応援コメント

すべてのエピソードへの応援コメント

  • 拝読させていただきました。

    読んでいて、キャラクターと一緒にこちらの胸も苦しくなってしまうような場面もありましたが、ともあれ、二人がビターエンドにならず良かったです。(いえ、決して、ビターエンドのストーリーが嫌いなわけではないのですが)

    この先、水野さんと朝倉くんの関係がどう進展するのか、お互いを知って恋人同士になるのか、仲の良い本読み友達に留まるのか、あるいは、進学や就職といった人生の転機を境に少しずつ離れていってしまうのか、その辺りはまだ誰にも分からないことだと思いますが、それでも、
    「あの時に、もっとちゃんと相手と向き合っていれば良かった」
    と思うことだけはなさそうで、まさしく、告白の成功よりも後悔しない選択を、という恋愛工作室の鉄則が通った結末を迎えたんだなぁと感じました。

    今回、特に印象的だったのは、その後悔しない選択を、という鉄則の対象に、恋愛工作室のメンバーも含まれている、と律くんが考えていたことでした。
    だから、苦しくても一生懸命に走った。
    この一件に関わった、みんなが、後悔しないで済むように。
    本人は嫌がって否定しそうですが、いつの間にやら、主人公してますね。

    ここまで、素敵なお話を読ませていただいて、ありがとうございました。
    第8話からは、新しい依頼の話になるようですね。
    こちらも、読ませていただこうと思います。
    コメント、失礼いたしました。

  • 四人、それぞれが自分のための言葉を持っていて、それを上手く出せない葛藤が感じられました。

    柏木くんの三枝さんへの気持ちも橘さんへの気持ちも本当だと思うし、だからといって簡単に言葉にできないのもわかる
    三枝さんが自分の気持ちを押さえて、橘さんとの関係を壊したくないのもわかる
    橘さんも柏木あの気持ちを聞くことが怖いのも、三枝さんが我慢していることを理解していることもわかる

    ただ、片桐さんだけは自分の気持ちの落としどころをつけるために三人の気持ちをないがしろにしているようにも感じてしまいます

    ここから、四人がちゃんと自分の言葉で気持ちを伝えあえるようになっていってほしいです

  • 第14話 告白しない告白への応援コメント

    これは切ないですね。

  • 第9話 見つめている先への応援コメント

    佐伯くんと日向さんとはまた違う空気感の幼馴染で、同じ名前の関係性でもこうも違う雰囲気を描けているところがよいなと思いました。

    橘さんはすでに二人の気持ちをほぼほぼ分かっていて、でも切り出せていなかったのが、今回は三枝さんに聞いたことが、前に進もうとしているのか、それとも自分の気持ちを抑えようとしているのかが楽しみです。

  • 第11話 木曜日の二重予約への応援コメント

    木曜日の二重予約」というタイトルが素敵ですね。
    読み終わった後に振り返ると、このタイトルがそのまま構造的なオチになっていているのか…と改めて考え直しました。

    律・叶・すずの三人の会話のテンポも良いです。

    「乾燥わかめみたいな褒め言葉」
    「斜め四十五度」

    すずの言語センスが可愛いです。

    律がぶっきらぼうなのに実はちゃんと心配している、という構造も、会話の中でじわじわ伝わってきました。

    日向さんが「断る練習」をお願いしに来るシーンは、静かなのに重要な「何か」が伝わりました。

    「大事だから、断るのが怖い」という言葉がリアルであり誠実でもあゆ、彼女のその気持ちに共感できました。

    そして佐伯くんが同じ木曜に「告白の練習」を申し込んでくる展開。

    叶が机の下でそっと律の靴を踏む場面、その緊張感と反面的なおかしさに笑ってしまいました。

    ラストの「綱が二本に増えた」という比喩で締めるのも、詩的いて、同時に次話への期待も含まれたと思います。

  • 私も一緒に走っている気がしました(^-^;

  • 第3話 写真の中の視線への応援コメント

    う~~~ん💦
    これはまた違う“切ない”ですね。

    片桐さんの気持ちが、柏木君の好きな人が誰か分かれば諦められるから→二人が付き合えば諦められるになっちゃいました。
    二人が付き合ったとして。
    諦められるかなあ……。
    このままでは、彼女は諦められない気がします。
    写真の視線を追うところも、すずちゃんと言い争ってはないけれど話し合うところも、片桐さんの持っていく場所のない気持ちがひしひしと伝わってきました。

    柏木君の「好きな人がいるから」応えられないという返事は、別にどこも不自然ではないのですが……そんなに簡単に誰かを好きな気持ちって消えないですよね。
    明日からもいつも通りに、なんて本当はすごく酷な話で。
    それで流せてしまうくらいなら、たいして好きじゃないんじゃないかな。
    片桐さんが、好きな相手にカッコ悪い姿を見せたくないと言う気持ちもわからなくはないですが――恋は勉強のように一つの答えが出るような問題じゃないですからね。
    恋は、みっともなくさせられてしまうものです(>_<)

  • 難しい相談が持ち込まれましたね。
    遥か昔の高校の頃を思いだしました 笑
    分からない不安が残ると、失恋を消化するのは難しいですもんね。解決するには……また読みに参ります。


  • 編集済

    恋愛における本当のハッピーエンド🍀とは、関係に『恋人』という名前(結果)をつけることだけではなく、お互いのリアルな現実(図書室の外の時間)を認め合い、少しずつ相手を知っていく『プロセス』そのものにある――ということなんですね。

    お互いを思いやるあまりにすれ違っていた二人は、事実を共有したことで、かっこ悪くても不器用でも「もう一度相手の前に立ち続ける」という本当の勇気を手に入れたのですね🤔

    「告白成功率より、後悔しない恋を」という作品のテーマが、この二人の誠実な一歩を通じてひとつのメッセージとして受け取れました。

    あと、水野さんの「最後の一冊ではなく、この本の次を一緒に選びたいです」というセリフの構成は素晴らしですね✨

    図書委員としての「最後」を、市立図書館での「次(これから)」へと完璧に繋ぎ直すこの一言は、本というモチーフを最後まで美しく機能させ、図書室が二人の関係の中心にあったこのお話ならではの名セリフだと思います🍀

    また、静かに決意を語るラスト数行のモノローグの余韻は抜群でした🌼

  • 拝読させていただきました。

    朝倉くんと少女の関係は、雰囲気的には妹、従兄妹、幼馴染み、のどれかかな? というのが個人的な印象でしたが、真相はおあずけとなり、水野さんには苦しい状況が続きますね。

    水野さんの心を打ちのめしたのは、二人の親しい様子なのか、それとも、それを覗き見た自分自身なのか。告白はきれいな言葉でしたい、という感じからすると、後者の比重が大きいのかな、という気がしてきます。

    でも、本人的には醜いと感じたかもしれない疑念も、焦燥も、独占欲も、嫉妬も、きっと、大切な相手じゃなければ抱くことのない気持ちのはずで、それを、恋心ってそういうものだよねと割り切れず、もっときれいな自分がいいと思ってしまう辺りのピュアさ加減が、とても若者らしいと感じました。

    こんな風に、なりたい自分と現実の自分の間で悩んで、葛藤して、もがいて、時に傷ついたり自己嫌悪したりしながら、少しずつ前に進んで、成長していく年頃のことを、青春時代というのだろうなと、そんな風に思いました。

    コメント、失礼いたしました。
    この続きを読みに、また、お邪魔させていただきます。

  • 片桐さんは自分の失恋の気持ちの置き場を探していて、柏木くんと三枝さんが付き合ったという事実をもって、恋を終わらせようとしていますが、実際に終われるのかは片桐さんの心持ち次第なんだと感じましたし、律もそれを言いたいのかなと感じました。

    片桐さんが見ているのは結果と自身の気持ちに対する対応
    律はゴールは一緒でもそこに至る経路も見ようとしている

    でも、律自身もそのことすら間違っているのかもと感じているのが伝わってきました。

    続きをお待ちしております。

  • 難しいですね。
    こういう場合って壊れてしまう事もあるし
    曖昧なまま隠し合って塗り固めて
    恋人になって
    それこそ結婚までして
    子供をかすがいにしてより強固にしても
    元の違和感のひび割れがコンクリートの下ですっかり広がっていて
    崩落しちゃうのかも

    まあ、きっとそこまで悲しいストーリーにはならないのでしょうけど(^-^;

  • じんわりと心に残る話でした。

    踏切で言いかけた言葉が警報音に飲み込まれるシーン、すごくうまいなと思います。

    「幼なじみは未来の入場券じゃない」という台詞が特に私の心に入り込みました。

    佐伯くんが悪い人じゃないのに、それでも日向さんにとって少し息苦しいという、その微妙な関係性の描き方がとても丁寧です。

    踏切を一人で渡る日向さんの場面、短いのに言葉以上のものが伝わってきました。

    引続き、拝読させて戴きます。

  • 7話まで読ませていただきました!

    律君のしっかりとした思考や語りと、叶ちゃん達との軽妙な台詞の応酬というギャップが癖になります!
    硬めだからこその良さがありますね律君ら。
    噛めば噛むほど味が出るというか……。

    色々と思惑はあれど、苦しんでいる誰かの為に走り出せる。
    そんな子達ばかりで見ていてとても清々しく、そして眩しく思います!
    どうか、このまままっすぐ大人になって欲しいですね。

    どんな形であれ、「次」があるというのはとても素敵な関係ですよね。
    ここからお二人がどんな関係性を築いていくのか、初々しいであろう姿をまだまだ見守りたいところではありますが、邪魔者は退散っという感じで私は見えないところで上手くいくようひっそり祈っております!

    次は新たなご依頼でしょうか?
    今後読み進めるのが楽しみです!!

  • 第4話 親友のための依頼への応援コメント

    これまた複雑な関係に
    なっていきましたね。

    このトライアングルの、
    外側という残酷な立ち位置に
    澄香は居たんですね。

    矢印の中心のハーレム男子は一旦置いておいて(笑)、
    親友のための自己犠牲という面倒な原動力。
    自己犠牲でもあり、自己中心的でもある。

    ここから残り2人の感情と思惑が絡み、
    ほぐしていく工程は
    なかなか大変そうですね。

  • 朝倉くんに見つかったときの、3人の苦し紛れの言い訳が面白くて笑ってしまいました😂
    少女は、朝倉くんの妹様だったのですね。

    確かに、きちんとした理由があっても、相手には言い訳のように聞こえてしまうかも……と不安になって、あえて言わないことってありますよね。
    言葉の取捨選択って、本当に難しいです。

    朝倉くんと水野さんがこれからどうなるのかも気になります。続きが楽しみです✨

  • 第11話 木曜日の二重予約への応援コメント

    「干からびた新聞紙」って面白い表現ですね。
    息苦しい状況の合間にこういった物を織り込んでいただいているので読みやすいです(*^▽^*)

  • 二件目の依頼はコミカルな感じかと思ったら、徐々に不穏な雰囲気になってしまうのですね。
    知りすぎてる感じがちょっと怖いと思ってしまいました。でもそこが鍵になってくるのでしょうか。佐伯くんの中で固定されてしまっている昔のこはるちゃん像と今の彼女。それらがどう影響を与えていくのか、今回もまた気になる内容です。

  • 片桐さんは本当に柏木くんと三枝さんが話す機会を作りたいだけなのか?
    律たちは三枝さんからの依頼をそのまま実行してもいいのか

    今までよりも絡み合う気持ちが多くて、どうなっていくのかが楽しみです

  • 彼女の別の一面を見たくない過去にしがみついていた佐伯くん。彼はきっと見に来ると信じてました。
    そして、舞台のシーン。思わず涙でした。とてもいい台詞が散りばめられていて⋯。
    過去の2人は、終わり、新しい2人が歩んでいく。素晴らしいエンディングでした!

    ありがとうございます。

  • 「今の私を見てほしい」というこはるの言葉、刺さりました。
    「好きだから止めてほしい」というもどかしさが丁寧に描かれていて、読み終わった後もしばらく余韻が残ります。
    二人の依頼が真逆でありながら実は同じ方向を向いている、という構造が面白くもありなぜか深く納得もできました。

  • 文字通り“遮断機”だったのですね(^-^;

  • 取り下げられた依頼のはずなのに、2人の行く末が気になって仕方がない律。恋愛工作室で活動し始めて早々に、しっかり影響を受けていますね。水野さんの恋路も気になりますが、律がこれからどんなふうに変わっていくのかも楽しみです。

  • まず、幼なじみは告白で守れるか、このエピソード名が気になりました。
    告白で守る?
    どういう意味だろうと。

    そして佐伯くんの依頼。
    幼馴染みへの告白。
    でも、なにか隠している。

    そこで、幼馴染みの日向さんの登場、依頼には驚きました!
    また依頼内容が、告白をしてほしくない。

    謎と興味が一気に深まりました!

  • 恋愛工作室のみんな、そして今回の2人。
    彼ら全てが人間観察が得意なのですね。
    上手い描写のおかげで「全員の心の機微」が、読者(私のことですが)にスッと入ってきていると思います。
    ただ告白するだけの物語ではない、深いところがとても面白いと思います!!

