近本を読めていないことに気づいていたり、読書を続ける理由を尋ねたりと、思っていた以上に南野をよく見ているのが良いですね。
そして5話の在原さん。「会えてよかった」という言葉で少し距離が縮まったと思った直後、最後の違和感で一気に気になる存在になりました。
事件だけでなく、南野自身がこれから自分の感情をどう「解読」していくのかも楽しみです。
作者からの返信
ありがとうございます!
自主イベントの方?ですよね
ここまでしっかり読んでいただけるとは思っていませんでした!
これからも続き出していくので引き続き読んでいただけますと幸いです。
第23話 眼への応援コメント
全23話、拝読しました。第1話で南野が詩集の行方を見抜く場面から、日常の小さな謎を解く楽しさがありました。でも読み進めるうちに心を引かれたのは、物事をよく見ている南野にも、自分や大切な人の気持ちは簡単にわからないところです。
久我が南野と在原さんの両方を大切に思うからこそ苦しむ姿も、在原さんが南野の「眼」を羨む理由も、知った後では三人の何気ない会話が違って見えました。互いのすごさは見えているのに、自分の価値にはなかなか気づけない。その積み重ねがあったから、第23話で南野が「俺が在原さんの眼になります」と伝えた場面に胸を打たれました。謎を解くだけで終わらず、相手を理解し、支えようとするところまで描かれた物語だと感じました。
作者からの返信
毎度丁寧な感想ありがとうございます。
私の伝えたかったことがしっかり伝わっているようでこれ以上の喜びはありません。
実生活が落ち着き次第また続きを書いていくつもりですのでそちらも読んでいただけますと幸いです。