第27話 剛速球——香蘇散——への応援コメント
舌痛症。
耳鼻科を悩ませる疾患の一つです。
丁宗鐵先生は、新見正則先生に、「舌痛症の患者さん見たら、旦那が死んでからではないか聞いて御覧」と、仰っていたとのこと。
先日、当院初診の患者さんにお伺いしたら、「そうです」と。
東垣先生の症例もそうですね。
この視点での、漢方対応は可能性がありそうです。
めんげんの話も興味深く。読む陪席の有難さです。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
丁宗鐵先生と新見正則先生のお話、とても興味深く拝読しました。「旦那さんが亡くなってからではないか」という問いは、まさに検査では拾えない部分に光を当てる問いですね。実際に初診の方で「そうです」と返ってきたというのも、重みのあるお話です。
舌の痛みとして表に出ていても、その奥には喪失の後の時間や、張り詰めたまま行き場をなくした気持ちがあることも少なくありません。この物語で描きたかった「異常なし」の向こう側も、そういうところにあります。おっしゃる通り、漢方が手を差し伸べられる余地は大きい領域だと思います。
瞑眩の話にも目を留めていただき、嬉しいです。「読む陪席」という言葉、書き手冥利に尽きます。これからも診察室に座っているつもりで、お付き合いいただけたら幸いです。
第27話 剛速球——香蘇散——への応援コメント
ついに瞑眩が出てきましたか!
コントロール重視の軽い直球でも、証にぴたりと嵌はまれば、剛速球と同じ仕事をするのは、漢方の大事なところですね。
なんでも剛速球を投げればいいわけではないですね。
安藤優也?下柳剛?
作者からの返信
ありがとうございます。ようやく眩暈の回までたどり着きました。
おっしゃる通りで、香蘇散は球速の出る処方ではありませんが、気の滞りにはきっちり刺さる。証に合えば、球威より「コースと間合い」で打ち取れるのが漢方の面白いところだと思っています。
安藤投手、下柳投手、まさにその系譜ですね。いまでいえば大竹投手でしょうか。あの緩い球に打者が前のめりになるのを見るたび、つい香蘇散を思い浮かべてしまいます。
第26話 客間――当帰芍薬散――への応援コメント
今回も素敵なお話有難う御座います。寺師睦宗先生を思い出しますね。
漢方は、女性の味方ですね。
西洋医学以外の手が我々にはある事が本当に助かります。
まだ、発信して行く必要が有りますね。
当方も努力致します。
作者からの返信
今回もお読みいただきありがとうございます。
寺師睦宗先生のお名前が出てきて、思わず背筋が伸びました。先生のご講演を拝聴したのはずいぶん前のことですが、そのときのお話はいまだに心に残っています。
「西洋医学以外の手がある」ということを、まだ知らない方にも届けられるよう、これからも書き続けます。お互いに頑張りましょう。
第26話 客間――当帰芍薬散――への応援コメント
少子化が進む現代において、三人の子どもを授かりたいという女性の希望に寄り添い、その願いを支えた医師の診療と、当帰芍薬散に深く感動しました。妊娠前から体を整えていくという漢方治療は改めて素晴らしいと思いました。
作者からの返信
早速、応援コメントをありがとうございます。
「妊娠前から体を整える」というところを受け取っていただけて、とても嬉しいです。作中では、客を迎える客間の支度にたとえました。蒲団を厚くし、湿気を抜くには月の単位がかかります。だから、客が玄関に立ってから慌てて支度を始めても間に合わない。三人目のときに、妊娠が分かってから飲みはじめた場面は、そのことを書きたくて入れました。
この回で私がいちばん心を動かされたのは、三度目の流産のあとに彼女が「妊娠できる体に戻ったと分かって、自信が持てました」と顔を上げるところです。二度の流産で心が折れた人が、三度目の流産から自信を拾い上げていました。書きながら、強い人だと思いました。
これからもお付き合いいただけましたら幸いです。
第25話 道普請――補中益気湯・桂枝茯苓丸――への応援コメント
今回も、素晴らしいお話有難う御座いました!
まさに読む陪席!
目に浮かぶ描写。
解りやすい例えに、適切な解説。
週2回の陪席と、noteでの楽屋噺。
もう、陪席の機会のない当方には、幸せな時間です。
感謝申し上げます。
作者からの返信
いつも温かいお言葉をありがとうございます。
「陪席」と言っていただけるのは、書き手として何よりの喜びです。診察室の空気ごとお届けしたいと思いながら書いているので、目に浮かぶと言っていただけてほっとしました。
noteの楽屋噺までお付き合いくださり、ありがとうございます。本編では書ききれない舞台裏を、これからも少しずつお出ししていきます。
次回も、診察室の椅子を空けてお待ちしております。
第4話 工事中――小建中湯――への応援コメント
同じ子を持つ親としては、母の立場としてドキドキしながら読ませて頂きました。子供の繊細な部分って本当に難しいし、間違うと一生の傷にもなりますよね。漢方薬ってすごいですね!
