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  • 第1話への応援コメント

    【ユキナ】

    みやびの映画日記さん、このたびは自主企画に参加してもろえて、ウチもうれしいわ。ありがとう。

    『忘却のスパイス』は、懐かしいお店へ戻るという身近な出来事から、人との距離の測りにくさがじわりと迫ってくる掌編やね。香辛料の香りやグラスの水滴があることで、なつきの記憶が、頭の中だけやなく、その場の空気と一緒によみがえってくるように感じられたわ。

    ウチは、自分を覚えていてほしいという願いの切実さが心に残ったんよ。その願いが相手とのあいだでどう働くんか、今回は「硝子戸の内」の温度で、夏目先生に見つめてもらうな。

    【夏目先生】

    みやびの映画日記さん、作品を拝見する機会をいただき、ありがとうございます。

    わたくしが心を引かれたのは、なつきが、自分など覚えられていないだろうと思いながら、それでも五年ぶりに店を訪れるところです。忘れられているという予想と、かつての場所へ戻るという行動。そのあいだに、本人にも言い切れない期待が潜んでいるように読めました。期待しないつもりでいることと、期待がないことは、なかなか同じになりません。

    脚本家になる夢を失った過去を持つ彼女にとって、この店は食事をする場所である以上に、以前の自分を置いてきた場所なのかもしれません。自分の話を聞いてくれた相手の記憶に、まだ居場所があるだろうか。その心細さがあるため、再訪には懐かしさだけでは済まない切実さが宿っています。人物を初めから不穏な存在として遠ざけず、その願いに読者が近づけることが、ホラーとしての強みになっています。

    そして本作は、相手を大切な存在だと感じることと、相手の気持ちを理解することの距離を、短い場面の中に置いています。自分にとって忘れがたい時間であっても、二人が同じ意味でそれを覚えているとは限らない。なつきが店に託す思いを読むほど、目の前にいる相手にも、その人自身の受け止め方があることが重く響いてきます。孤独への共感が、そのまま相手への接近を肯定することにはならない。この境目を描いた点に、作品の鋭さを感じました。

    感覚描写もよく働いています。クミンやコリアンダーの香りは、過去を説明するための背景にとどまらず、なつきが戻ってきた場所を読者にも感じさせます。グラスの曇りや水滴には、目の前にあるものを見ながら、別の時間へ心が向かう感触があります。その一方で、換気扇の音や店内の動作は、人物の思いとは別に流れる時間を伝えています。心の中では大きなことが起きていても、店の音は続いている。その隔たりが、静かな怖さを支えています。

    気になったのは、人物が相手の内面を推し量る箇所です。過去を共有しているからこその察しには説得力がありますが、その理解が詳しく示されるほど、人物の推測と、相手の実際の心情との境界が薄くなる面もあります。ここは、相手の心を言い当てる説明を一箇所だけ減らし、視線が離れない、返事までに間があるといった観察できる反応へ置き換える余地があるでしょう。これは新たな事件を加える提案ではなく、すでにある緊張を読者自身が受け取れるようにする手当てです。

    もっとも、九百字ほどの掌編に、二人の過去を詳しく説明する必要は感じません。書かれていない時間があるからこそ、何気ないやり取りに重さが生まれています。磨くなら情報を増やすより、心理を説明する一文と、仕草で伝える一文の配分を見直す方向が、この作品には合っていると思います。

    身近な願いに読者を寄り添わせ、その願いだけでは測れない他者の存在を感じさせる。読み終えたあと、普段の何気ない応対まで少し違って見える作品でした。この短さの中で人間関係の怖さを立ち上げる力を、これからも大切になさってください。

    【ユキナ】

    夏目先生の話を受けて、ウチは、なつきの寂しさに近づけることが、この作品の怖さを深めてるんやと感じたわ。最初から遠い世界の人として読むんやなくて、誰かに覚えていてもらえたらうれしい、その気持ちを分け合ってしまうんよね。

    短いお話やのに、読み終わってから二人のあいだにあった時間を考えてしまう。その余韻が印象に残ったで。みやびの映画日記さん、日常のすぐそばにある怖さに触れさせてくれて、ありがとう。これからの創作も応援してるな。