  • こんにちは〝Song ご訪問ありがとうございます!〟さん。
    コメント失礼します。

    本作は登場人物の心情がとても細やかに綴られていて、理解が追いつかないほどです。
    当話の日向さんの過去の自分と現在の自分の認識〝何度も言われると少しずつ、今の私が薄くなる感じがするんです〟の感性がすごく印象深いです。

    感性的な聴取力が金魚すくいのポイ位しかない私では、この後の佐伯くんと日向さんの二人の関係性がどうなるのか、まったくわかりません。
    思い出の開始時期の相違がなにかの鍵とか?
    演劇という自己表現がなにかに絡むとか?
    ……やはり予測できません。

    聴取というと、雨宮くんや白瀬さんは傾聴の技能が優れているのですね。
    そこからのリーディングも的確で表層下の真意を掬い上げる。
    類型の稀なキャラクターです。

    そして〝Song ご訪問ありがとうございます!〟さんの他の方へのコメントを拝見すると、やはりコメントが無類に端正です。
    国語力が高いのです。

    そしてコメントは書かれた御作とはまったく印象が異なります。
    この乖離がとても興味深いのです。
    本作は戯曲ように、発声や発話を考慮した文の切り方や間の開け方と同一文末の繰り返しをされている印象があります。
    それは、いわゆる書き癖かもしれませんが。

    現在、このように多方面で興味深く御作やコメントを拝読しております。
    それでは、また。

  • 第6話 同じ恋を逆方向へへの応援コメント

    柏木くんの気持ちがまだ確認できていないので、
    そこが鍵になりそうな感じですね

    橘さんと柏木くんを近付けたい三枝さん
    三枝さんと柏木くんを近付けたい片桐さん

    すずの気持ちが少し楽になっていそうなのに安心しましたが、柏木くんが気付き始めているところにこれから一波乱起きそうなところが気になります。


  • 編集済

    ここ数話で、すごく丁寧に二人の気持ちを掘り下げていますね。

    「好き」だけでは解決できない。こはるは変わりたいし、悠真は置いていかれるのが怖い。

    どちらの気持ちも分かるからこそ、最後の踏切でどう向き合うのか気になります。

  • うん!
    なるほど。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    短いお言葉なのですが、こちらの意図や登場人物たちの考え方を受け取っていただけたような気がして、ほっとしました。

    これからも登場人物たちなりの答えや、恋愛工作室らしい少し変わった解決の仕方を楽しんでいただけたら幸いです。

    読んでくださって、そしてコメントまで残してくださり、本当にありがとうございました!

  • 二人なりの答えに行き着きましたね。
    次の一冊を選ぶ関係となった二人がこれから一歩一歩距離を縮め、歩幅を合わせていくのかなと思うと初々しくて応援したくなります。焦って告白が先となってしまっては、きっと自分の中にある相手の理想の姿と現実の姿に悩む日が来てしまう。
    お互いが自分を見てくれていると分かった上で、理解するための時間があるのは安心できるのではないでしょうか。ゆっくりと育てられていく二人の関係に幸あれ。

    素敵なお話をありがとうございました。また次の相談者も楽しみにしております。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「二人なりの答えに行き着いた」と言っていただけて、とても嬉しいです。

    まさに今回の二人は、すぐに「付き合う」「告白に答える」という分かりやすい結論へ進むのではなく、まずはお互いをもっと知っていくことを選びました。

    「次の一冊を一緒に選ぶ」というのも、恋人になる約束ではないけれど、これからも相手の隣にいることを自分たちなりに選んだ、小さな一歩なのだと思っています。

    おっしゃる通り、相手をよく知らないまま気持ちだけが先へ進んでしまうと、自分の中で作り上げた「こういう人だろう」という像と、本当の相手との違いに戸惑ってしまうこともあると思います。

    特にこの二人は、勢いで距離を縮めるよりも、相手が何を考えているのか、何を好きなのか、どんなところで迷うのかを、少しずつ知っていくほうが似合っている二人なのかなと思いながら書いていました。

    だからこそ、

    「好きだから、すぐに答えを出す」

    ではなく、

    「好きだと分かったからこそ、これからもっと知っていく」

    という着地にしたかったんです。

    そして「歩幅を合わせていく」という表現が本当に素敵ですね。

    どちらかが引っ張っていくのでも、どちらかが無理をして追いつくのでもなく、一冊ずつ、一歩ずつ、お互いの歩く速さを知りながら進んでいく。そんな関係になってくれたらいいなと思います。

    告白がゴールではなく、むしろ相手をちゃんと見ることの始まりになる。そのための時間を二人が持てたことは、今回の依頼にとって一番よかったことなのかもしれません。

    「ゆっくりと育てられていく二人の関係に幸あれ」とまで言っていただけて、とても温かな気持ちになりました。二人のこれからまで想像して見守ってくださって、本当にありがとうございます。

    そして最後までこの相談を見届けてくださったことにも、心から感謝しております。

    恋愛工作室としても、ただ告白を成功させるのではなく、その人自身が後悔しない形で次へ進めるところまで辿り着けた、最初の大切な一件になったと思います。

    次にやって来る相談者は、また今回とは違った形で「好き」という気持ちに悩むことになります。

    二人の物語を楽しんでいただけたことを励みに、これからの恋愛工作室の面々と、新しい相談者たちの物語も丁寧に描いていきたいと思います。

    素敵なコメントを、本当にありがとうございました!

  • シフト表に貸出記録、なかなかにプライベート情報ですね。そして突き止められる私服の逢瀬?

    一方のけなげな告白練習。いや、録音はやりすぎ… 

    そしてこの告白の行方はどうなるか。緊迫の図書館前ですね

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    ただ、一枚の情報だけでは相手が誰なのかも、どういう関係なのかも分からない。だからこそ、見えている事実と、それを見た側が想像してしまうことの間にズレが生まれていくところを意識していました。

    その一方で、告白練習をしている側は本当にけなげなんですよね。
    相手のことを考えて、言葉を選んで、何度も練習して、「どう伝えれば後悔しないか」を一生懸命考えている。

    そして、ここまで準備した告白が実際にどうなるのか。
    練習では何度でもやり直せますが、本番では相手が何を返してくるのか分かりません。

    さらに、その直前にもう一方では「私服の逢瀬らしきもの」まで目撃してしまっているので、図書館前に集まっているそれぞれが、同じ場所にいながら全く違う不安を抱えています。

    緊迫の図書館前、まさにその空気を感じていただけて嬉しいです。
    この告白が、練習してきた通りの言葉になるのか、それとも本番だからこそ別の言葉が出てくるのか――ぜひ続きを見届けていただけたら嬉しいです!

  • コメント失礼いたします。

    佐伯くんが語る「こはる情報」の細かさに最初は笑えたのに、「離れていきそうなんだ」の一言でじわっと怖くなりました。

    彼が一番「知っている」ものが、実は彼女の過去でしかないかもしれないという不安が、台詞の端々から滲み出てきます。

    そして最後の日向さんの登場。

    「止めてほしい」という依頼と、「嫌いじゃない」という前置きの組み合わせが絶妙で、これは単なる「告白拒否」の話じゃないと一瞬でわかります。

    「昔から悠真くんが知っている"幼なじみのこはる"なんです」

    この一文を読んだとき、佐伯くんのノート全ページがガラッと別の意味を持ちました。

    律の「幼なじみは、告白の保証書じゃない」という台詞が、後から効いてくる構成も気持ちよかったです。

    幼なじみルートで浮かれていた叶とすずがそのまま読者の気持ちを代理してくれているので、最後の温度差に一緒に置いてけぼりにされます。

    そこが非常に良かったと思いました。

    引き続き拝読させて戴きます。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    とても丁寧に読み取っていただけて嬉しいです。

    まさに今回、佐伯の「こはるについてなら何でも知っている」という自信と、「でも最近、離れていきそうなんだ」という不安を、同時に感じてもらえたらと思って書いていました。

    最初に並べている「こはる情報」は、本人からすれば長年そばにいたからこそ知っている大切な情報なんですよね。好きなものや苦手なもの、昔の出来事や癖まで覚えている。それだけを見ると、本当に相手をよく見てきた幼なじみに思えます。

    ただ、おっしゃる通り、それが全部「今のこはる」を知っている証拠なのかというと、少し違うんですよね。

    長く一緒にいたからこそ、
    「自分はこの人のことを知っている」
    という感覚が強くなってしまう。

    でも人は少しずつ変わっていて、昔なら喜んだことを今も喜ぶとは限らないし、昔なら話してくれたことを今も話してくれるとも限らない。

    だから佐伯の、

    「離れていきそうなんだ」

    という言葉には、単純に「好きな子を誰かに取られそう」という焦りだけではなく、「自分が知っていたはずの幼なじみが、自分の知らない人になっていく」という怖さも入れたつもりでした。

    そして日向の、

    「告白を止めてほしい」
    「嫌いじゃない」

    という一見矛盾しているような言葉にも注目していただけて嬉しいです。

    嫌いだから告白されたくないのであれば、話はもっと簡単なんですよね。

    むしろ嫌いではない。
    大切でもある。
    長い時間を一緒に過ごしてきたことも否定したくない。

    それでも告白されることを怖がっている。

    そこに、この二人の幼なじみという関係の難しさがあると思っています。

    特に、

    「昔から悠真くんが知っている“幼なじみのこはる”なんです」

    という部分は、この章の中でもかなり大切にしている言葉なので、佐伯のノート全体が別の意味に見えたと言っていただけたのは本当に嬉しいです。

    佐伯が一生懸命集めてきた情報は、決して嘘ではありません。
    むしろ全部本当だからこそ厄介なんですよね。

    「昔のこはるを知っている」ということと、
    「今のこはるを理解している」ということは、
    似ているようで同じではない。

    そして本人は、その違いになかなか気づけない。

    律の、

    「幼なじみは、告白の保証書じゃない」

    という言葉も、その意味で入れました。

    幼なじみというのは確かに特別な関係ですが、長く一緒にいた時間そのものが、相手の現在の気持ちまで保証してくれるわけではない。

    思い出の量と恋愛感情の大きさは、必ずしも比例しないんですよね。

    「幼なじみに告白したい」
    「ずっと好きだった」
    「最近距離を感じる」

    ここまで聞けば、普通なら「じゃあ告白を成功させよう」という話になると思います。

    ところが最後に、その告白される側の本人が現れて、

    「止めてほしい」

    と言う。

    そこで、それまで見ていた物語がひっくり返る。

    佐伯から見れば「好きな幼なじみに告白したい話」なのに、こはるから見ればまったく別の話だった、という温度差を出したかったので、「一緒に置いてけぼりにされた」と感じていただけたのは狙い通りで嬉しいです。

    そしてこの先は、「佐伯とこはるのどちらが正しいのか」という単純な話ではなく、二人とも相手を大切に思っているのに、その大切にする方法が少しずつ噛み合わなくなっているところを描いていければと思っています。

    長く一緒にいたからこそ言えることもあれば、逆に長く一緒にいたからこそ言えなくなってしまうこともある。

    そんな幼なじみ特有の近さと遠さを、恋愛工作室の三人がどう扱っていくのか。

    ぜひ、この先も見届けていただけましたら嬉しいです。

    細かな台詞や構成まで丁寧に拾ってくださり、本当にありがとうございました!

  • 第14話 告白しない告白への応援コメント

    切ない回でしたね。でも2人は成長しているのだと思います。
    そして、その先にある自分を受け入れて欲しい。答えないのはそのための時間が必要だからかなと思いました。演劇見に行くと良いなと思います。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    本当に今回は、派手に何かが壊れるような切なさではなくて、相手を大切に思っているからこそ、すぐには前へ進めない二人の切なさを描いた回だったと思います。

    そして「二人は成長している」と感じていただけたのが、とても嬉しいです。

    以前なら、自分の気持ちだけで精一杯だったり、相手の言葉をその場ですぐに答えへ結びつけようとしてしまったりしたかもしれません。でも今回は、簡単に答えを出さないことも含めて、相手ときちんと向き合おうとしているんですよね。

    特に、

    「その先にある自分を受け入れて欲しい」

    というところは、まさに大切な部分だと思います。

    相手に受け入れてもらうためには、まず自分自身が、自分の弱さや迷い、これまで言えなかったことまで含めて認めなければならない。だからこそ、「答えない」という選択も、単純な拒絶や逃避ではなく、自分の気持ちを整理して、相手の前にちゃんと立つための時間なのだと思います。

    恋愛だと、どうしても「好きならすぐ答える」「迷うなら気持ちが弱い」と考えてしまいがちですが、むしろ大切な相手だからこそ簡単には答えられないこともあるんですよね。

    その時間の中で、自分が本当は何を怖がっているのか、どうしてためらってしまうのか、それでも相手とどうなりたいのか——そういうものを一つずつ自分の中で受け止めていく。その過程そのものが、二人の成長なのだと思っています。

    そして演劇についても触れてくださってありがとうございます!

    舞台って、普通に向かい合って話すのとは少し違って、「役の台詞」という形を借りるからこそ言えることがあると思うんです。それなのに、その言葉を聞いてほしい相手が客席にいたなら、間接的なはずの台詞が、誰よりも直接的な言葉になってしまう。

    もしそこに足を運ぶことができたなら、それは単に「演劇を観に行った」というだけではなく、「相手の今の姿を、自分の目で見ようとした」という一歩にもなるのかなと思います。

    すぐに答えを出せない二人だからこそ、その間に何を見るのか、何を感じるのかが大事なのだと思います。

    切ない回でしたが、二人がただ苦しんでいるだけではなく、ちゃんと以前とは違う場所に立っていることまで感じ取っていただけて、とても嬉しかったです。

  • これは相当難しい案件ですね(^-^;

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    そうなんです、今回はかなり難しい案件になっています(^-^;

    単純に「好きな人と結ばれたい」という依頼なら、まだ目指す方向自体は分かりやすいのですが、今回はそれぞれの気持ちや立場が複雑に絡み合っていて、一人にとっての正解が、別の誰かにとっては辛い結果になってしまう可能性があるんですよね。

    しかも恋愛工作室は、誰かの気持ちを無理に変えたり、「この二人をくっつければ解決」という形で動くわけにもいかないので、余計に難しくなっています。

    本人が何を望んでいるのか。
    その望みは本当に本人のためになるのか。
    そして、その選択をしたあとに後悔しないでいられるのか。

    そういうところまで考え始めると、簡単に答えを出せない案件になってしまいました。

    律たちにとっても、今回は「どうすれば成功なのか」という基準そのものを考えなければならない話だと思っています。依頼をそのまま叶えることだけが成功ではなく、依頼者自身が気持ちと向き合って、自分で納得できるところまで進めるのか。そのあたりが、この案件の大事な部分になりそうです。

    さらに、それぞれが知っている情報にも差がありますし、善意で動いたことが別の誰かを傷つけてしまう可能性もあるので、動けば動くほど状況が難しくなるところもあります(^-^;

    だからこそ、恋愛工作室の三人が「誰かの恋をどうにかする」のではなく、「この複雑な状況の中で、どこまで手を貸して、どこから本人たちに委ねるのか」という部分も描いていけたらと思っています。

    果たして三人がこの絡まった糸をどう整理していくのか、そして最後にそれぞれがどんな答えを選ぶのか、見届けていただけましたら嬉しいです!