作者からの返信
コメントをありがとうございます。
同じ親の立場でドキドキしながら読んでくださったと聞いて、胸が熱くなりました。子どもの不調は言葉にならないことが多く、大人が「異常なし」で片づけてしまえば、そのまま置き去りになってしまいます。工事中の体を急かさずに見守る、その手助けを漢方ができればと思って書きました。これからもお付き合いいただけたら嬉しいです。
第3話 古いラジオ――八味地黄丸・桂枝茯苓丸――への応援コメント
電池を換えて、接点を磨く。八味地黄丸が電池で、桂枝茯苓丸が接点磨きだ。…接点磨きというところが深イイなと思いました。何度読んでも響きますね〜。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
接点磨きのところに目を留めていただけて嬉しいです。電池を新しくしても、接点が錆びていると音は鳴らない。年を重ねた体には、補うことと巡らせることの両方が要るのだと思っています。何度も読み返していただけるなんて、書き手冥利に尽きます。
第24話 誤報――柴苓湯――への応援コメント
相変わらず、病態·漢方の働きを、比喩で解説して頂き、腑に落ちます。
ただ、うまくいかない時も有りますよね。どれも外れる。うーん、手が無い!どうすればいいのだろう?
多分そんな時の視点もいつかお話下さい。
作者からの返信
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
おっしゃる通りで、実際の診療では最初の一手が外れることも少なくありません。むしろ、外れたときにどう考え直すかのほうが、漢方医の腕が問われるところかもしれません。
そういうとき私は、まず自覚症状と所見を一から取り直し、気血水の見立てを確かめ直します。陽証のつもりで外れたら陰証を疑い、虚実を逆に考えてみる。瘀血や腎虚、胃腸の弱りがあれば、そちらから先に整える。それでもダメな時は…、これはまた別の機会にお伝えします。
今はうまくいった話が続いていますが、手が尽きかけて迷う話も、これから出てきます。主人公がどこで立ち止まり、何を見直すのか。そのときにまたお付き合いいただけたら嬉しいです。
第23話 鞭——補中益気湯・桃核承気湯——への応援コメント
今回もスゴイです!
現れて居ない証を読みとる!やはり現代の赤ヒゲ!
当方の大好きな補中益気湯が、こんな形で活躍するとは!
有難う御座いございます!
作者からの返信
いつも温かいコメントをありがとうございます!
「赤ヒゲ」とは身に余るお言葉で、恐縮しきりです。
表に現れていない証を読むには、脈やお腹を触る切診だけでなく、顔色や佇まいを見る、声や話し方を聞く、生活や背景をじっくり尋ねる――四診すべてを合わせることが大切だと思っています。今回はそこを描きたかった話なので、受け取っていただけてとても嬉しいです。
補中益気湯は私も大好きな処方です。同じ気持ちの方がいて嬉しくなりました。
これからもお付き合いいただけましたら幸いです!
第23話 鞭——補中益気湯・桃核承気湯——への応援コメント
補中益気湯が、弱った腸を休ませながら、少しずつ本来の力を取り戻していく、本質を考えさせられる話でした。生活の中でも、同じようなケースがあると思います。非常に勉強になりました。
作者からの返信
温かいコメントをありがとうございます。
補中益気湯は、無理やり引っ張り上げる薬ではなく、「持ち上がる力」が戻るのを待つ薬だと思っています。休むことが遠回りに見えて、実はいちばんの近道になる。そんな場面は、おっしゃるとおり生活の中にもたくさんありますね。
「勉強になった」と言っていただけるのが、書き手として何よりの励みです。引き続きお付き合いいただけたら嬉しいです。
編集済
第22話 渇いた洪水――木防已湯――への応援コメント
いや、東垣先生、今回も素晴らしいです!木防已湯は、当方は使うことは無いと思っていましたが、田んぼは洪水、川は渇水の状態は当科でも有るのかも。
メニエール病の内リンパ水腫に我々五苓散を専ら使いますが、期待外れに近いです。何か良い方剤は無いか探してみます。それは東垣先生の御仕事ではなくて、当方の仕事ですものね!
またまたよいお話有難う御座いました!
作者からの返信
今回もお読みくださり、ありがとうございます。
木防已湯は、私はふだんからよく使っている処方です。五苓散で動かなかった水毒に、木防已湯が効いてくれることがときどきあります。田んぼと川の水の偏りという見方からすると、メニエール病の内リンパ水腫にも効く可能性はあると思います。
もしお試しになることがあれば、ぜひ効果を教えてください。楽しみにしております。
第21話 鎮火――黄連解毒湯――への応援コメント
いつも、ほろっとさせられます。現代の赤髭。
ウマいなぁ〜。
心温まってためになる。サイコーです。
下腹部の横断性の圧痛は、瀉心湯の心下痞ではないですよね。何を示しておられるのでしょうか?
