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    一冊の置き場所への応援コメント

    好きだなぁと思いました。

    なぜ本棚をなくしたのか。それが気になって読み進めました。本棚の並びへの几帳面さや、アートブックを寝かせて積むこと、背表紙の並びが途切れるのが気になること、でも大きな本が重なるのはなんだか好き……わかるなぁと共感しながら読みました。でも、衣替えを逃した服は乱雑に積まれている──服には頓着がない。本と服とのその対比が、物への態度が均一じゃない人物造形として面白かったです。

    本棚の前に立てば自分の好きなものが分かった、というくだりも印象的でした。なんとなく、本を並べる手つきとか、好きなものを把握している記憶とか、部屋の白い壁を見てしまう視線とか、身体感覚に近いのかなと思いました。うまく言えないんですが、「困ってはいない」のに、それでも視線が空白をなぞってしまうことなどから、物はなくなっても、残っているものがあると言うか。そこに何があったか把握していた自分・好きなものをそこに並べていた自分の輪郭が、視線の癖として残った感じがして。感情にラベルをつけたりせずに描いているところが生々しいというか、リアルな感じがしました。

    電子版のない本を買い、読む場面が一番好きでした。
    ページをめくる。進むごとに重心が移っていく。数ページ戻れば読みたかった一文にたどり着く。このあたりの描写に手触りがあって、紙の本を読む体験や、それに伴う没入感が生き生きと伝わってきて、読み応えがある場面でした。

    最後、ブックエンドを注文して終わるのも本当に良かったです!かつて大量の本があったのに、今は一冊だけを立てておくために道具を買う。そのあとの生活も続くような、余白がある、すごく綺麗な着地でした。一冊あることで、また少し紙の本が彼の部屋に増えるかもしれないなぁ、なんて思ったり。

    気付けば最後まで読んでしまって…長々と未整理なコメントを書いちゃって申し訳ないのですが、すごく好きな作品でした。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    好きな作品だと言っていただいて大変うれしいです。

    今でもたくさん紙の書籍を買われている方もこうやって小説を書いている方の中には大勢いらっしゃるでしょうし、どこかのタイミングで電子書籍に移行された方もいらっしゃるかもしれませんが、どちらも否定したくないし、時代の流れに身を任せてみることも発見があると思います。

    でも実際に直接物語に触れる紙の本という媒体は、素敵ですよね。

    確かに、気がついたら1冊だけの本が数冊に増えているかもしれませんね。

    物語の続編のようなコメント、改めてありがとうございます!