  • 拝読させていただきました。

    読み終わった時、夕焼け色の中、焦りや不安に突き動かされるようにして校門を出ていく水野さんの後ろ姿を、自分の目で直接見たような、そんな気持ちになりました。

    楽しくて嬉しいことばかりじゃない、不安や痛み。

    落胆や、それ以上の絶望が待っているかもしれないけれど、確かめずにはいられない衝動。

    いつまでも、胸に包んでいるだけではいられない気持ち。

    恋愛という強い感情の持つ一面が、繊細に、そしてとても巧みに描かれていると感じました。

    夕方という時間の色合いが、また、切なさを引き立てていますね。

    コメント、失礼いたしました。

    作者からの返信

    丁寧に読んでくださり、ありがとうございます!

    「夕焼け色の中、焦りや不安に突き動かされるようにして校門を出ていく水野の後ろ姿を、自分の目で直接見たよう」と言っていただけたことが、とても嬉しいです。

    この場面では、水野の気持ちを台詞だけで説明するのではなく、歩く速さや夕方の景色、学校を出ていくという動きそのものから、「もうじっとしていられない」という感情が伝わればと思いながら書いていました。

    恋愛って、楽しいとか嬉しいとか、そういう明るい感情だけではなくて、「知るのが怖いのに、知らないままではいられない」という矛盾した衝動も、とても大きな部分を占めているように思います。

    特に水野の場合は、確かめた結果、自分が傷つくかもしれないことを分かっているんですよね。
    もしかすると想像していた以上に辛い現実が待っているかもしれない。
    それでも、胸の中だけで考え続けていることのほうが、もう耐えられなくなっている。

    だからこの時の彼女は、勇気に満ちて前へ進んでいるというよりも、不安も恐怖も抱えたまま、それでも足だけは止められない状態なのだと思っています。

    「確かめずにはいられない衝動」
    「いつまでも、胸に包んでいるだけではいられない気持ち」

    まさにそこを受け取っていただけたことが、本当に嬉しいです。

    昼でも夜でもなく、一日が終わりへ向かっていく途中の時間だからこそ、どこか心細くて、同時に「今までの状態が終わってしまうかもしれない」という水野の気持ちとも重なるかなと思っていました。

    夕焼けは綺麗なのに、少し寂しい。
    前へ進んでいるのに、それが必ずしも明るい場所へ向かっているとは限らない。

    そんな色合いを、水野の心情と一緒に感じていただけたのであれば、とても嬉しいです。

    この物語では、恋愛工作室の面々が誰かの恋を手伝うことはあっても、最後に「知る」「伝える」「進む」と決めるのは、やはり本人であってほしいと思っています。

    この時の水野も、誰かに背中を押されただけではなく、自分自身の中で膨らみ続けた感情によって、とうとう動き出したのだと思います。

    その先に待っているものが希望なのか、それとも痛みなのか。
    まだ分からないからこそ、この瞬間の一歩には、水野なりの重さがあるのかなと。

    情景だけでなく、その奥にある不安や衝動までこんなに丁寧に読み取ってくださって、本当にありがとうございました。

    とても嬉しいコメントでした!

  • 第3話 写真の中の視線への応援コメント

    恋に方程式があると思った。
    失恋にも当てはまる方程式。

    でも、違った。

    誰か分かれば諦められる方程式があると思った。

    でも、違った。

    写真を一枚ではなく複数枚並べる中で
    好意への確証が得られると思った。

    そう、方程式の中で解決しようと
    とらわれてしまっているんですよね。

    行為、感情に理由を求めたくなる、
    そのこと自体は自然なのですが、
    「公式」が独り歩きしてしまっている。

    結果はまだ分かりませんが、
    写真の見方にも自然とバイアスが
    かかってしまっていますからね。

    つまり・・・結構こじらせてしまっている現状、
    どう解決に向かって行くのか楽しみです。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    まさに今回描きたかったところを、かなり深く読み取っていただけて嬉しいです。

    「恋に方程式があると思った」
    「失恋にも当てはまる方程式があると思った」
    という部分は、この子が感情そのものと向き合うよりも、まず“理解できる形”に変換しようとしていることの表れでもあります。

    誰が好きなのか分かれば、自分は諦められる。
    写真を何枚も並べれば、そこに一定の法則が見つかる。
    視線や距離、表情を比較すれば、「この人が好きなんだ」という答えにたどり着ける。

    そうやって答えさえ出せれば、自分の気持ちにも区切りをつけられると思っているんですよね。

    でも、おっしゃる通り、恋愛はそこまで綺麗に公式へ収まってくれない。

    しかも厄介なのが、一度「きっとこの人なんだ」という仮説を持ってしまうと、その後に見る写真まで、その仮説を証明する材料として見えてしまうことです。

    笑っている。
    距離が近い。
    よく一緒にいる。
    視線が向いている。

    本来ならそれぞれ別の理由があり得るのに、「好意がある」という前提を置いた瞬間、全部がその証拠に見えてしまう。

    まさに書いてくださった、
    「『公式』が独り歩きしてしまっている」
    という状態なんですよね。

    本人としては冷静に分析しているつもりなのですが、実際には分析すればするほど、自分が最初に立てた答えへ近づいていってしまう。

    そこが今回の少し厄介なところでもあります。

    そして、「行為、感情に理由を求めたくなること自体は自然」という部分にもとても共感しました。

    分からないから怖い。
    だから理由を見つけたい。
    理由が分かれば納得できる。
    納得できれば諦められる。

    この流れそのものは、とても人間らしいと思っています。

    ただ、「納得するために答えを探していた」はずなのに、いつの間にか「自分が納得できる答えを証明するために材料を探す」ようになってしまう。

    そこまで行ってしまうと、もう写真が何枚増えても、本当の意味では安心できないんですよね。

    一枚で分からなければ二枚。
    二枚で足りなければ三枚。
    それでも確信できなければ、さらに別の証拠を探す。

    答えを得るための観察だったものが、いつの間にか答えに縛られるための観察になってしまう。

    なので、仰る通り、かなりこじらせています(笑)

    恋愛工作室としても、単純に「じゃあ本当に誰が好きなのか調べましょう」で終わってしまうと、この“方程式に閉じ込められている状態”そのものは何も変わらないんですよね。

    誰が好きなのかという「答え」だけではなく、
    なぜそこまで答えを必要としているのか。
    もし答えが分かったとして、本当にそれで気持ちは終わるのか。
    そして、答えが自分の予想と違っていたらどうするのか。

    そのあたりまで含めて、これから少しずつ向き合っていくことになります。

    「結構こじらせてしまっている現状、どう解決に向かって行くのか楽しみです」と言っていただけたのも嬉しいです。

    今回も、綺麗な公式を提示して「はい解決」とするのではなく、公式では扱えなかった部分に本人がどう向き合うのか、そこを大切に描いていきたいと思っています。

    丁寧に読んでくださって、ありがとうございました!

  • 秘密には重さがある、積み重なれば返事が遅くなるとすずは考えます、ぶちまけてしまえば楽になれるけど真面目な人ほどその選択肢は重くなる…
    すずは奇しくも二つの依頼を知り関わってしまった、故にどうすればいいか雁字搦めでしょうね
    相変わらずの柏木グループもいつも通りの日常、でも秘密を知ってしまうともう今までのようには見れない
    新聞部で片桐の提案を聞きながらまた悩むすず、こんな時どうすればいいのか分かりませんよね、そして計画は運変節をしながらそれでも少しずつ進んでいく
    すずは片桐と会話する、この時すずは片桐になんて言ってほしかったんでしょうね、片桐の計画が挫折すれば彼女が立ち直る芽が潰えてしまうかもしれない、でも彼女はもう終わってほしいと言う、ここで結菜の依頼のことを言えば片桐がどうなってしまうか、難しい想像です
    だからまずすずは恋愛工作室に現状を伝える、新聞部には迷惑かけられないと思ったのかな?実際工作室にもほとんど情報を伏せたまま依頼を受けたことだけ言う
    律が勘付いたのかすずに質問を投げかける見応えのあるシーン
    やはり片方に話せば終わることは終わるかもしれない、でもそれはできない
    すずは秘密を保ったまま事態の解決を志します、叶は一緒に止まれるラインを探したいと言う、すずはそれでも秘密を持ったまままだジレンマと戦う
    それでも恋愛工作室は一緒に戦ってくれる、その手伝いもしてくれる、依頼だけでない友情を感じさせます
    何だかすずが悩み事を依頼したような展開ですね、恋愛感情は絡んでませんが
    そして購買取材の計画が迫る、続きが気になります!

    作者からの返信

    とても丁寧に読み込んでくださって、ありがとうございます!

    今回のすずについて、「秘密には重さがある」「積み重なれば返事が遅くなる」というところまで拾っていただけたのが、とても嬉しいです。

    すずは普段、新聞部として情報を集める側にいるので、どちらかというと「知ること」に慣れている人物なんですよね。けれど今回は、知れば知るほど動けなくなっていく。しかも、自分から首を突っ込んだというより、二つの依頼に関わった結果として、片方に話せばもう片方を傷つけるかもしれない情報まで抱えてしまった。

    仰る通り、全部ぶちまけてしまえば本人はかなり楽になると思います。
    でも、すずはそれを「自分が楽になるために他人の秘密を使うこと」だと分かってしまうタイプなので、余計にできないんですよね。

    柏木たちのいつものやり取りについても、まさに「秘密を知る前と後では、同じ光景なのに見え方が違う」という部分を書きたかったところでした。

    本人たちはいつも通り笑っていて、特別なことをしているわけではない。
    でも、すずだけはその裏側を知っている。

    だから以前なら何気なく見ていた会話や表情まで、「この人は本当は何を考えているんだろう」と別の意味を持って見えてしまう。情報を持つことによって、世界そのものの見え方が変わってしまうんですよね。

    そして片桐との会話について、
    「すずは片桐になんて言ってほしかったんでしょうね」
    というところ、すごく鋭いです。

    たぶん、すず自身にも明確な答えはなかったんじゃないかと思います。

    片桐が「もうやめる」と言えば、少なくとも一つの問題は終わる。
    けれど、それで片桐自身が前に進めるのかというと、そうとも限らない。

    逆に「最後までやる」と言われれば、本人の立ち直るための行動を尊重できるかもしれないけれど、その先にあるものを知っているすずにとっては、それを黙って見送るのも苦しい。

    どちらを選んでも完全には安心できない。
    だから、片桐に何か一つの言葉を期待していたというより、「自分が秘密を破らなくても済む答え」をどこかで求めていたのかもしれません。

    でも当然、片桐はすずが抱えている事情を知りません。
    そのため、片桐の言葉だけですずが救われることもないんですよね。

    そこから恋愛工作室へ向かう流れも、かなり大事にした部分でした。

    仰る通り、すずは新聞部側に問題を持ち込みたくなかったところもあると思います。
    新聞部で知った依頼と、恋愛工作室で知った依頼が絡んでいる以上、下手にどちらかの組織へ全部話してしまえば、それ自体が情報の越境になってしまいますから。

    だから工作室に来ても、
    「依頼を受けている」
    という最低限の事実しか言えない。

    相談したいのに、相談内容を話せない。

    ある意味、ものすごく矛盾した相談なんですよね(笑)

    その状態で律が質問を重ねていく場面を「見応えのあるシーン」と言っていただけたのも嬉しいです。

    律も、すずが何かを隠していること自体はかなり早い段階で気づいていると思います。
    ただ、律がやろうとしているのは「秘密を暴くこと」ではなくて、「その秘密を聞かなくても、すずがどこで困っているのかを探ること」なんですよね。

    ここは恋愛工作室の姿勢とも繋がっています。

    話させれば解決できる。
    でも、話させてはいけないこともある。

    だったら、秘密そのものではなく、
    「どこまでなら一緒に考えられるか」
    を探す。

    叶の「一緒に止まれるラインを探したい」という考えも、まさにそこです。

    解決方法を押し付けるのではなく、すずが守りたいものを守ったまま、それでも一人で抱え込まなくていい場所を探しているんですよね。

    そして、
    「何だかすずが悩み事を依頼したような展開」
    という見方も本当にその通りだと思います。

    今回は恋愛工作室に正式な恋愛依頼を持ち込んだわけではありません。
    それでも、結果的にはすず自身が「どうしたら後悔しないか」を考える側になっている。

    普段は依頼者を見ていたすずが、今回は半分だけ依頼者側へ回っているような構図になっています。

    だからこそ律や叶も、単なる協力者としてではなく、すずの友人として一緒に考えているんですよね。
    依頼だから助けるのではなく、「すずが困っているから手伝う」。
    そこに友情を感じていただけたのは、とても嬉しかったです。

    ただ、もちろん秘密そのものが消えたわけではないので、すずのジレンマもまだ終わっていません。

    誰にも言わない。
    でも何もしないわけにもいかない。

    その非常に狭い道を選んだまま、購買取材の計画だけは進んでいく。

    しかも計画の側も少しずつ形を変えながら進んでいるので、すずが守ろうとしている均衡が、この先どこまで保てるのか……というところが次のポイントになってきます。

    すずの立場や片桐の心情、さらに恋愛工作室との関係までここまで細かく追っていただけて、本当に嬉しいです。
    続きもぜひ見届けていただけたらと思います!