作者からの返信
いつも読んでくださり、ありがとうございます。「現代の赤髭」は身に余るお言葉ですが、励みになります。
ご指摘のとおり、下腹部の横断性の圧痛は、瀉心湯の心下痞とは別の所見として書いています。
作中では、所見を三焦の三つの高さに分けて読みました。顔の火照りは上焦、みぞおちの心下痞硬は中焦、そして臍の下を横に走る圧痛は下焦です。心下痞だけなら瀉心湯の範囲ですが、熱の跡が下焦にまで及んでいる。そう読んだので、黄柏と山梔子まで含む黄連解毒湯にしました。黄芩は上焦、黄連は中焦、黄柏は下焦、山梔子は三焦全体を冷ます、とよく言われる配当を、腹の上でなぞった形です。
もっとも、あの圧痛を下焦の熱と読むのは、古典に明記された腹証ではなく、私の臨床での読みです。別の読み方をされる先生もいらっしゃると思います。
鋭いご質問、ありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。
第20話 ハウリング――抑肝散――への応援コメント
今回も解りやすい比喩ですね!
ハウリングとは適切です!
人間関係の悪化は、このハウリング状態に有りますね。お互いに加熱してしまう。
耳鳴りも同様、不安が不安を呼んで勝手にハウリングになっている気がするのです。
患者さんの説明に使わせていただきます!
抑肝散はそんな意味で有難い存在ですね。
作者からの返信
★レビューと応援コメント、ありがとうございます。
ハウリングの比喩は、実は私自身もお気に入りのひとつです。気に入っていただけて、とても嬉しく思いました。
耳鳴りへの当てはめ、なるほどと唸りました。二人のあいだでなくても、一人の中で、不安がマイクになり、耳鳴りがスピーカーになって拾い合う。ループの両端が同じ人の中にある、というのは作中では書けなかった視点で、勉強になります。
患者さんへの説明に使っていただけるなら、作者冥利に尽きます。
第19話 アイスの天ぷら——通脈四逆湯——への応援コメント
今回も勉強になります。
「逆だ。あそこだけが、本当の色なんだよ。鼻と口は、どちらも消化管の入り口だ。入り口の色は、奥の色を映す。あの白さは、お腹の中——漢方でいう裏りが、冷えきっているサインだ」
「どんな名人の包丁でも、カチコチに凍ったままの魚は切れない。刃が悪いのではない。まず、解凍が要るのだ。ステロイドは、切れ味の良い包丁だ。効かなかったのではなく、体が凍っていて、刃が立たなかった。」
ストンと腑に落ちる解説です。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
包丁の比喩を拾っていただけて嬉しいです。診察室では「前の薬が効かなかった」と聞くと、薬の選び方が悪かったと考えがちです。けれど実際には、薬の良し悪しではなく、受け取る側の体が薬を働かせられる状態になかった、ということが少なくありません。ステロイドはよく切れる包丁です。その刃が立つように、まず体を温めて解凍する。それが今回の処方の役目でした。
鼻や口の色は、検査値には出てこないけれど、お腹の中を映している大事な手がかりです。普段から鼻や喉の奥をご覧になる機会が多いので、「この色や様子の人は冷えていそうだ」と感じる所見があれば、ぜひ教えていただけると嬉しいです。私たちが外から見ているより、ずっと多くのものが見えているのではないかと想像しています。
第19話 アイスの天ぷら——通脈四逆湯——への応援コメント
アイスのてんぷらでよくわかりました。
野菜ジュースや青汁は身体に良くない人がいるということも広める必要がありますね。
服薬指導の際に、冷えに対する処方が出ている患者さんへは、そのようなものを摂っていないか、聞き取りしないとダメですね。
作者からの返信
コメントありがとうございます。アイスの天ぷらで伝わったとのこと、とても嬉しいです。
野菜ジュースや青汁そのものが悪いわけではなく、「体を選ばない健康法」が、冷えた体にはかえって負担になることがある。今回書きたかったのはそこでした。健康のためと信じて続けている方ほど、ご本人からは話に出てこないんですよね。ですので、聞き取るのはなかなか苦労します。
第18話 コンベア――六君子湯――への応援コメント
おおっ!これぞ、しばしば当方が繰り返していることです。
咽喉頭異常感症には半夏厚朴湯。最初の診察で外れたら、見直す。それで当たれば、良いと思います。(理想は最初から思い込みなしで正しい処方を見極めることでしょうが。)
今回も例えが秀逸です。そうかと頷きました。
ところで、厚朴で咽頭収縮筋の緊張をとる目的があるのでしょうが、芍薬を使うことはどうなのでしょうか?芍薬は有効なのが下焦ですか?
