第10話 聞こえていたへの応援コメント
はじめまして。まずは第10話まで拝読いたしました。
初めてのコメントから、このような長文となってしまい申し訳ございません。それほど、一つ一つの言葉や場面についてお伝えしたい想いが溢れてしまいました。
午前零時十三分。三つのパフェを抱え、四つ目を要求してくる赤鬼――。
何とも奇妙で可愛らしい出会いに心を掴まれた直後、
「久世は、どうしたいの?」
という言葉が真尋へ突きつけられたことで、この物語が描こうとしているものへ、一気に引き込まれました。
断ることで相手を不快にさせないか、揉めるくらいなら応じた方が早いのではないか。真尋は自分の気持ちがないのではなく、相手や周囲のことを考えるあまり、自分の答えを後回しにしてしまうのですね。
そんな彼が赤鬼と出会い、「自分はどうしたいのか」を少しずつ言葉にできるようになっていく姿が、とても丁寧に描かれていると感じました。
赤鬼と先鈴の掛け合いも、愛らしくて大好きです!
競争しながらも、赤鬼の歩みが遅くなれば、先鈴は鈴を鳴らす間隔を変える。できることまで奪うのではなく、赤鬼の手には赤い椀を残したまま、自分は水を汲む。
言葉では遠慮なく言い合っているのに、相手をよく見て、それぞれができることを残したまま隣にいる。二人の間に積み重ねられてきた時間まで感じられるようで、とても好きな関係性です。
そして、射的で手に入れた赤い髪飾りをつけた赤鬼の可愛らしさといったら……!
「似合う」と言われて「知ってる」と返しながら、別れ際に、
「似合うって、もう一回」
と求めるところには、思わず頬が緩んでしまいました。
髪飾りを毎日つけない理由が、「毎日つけると、毎日のになる」「勝った日のだから」というのも素敵です。出来事や物に込められた意味を、赤鬼が彼女なりの形で大切にしていることが伝わってきました。
夜の百鬼夜行の世界は、幻想的でありながら、そこに暮らす者たちのやり取りがどこか生活感に満ちているのも魅力的でした。
名前を忘れてしまう面屋の男。まだ何にもなっていない白い札。「夜は、昼から借りている」という言葉。縁の欠けた赤い椀――。
意味を知りたくなるものが次々と現れる一方で、説明しすぎることなく、まずはその不思議な夜を真尋と一緒に歩かせてくださる。そのため、分からないことさえも楽しく、夜の向こうへどんどん誘われていきました。
けれど、この作品の昼は、夜を待つためだけの時間ではないのですね。
真尋たちの班が地域展示を作る第7話が、とても心に残っています。
澪の負担を減らそうとして、真尋たちは彼女の不在中に展示を整える。それは善意からの行動で、実際に読みやすくもなっていました。
それでも澪にとっては、作業を減らしてもらうことと、「決める部分」まで渡してしまうことは同じではない。
「触らないで待つのもできた」
という言葉には、はっとさせられました。
相手のために何かをすることと、相手が自分で選ぶ権利を奪わないこと。その境界を、どちらかを一方的に悪者にするのではなく、すれ違いと対話、そして班のみんなで新たな形を作り上げていく過程から描いていることに、深く惹かれました。
第9話の、白桃ゼリーの代わりに真尋が選んだ薔薇の炭酸も印象的です。
「選ばれたことは嫌じゃない。味は不味い」
この言葉が、とても好きでした。
選んでくれた気持ちが嬉しいことと、味が好みではないことは別。真尋が勝手に選んだことも、澪が飲んでみたいと思ったことも、実際に不味かったことも、二人で笑えたことも、どれか一つだけで出来事の意味を決めないのですね。
澪が何度も口にする「別だから」という言葉が、人物や出来事を簡単に一つの意味へまとめない、この物語の大切な姿勢にも感じられました。
そして、第10話。
高坂の言葉を聞いた真尋が、澪の代わりに気持ちを決めて怒るのではなく、
「俺は嫌だった」
「俺が嫌だったことに、夏目の許可はいらない」