  • 第4話 親友のための依頼への応援コメント

    ようやっと主人公律のターンから物語が始まる、すずとはまだ情報の共有はできてない模様、まあ当たり前か恋愛工作室に持っていった依頼ではないし
    渦中の三人と遭遇する、相変わらず和気藹々とした自然な会話をしてますがその実は…
    そしてすずに言う、
    「鍵を」
    友情より鍵の安定の律でした、首元は足元より近いだろ、確かに笑
    そして結菜が恋愛工作室に依頼を持ちかける
    律はまた元の位置に戻っただけだと上手いこと言ってます笑
    そして結菜の依頼、柏木とひよりを結んで欲しい
    いや、これには驚きましたね
    だって片桐視点では柏木と結菜が相愛かもで二人をくっつけてと言われたのに、ここでチェス盤がひっくり返されました
    結菜はひよりが柏木を好いてると本人から聞いた、そして結菜も柏木が好き、でもひよりが悩んでるのに気付いてどうにかしたいと思っている
    恋愛工作室はその依頼を受けない、代わりに三人がどうするべきか考える手伝いをすると
    そしてすず視点、彼女は今自分が受けてる依頼と、それから恋愛工作室の依頼を知ってしまう、二つの平行線な依頼を自分だけが知ってる
    さてどうするべきか
    いやさ本当にシナリオ作りがうまくて憧れます、二つの依頼をどうするのか、どんな話になるのか続きが気になります

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    今回かなり細かいところまで拾っていただけて嬉しいです。

    そうなんです。ここからようやく律側の視点に戻って、律自身がこの状況へ本格的に巻き込まれていく形になります。

    すずがまだ情報共有していないところにも気づいていただけて嬉しいです。
    すずが最初に受けたものはあくまで新聞部側で持ち込まれた話で、恋愛工作室として共有された依頼ではないので、現時点では律たちが知る理由がないんですよね。
    すず自身も「新聞部として知った情報」と「恋愛工作室の一員として知った情報」の境界をかなり意識しているので、そのあたりが後々じわじわ効いてくる構成にしています。

    そして、渦中の三人が普通に仲良く話している場面ですね。

    表面だけを見ると、本当にいつもの友人同士なんです。
    誰かが露骨に険悪なわけでも、誰かが悪意を持っているわけでもない。
    だからこそややこしいんですよね(笑)

    三人とも相手を大切にしているから普通に笑えてしまうし、普通に話せてしまう。
    でも読者側は少しずつ事情を知っているので、「この会話の裏で、それぞれこんなことを考えているのか」と違う意味に見えてくるようにしています。

    そして結菜の依頼。

    片桐側から見ると、
    「柏木と結菜はたぶん互いに好意がある。なら二人を結びつけたい」
    という話になっている。

    ところが結菜本人が恋愛工作室へ来て、

    「柏木とひよりを結んでほしい」

    と言う。

    おっしゃる通り、ここで一度チェス盤そのものをひっくり返すつもりで構成しました。

    しかも結菜が柏木を嫌っているから譲ろうとしているわけではなく、結菜自身も柏木が好きなんですよね。

    それでも、ひよりが柏木を好きだと知ってしまった。
    さらに、ひよりがそのことで悩んでいることにも気づいてしまった。

    だから「だったら自分が退けばいい」と考えてしまう。

    この巻では、単純な三角関係というより、

    「相手を思いやることと、自分の気持ちを諦めることは同じなのか」

    という部分をかなり大事にしています。

    結菜の行動は一見すると、とても優しいんですよね。
    でも恋愛工作室としては、その“優しさ”をそのまま正解として受け取るわけにはいかない。

    だからこそ律たちは、

    「その依頼は受けない」

    という判断をしています。

    誰かと誰かをくっつけるために、依頼者自身の気持ちを最初から切り捨てることはできない。
    代わりに、

    「三人がどうすれば後悔しないのか、一緒に考える」

    ところまでは手伝う。

    このあたりは、これまでの恋愛工作室の考え方を、今回はさらに難しい形で試す話になっています。

    そして個人的にもかなり好きなのが、その後のすずの立場です。

    片方では、
    「柏木と結菜を結びつけてほしい」

    もう片方では、
    「柏木とひよりを結びつけてほしい」

    そして、その二つの依頼が同時に存在していることを知っているのが、現時点ではすずだけ。

    しかもどちらかが悪意を持って嘘をついているわけではないんですよね。

    それぞれが、それぞれの位置から見えているものを根拠にして、相手のために動こうとしている。

    だからこそ、すずにとって非常に難しい状況になっています。

    新聞部として知ったことを勝手に恋愛工作室へ流していいのか。
    恋愛工作室で知ったことを新聞部側へ話していいのか。
    黙っていれば、それぞれの依頼が平行線のまま進んでしまう。
    でも話してしまえば、依頼者から預かったものを勝手に共有することになる。

    すずは普段かなり軽快に動くキャラクターですが、今回は「情報を持っていることそのもの」が重荷になる立ち位置に置いています。

    なので、

    「二つの平行線な依頼を自分だけが知っている」

    というところを拾っていただけたのは本当に嬉しかったです。

    今回の話は、誰が誰を好きなのかという恋愛関係そのものよりも、

    「誰が、どこまで知っているのか」
    「その情報を誰に渡していいのか」
    「善意で黙ることと、善意で話すことのどちらが正しいのか」

    というところでも状況が動いていきます。

    ここからは、この二つの依頼が単純にどちらか一方へ収束するのではなく、それぞれが持っている情報や思い込み、遠慮が少しずつぶつかっていくことになります。

    律もまた「元の位置に戻っただけ」と言っていますが、本当に元の位置なのか、それとも既に少し違う場所へ進んでいるのか……そのあたりも含めて見ていただけたら嬉しいです。

    続きまで気にしていただき、本当にありがとうございます!

  • コメント失礼いたします。

    尾行中という緊張感のあるシーンなのに、すずが一句詠むところ、いいですね(笑)
    すずのキャラクターがすごく立っている気がします。

    朝倉くんと少女の掛け合いもいいですね。
    この物語に登場するキャラクターはみんな、言葉の選び方が秀逸で面白いです。
    水野さんにとっては辛いシーンなのに、つい楽しんでしまって……水野さん、ごめんなさい。

    少女の正体は結局分からずじまいでしたが、水野さん自身がどうするのかを決めているからこそ、手放しに「良かった」とは言えないものの、今回の出来事が水野さんの成長につながったのかなと思いました。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    そして、朝倉くんと少女の掛け合いについてもありがとうございます。
    「言葉の選び方が秀逸」と言っていただけたのは、本当に嬉しいです。
    この物語は会話の中で、その人がどういう人なのか、相手との距離がどれくらいなのかが見えてくるようにしたいと思っているので、朝倉くんと少女についても、説明ではなく会話から「かなり親しそうだな」「でも、いったいどういう関係なんだろう?」と感じてもらえたらいいなと思っていました。

    そしておっしゃる通り、その掛け合い自体はちょっと面白いんですよね(笑)
    一方で、それを見ている水野さんにとってはまったく笑えない状況で……。
    読んでいる側は朝倉くんたちの会話を楽しめるのに、水野さんの視点に戻ると急に胸が痛くなる。その温度差も、この場面で書きたかったところでした。
    なので、「楽しんでしまって……水野さん、ごめんなさい」という感想に、思わず笑ってしまいました(笑)
    きっと水野さんも複雑な顔をしていると思います。

    そして最後の部分、まさに大事なところまで見てくださってありがとうございます。

    少女の正体そのものは、この時点では結局分からない。
    だから状況だけを見れば、水野さんの不安は完全には解消されていないんですよね。
    「実はこういう関係でした。だから安心してください」と答えを渡してしまえば、もっと簡単に安心できる場面にはできたと思います。

    でも今回、水野さんにとって本当に必要だったのは、少女の正体を知って安心することよりも、「分からない状態の中で、自分はどうしたいのか」を自分自身で決めることだったのかなと思っています。

    誰なのか分からない。
    朝倉くんとどういう関係なのかも分からない。
    もしかすると、自分にとって辛い答えが待っているかもしれない。

    それでも、「だから諦める」のではなく、その不安も含めて自分で受け止めたうえで次へ進もうとする。
    水野さんにとっては、かなり大きな一歩だったと思います。

    ですので、「手放しに『良かった』とは言えないものの、今回の出来事が水野さんの成長につながったのかな」という受け取り方をしていただけたのが、とても嬉しかったです。
    まさに、何かが全部解決したから成長したのではなく、答えが出ていない状態でも自分で選ぼうとしたこと自体が、水野さんの変化なのだと思います。

    緊張感のある尾行から、すずの一句、朝倉くんたちの掛け合い、そして水野さんの心情まで、一つ一つ丁寧に読んでくださってありがとうございました!

  • 水野さんと朝倉くんは、似た者同士なのかなと思いました。
    繊細な水野さんと慎重な朝倉くん。
    この本の次を、一緒に選びたい。
    とてもいいですね!
    この二人らしいですし、本好きとして、とても共感できました。

    恋愛工作室の三人も頑張りました♪
    彼らがいなければ、水野さんと朝倉くんの恋は、始まる前に破局していたかもしれません。
    よいお仕事をしましたね(*´ω`*)

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    水野さんと朝倉くんを「似た者同士」と感じていただけたの、とても嬉しいです

    まさに二人とも、相手のことを大切に思っているからこそ、簡単には踏み込めないタイプなのだと思います。
    水野さんは繊細に相手の変化を感じ取ってしまうし、朝倉くんは慎重だからこそ、自分の事情や気持ちをうまく言葉にできない。
    決して相手への気持ちが薄いわけではないのに、その優しさや慎重さが逆に距離を作ってしまう……そんな二人でした。

    だからこそ、最後の

    「この本の次を、一緒に選びたい」

    という言葉は、この二人だからこそ出てくる告白にしたかったんです。

    いきなり大きな約束をするのではなく、「これからも一緒に本を選びたい」という、とても小さくて日常的な願い。
    でも、本が二人をつないできたことを考えると、それは二人にとって十分すぎるほど大きな一歩なんですよね。

    本好きの方に共感していただけたのも嬉しいです!
    同じ本を読むこと以上に、「次は何を読もうか」と一緒に迷える相手がいることって、すごく素敵なことだと思っています。
    読み終わった一冊で関係を終わらせるのではなく、次の一冊へ進んでいく、という形で二人のこれからを表せたらと思っていました。

    本当におっしゃる通りで、彼らが何もしなければ、水野さんと朝倉くんは「嫌われたのかもしれない」「迷惑をかけたくない」と、それぞれ勝手に距離を取ってしまって、恋が始まる前に終わっていた可能性もあったと思います。

    ただ、恋愛工作室が二人を無理にくっつけたわけではなく、三人がしたのは、二人が自分の気持ちを確かめて、自分の言葉で相手の前に立てるところまで背中を支えることだけでした。

    最後に選んだのは水野さんと朝倉くん自身。
    そこまで辿り着けたことで、恋愛工作室としても最初の依頼をきちんと終えられたのかなと思っています。

    三人の頑張りまで見届けていただけて、とても嬉しかったです。
    温かいコメント、本当にありがとうございました

  • うわ、これ好きw

    「幼なじみに告白したい」で始まって、王道ラブコメかと思ったら、最後に本人が来て「告白を止めてほしい」

    しかもどっちも相手を大事にしてるのがいい

    同じ幼なじみを見てるのに、見えてるものが全然違う


    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「うわ、これ好きw」と言っていただけて嬉しいです(笑)

    告白したい側は、ずっと大切にしてきた相手だからこそ、今の関係を変える覚悟をしてでも気持ちを伝えたい。

    一方で、止めてほしい側も、相手を嫌っているから拒絶したいわけではなくて、大事な幼なじみだからこそ、告白されたあとに今までの関係が壊れてしまうことを怖がっている。

    同じ相手を見て、同じくらい大切に思っているのに、
    「だから伝えたい」

    「だから今のままでいたい」
    に分かれてしまうんですよね。

    おっしゃる通り、「同じ幼なじみを見ているのに、見えているものが全然違う」という部分は、この依頼でかなり大事にしたところです。

    片方から見れば「長く一緒にいたからこそ、きっと伝わるはず」という積み重ねでも、もう片方から見れば「長く一緒にいたからこそ、この関係を失いたくない」という積み重ねになる。

    同じ思い出さえ、立っている場所が違えば意味が変わってしまう。

    恋愛工作室としても、単純に「告白を成功させれば解決!」とはできなくなって、しかも二人とも依頼者なので、どちらか一方だけを応援するわけにもいかないという、かなり面倒な案件になりました(笑)

    だからこそ、この二人がそれぞれ何を怖がっていて、何を守りたくて、最後にどんな選択をするのかまで見届けてもらえたら嬉しいです。

    丁寧に読んでくださってありがとうございます!

  • お邪魔します!

    今回は律くんが自身が一番遠くに感じていた科目(恋愛)に
    心ならずも?引き寄せられてしまう?
    そんな変化に口角がムズムズと上がってしまいました!

    後半、律くんが「手伝って欲しい」と言い、快諾する二人
    三人が一丸になる第一歩のようで微笑ましかったです

    ジャンルは違うのに、格闘漫画のリベンジ!みたいな感覚を受けて高揚しました!

    作者からの返信

    お邪魔いただき、ありがとうございます!

    「自身が一番遠くに感じていた科目(恋愛)」という表現、まさに律らしくて思わず笑ってしまいました(笑)
    律にとって恋愛は、これまでずっと「自分が参加するもの」ではなく、どこか外側から観察するものだったんですよね。人の表情や言葉の変化には気づけるのに、自分自身がそこへ踏み込むことにはものすごく慎重で……。
    そんな律が、本人の意思とは少し違うところから、じわじわと恋愛工作室の世界へ引き寄せられていく。その変化を楽しんでいただけたのなら、とても嬉しいです!