作者からの返信
ありがとうございます。
最初の一手が外れたら見直す、というやり方でよいと思います。私も初診で決めきれる回のほうが少なくて、むしろ外れたときに何を見るかで差がつく、というのが正直な実感です。
芍薬のご質問、面白いところを突かれたと思います。芍薬には、船の錨のような性格があると私は思っています。上へ浮こうとするもの、突き上げてくるものを、下へ引いて繋ぎ止める。その意味では、下を向いた生薬だというお見立てはずれていないと思います。ただ、効く場所が下焦に限られるということではなく、芍薬甘草湯は腓腹筋のこむら返りだけでなく眼瞼のけいれんにも使われます。部位ではなく、攣急があるかどうかで決まる、というのが私の理解です。
厚朴との違いは、緩める層が違うところだと思っています。厚朴は中枢の側から緩む、芍薬は末梢で筋そのものの引きつりに働く。咽喉頭異常感症の多くは梅核気、つまり気の停滞のほうが主ですから、そこは厚朴や蘇葉の受け持ちになります。一方で、食いしばるような緊張が前面に出ている方なら、芍薬を足す形は十分あり得ると思います。半夏厚朴湯に芍薬甘草湯を重ねるか、あるいは第16話のように柴胡剤の芍薬を増やすか。あの回の彼女も、手がかりは腹の突っ張りでした。
私の臨床上の印象がかなり混じった答えですので、そのつもりでお読みいただければ幸いです。
第17話 伸びきったゴム――補中益気湯――への応援コメント
めまい患者さんが当院には大勢お越しになります。
めまいは心身不調の表現型。疲れは大きな要因です。
「お疲れじゃないですか?」と問うと、よくあるのが「いや、きのうはよく休みました」との答え。「いや、この数日だけのことではなくて、この数カ月、いや数年もしくは生まれてから今までの生活ですよ」とお話しすることがあります。
そうか、漢方医なのだから、そんなときには脈診なんですね!脈・舌・腹で現状~過去を読む!脈はいまだよくわかりませんが、習うより慣れろですよね。頑張ります!
作者からの返信
ありがとうございます。
「いや、きのうはよく休みました」——あの返事、本当によくありますね。数日の話ではなくこの数年の話ですよ、という先生の説明は、そのまま診察室で使わせていただきたいくらいです。
脈に触れていただけて嬉しいです。この回で書きたかったのは、腹は立派なのに脈が空いている、という食い違いでした。腹はその人が生まれ持った器を語り、脈は今日の中身を語る。食い違ったときは脈を採る、というのが私のやり方です。
めまいの方にも、同じ形をした人はいらっしゃるのではないかと思います。
第16話 調律――柴胡桂枝湯加芍薬――への応援コメント
耳鼻科もプチ精神科です。
最近気が付いたのは、「ぎりぎりまで頑張っている患者さんが多い」のではないかということです。
歯ぎしりして頑張っているとういうような。緩められない。
緩める生薬として、芍薬が気になっています。
今回の話、相見先生の有名な処方でしたが、「腑」に落ちました。
神田橋処方も芍薬がキーと考えますが、やはり緩める目的なのかと思いました。
本当にいつもわかりやすい解説有難うございます。
作者からの返信
ありがとうございます。
「ぎりぎりまで頑張っている」「歯ぎしりして頑張っている」——よく分かります。ああいう方の腹は、たいてい腹直筋が二本、きれいに突っ張っています。緩められない、という言い方がぴたりと当たりますね。
芍薬を緩める生薬として見ているのは、私も同じです。攣急をゆるめるのが芍薬の一番の働きで、相見処方の芍薬増量もそこを狙ったものだと理解しています。神田橋処方も、血を補う側と緩める側の組み合わせですから、芍薬が鍵のひとつであることは間違いないと思います。ただ、あの処方のどこがどう効いているのかは、私も説明しきれていません。
耳鼻科もプチ精神科、というのは言い得て妙ですね。こちらこそ、いつも読んでいただいて有難うございます。
第15話 埋み火――八味地黄丸――への応援コメント
八味丸。
耳鼻科医の当方には世間に知らしめたい素晴らしい能力があります。
糖尿病患者の急性感音難聴。
急性感音難聴で原因不明の場合「突発性難聴」として、ステロイド投与が行われます。
糖尿病患者の急性感音難聴も「原因は糖尿病」かどうかは西洋医学でもわからないため、「突発性難聴」に準じてステロイド投与が推奨されます。
ところが、御存知の通りステロイドは糖尿病の悪化を招くので、入院して血糖コントロールしつつステロイド投与となります。
突然の入院、入院期間も10日前後かかります。
ところが、まず八味丸を投与すると、8割の症例が1週間で改善するのです。
正常人の突発性難聴のステロイドでの改善率は6.5割なので、成績もよいのです。ステロイドも入院も不要。
ただし、この効能は、糖尿病患者にのみで、正常者の突発性難聴に加えても、全く効果はありません。
漢方は西洋薬にはない効果があります。
この素晴らしい叡智を西洋医に伝えるために当方も頑張ります。
作者からの返信
貴重なお話をありがとうございます。
