知らないふりしてへの応援コメント
梅雨の季節にふさわしい、しっとりと物悲しいお話ですね。
彼は彼女といて楽しかったのかしら。
「僕は誠実で寛大で感情的にならないから、不安定な君を見守れる余裕があるよ」って上からこられたように感じてたら、彼女さんしんどかったかも。
ちょっとダメな人の世話を焼くほうが、自分がちゃんとした人間に思えて満足感があるでしょう。
主人公さんは、そっち側で、彼女さんはそれに疲れちゃったんだと思う。
僕には君が必要だ、的な感情がぜんぜんみあたらないんですよね。
僕はちゃんとしてたはずなのに、君は大事なこと秘密にしてたんだね、まあいいけど。って感じで。
いい人なんだろうけど。
うん。別れるな……。
と、思いました。
作者からの返信
鋭いですね。その感覚は正しいです。この男は常に正しい側にいるのでタチが悪いし、故に彼女も「嫌いじゃない」と言うしかないけど、まあ一緒にいて苦痛です。別れ話の際にいちいち論理的に言語化を求めるのとかも。善良、誠実さ、正しさ、これらはこの小説が纏う鎧ですが、レビューコメントで白縫いさやさんが徹底的に粉砕してくれてるのでご参照ください。たぶんSawatani-Asariさんもほぼ同じ感覚に至ってると思います。
知らないふりしてへの応援コメント
あとでちゃんと言語化するためのメモとして置かせてください。
楠本さんはこの主人公のことを「この男が誠実で、注意深くて、感情的にならなくて、話をちゃんと聞くタイプで、だから読んでいてじわじわムカつくと思います。悪人じゃないんですよ。」と捉えているのですね。
なぜ「誠実で~」だと「ムカつく」のかは言葉にしてみたいです。
作者からの返信
何度か返信を書いては消してしまいました。何を書いても答えを書くことになってしまうので、もう諦めて我慢します。言語化楽しみにしています。
一つだけ言うと、僕の書く登場人物は大体そういう人たちで、この主人公も、『時効 Time-Barred』も、最近だと『葉蔵』『ジロウのこと』『魔法少女の座標摩擦音』も、みんなそうで、なんでそうなるんだろうってずっと思ってるんだけどわからない。同じ書き手の白縫さんならわかってもらえると思うんですけど、同じ書き手だからこそほんの少し口を滑らしただけでネタばらしにもなりかねず、だから我慢します。我慢する。
あ、待機作の『歌舞伎町の救世主(自称)』も同じ系統だったりします。校正が終わったらそのうち公開しますね。
知らないふりしてへの応援コメント
往々にしてある話ですが、改めて文章にして
見ると多分、救いがない話になる。
全く 悪意 など何処にもなく、只々互いへの
思いやりに満ちている。これは『解』が人生の
方程式には無いからであって、流行りのAIにも
難しい課題の一つでしょうか。
ヒトは 揺らぎ の中で生きるもの。
その揺らぎを上手く成文化するのも又相当な
技量を要します。それが出来る作家は、実は
稀有なのだと思います。
自分は多分、すぐに ご縁が無かった! と
諦めるクチですw
作者からの返信
小野塚さん、丁寧に読んでくださってありがとうございます。
「解が人生の方程式には無い」という言葉、この作品を書きながらずっと感じていたことと重なって、少し驚きました。僕が書こうとしたのはまさにそこで——悪意のない人間同士が、誠実であるがゆえにすれ違う、その静けさです。
「揺らぎを成文化できる作家は稀有」という言葉は、ありがたくて身に沁みます。この作品でも、彼女の揺らぎを「僕」の語り口の外に置くことで、読者にだけ見えるようにしたかった。うまくいっているかどうか、正直まだわかりません。
「ご縁がなかった、とすぐ諦めるクチ」というのが少し気になりました。それは諦めではなく、揺らぎとの向き合い方のひとつかもしれない、とも思います。
また読んでいただけたら嬉しいです。