    そして、後半の「手伝って欲しい」という律の言葉にも触れてくださってありがとうございます。
    あの一言は、個人的にもかなり大事にしていた部分でした。

    それまでの律は、どちらかというと叶やすずの行動を見ながら、「そこまでやる必要があるのか」「深入りしすぎじゃないか」と少し距離を置いて考える側でした。
    だからこそ、そんな律自身の口から「手伝って欲しい」が出ることには、単純に依頼へ協力する以上の意味を持たせたかったんです。

    誰かに強制されたからでも、叶に押し切られたからでもなく、
    律自身が「このまま終わらせたくない」と思って、自分から二人に力を貸してほしいと頼む。
    そこからようやく三人が、それぞれ別の方向を向いていた人間ではなく、同じものを見る“チーム”になり始めたのだと思っています。

    なので、「三人が一丸になる第一歩」と感じてもらえたのが、本当に嬉しいです。

    そしてまさかの「格闘漫画のリベンジ!」という感覚!
    ジャンルはまったく違うのに、言われてみると確かに近いものがありますね(笑)

    一度うまくいかなかった。
    それでも「これで終わり」と諦めるのではなく、何が足りなかったのかを考えて、もう一度立ち上がる。
    しかも今度は一人ではなく、三人で挑む。

    恋愛相談なのに、構造だけを見ると確かにちょっと“再戦”なんですよね。
    相手を倒す戦いではありませんが、「後悔する結末にさせないためのリベンジ」という意味では、かなり熱い展開だったのかもしれません。

    そう考えると、律の「手伝って欲しい」は格闘漫画でいうところの、仲間たちに背中を預ける瞬間……なのかもしれません(笑)

    丁寧に読んでくださって、本当にありがとうございます!
    これから三人がどんな形で恋愛工作室としてまとまっていくのか、そして恋愛から一番遠いところにいたはずの律が、どこまで引き寄せられてしまうのか(笑)、引き続き見守っていただけたら嬉しいです!

  • 図書館は私も好きです。
    でも、ドンドンネット図書館とかデータに変わっていくんでしょうね。
    ちょっと寂しいけど。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    図書館、いいですよね。
    静かな空気の中で本棚を眺めながら、目的の本を探したり、まったく読むつもりのなかった一冊に偶然出会ったりする時間も含めて、私は図書館という場所そのものに独特の魅力があると思っています。

    これからは確かに、電子書籍やネット図書館のような形がもっと身近になっていくのでしょうね。検索すればすぐ目的の本にたどり着けたり、場所を選ばず読めたりする便利さは本当に大きいですし、それによって今まで本に触れにくかった人が読書を楽しめるようになるのも素敵なことだと思います。

    ただ、その一方で、実際の本棚の前を歩いて背表紙を眺めたり、誰かが返したばかりの本を何となく手に取ったり、ページをめくる音だけが聞こえる空間で過ごしたり……そういう「本を読むこと以外の時間」は、データだけではなかなか同じようには味わえない気がします。

    今回、物語の舞台として図書館を大切に書いているのも、そういう部分が好きだからかもしれません。
    水野たちにとっても、本を借りるためだけの場所ではなく、誰かを待ったり、言葉にできない気持ちを抱えたり、同じ本をきっかけに距離が近づいたりする場所になっています。

    便利になっていくこと自体は嬉しいけれど、紙の本が並ぶ図書館もずっと残っていてほしいですね。
    「ちょっと寂しい」というお気持ち、すごく分かります。

    読んでくださって、そして図書館についてのお話まで聞かせてくださり、ありがとうございました!

  • 水野は複雑ですね
    でも、水野が自分で知って、選ぶことが大事ですよね!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    本当に、水野にとってはかなり複雑な状況だったと思います。
    知らないままでいれば傷つかずに済むかもしれない。でも、その代わりにずっと「本当はどうだったんだろう」と考え続けてしまうかもしれない。反対に、知ってしまえば、その結果によっては今までの関係には戻れなくなるかもしれない……。そんな二つの怖さの間で揺れている人物として描いていました。

    だからこそ、この話では周囲が水野の代わりに答えを出してしまわないことを大切にしています。

    恋愛工作室が調べて、「こうだったから、こうしなさい」と結論まで渡してしまったら、それは水野自身の選択ではなくなってしまうんですよね。たとえ遠回りになったとしても、自分の目で知って、自分で受け止めて、その上で「どうしたいのか」を決める。その過程そのものが、水野にとって必要なことなのだと思っています。

    そして個人的には、「正しい選択をすること」よりも、「自分で選んだと思えること」のほうを、この物語では大切にしたいと思っています。

    選んだ先が必ず幸せになるとは限らないし、後悔が完全になくなるとも限らない。それでも、自分で知ろうとして、自分で迷って、自分で一歩を踏み出した経験は、その後の水野を支えてくれるはずです。

    「水野が自分で知って、選ぶことが大事」と感じていただけたのが、とても嬉しいです。

    読んでくださって、ありがとうございます!

  • 「次の一冊を選ぶ」という結末が、やはりとても良いです。
    告白で終わらせない選択が、二人の関係をかえってリアルに感じさせてくれました。

    図書室や本棚という舞台と、「貸出期限」「返却」という言葉を感情の比喩として使う構成がとても丁寧で、最後まで世界観がブレていないの所も印象に残りました。

    水野さんが
    「次に何を知るかを、一緒に迷えるから」
    と言う場面が心に深く沁み入りました。

    恋愛工作室メンバーの掛け合いもテンポが良く、重くなりすぎない緩急のバランスが心地よかったです。

    引き続き拝読させて戴きます…!

    作者からの返信

    丁寧に読んでくださって、本当にありがとうございます!

    「次の一冊を選ぶ」という結末を気に入っていただけて、とても嬉しいです。
    この二人については、最初から「告白が成功して、そのまま恋人になりました」で終わらせるよりも、今まで言えなかったことや、すれ違っていた時間を少しずつ埋めながら、これから改めて関係を作っていく形のほうが似合うのではないかと思っていました。

    水野にとっても、朝倉にとっても、気持ちを伝えること自体がゴールではなくて、ようやく同じ場所から相手を見ることができるようになった、というのが今回の着地点だった気がします。
    だからこそ、「最後の一冊」ではなく「次の一冊」という言葉にしたかったんです。

    図書室や本棚、「貸出期限」「返却」といった言葉についても触れていただけて嬉しいです。
    この依頼は最初から最後まで本と図書室が二人の関係の中心にあったので、できるだけ最後までその空気を崩さずに描きたいと思っていました。

    本は借りれば、いつか返さなければならない。
    でも、人との関係や気持ちは、期限が来たからといって綺麗に返して終われるものではない。
    そういう少し不器用な感情を、図書室という場所だからこそ使える言葉に重ねられたらと思っていました。

    そして、

    「次に何を知るかを、一緒に迷えるから」

    という水野の言葉まで拾ってくださって、本当にありがとうございます。

    個人的にも、この場面は水野の変化をかなり込めたところでした。
    それまでは「朝倉が何を考えているのか知りたい」「本当のことを知れば安心できるかもしれない」というように、“答えを知ること”へ気持ちが向いていたんですよね。

    でも最後には、全部を分かってから隣に立つのではなく、分からないことが残っていても、その分からなさごと一緒に抱えていける関係を選ぶ。
    「相手を知り尽くす」ではなく、「これから一緒に知っていく」という方向へ変わったことで、水野自身も少し前へ進めたのだと思っています。

    恋愛工作室の掛け合いについてもありがとうございます(笑)
    今回の依頼は水野の不安や疑い、朝倉とのすれ違いなど、放っておくとかなり重たい話になりやすかったので、律、叶、すずのやり取りにはかなり助けてもらいました。

    特にこの三人は、真剣に人の恋愛へ向き合っているのに、ずっと真面目な顔をしていられるタイプでもないので(笑)、重たい場面のあとに少し肩の力を抜けるやり取りを入れながら、それでも肝心なところでは相手の気持ちを軽く扱わない、というバランスを大切にしています。

    恋愛工作室としても、今回の依頼を通して「告白させれば成功」「付き合えば解決」というわけではない、というこの物語なりの考え方が少し見えてきた回だったかなと思います。

    二人の関係も、ここで完成したわけではなく、ようやく「次」を一緒に選べるところまで来ただけなのだと思います。
    だから、そこを「リアル」と感じていただけたことが、本当に嬉しかったです。

    細かな言葉や舞台の使い方まで丁寧に見てくださり、ありがとうございます。
    そして、引き続き読んでいただけるとのこと、とても励みになります!

    この先も、恋愛工作室のメンバーが人の恋に関わりながら、単純に「恋を叶える」だけでは終わらない、それぞれなりの答えを探していく姿を楽しんでいただけたら嬉しいです。

  • こういう優しい視点の物語はいいですね。
    自分ではなかなか書けないので、なおさら好きです(#^.^#)

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    この物語では、誰かの恋を無理に成功させたり、正解へ導いたりするというよりも、その人自身が後悔しない選択をできるところまでそっと寄り添う、という部分を大切にしています。

    恋愛って、外から見れば「こうすればいいのに」と簡単に言えてしまうことでも、本人にとってはなかなか割り切れないものだと思うんですよね。好きだからこそ迷ったり、相手を大切にしたいからこそ一歩を踏み出せなかったり、逆に何もしないことが優しさになる場合もある。

    だから恋愛工作室のメンバーにも、すぐに答えを出すのではなく、「この人は本当はどうしたいんだろう」「どこまで手を貸すべきなんだろう」と考えながら動いてもらっています。その少し遠回りなところが、この作品の優しさにつながっていたらいいなと思っています。

    そして「自分ではなかなか書けないので、なおさら好き」とまで言っていただけるのは、本当にありがたいです。書く側としては、自分では当たり前のように描いている部分を、読んでくださった方から「ここが好き」と言っていただくことで、初めて作品の持ち味に気づかされることもあります。

    派手な出来事よりも、言えなかった一言や、誰かを思って踏みとどまる瞬間、少しだけ前へ進めた心の変化をこれからも丁寧に描いていきたいと思っています。

  • すずは難しい立ち位置ですね。
    新聞部としての自分と恋愛工作室としての自分で、どちらも優先にできず、戸惑っているのがとてもよく伝わってきました。

    メッセージを打つ時の躊躇いが、目に浮かんできました。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    すずの立ち位置に注目していただけて、とても嬉しいです。

    おっしゃる通り、今回のすずはかなり難しい場所に立っています。新聞部員として考えれば、「何が起きているのか知りたい」「情報を集めたい」という気持ちはごく自然ですし、普段の彼女ならもう少し迷いなく動けるところだと思います。

    けれど恋愛工作室の一員としては、相手の事情を知ることと、相手の領域へ勝手に踏み込むことは別なんですよね。工作室では、依頼者の気持ちを無理に動かしたり、本人がまだ言葉にしていないものを先回りして決めつけたりしないことを大切にしています。

    だから今回は、「新聞部の自分なら確認したい。でも工作室の自分なら、ここで止まるべきなのかもしれない」という二つの考えが、すずの中でぶつかっています。

    しかも、どちらかが明確に間違っているわけでもないんですよね。

    知ろうとすることにも理由があるし、踏み込まないことにも理由がある。だからこそ、普段は情報収集に躊躇の少ないすずが、メッセージひとつ送るだけで手を止めてしまう場面にしました。

    メッセージを打って、消して、また考える――その小さな動作だけで、すずがどれだけ迷っているのかを伝えられたらと思っていたので、「躊躇いが目に浮かんだ」と言っていただけたのはすごく嬉しいです。

    すずは明るく動き回る役になることが多いですが、実は「知ってしまった情報をどう扱うのか」という点では、律や叶とはまた違う責任を抱えている人物でもあります。

    新聞部なら“知ったことを伝える”ことが仕事になる。
    恋愛工作室なら“知っていても言わない”ことが必要になる場合もある。

    その境目で迷うところも、これからのすずらしさとして描いていければと思っています。

    丁寧に読み取ってくださって、ありがとうございました!

  • 恋愛工作室再始動ですね。心配というのは誰でもできるけれど、押し付けがましくならない心配というのは難しいと思います。彼らは相手のことを案じているけれど過干渉にならない匙加減を常に考えているのでしょう。感情を寄せすぎてしまう様子が初々しくもあり、頼もしくも感じられますね。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    彼らは依頼者のことを放っておけないし、できることなら傷ついてほしくない。だからこそ、つい一歩踏み込みたくなる瞬間もあります。ただ、そこで自分たちの考える「正解」を押し付けてしまったら、それはもう依頼者自身の恋ではなくなってしまうんですよね。

    恋愛工作室として大切にしているのも、相手の気持ちを都合よく動かすことではなく、依頼者が自分で考えて、自分で選んで、その結果を受け止められるところまで寄り添うことです。そのため、「助けたい」と思う気持ちが強くなるほど、あえて手を出さないことや、少し離れたところから見守ることも必要になってきます。

    おっしゃる通り、その匙加減を彼ら自身も毎回考えているのだと思います。完全に割り切って仕事として処理できるほど大人でもなく、だからといって依頼者と一緒になって感情だけで突っ走るわけにもいかない。その間で迷ったり、必要以上に気にしたりするところは、まだ高校生らしい初々しさでもありますね。

    特に、依頼を重ねるにつれて、律たちも以前より「どうすれば解決できるか」だけではなく、「どこまで自分たちが関わっていいのか」を考えるようになってきた気がします。恋愛工作室が再始動しても、単純に以前と同じことを繰り返すのではなく、彼ら自身も少しずつ経験を積みながら変わっていく。その部分も描いていきたいと思っています。

    そして「初々しくもあり、頼もしくも感じられる」と言っていただけたのがとても嬉しいです。感情を寄せすぎて迷ってしまうこと自体が、相手のことを本気で考えている証拠でもありますし、その迷いを抱えたまま、それでも一線を越えないように考え続けるところに、今の恋愛工作室らしさがあるのかなと思っています。

    再始動した彼らが、これからどんな依頼に向き合い、どこまで寄り添い、どこで立ち止まるのか。引き続き見守っていただけたら嬉しいです。丁寧に読んでくださって、ありがとうございました!