糖尿病の方の急性感音難聴という場面は、私は考えたことがありませんでした。ステロイドを使いたいのに使えば血糖が崩れる。あの板挟みは、たしかに漢方の出番が生まれるところですね。
八味地黄丸(腎気丸)は、『金匱要略』では消渇の条文にも出てきます。飲む量に対して小便がかえって多い、という形で。消渇は今でいう糖尿病とそのまま同じではありませんが、耳と小便と消渇が一つの処方のところで交わるのは、腎という括りの奥行きなのだろうと思っています。
第14話 土嚢――加味帰脾湯――への応援コメント
漢方でも万能ではないのは判っていますが、やはり役に立つことがあることを西洋医に知ってほしいですよね。つい、当方などは西洋医に使いやすい「病名漢方」もどきを推奨してしまいがち。なのですが、「これぞ漢方!」の心意気を忘れず、トライアンドエラーを繰り返しつつも更なる高みに到達できるように、先生を見習って頑張ります。
作者からの返信
ありがとうございます。
病名から入るやり方は、私も日常的に使っています。他科の先生にお渡しするのに証から説明していては話が始まりませんから、入口としてはあれでよいのだと思っています。
今回も、ステロイドはちゃんと効いています。効いている薬の横に置く、という形なら、西洋医の先生にも話が通りやすいように思います。土嚢を下ろすために堤防を篡く、という分担ですね。
見習っていただくようなものではありませんが、同じところで悩んでいる方がいるのは心強いです。
第13話 雑草――十全大補湯――への応援コメント
拝読して、いつも比喩の的確さにワクワクします。患者さんのスイートスポットに命中!「こんな医師に診察してもらえればいいよなぁ」と思ってしまします。自分もこのアイテムを手にしているのに!さらに精進しますね!
作者からの返信
ありがとうございます。
この回の比喩は、患者さんの「ひと月の半分は抗生剤を飲んでいるんです」という一言から出てきたものでした。私が考えたというより、そう言われて初めて庭の絵が浮かんだ、という順序です。
十全大補湯そのものは、どこの棚にもある薬です。同じ薬を持っていても、除草剤を撒く場面なのか土を肥やす場面なのか、その区別がつくかどうかで出番がまるで変わる。私も外すことは多くて、そのたびに診直しています。
また覗いていただけたら嬉しいです。
第18話 コンベア――六君子湯――への応援コメント
「病名と症状がきれいに揃って見えたとき、人はそこで、考えるのをやめてしまう」⋯日常生活でも、仕事でも同じことをしてしまうことがあります。気をつけないといけないですね。
作者からの返信
ありがとうございます。あの一行は、正直なところ作者自身の反省文のようなものです。名前と症状が呼び合って見えた瞬間に、手が先に動いてしまう。桐山にやらせましたが、実際には私自身が何度も踏んだ轍です。
「十のまま」と言われて初めて立ち止まれる、というのも情けない話で。おっしゃる通り、これは診察室だけの話ではないですね。揃って見えたときこそ、いったん名前を置いて現物を見る——書きながら、自分に言い聞かせていました。
第12話 渋滞――加味逍遥散――への応援コメント
今回も目からウロコですね。加味逍遙散の味方が少し変わりました。新しい視点が増えるので本当にうれしいです。
さて、新見先生は丁宗鐡先生から、「舌痛症の女性に旦那が最近亡くなっていないか聞いてみろ。ほとんどそうだ」と言われたそうです。当方も先日舌痛症の方に会い、質問したら「なんでわかるんですか?そうです」と言われびっくりしました。
作者からの返信
こちらこそ、毎回読んでくださってありがとうございます。加味逍遙散が少し違って見えたのなら、書いた甲斐がありました。
舌痛症のお話、興味深く拝読しました。作中の女性も、母親を看取った直後という設定にしています。喪失そのものより、「まだ誰にも話していないこと」のほうが体に出るのではないか、という感触が以前からありまして。ただ「ほとんどそうだ」と言い切れるほどの数は、私はまだ診ていません。これから確かめていくつもりです。
「なんでわかるんですか」と言われた瞬間の手応え、想像できます。
第11話 二サイズ下の服――大柴胡湯――への応援コメント
大柴胡湯は数年前まで使ったことのない処方でした。実証の最たる薬、怖かったのです。でも、皆様から使い方を聞いて、恐る恐る使ってみると、ああ、よく効く薬ですね!このシリーズを拝読し、もっと早く10年前にこの小説を読みたかったなと思うことしきりです。
作者からの返信
大柴胡湯が怖い、というお気持ちはよくわかります。実証の薬は外したときの反動が見えやすいぶん、手が伸びにくいですよね。
私は結局、腹に手を置いたときの返り方で決めています。指が押し返されて、肋骨の下に入らない——あの感触が出ていれば、そう外しません。あとは便通を見ながら量を加減すれば、思っているほど乱暴な薬ではない印象です。
「10年前に読みたかった」は、書き手にとって一番うれしい言葉かもしれません。ありがとうございます。
第10話 結露――小青竜湯――への応援コメント
今回の例えも秀逸です!素晴らしい!