と、自分が感じたことだけを伝えた場面が、強く心に残りました。
一方の澪も、誰かに守ってもらうだけではなく、自分で高坂を呼び止め、自分は何が嫌だったのか、これからどうしてほしいのかを、自分の言葉で伝える。
真尋はそこへついていかず、澪が自分で話して戻ってくるのを待つ。
相手を大切にするとは、代わりに選び、代わりに言葉を発することではなく、相手が自分の言葉で選べるように、隣で聞き、返事を待つことなのかもしれない――。
あらすじにある、
「君が選ぶ道を、君のとなりで歩きたい。」
という言葉の意味が、少しずつ胸へ届き始めたように感じています。
赤鬼と澪の冷たい指、指先の火傷、古い夏祭りのポスターなど、昼と夜の間には気になる響き合いがいくつもあります。
けれど、似ているものを並べただけで、すぐに一つの答えへ結びつけてはいけないことも、作中の真尋自身が示してくれていますね。
赤鬼と澪の間には、どのようなつながりがあるのか。
七枚の札は、これから何になるのか。
昼と夜を歩くなかで、真尋は誰かのためではなく、自分の言葉で何を選んでいくのか。
まだ第10話までではありますが、すでに登場人物たちの言葉や、言葉になる前の短い間まで大切に受け取りたくなる物語だと感じています。
素敵な物語を届けてくださり、ありがとうございました。
これからも、昼と夜、どちらの時間も大切に拝読してまいります。
作者からの返信
本当に素敵なコメントをありがとうございます!
この作品には、僕の気持ちを込めて書き上げたものとなっているので、言葉にならないくらいに嬉しいです。
僕の作品が、銀猫さんに何かを届ける事が、又は残す事が出来たのなら幸いです。
是非、これからも《夏と、君のとなり》をよろしくお願いします。
銀猫さんのOut Of Orbit ~すべてはこの手の中に~も読ませていただきますね!
物凄く、こだわりと熱意が素敵な作品で、大好きです!
よろしくお願いします!
第1話 午前零時のパフェへの応援コメント
コメント失礼します。はじめまして。
日常から異界へ向かう演出がお見事で、提灯が灯る怪異の夜の描写に惹き込まれました。
不器用で意地っ張りな赤鬼と、真尋のテンポ良い掛け合いが素敵ですね。
世界のルールや謎も魅力的で、この先二人が進む祭りの行方など、先の展開が楽しみになる素晴らしい導入だと感じました。
わたくしのところへお越しくださいましてありがとうございます。
引き続き楽しませていただきますね。
作者からの返信
はじめまして、褒めて頂いて本当にありがとうございます。
照春さんの小説もとても斬新で読んでいて、僕にはない発想が沢山で面白いです!
これから、照春さんの小説を楽しみに読ませていただきますね!
よろしくお願いします
第1話 午前零時のパフェへの応援コメント
この度は、レビュー並びにフォローまでしていただいてありがとうございました!
作者からの返信
こちらこそ、レビュー&フォローありがとうございます!
ぶたさんの小説をこれから、少しずつ読ませていただきますね!
楽しみにしています!
第10話 聞こえていたへの応援コメント
想像ですいませんが、鬼面の少女と恋愛に近い話になるんですよね。
今の感じだと、まだみたいだけど。
淡い感じかどうかは分かりませんが……。
また、ぽちぽち引き続き読みます。
作者からの返信
読んで下さって、本当にありがとうございます!
そうですね!昼と夜がそれぞれ大切な物語となっているので、続きも是非読んで頂ければと思います!
平さんの小説も少しずつ読ませていただきますね!
第1話 午前零時のパフェへの応援コメント
投稿ご苦労様です。
指が出る紙箱が恐いですね!
作者からの返信
返信遅くなり、申し訳ありません!
コメントありがとうございます。
アイデアを褒めて頂いて、とても励みになります!
これからもどうぞ、よろしくお願いします!