  • 佐伯くん、観にきてくれましたね(´ー`)
    よかった。
    舞台は、生でみるからこそ伝わるものが大きい気がします。
    会場の空気、役者さんの息。雰囲気というか……。生きている感じがします。
    お芝居の物語も、こはるちゃんの現状にとても近くて台詞に心が籠っていく感じも想像できました。いいですね、舞台の上から観客席の想い人に間接的なのに直接想いが伝わる感じ(>_<)
    きゅん、とします。

    そして、依頼者二人から「ありがとう」と言ってもらえる結果になってよかったですね。今回も恋愛工作室のメンバーみんなよくがんばりました♪

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    おっしゃる通り、舞台って映像とはまた違って、その場でしか受け取れないものがあると思うんです。
    役者の声の震えだったり、息を吸う間だったり、客席が静まり返る瞬間だったり……。
    同じ台詞でも、その日の空気や演じる人の感情によって、まったく違う響き方をする。
    まさに「生きている」という表現がぴったりだと思います。

    そして今回は、それがこはるにとって、とても大きな意味を持つようにしました。

    舞台の物語そのものは、もちろん佐伯くんだけに向けて作られたものではありません。
    こはるも、舞台の上ではあくまで役として台詞を口にしています。

    でも、自分の置かれている状況と役の気持ちが重なってしまったことで、練習していたはずの台詞が、少しずつ「誰かの言葉」ではなく「こはる自身の言葉」に近づいていくんですよね。

    しかも、その言葉を届けたい相手が客席にいる。

    真正面から「これはあなたへの言葉です」と告げているわけではない。
    けれど、佐伯くんが観ていると分かっているからこそ、一つ一つの台詞に本人の本音が滲んでしまう。

    「間接的なのに直接想いが伝わる感じ」と言っていただけたのが、まさに今回描きたかったところなので、とても嬉しいです

    告白とはまた違うんですよね。
    答えを求めるための言葉ではなくて、
    「私はこう思っていた」
    「私はこういう気持ちだった」
    というものを、舞台という少し遠回りな形で相手に届ける。

    だからこそ、かえって真っ直ぐ伝わるものもあるのかなと思っています。

    そして最後に、依頼者二人から「ありがとう」と言ってもらえたことにも触れてくださってありがとうございます

    今回の案件は、どちらか一人の恋を成功させれば終わり、というものではなかったので、恋愛工作室にとってもかなり難しい依頼でした。

    佐伯くんには佐伯くんの想いがあって、
    こはるにはこはるの事情と迷いがある。

    どちらかを無理に勝たせるのではなく、二人がそれぞれ自分の気持ちと向き合って、「これでよかった」と思えるところまで連れていく。

    その結果として二人から別々に「ありがとう」と言ってもらえたことは、恋愛工作室にとってもすごく大きな意味があると思っています。

    律も、叶も、すずも、それぞれやり方は違いますが、本当によく頑張ってくれました(笑)

    恋愛工作室は「恋を叶える場所」というより、本人が後悔しないところまで一緒に歩いて、最後は本人自身の言葉で前へ進んでもらう場所なのだと思っています。

    なので、今回の舞台の場面や二人の結末をこんなふうに丁寧に受け取っていただけて、本当に嬉しかったです。

    素敵なコメントをありがとうございました!

  • いやー恋愛の証拠という、形のないおぼろげで、ある意味危うい部分を
    巧みに描いてくれていますね。
    1枚の絵のようい仕上げてありますね。

    まあ、携帯の画面をって部分は、ちょっとアレですが(笑)

    また、水野さんの、静かな決意が美しいです。
    練習から始まって、最終的にはもう戻れない場所へ歩き出すまでの流れが
    刺さります。

    恋愛工作室という物語の核心の、

    「応援する」だけではなく、「支える」でもない。

    「見届ける」という、非常に繊細な部分を綺麗に言葉としてまとめてくれていて、
    こちらも、ぐっときました。
    面白いです。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「恋愛の証拠」という、そもそも形にすること自体が難しいものを、そこまで丁寧に受け取っていただけて本当に嬉しいです。

    恋愛って、数学の答えみたいに「これがあるから好きです」と証明できるものではなくて、視線だったり、言葉の間だったり、何気ない行動だったり、本人ですら説明できない感情の積み重ねだったりすると思うんです。

    だからこそ今回は、「証拠を集めれば真実にたどり着ける」という単純な話にはしたくありませんでした。

    たとえいくつ材料が揃っても、最後の最後まで残るのは本人の気持ちで、その気持ちだけは他人が勝手に決めることができない。

    その曖昧さや危うさまで含めて「恋愛の証拠」として描きたかったので、「1枚の絵のよう」と言っていただけたのは、とてもありがたいです。

    ……とはいえ、携帯の画面については、はい(笑)

    恋愛工作室の面々、冷静に見ると時々かなり危ない橋を渡っています(笑)
    本人たちは真剣なのですが、やっていることだけ切り取ると「それ大丈夫か?」となる瞬間があるので、そこは律あたりにも読者と同じ目線で突っ込んでもらいたいところですね。

    そして、水野さんの「静かな決意」に触れていただけたのも嬉しいです。

    彼女は最初から強い人というより、迷って、怖がって、それでも少しずつ自分で選べるようになっていく人物として描いています。

    だから、いきなり勇気を出して本番へ向かうのではなく、まず練習する。

    言葉にしてみる。

    怖くなったら立ち止まる。

    それでも、もう一度自分の気持ちを確かめる。

    そういう段階をひとつずつ踏んだ末に、最後は誰かに背中を押されて歩くのではなく、自分の足で「もう戻れない場所」へ進んでいく。

    その流れを「刺さる」と言っていただけたことが、とても嬉しかったです。

    そして何より、

    「応援する」だけではなく、
    「支える」だけでもなく、
    「見届ける」。

    ここを物語の核心として受け取っていただけたことが、本当にありがたいです。

    恋愛工作室は、誰かと誰かを必ず結びつける場所ではありません。

    告白を成功させることだけが正解でもないし、失恋を防ぐことが成功でもない。

    時には、結果が分かっていても進むしかない人がいる。

    時には、誰かが隣にいてくれたからこそ、自分で選択できる人もいる。

    そんな時に彼らができることは、本人の代わりに答えを出すことではなく、その人が自分で選んだ瞬間から目を逸らさないことなんじゃないかと思っています。

    成功しても、失敗しても。

    恋が始まっても、終わっても。

    「あなたが自分で選んだことを、ちゃんと見ていた人がいる」

    それだけで、少しだけ救われることもある。

    そんな意味を込めて、この物語では「見届ける」という言葉をかなり大切にしています。

    水野さんの決意は、恋愛工作室が何かをして彼女を変えたというより、彼女自身が少しずつ自分の気持ちに向き合って、最後には自分で歩き出した結果です。

    だからこそ、律たちも最後の一歩だけは代わりに踏み出せない。

    その距離感こそ、この作品でずっと描いていきたい部分でもあります。

    そこまで深く読み取っていただいた上に「面白い」と言っていただけて、本当に励みになりました。

    丁寧に読んでくださって、ありがとうございます!

  • こんにちは。コメント失礼いたします。

    叶ちゃん、やってることが犯ざ……失礼いたしました笑

    なんて笑っていたら、水野さんの現状には胸が締め付けられますね。

    知らないまま後悔するより、知った上で後悔するほうがいい。もしくは、そこから良い方向へ向かう可能性もある。
    そう考えると、知ることを選ぶのは間違いではないのかもしれませんが……それでも、勇気のいる決断ですね。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    まさに今回書きたかったのが、「知らないこと」と「知ってしまうこと」のどちらが本当に優しいのか、という部分でした。

    知らなければ、少なくともその瞬間は傷つかずに済むかもしれません。
    でも後になって、「あのとき確かめていたら何か変わったのではないか」「自分は勝手に諦めてしまったのではないか」と考え続ける可能性もあります。

    逆に、知ることを選べば、望んでいなかった事実まで目にするかもしれない。
    だから「知ったほうが絶対にいい」と簡単には言えないんですよね。

    それでも水野にとって重要なのは、誰かに真相を暴いてもらうことではなく、最後には自分自身で「知る」と決めることなのだと思っています。

    恋愛工作室も、相手の気持ちを都合よく変えたり、依頼人に代わって正解を決めたりする場所ではなくて、本人があとから「あのとき自分で選んだ」と思えるところまで付き合う場所として書いています。

    なので、

    「知らないまま後悔するより、知った上で後悔するほうがいい」

    という言葉は、今回の話のかなり核心に近いと思います。

    もちろん、知った結果が良い方向へ進む保証なんてありません。
    むしろ、知ったことで今まで保っていた関係が変わってしまうことだってある。

    それでも、「もしかしたら」という可能性ごと自分で確かめようとするのは、本当に勇気のいることですよね。

    水野がその勇気を出した先で何を見るのか、そして叶たちがどこまで手を貸して、どこから先を本人に委ねるのか。そのあたりも含めて見守っていただけたら嬉しいです。

  • 意外と相談に乗ってあげるってポイントが一番相手から好意を得られるんじゃないかと思いますが。
    まあ、相談男って評判悪いですけど。

    作者からの返信

    たしかに、相談に乗るという行為そのものは、かなり好意につながりやすいと思います。

    相手の話をちゃんと聞いて、悩みを理解しようとして、自分のために時間まで使ってくれるわけですからね。特に恋愛相談だと、普段は人に見せない弱い部分や本音まで話すことになるので、普通の友人関係よりも一気に心理的な距離が縮まることもありそうです。

    しかも、相談する側からすると「この人は自分のことを分かってくれる」という感覚が生まれやすいので、それが安心感になって、いつの間にか好意へ変わってしまう可能性もあるんですよね。

    この作品ではそこをかなり意識していて、律たちは「相談に乗った結果、自分たちが好かれること」を目的にはしていません。むしろ、相談相手との距離が近くなればなるほど、どこまで踏み込んでいいのか、相手の気持ちをこちらの都合で動かしていないか、という問題が出てくると思っています。

    律なんかは特に、人の恋愛にはかなり深く関わるのに、自分自身は恋愛の当事者になろうとしないので、そのあたりは結構危うい立場なんですよね。

    相談に乗ることが一番好意を得やすいのに、その好意を利用してはいけない。

    恋愛工作室では、その矛盾も面白いところとして描いていけたらと思っています。

  • 私の見ていた恋愛は結構泥沼が多いので、ちょっと新鮮で……。
    ルーデウスみたいな泥沼しか知らないです。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    この作品では、誰かを奪い合ったり、感情をぶつけ合って関係が大きく壊れたりする方向よりも、「好きなのに言えない」「誤解したまま距離を取ってしまう」「相手のことを考えすぎて一歩踏み出せない」といった、もう少し静かなところでこじれていく恋愛を描きたいと思っています。

    なので、外から見るとそれほど大事件ではなくても、本人たちにとってはものすごく大きな問題だったりするんですよね。

    誤解が解けたから全部元通り、好きだと分かったから即ハッピーエンド、というわけではなくて、そのあとに「疑ってしまった自分」や「言えなかった時間」とどう向き合うのかまで描けたらと思っています。

    泥沼系とはまた違った意味で、じわじわ面倒くさい恋愛かもしれません(笑)

    だからこそ「ちょっと新鮮」と感じてもらえたのは嬉しいです。
    激しく壊れる恋ではなくても、人間関係の小さなズレだけで恋は十分ややこしくなる――そんなところも楽しんでもらえたらと思います!

  • 恋は、誤解が解ければ自動的に救われるほど単純ではない。



     疑った自分を許すこと。



     言えなかった自分を認めること。



     そして、それでももう一度、相手の前に立つこと。



     その全部が必要になる。


    そうですよね。
    それができなくて壊れた恋も無数にありそうです(-_-;)

    作者からの返信

    本当にそうだと思います。

    誤解そのものは、きっかけにすぎないんですよね。たとえ「実はそうじゃなかった」と事実が分かったとしても、一度疑ってしまったことや、怖くて言葉にできなかったこと、相手から距離を取ってしまった時間まで全部なかったことにはできない。

    だからこそ、この場面では「誤解が解けた=めでたしめでたし」にはしたくありませんでした。

    むしろ難しいのは、その後なんだと思います。
    「あのとき疑ってしまった自分」を自分自身が許せるのか。
    「本当は言いたかったのに言えなかった」と認められるのか。
    そして、気まずさや怖さが残っていても、それでも相手の前にもう一度立てるのか。

    どれか一つ欠けるだけでも、きっと関係は戻らないんですよね。

    だからこの話では、「真実を知ること」そのものよりも、真実を知ったあとに二人がどうするかを大切にしたかったです。傷つかなかった頃に完全に戻るのではなく、一度傷ついたことまで抱えた上で、それでももう一度相手を選べるのか。その部分に恋愛の難しさと、それでも前へ進もうとする強さがある気がしています。

    この一節からそこまで受け取っていただけて、とても嬉しいです。ありがとうございます!