作者からの返信
ありがとうございます。結露は、冷えと水が同じ場所で起きているという話をそのまま絵にできる例えで、書きながら自分でも納得した回でした。引き続きお付き合いいただけたら幸いです。
第9話 圧力鍋――大青竜湯加附子――への応援コメント
とてもイメージが湧きやすいです。
文章もとても読みやすいので、魅力的!
カッパえびせんの様に止まりません!
作者からの返信
ありがとうございます。あの回は、蓋が閉まったまま中に熱がこもる感じをどこまで絵にできるかが勝負だと思って書きました。銘菓と比べていただき、書き手としては一番うれしいです。
第7話 総動員――葛根湯――への応援コメント
なかなか、家族の見立をすると当たりません。流石です。
さて、素晴らしい発信なので、少しずつ知り合いに広めていきたいと思います。よろしいでしょうか?
書籍化楽しみです!
作者からの返信
ありがとうございます。身内はかえって難しいですね。近すぎて、脈を診る前に答えを決めてしまう。この回も、うまくいったから書けた話で、外していたら書いていなかったと思います(笑)。
ご紹介の件、とんでもないことです。むしろありがたく、どうぞご自由にお声かけください。書籍化のほうはまだ何も決まっておりませんが、そう言っていただけると励みになります。
第6話 声の栓――半夏厚朴湯――への応援コメント
これまた素晴らしい!小説でわかる漢方!
作者からの返信
続けて読んでいただき、励みになります。教科書で読むと憶えられないものが、患者さんの背景ごとなら残る――そうなればいいと思って書いています。
第5話 袋小路――排膿散及湯――への応援コメント
排膿散及湯の使い方が分からなかった当方にには、有難い回でした!
作者からの返信
ありがとうございます。排膿散及湯は「火事ではないもの」に使う薬だと考えると、出番が見えやすくなるように思います。実際、霰粒腫や癤の初期など、抗生剤が空振りする場面で助けられています。
第4話 工事中――小建中湯――への応援コメント
スゴイ!たとえの分かりやすさに、驚嘆です。本当に有難う御座います。先生の姿勢を拝見して、当方も昨日より良い医師目指して進めそうです。
作者からの返信
もったいないお言葉で、恐縮しております。たとえは、外来で説明しているうちに残ったものが自然と形になっただけです。同じ立場の方に読んでいただけているのは、書き手としてありがたい限りです。
第3話 古いラジオ――八味地黄丸・桂枝茯苓丸――への応援コメント
今回も感動です。なるほどそうかんがえますか…。治るかもしれないです。難しいとおもいますが、当方も頑張ってみます。
作者からの返信
ありがとうございます。耳鳴りは難しいですよね。今回は小説なので、、、。過剰な期待をさせない範囲で、それでも試してみる価値はある、というくらいの温度でお考えいただければと思います。
第2話 遠い蛇口――当帰四逆加呉茱萸生姜湯――への応援コメント
今回も目から鱗のたとえ!うーん、納得!ピンと来ます!
作者からの返信
ありがとうございます。納得していただけて安心しました。
こういったたとえは、もともと外来で患者さんに説明するために使っているもので、ピンと来ないとその場ですぐに分かります。読んでくださる方も同じなのだろうなと、今回のコメントで思いました。
今後ともよろしくお願いいたします。
第1話 ガス欠――茯苓四逆湯――への応援コメント
素晴らしい!感激しました!そうか、異常がないのはエンジンか!解りやすい比喩ですね。このあとも楽しみにしています!
