第1話への応援コメント
ごきげんよう。
丁寧に書かれた文体と不遇な境遇から這い上がるストーリーが本当に面白いですわ。
名声が更なる困難を呼び寄せる展開も皮肉が利いていて良いと思います。
個人的には女性は稼ぐ有能な方には打算的で、したたかに手のひら返しするイメージがございますので。
稼ぎが悪いであろう盲目の男性に執着するのがちょっと不思議なような気もいたします。
そんな事を考えさせられる非常に魅力的で引き込まれるストーリーでした。
作者からの返信
安音りか様
ご感想を賜り、心より御礼申し上げます。
舜の歩む道は、光が影を呼び、その影がまた新たなる光を形づくるという、昏き循環の中にございます。彼を取り巻く運命の皮肉を、これほど深く読み解いてくださったことは、作者として至上の喜びに堪えません。
また、盲目の父が見せた執着についてのご洞察も、深く感じ入るものがございます。あの男は、前妻の血を引く舜を虐げてでも、今の妻との繋がりを繋ぎ止め、しがみつこうともがいていたのでありましょう。人間の業の深さを見つめていただけたこと、嬉しく存じます。
併せて、胸に響く素晴らしいレビューまでお寄せいただき、幾度も読み返しては力を得ております。温きお言葉を励みに、今後も精進してまいります。
今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
第1話への応援コメント
史書や古典の舜には、もともと「父頑、母嚚、象傲」で、家族から何度も命を狙われる話がありますよね。でも古典ではそこがとても簡潔で、それでも舜は孝を尽くし、恨まなかった、という結果だけが残っているように感じます。
だから、この作品で、その間にある「それでも父や母に愛されたかった」という舜の気持ちが描かれているのを読んで、ああ、こうだったのかもしれないな、とすごく切なくなりました。
それから、以前『孟子』を読んだときに、とても好きだったところも思い出しました。
「舜は、象が自分を殺そうとしていることを知らなかったのか」と聞かれて、孟子は「どうして知らないことがあろうか」と答えるんですよね。
それでも、象が悲しめば舜も悲しみ、象が喜べば舜も喜ぶ。そして象が兄を慕うように近づいてきたときには、舜はそれを本当に信じて喜んだ。
あの話を思い出しながら読むと、この舜の、全部分かっているのに、それでも家族を愛そうとするところが、すごく悲しくて、でも私はとても好きです。
作者からの返信
栗パン 様
ご感想を賜り、心より御礼申し上げます。
『孟子』の一節まで思い出してくださったこと、とても嬉しく読みました。
古典の舜は、父にも母にも弟にも疎まれながら、それでも怨まず、孝を尽くした人として語られます。
けれど、その簡潔な言葉の裏には、きっと誰にも書かれなかった時間があったのだろうと思うのです。
舜は、生まれつき聖人だったのではなく、傷つきながら、それでも家族に愛されたかった少年だったのではないか。
家族の悪意を知りながら、それでも愛そうとした、その長い時間の先に、後世が「聖人」と呼ぶ舜が形づくられていったのではないか。
そんな行間を想像しながら書いた作品でした。
そこに込めた思いを受け取っていただけて、本当に嬉しかったです。
温かなご感想をありがとうございました。