  • 栞、健気だなあ……と思うほど、どんどん不安に追い込まれていくのが可哀そうになる
    (´;ω;`)

    朝倉のことを信じたいのに、スマホの通知や早く帰る理由、図書委員を辞めるかもしれない話まで、気になるものが少しずつ重なってしまって……。
    一度不安になると、何を見ても悪い方に見えてしまう感じ、、現実でもアルアルです。

    市立図書館で朝倉が会っている相手が誰なのか……。
    栞が傷つく展開じゃありませんように、と願いつつ、、続きに進みます。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    栞のことを「健気」と感じていただけたのが、すごく嬉しいです……!
    このあたりは、朝倉くんが明確に何か悪いことをしているわけではないのに、栞の側から見ると「気になってしまう材料」だけが少しずつ増えていく、という流れを意識して書いていました。

    スマホの通知だけなら、まだ気にしすぎで済む。
    早く帰る日が増えたことだけなら、何か事情があるのかもしれない。
    図書委員を辞めるかもしれないという話も、それ単体なら深い意味はないかもしれない。

    でも、それが一つ、また一つと重なっていくと、

    「もしかして、自分の知らないところで何かが変わっているんじゃないか」

    という不安になってしまうんですよね。

    おっしゃる通り、一度そういう気持ちになってしまうと、それまでなら何とも思わなかったことまで悪い方向に結びつけて考えてしまう……というのは、本当に現実でもあることだと思います。

    しかも栞の場合、朝倉くんを疑いたいわけではないんですよね。
    むしろ信じたいし、自分が考えすぎているだけだと思いたい。
    だからこそ、直接聞いて確かめることも怖い。

    聞いてしまって、もし自分が想像しているような答えが返ってきたらどうしよう。
    でも、聞かないままでいると不安だけが大きくなっていく。

    そんな栞の「信じたい」と「怖い」の間で揺れているところを感じ取っていただけたのが嬉しかったです。

    そして、市立図書館ですね……!
    ここまで栞の視点で追ってきたぶん、「朝倉が誰と会っているのか」は、かなり気になるところだと思います。

    しかも栞自身がすでに不安を抱えた状態なので、そこで目にするものが何であれ、彼女にとってはとても大きな意味を持ってしまいます。

    「栞が傷つく展開じゃありませんように」と思いながら読んでくださっているのが、本当にありがたいです(´;ω;`)

    朝倉くんが何をしていたのか。
    栞がこれまで見てきたものは、本当に彼女が恐れている意味だったのか。
    そして、二人の間にある「まだ言葉になっていないもの」がどう見えてくるのか。

    ぜひ、この先も栞と一緒に見届けていただけたら嬉しいです!

    丁寧に気持ちを拾いながら読んでくださって、本当にありがとうございます!

  • 第4話 親友のための依頼への応援コメント

    相談者は三枝さんでしたか。
    すずと新聞部も絡んできていて、今回の依頼は難航しそうですね。

    律ならすずの様子に気付いていそうにも思いますが

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    そうなんです、今回の相談者は三枝さんでした。

    そしておっしゃる通り、今回は三枝さん一人の気持ちだけを追えばいい依頼ではなく、すずや新聞部の動きも重なってきているので、かなり複雑な形になっています。

    恋愛工作室としては「相談者が何を望んでいるのか」をまず大切にしなければならないのですが、その周囲では別の人たちもそれぞれの考えで動いている。
    しかも、それぞれが誰かを困らせようとしているわけではなく、むしろ善意や心配から行動しているところが、余計に難しいんですよね。

    悪意があるなら止めればいい。
    嘘があるなら確かめればいい。
    でも、全員がそれぞれの立場で相手のことを考えている場合は、「誰が正しい」と簡単に決めることができない。

    今回の依頼では、そういう部分も書いていけたらと思っています。

    そして、

    > 律ならすずの様子に気付いていそう

    というところ、鋭いですね。

    律は普段から視線や声の調子、間の取り方などをかなり細かく見ているので、当然すずだけが完全に観察の外にいるわけではありません。

    むしろ長く一緒にいる相手だからこそ、
    「いつもと少し違う」
    という変化には気づきやすい部分もあると思います。

    ただ、律の場合は「気づいた=すぐ問いただす」ではないんですよね。

    何か隠していそうだと感じても、それが本人から話すべきことなのか、自分が踏み込んでいい領域なのかをかなり考えるタイプです。

    そこが彼の観察力の少し面倒なところでもあって(笑)、
    見えているからこそ、簡単には口に出せないこともある。

    特にすずは、相談者としてそこにいるわけではなく、普段は律たちと一緒に誰かの相談を見る側です。

    だから律としても、
    「何かあるな」
    と感じたとして、それを相談者にするような聞き方で掘り下げていいのかどうかは別問題なんですよね。

    すず自身も新聞部として持っている情報や立場がありますし、恋愛工作室との距離もあります。

    そのため今回、表面上は三枝さんの依頼を追っているのに、その周囲でそれぞれの思惑や感情が少しずつ動いている、という形になっています。

    律がどこまで気づいているのか。
    気づいているとして、なぜ何も言わないのか。
    あるいは本当にまだ判断できていないのか。

    そのあたりも含めて、少しずつ見ていただけたら嬉しいです。

    今回の話は、「観察すれば全部分かる」というものにはしたくなくて、むしろ観察できる律だからこそ、見えてしまったものをどう扱うのかも一つのポイントになっています。

    それに、すずもただ横で情報を持ってくるだけの存在ではありません。
    新聞部として動いているすずと、律や叶と一緒にいるすず、その二つが完全に同じとは限らないので、そのあたりの揺れも楽しんでいただければと思います。

    三枝さんの依頼がどこへ向かうのか、そしてすずや新聞部がそこにどう絡んでいくのか。

    「今回の依頼は難航しそう」と感じていただけたのは、まさに嬉しいところです。
    今回は、誰か一人の気持ちを整理しただけでは終わらない話になっていきます。

    細かな人物の様子まで見ながら読んでくださって、本当にありがとうございます!
    律がすずをどう見ているのかにも注目しつつ、引き続き見守っていただけたら嬉しいです。

  • 栞が紙コップを握る手や、俯いたまま言葉を探す間、旧校舎の静けさや電気ケトルの音まで、その場の空気がちゃんと伝わってきて、会話中心なのにずっと情景が浮かんでいました。

    閉架書庫で叶がお姉さんのノートを見せる場面も好きです。
    古い本や埃、夕方の光、、、、叶が恋愛工作室を始めた理由にも重みがありました。

    うーむ、、すごい。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    そこまで細かく場面の空気を受け取っていただけたことが、本当に嬉しいです。
    そして最後の「うーむ、、すごい。」に、こちらが「うーむ、、嬉しい……」となってしまいました(笑)

    この作品はどうしても会話が中心になるので、登場人物たちがただ台詞を交わしているだけの場面にはならないように、できるだけ「その会話が行われている場所の空気」も一緒に書きたいと思っています。

    栞が紙コップを握る手も、俯いたまま言葉を探す時間も、本人が口にできない感情の代わりのようなものなんですよね。

    「怖いです」
    「迷っています」
    と全部言葉にしてしまえば分かりやすいのですが、人は本当に悩んでいるときほど、そんなに綺麗には説明できないと思っています。

    何か言おうとして止まる。
    紙コップを少し強く握る。
    視線を落とす。
    沈黙が長くなる。

    そういう小さな動きのほうに、本人がまだ言葉にできていない気持ちが出ることもあるのかな、と。

    旧校舎の静けさや電気ケトルの音についても気づいていただけて嬉しいです。

    恋愛工作室は派手な場所ではなくて、むしろ少し取り残されたような静かな場所として書いています。
    だからこそ、誰も話していない時間になると、普段なら気にも留めないケトルの音だったり、カップを置く音だったりが妙に大きく聞こえる。

    その「何もしゃべっていない時間」も、会話の一部として扱えたらいいなと思っています。

    特に相談者が大切なことを話そうとしている場面では、律や叶がすぐ次の質問を投げるのではなく、その人が自分で言葉を探す時間を残したいんですよね。

    そして閉架書庫の場面も好きと言っていただけて、本当にありがとうございます。

    あそこは叶という人物を知るうえで、大切にしている場面の一つです。

    古い本や埃、夕方の光という少し時間が止まったような場所で、お姉さんのノートという「過去から残されたもの」を叶が見せる。
    恋愛工作室が突然思いつきで始まったものではなく、叶の中に以前から残っていたものが今につながっている、と感じてもらえたらと思っていました。

    そして、あのノートに書かれているものも、完成された恋愛の正解ではないんですよね。

    誰かとどう向き合ったのか。
    どんなところで迷ったのか。
    何をしてしまったのか。
    あるいは、何をしないほうがよかったのか。

    そういう過去の誰かの迷いが残っているからこそ、叶にとって意味があるのだと思います。

    だから叶も、相談者に「こうすれば正解です」と答えを渡すのではなく、その人自身が言葉を見つけることを大切にしている。

    閉架書庫の場面は、現在の恋愛工作室のやり方と、お姉さんから残されたものが静かにつながる場面でもあるので、「叶が恋愛工作室を始めた理由にも重みがあった」と感じていただけたのがとても嬉しいです。

    また、「会話中心なのにずっと情景が浮かんでいた」という言葉は、本当に励みになります。

    会話だけを追っても話は分かる。
    でも少し立ち止まって読むと、手の動きや視線、音、光、沈黙からも、その人物の気持ちが何となく見えてくる。

    そんなふうに読める作品にできたらと思っているので、そこまで丁寧に拾っていただけたことが嬉しくて仕方ありません。

    派手な出来事ではなく、紙コップを握る指だったり、ケトルのお湯が沸くまでの数十秒だったり、夕方の閉架書庫に差し込む光だったり。

    そういう何気ないものの中にも登場人物たちの感情を置きながら、これからも書いていけたらと思います。

    とても丁寧に読んでくださり、本当にありがとうございます!
    「うーむ、、すごい。」という一言まで含めて、ものすごく嬉しいコメントでした!

  • 律の観察力、すごいですね。
    恋愛経験がないのに、視線や仕草から「単純な片想いじゃない」と気づく♬
    そして「恋愛工作室」という名前も素敵ですね(●´ω`●)

    相手の気持ちを操作するのではなく、依頼者が後悔しない選択をするために手伝う場所。
    とても面白そうです!
    栞・・好きだから近づきたい。でも、今の関係が変わってしまうのも怖い。
    うーん、わかる気がする!!
    この三人でどんな恋愛相談に向き合っていくのか楽しみです!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    律の観察力に注目していただけて、とても嬉しいです!

    律は恋愛経験そのものが豊富なわけではないのですが、人の視線や仕草、言葉の間など、「本人が無意識に出してしまうもの」を拾うことにはかなり長けている人物として書いています。

    だからこそ、単純に「好きだから見ている」「嫌いだから避けている」と決めつけるのではなく、
    「この反応は、それだけでは説明できないな」
    と違和感を覚えることができるんですよね。

    ただ、そこが律の強みである一方で、観察して分かることと、本人の心を本当に理解することはまた別の話でもあります。

    視線や仕草から推測はできても、最後の答えを持っているのは本人だけ。
    その線引きは、この作品の中でも大切にしていきたいと思っています。

    そして「恋愛工作室」という名前も気に入っていただけて嬉しいです

    名前だけを見ると、かなり怪しいですよね(笑)
    「好きな相手を振り向かせます!」
    「告白を成功させます!」
    みたいなことをしていそうなのですが、実際にはむしろ逆で、相手の気持ちを都合よく動かそうとはしない場所です。

    恋愛工作室が手伝うのは、
    「どうすれば必ず成功するか」
    ではなく、
    「自分は本当はどうしたいのか」
    「あとで振り返ったとき、自分の選択を受け止められるか」
    という部分なんですよね。

    恋愛は相手がいることなので、どれだけ考えても必ず望んだ結果になるとは限りません。
    だからこそ、「成功=付き合えること」だけにはしたくないと思っています。

    たとえ結果が望んだものではなくても、
    「あのとき、自分で考えて、自分の言葉で向き合った」
    と思えるなら、それも一つの前進なのではないかと。

    栞の気持ちについても、まさにおっしゃる通りです。

    好きだから近づきたい。
    もっと話したい。
    でも、今の関係がなくなるのは怖い。

    この二つって矛盾しているようで、実際にはものすごく自然な感情なんですよね。

    近づけば近づくほど幸せになれるとは限らなくて、踏み込んだことで今まで当たり前にあった距離まで失ってしまうかもしれない。
    だから「何もしない」という選択にも安心感がある。

    でも何もしなければ、今度は「このままでいいのかな」という気持ちが残ってしまう。

    栞はその間で揺れているのだと思います。

    恋愛工作室の三人も、それぞれ人との向き合い方が少しずつ違うので、同じ相談を聞いても見るところや考えることが同じではありません。

    観察する律。
    相談者の言葉を大切にする叶。
    そして、また少し違った角度から動くすず。

    三人の考えが時には一致したり、時には食い違ったりしながら、一つ一つの相談に向き合っていくところも楽しんでいただけたら嬉しいです!

    「面白そう」「どんな恋愛相談に向き合っていくのか楽しみ」と言っていただけて、とても励みになりました。

    恋愛の答えそのものだけではなく、そこへたどり着くまでの迷いや遠回りも含めて楽しんでいただける作品にしていけたらと思っています。

    丁寧に読んでくださり、本当にありがとうございます!
    これからも三人と一緒に、それぞれ違う恋の悩みを見守っていただけましたら嬉しいです♬

  • 美緒ちゃん、妹だった!
    良かった、と思ったんですが……。
    水野さん、とても繊細ですね。
    信じられなかったと自分で自分を責め、諦めたからと線を引く。
    心は難しいですね。

    律くん……!
    頑張って走ったんですね、偉いです。
    律くんのもう走りたくないは、すごく正直で笑ってしまいました(*´艸`*)

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    そうなんです、美緒は妹でした!
    まずそこで「良かった」と思っていただけたのが嬉しいです(笑)

    ただ、水野にとっては「妹だったなら全部解決」というほど単純ではなかったんですよね。

    本当なら、誤解だったと分かった瞬間に安心してもよさそうなのですが、水野はそこでむしろ、
    「私は朝倉くんを信じられなかった」
    という自分自身のほうを見てしまいます。

    もちろん、事情を知らない状態で不安になること自体は仕方のないことなのですが、水野はかなり繊細で、自分の感情を簡単に正当化できない子なんだと思います。

    「知らなかったんだから仕方ない」と片づけるより、
    「それでも私は疑ってしまった」
    という事実のほうを重く受け止めてしまう。

    しかも、一度「諦める」と自分の中で決めてしまったからこそ、今さら妹だったと分かったところで、簡単に元の気持ちへ戻ることもできないんですよね。

    おっしゃる通り、自分で線を引いてしまっています。

    本当はまだ気持ちが残っている。
    でも「もう諦めた」と言った自分もいる。
    安心した自分もいるのに、「安心していいの?」と考えてしまう自分もいる。

    心って、事実が一つ判明したからといって、それに合わせて綺麗に整理されるものではないんだなと思いながら書いていました。

    特に水野は、相手に対してだけではなく、自分自身に対してもかなり真面目なんですよね。
    だからこそ、自分の中に矛盾した感情があることにも敏感で、それが余計に彼女を苦しくさせているところがあります。

    そして律……!