作者からの返信
感激していただけて、こちらこそ感激しております。ありがとうございます。
ガス欠のたとえは、外来で患者さんに説明しているうちに自然と出来上がったものです。次は別のたとえで説明を試みますので、うまくいっているかどうか、また見ていただけると嬉しいです。
第17話 伸びきったゴム――補中益気湯――への応援コメント
腹は履歴書、脈は今、勉強になりました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
あの一行を拾っていただけて嬉しいです。腹と脈が食い違ったときにどちらを取るか、というだけの回でしたが、そこが伝わっていたのなら書いた甲斐がありました。
第2話 遠い蛇口――当帰四逆加呉茱萸生姜湯――への応援コメント
古い家の水道を思い出せばいい。
勉強になります。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
祖父母の家の水道を使った時を思い出して書きました。
第1話 ガス欠――茯苓四逆湯――への応援コメント
処方のイメージがすごくわかりやすい話でした。😀
作者からの返信
コメントありがとうございます。
皆さんの頭にイメージが浮かぶといいなと思って書いていますので、そう言っていただけると嬉しいです。
編集済
第16話 調律――柴胡桂枝湯加芍薬――への応援コメント
普通なら桂枝加芍薬湯+◯◯と考えるのですが 桂枝加芍薬湯から柴胡桂枝湯+芍薬への変換できるのが
素晴らしいです!!攣急を改善するのに芍薬の増量も理にかなっているし!なるほど勉強になりました。
作者からの返信
お読みいただき、ありがとうございます。
おっしゃる通り、腸が落ち着いている患者の桂枝加芍薬湯に何を足すか、という考え方がまずあると思います。ただ今回は胸脇苦満のほうが目についたので、柴胡剤を軸に置き直しました。
もっとも、エキス剤で組めば小柴胡湯と桂枝加芍薬湯の併用ですから、結局は「桂枝加芍薬湯+○○」の形でもあるわけで、そのあたりが面白いところだと思っています。彼女がずっと服んできた薬がそのまま残る、という具合の良さもありました。
編集済
第14話 土嚢――加味帰脾湯――への応援コメント
「この子の顔に、戻りました」という母親の言葉に、親として胸が熱くなりました。ステロイドで抑え込むだけでなく、加味帰脾湯によって体そのものが土台から立て直され、やがて両方の薬を廃薬にできたという理想の治療ですね!子供が「本来の自分の姿」を取り戻していくことができた、幸せを感じる回でした😁
作者からの返信
コメントありがとうございます。最後の一行を拾っていただけて、うれしいです。
あこで母親に何を言わせるかは、ずいぶん迷いました。数値のことを言わせることもできたんですが、あの人がずっと見ていたのはグラフではなく娘の輪郭のほうだっただろう、と思ってあの形にしました。親として、と書いていただいて、あの一行で良かったと思えました。
子供の症例は、治ることと同じくらい、その間をどう過ごすかが大事なのだと思います。ドッジボールの一言を先に言わせたのも、そのつもりでした。
編集済
第14話 土嚢――加味帰脾湯――への応援コメント
今回もとてもわかりやすく、勉強になりました。
多くの子どもたちが漢方薬のチカラで健やかに、幸せになるといいと思っています。
また日本のあちこちで、このような先生にかかりつけ医として、診てもらえる環境を作る必要も感じました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
この回は、検査で異常が出ないのではなく、異常も出るし薬も効くのに終わらない、という少し逆向きの話でした。書きながら、あの子が体育館の隅の記録係からコートに戻るところまでは、どうしても書きたいと思っていました。
漢方が万能というわけではありませんが、選択肢がもう一つあると知っているだけで、行き場が変わることはあると思っています。そう思ってもらえる書き方ができていたのなら、うれしいです。
第13話 雑草――十全大補湯――への応援コメント
漢方を併用することにより抗生剤を止めるということではなく「ここぞという日のために物置にとってある」という言葉が良いですね!まさに東洋医学と西洋医学の融合により、患者さんによりよい治療を提供できる素晴らしさを感じます。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
まさにその一行が、この回でいちばん書きたかったところでした。
抗生剤は悪者ではなく、よく効く薬なので、漢方薬との併用で、いざ、という時まで取っておける状態にする。
西洋医学と東洋医学の良いところをとれる、日本ならではの医療と思います。
編集済
第12話 渋滞――加味逍遥散――への応援コメント
抑え込んだ感情や言えなかった言葉の後悔が、(簡単にストレスと言って良いのかわかりませんが)舌の痛みに現れることがあるのですね。文献等で舌痛症に柴朴湯を使うケースの意味がよくわからなかったのですが、納得しました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
全部ストレスではないですが、ストレスで舌痛症になる方はいらっしゃいますね。
舌の痛さを実感して、舌痛症の方に対する優しさが少し増したと思います。
第11話 二サイズ下の服――大柴胡湯――への応援コメント
医師の処方箋が傷寒論につなげる紹介状たったんですね。男性の3年間の苦しみを紹介状によって解決した医師も素晴らしいし、傷寒論が今も尚、現代医学で問題無しを解決する短い十数文字に改めて驚かされます。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
傷寒論は、自分の臨床経験によって違う顔を見せる不思議な本です。何度も読んでいて、意識していなかったことに、ある時フッと気がついたり。読み度に新しいことを教えてくれます。
編集済
第10話 結露――小青竜湯――への応援コメント
ガラスの冷えと結露の比喩が小青竜湯を愛用している
ものとしては非常にわかりやすく、その通りだと感じました。私の場合は朝起きた時にクーラーで身体が冷えきっていて鼻水が止まらない時に小青竜湯を服用すると良く効きます。冬や春よりも夏場に飲むことが多くなっています笑
作者からの返信
コメントありがとうございます。
実際に小青竜湯を愛用されている方に「その通り」と言っていただけると嬉しいです。
たしかに小青竜湯というと冬や春の鼻炎を思い浮かべがちですが、夏でも冷房で身体が冷えて、そこに「水」がたまるような状態にはよく合いますね。朝起きたら冷房で冷え切って鼻水が止まらない、というのはまさに「夏の小青竜湯」ですね(笑)。
季節ではなく、その時の身体の状態をみて使う――漢方らしい使い方だと思います。
第9話 圧力鍋――大青竜湯加附子――への応援コメント
麻黄湯と大青竜湯の使い分けが良くわかりました。
麻黄が蓋を開ける→発汗が無ければ尿で出す。
石膏が火事消す→炎症をとる
本日も勉強になりました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
大青竜湯の方が、より炎症が強い場合に使うイメージですね。
汗の代わりに尿が出るというのは、稀な反応です。しかし意識していないと見逃してしまうので、注意が必要ですね。
第8話 革の手袋――桂枝茯苓丸――への応援コメント
丸薬はゆっくり溶けて、長く効く!