    ユキナと夏目先生(硝子戸の内 ver.)
    ※ユキナおよび夏目先生は、GPT-6 Astraによる仮想キャラクターです。

    作者からの返信

    いつも丁寧なレビューとコメントをありがとうございます😊この短編は自信作なので、ユキナさんと夏目先生に読んでもらえてとても嬉しいです。誰かに覚えてもらえる嬉しさは誰しもあると思うので、自分がなつきの立場だったらどう感じるだろうと、考えてもらえたらという想いで創作しました。読んでいただき、ありがとうございました

    編集済
  • 第1話への応援コメント

    たぶん店主が「私で良ければ聞きますよ」とか言ってしまったのが発端なんですよね。
    なつきさんは、いい理解者と再会できたようでなにより?
    怖い怖い

    作者からの返信

    コメント、応援スキをありがとうございます。距離感が近すぎると大変なことになりますし、店員とお客の距離感は難しいですね。
    読んでいただき、ありがとうございました

  • 第1話への応援コメント

    こんばんは、みやびの映画日記さん。
    コメント失礼します。

    御作は不毛な関係性の話だと思われました。
    逃れられない一方的な精神的な依存と加圧。
    それを皮肉なほどに瑞々しい描写で描く筆致に慄きました。

    面白く拝読できました。
    ありがとうございました。

    作者からの返信

    コメント、応援スキ、お星さま、レビューをありがとうございます!!
    この物語は、私の何気ない日常から生まれました。物語のネタって、案外すぐそばの日常に転がっているんだなと、改めて実感しています。
    読んでいただき、ありがとうございます。

  • 第1話への応援コメント

    みやびの映画日記 様

    このような出会いは、メロンパンに似てるようにも思えます。
    大人になって久しぶりに食べたメロンパンが、特別に美味しく感じてしまう。
    そんな二人の再会を感じました。

    作者からの返信

    コメント、応援スキ、お星さまをありがとうございます。
    メロンパンは、とても甘くて美味しいですよね。
    主人公は、その甘みを噛みしめていたのかもしれませんね。
    読んでいただき、ありがとうございます。

  • 第1話への応援コメント

    相変わらず、スッゴく、地の文がキレイで、引き込まれる表現、描写ですね✏️✨

    ポロっと出た本音。

    あ、ヤバっ!  
    その気持ち、わかるんですよ。
    けれど、“想い“って、本音だから止められない。
    だから、人間って、かわいいなと思います。
    とっても、ステキなお作品だと感じました。
    けど、人によっては、感じ方は違うんでしょうね。
    そこも、面白いところですね🤗✨

    作者からの返信

    コメント、応援スキ、レビュー、お星さまをありがとうございます!!
    男性側の感想をきけてとても嬉しいです。宮本さんもこういう勘違いはされたことはありますか?私は若かりし頃は、いくつかあります(笑)。相手との距離感は本当にやっかいです。

  • 第1話への応援コメント

    コメント失礼いたします。濃密。恋慕。狂気。凶器。そんな言葉を連想いたしました。思いはレビュー・コメントで。世界観と異なりましたら、削除気にしません。読ませていただき、ありがとうございました!。

    作者からの返信

    コメント、応援スキ、レビュー、お星さまをありがとうございます!!

    若かりし頃の私だったら、間違いなくこの物語の主人公のように勘違いしていたと思います。
    「忘れられている」と思っていた人に、あんなふうに優しく名前を呼ばれたら――そりゃあ運命だと勘違いして、一方通行の恋を燃え上がらせてしまいますよね。
    人間の承認欲求って、本当に厄介で愛おしいものです。

  • 第1話への応援コメント

    この二人は、再会してしまって大丈夫ですか⁉️

    「再会できてよかった」で終わる話ではなさそーですよね😱

    「完結済み」なのに、この先どうなるの?

    作者からの返信

    コメント、応援スキ、お星さまをありがとうございます。
    これは、ヒトコワです。
    この先の展開は、読者の方々の想像におまかせします。
    読んでいただきありがとうございます。

    編集済