慢性疾患に丸薬が使われる意味があるのですね!
今日も勉強になりました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。湯は掃蕩(そうとう:洗い流すこと)から、散は病を散ずることから来ていると言われています。
編集済
第7話 総動員――葛根湯――への応援コメント
うちの息子も娘も、表立って感謝されたことはありませんが、体調が悪い時だけは頼ってきます(笑)
作者からの返信
コメントありがとうございます。
あとはお金がないときですかね。
子どもは、そういうものです(笑)
第2話 遠い蛇口――当帰四逆加呉茱萸生姜湯――への応援コメント
私の子供も不定愁訴があり、先生みたいな方に出会えたら良いのですが漢方と出会えるか出会えないかでその子の人生も左右されると思いました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。不定愁訴と呼ばれるものの中に、漢方的には原因がある場合もあります。お近くの漢方専門医を受診されてみてはどうでしょうか?
第5話 袋小路――排膿散及湯――への応援コメント
麦粒腫との違いがわかり今回も勉強になりました。霰粒腫は「道が塞がって荷物が溜まった状態なのですね!排膿散及湯を使う意味がわかりました。必要なのは出口!良いですねー
服薬拒否から幼稚園の先生の言葉によって自ら飲む事を決意した3歳児。漢方嫌いの大人達にも読ませてあげたいです笑
作者からの返信
コメントありがとうございます。
3歳でも、女の子は女性なのだな、と思いました。その後また、漢方薬は飲まなくなりましたが(笑)
第4話 工事中――小建中湯――への応援コメント
症状の改善に伴い、「どうせ俺は」という口癖が消え、弟を優しく労わる「兄としての自信」に繋がっていますね!
小建中湯が体だけでなく心をも建て直すところに感動しました!
作者からの返信
コメントありがとうございます。
子供はちょっとしたことで自信を失い、ちょっとしたことで自信を取り戻し。そのお手伝いができると嬉しいですね。
第3話 古いラジオ――八味地黄丸・桂枝茯苓丸――への応援コメント
八味地黄丸は、八十歳を二十歳にする薬じゃない。古いラジオを新品には戻せない。戻せるのは——年式のわりに鳴らなくなったラジオを、その年式なりに、きちんと鳴るところまでだ」
このフレーズ素晴らしいです😁
作者からの返信
コメントありがとうございます。
フレーズを褒めていただき嬉しいです。不老長寿の薬ではないので、そこは理解いただかないといけないですね。
第2話 遠い蛇口――当帰四逆加呉茱萸生姜湯――への応援コメント
むずむず足症候群は足に限らないのですね。
勉強になりました。
作者からの返信
コメントありがとうございます。私もこの時に調べて初めて知りました。
第28話 蝋燭――茯苓四逆湯――への応援コメント
ああっ!
読んで思いました。
思い違い。
先日も訴えのややこしい方がいて、本人のキャラクターと思って対応していて、治らずこじれてきて、イラッとしたものの、
気を取り直し、改めてよく話を聞くと、日頃よく出会う疾患でした。
東垣先生でも…。
寝たり起きたりが、煩躁であった…。
自分の思い出したくない落し穴症例こそが我々にも勉強になります。
有難う御座います。
(昔、商業雑誌に「苦いカルテ」という連載があり、好きでしたが、世知辛い世の中、さすが消失してしまいました。)
作者からの返信
温かいコメントをありがとうございます。
「本人のキャラクターだと思って」——そこが一番の落とし穴ですね。訴えがややこしい方ほど、こちらは症状より先に人柄を見てしまう。「起こしてくれ」「横にしてくれ」も、三年間、皆が介護への注文として聞いていました。私も、です。
声の大きさや手のかかり方に目を奪われると、脈や足の冷えのような一番奥の所見が見えなくなる。イラッとしたあとに気を取り直して聞き直すという一手間は、言うほど簡単ではありません。先生のその症例、まさにそれだと思います。
「苦いカルテ」、題名だけで読みたくなりました。うまくいった症例より、遠回りした症例のほうが、あとになって効いてくるものですね。
これからも、ときどき苦い話を混ぜていきます。今後ともよろしくお願いいたします。