    頑張って走りました(笑)

    普段は観察したり考えたりしている側の人間なので、ああいうふうに理屈より先に身体を動かす場面は、個人的にもかなり好きです。

    しかも本人としては、別に格好よく決めたつもりもなくて、必要だから走っただけ。
    その結果として出てくるのが、

    「もう走りたくない」

    なんですよね(笑)

    あそこは律らしい正直さを残したくて入れました。

    せっかく少し格好いいことをしても、そのまま格好いい雰囲気では終わらない。
    全力で走ったら普通に疲れるし、本人も普通に嫌だったと言う(笑)

    そういうところも含めて律だと思っています。

    ただ、普段なら一歩引いて状況を見ることの多い律が、今回は実際に走ったということ自体には、彼なりの気持ちが出ているのかなとも思います。

    誰かの恋愛に必要以上に踏み込まないようにしている彼が、それでも「今は動かなければ」と判断して身体を動かした。
    その部分と、直後の「もう走りたくない」の落差を楽しんでいただけたなら嬉しいです(*´艸`*)

    美緒の正体が分かって一つの誤解は解けましたが、水野の心まで同時に解決したわけではありません。

    むしろ、誤解が解けたからこそ、
    「じゃあ私は本当はどうしたいの?」
    というところが残ってしまったのだと思います。

    そこに朝倉の気持ちや律たちの関わりがどう重なっていくのか、引き続き見守っていただけたら嬉しいです!

    水野の繊細な部分も、律の妙に現実的なところも丁寧に拾ってくださって、本当にありがとうございました!

  • 第3話 写真の中の視線への応援コメント

    片桐が新聞部の調査の結果である柏木の映る写真を見るところから始まります
    その数全部で三百四十二枚という気の遠くなるような数です
    もっとも誰を見てるかが確定してるのは十五枚ですが
    一枚一枚写真を確認する片桐の淡々と、というのか、それが何かちょっと嫌なムードで進むように感じました
    そして写真の傾向としては結菜の方を向いているのが多いと気付いてしまう、片桐はそれが答えだと既に思い込んでる
    片桐は答えを焦っているんですね、でもこれだけの情報で本当に諦めがつくのか、新聞部の表情は固い
    片桐は結菜の写真も見ていく、見ながらも嫉妬で恨まない、恨んだりできない、ぼんやりとした痛みを甘んじるしかない
    写真を見てある程度のあたりはついた、でもやっぱり気持ちを払拭することはできないでいる、ならどうすればと
    二人が付き合ったら諦めれるかも
    それで本当に諦められる確率は低いように思えます、実際すずも止めます、目的が違う、結果は同じじゃない、正しいかどうかは二人が決めること
    すずのしっかりした意見が頼もしいです、これはこのまま裏方が恋愛工作室になる感じですかね?
    片桐は二人をくっつけるつもりらしいけどそれって自分の付き合いたい感情を二人に投影してるだけではとも思うが如何に

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    ここまで一つ一つの写真と片桐の心理の流れを追っていただけて、とても嬉しいです。

    三百四十二枚という数字は、単純に「新聞部がたくさん調べました」という意味だけではなくて、片桐にとっては少し息苦しい数字でもあると思っています。

    これだけ集めたのだから、どこかに答えがあるはず。
    これだけ見れば、諦めるための材料が見つかるはず。

    そんな気持ちで一枚ずつ確認しているので、作業自体は淡々としているのに、どこか嫌な空気が漂う場面になっています。

    しかも、ご指摘の通り、三百四十二枚あっても「柏木が誰を見ているのか」がはっきり判断できるものは十五枚しかないんですよね。

    本来なら、それだけで人の気持ちを断定するにはかなり危うい情報です。

    それでも片桐は、

    「結菜を見ている写真が多い」

    「なら柏木は結菜が好きなのだろう」

    「だったら、これが答えだ」

    と、かなり早い段階で結論へ進もうとしてしまっています。

    おっしゃる通り、片桐はかなり「答えを焦っている」のだと思います。

    好きな人の気持ちを知りたいというよりも、もっと正確に言えば、
    **自分が諦めるための理由が欲しい。**
    その気持ちのほうが強くなっているのかもしれません。

    だから、情報を集めているようでいて、実は情報を冷静に検証しているわけではないんですよね。

    写真の中に自分が納得できそうな答えを見つけて、それを「これで終われる理由」にしようとしている。

    新聞部側の表情が固いのも、その危うさを感じ取っているからなのだと思います。

    そして結菜の写真を見る場面についても、丁寧に拾ってくださってありがとうございます。

    片桐にとって結菜は、単純に「恋敵だから嫌いになれる相手」ではないんですよね。

    むしろ写真を見れば見るほど、
    「この子なら仕方ない」
    「この子を恨むのは違う」
    という方向へ行ってしまう。

    だから嫉妬そのものが消えるわけではないのに、その嫉妬を向ける相手もいない。

    怒れればまだ楽なのかもしれません。
    誰かを悪者にできれば、「あの人のせいだ」と整理できます。

    でも片桐にはそれができない。

    結果として残るのが、ご指摘くださったような「ぼんやりとした痛み」なんだと思います。

    そして、

    「二人が付き合ったら諦められるかもしれない」

    という発想。

    ここもまさに危ういところです。

    片桐自身はかなり真剣にそう考えています。
    曖昧な状態だから期待してしまう。
    ならば二人の関係がはっきりすれば、自分も前へ進めるのではないか、と。

    理屈だけを並べれば、それなりに筋が通っているようにも見えるんですよね。

    でも、すずが止める。

    ここでの、

    「目的が違う」
    「結果は同じじゃない」
    「正しいかどうかは二人が決めること」

    という部分を拾っていただけたのも嬉しいです。

    片桐が「自分が諦めるため」に二人を付き合わせるのと、
    柏木と結菜が「自分たちの気持ちとして」付き合うのでは、
    表面的な結果が同じでも、意味はまったく違うんですよね。

    恋愛工作室の考え方ともかなり関わってくる部分で、誰かの恋を外側から完成させてしまうことと、その人自身が選ぶことは別物だと思っています。

    そして最後に書いてくださった、

    > 自分の付き合いたい感情を二人に投影してるだけでは

    という見方、かなり鋭いと思います。

    片桐は「二人を幸せにしたい」と考え始めているようで、そこにはどうしても自分自身の願望が混ざっています。

    自分は柏木と付き合えない。
    だったらせめて柏木には好きな相手と結ばれてほしい。
    そして、その瞬間を自分の目で確認できれば、自分も諦められるのではないか。

    それは純粋な応援とも言えるし、一方では「自分が欲しかった結末を、別の二人に完成させてもらおうとしている」とも読める。

    その二つがまだ片桐自身の中でも整理されていない状態なのだと思います。

    だからこそ、この段階では片桐の行動を単純に「健気」とも「余計なお世話」とも決めきれないようにしたいと思っていました。

    すずがすぐに賛成せず、かなり慎重なのもそのためです。

    そして「このまま裏方が恋愛工作室になるのか」というところは、まさにここからの見どころの一つですね。

    恋愛工作室が関わるとしても、片桐の望んだ結果をそのまま実現するためなのか、それとも片桐自身に「本当にそれが自分の望みなのか」を考えてもらうことになるのか。

    そこも含めて見守っていただけたら嬉しいです。

    写真はたくさんある。
    ある程度の傾向も見える。
    けれど、人の気持ちは写真の枚数だけでは決められない。

    そして何より、仮に柏木の気持ちが分かったとしても、それだけで片桐自身の恋が終わるとは限らない。

    今回の場面は、その「情報から出した答え」と「心が納得すること」のズレを書きたかった部分でもあります。

    とても細かく読み込んでいただき、片桐の危うさやすずの立ち位置まで考えてくださって本当にありがとうございます!

    特に最後の「投影しているだけでは」という視点は、この先を読んでいただくうえでも面白いところだと思います。
    ぜひ片桐自身がどこまでそのことに気づけるのかも含めて、引き続き見守っていただけましたら嬉しいです!

  • 軽妙な会話の中で、わざと本筋とは違う話題を放り込むようにしていると感じました。
    その脇道でキャラクター性と関係性の振り幅を提示しておいて本筋にさりげなく戻す。
    すると本筋の会話で受け取る印象がちょっとだけ変わっている。
    でも会話自体のリズムは決して崩さない。
    とても高度なテクニックを使われていると思います。
    端的に言いますと、「すげー!」って感想です。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    ここまで細かく会話の作り方を見ていただけるとは思っていなかったので、読んでいてものすごく嬉しくなりました。
    そして最後の「すげー!」で思わず笑ってしまいました(笑)
    本当にありがとうございます!

    おっしゃる通り、会話の中であえて本筋とは少し違う話を挟むことは、かなり意識しています。

    恋愛相談の話だからといって、登場人物たちが最初から最後まで恋愛についてだけ真面目に話していると、どうしても「物語を進めるための会話」になりすぎてしまうんですよね。

    実際の会話って、もっと寄り道するものだと思っています。

    真剣な話をしていたのに突然どうでもいいことを言ったり、誰かが茶化したり、妙なところに引っかかったり。
    でも、その一見どうでもいい会話の中に、
    「この二人はこれくらい冗談を言える関係なんだな」
    「この人物はこういうとき逃げるんだな」
    「普段は強気だけど、ここだけは触れられたくないんだな」
    というものが意外と出てくる気がしています。

    なので、脇道の会話は単なる息抜きというより、キャラクター同士の距離を見せる場所として使っているところがあります。

    特に律や叶、すずたちは、それぞれ同じ出来事を見ても反応の仕方がかなり違うので、直接「この人はこういう性格です」と説明するより、どうでもいい話をさせたほうが自然に違いが出ることも多いんです。

    そして、その脇道を一度通ったあとで本題に戻ると、同じ台詞でも少し意味が変わって聞こえる。

    そこまで受け取っていただけたことが、本当に嬉しいです。

    例えば、その人物が直前まで冗談を言っていたからこそ、急に真面目になった一言が重くなったり。
    逆に、重い話をした直後に軽口を挟むことで、「この人は今、この空気に耐えられなくなったんだな」と見えたり。

    会話の内容そのものだけではなく、「なぜ今それを言ったのか」という部分まで感じてもらえたらいいな、と思いながら書いています。

    ただ、そこを意識しすぎると、今度は会話が不自然になってしまうので、「作者がここで情報を出したがっている」と見えないようにするのは毎回難しいところでもあります(笑)

    なので、

    > 脇道でキャラクター性と関係性の振り幅を提示して、本筋に戻ったときの印象が少し変わる

    というふうに言っていただけたのは、書いている側としてものすごく嬉しい言葉でした。

    まさに、「本筋とは関係なさそうなのに、実は読後の印象には関係している会話」にしたいと思っています。

    また、この作品は恋愛相談が軸ではありますが、個人的には相談の“答え”だけではなく、工作室で三人がくだらない話をしている時間や、依頼人との少しズレたやり取りも含めて物語だと思っています。

    後から振り返ったときに、
    「あの何でもない会話で、この二人の関係ってもう出ていたんだな」
    と思ってもらえるような場面を、これからも少しずつ入れていけたらと思っています。

    そして「高度なテクニック」とまで言っていただくと恐縮してしまうのですが(笑)、細かな会話の流れまでこんなふうに拾っていただけたことが何より嬉しいです。

    端的な「すげー!」も含めて、ものすごく励みになるコメントでした。

    丁寧に読み込んでくださり、本当にありがとうございます!
    これからも本筋だけでなく、ときどき妙な脇道に逸れる彼らの会話ごと楽しんでいただけましたら嬉しいです!

  • 怖さゆえに策を弄することもある。真っ直ぐぶつかった方が早いのに……と思うのはこの年頃の気持ちを忘れてしまったからかもしれません。
    自分も、このくらいの年頃では色々考え過ぎて失敗して……。でも長い目で見ればよかったと思える日がくる、と読んで感傷に浸らせていただきました。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「真っ直ぐぶつかった方が早いのに」というお気持ち、本当にこの物語の登場人物たちを見ていると、そう感じる場面が多いのではないかと思います。

    でも同時に、おっしゃるように、それができないのもこの年頃ならではなのかもしれません。

    好きだからこそ嫌われるのが怖い。
    今の関係を壊したくない。
    自分だけが勘違いしていたら恥ずかしい。
    相手のためを思っているつもりなのに、実は自分が傷つかないための理由を一生懸命探していたりする。

    そういう気持ちが重なって、正面から一言伝えれば済むことなのに、遠回りしたり、誰かに相談したり、先回りして相手の気持ちを考えすぎたりしてしまうんですよね。

    恋愛工作室という場所そのものも、ある意味ではそんな「真っ直ぐ行けない人たち」が一度立ち止まるための場所なのだと思っています。

    ただ、律や叶たちが代わりに答えを出してしまうのではなく、遠回りしたとしても、最後には本人が自分の言葉で向き合わなければならない。
    その過程を書きたいと思っているので、「怖さゆえに策を弄する」という言葉は、まさに登場人物たちの姿を言い表していただいたように感じました。

    そして、ご自身の学生時代のことまで重ねながら読んでいただけたことが、とても嬉しいです。

    そのときは「どうしてあんなことをしたんだろう」と思うような失敗でも、何年も経ってから振り返ると、その失敗があったから気づけたことや、次に誰かと向き合うときに少しだけ優しくなれたこともあるのかもしれません。

    学生時代の恋や人間関係って、その瞬間には世界の全部のように感じるのに、長い時間の中で振り返ると、それもまた自分を作ってくれた一つの出来事になっている。
    だから、この作品でも「成功した恋だけが正解」という形にはしたくないと思っています。

    告白が叶わなくても、すれ違ってしまっても、考えすぎて遠回りしても、そのとき本気で悩んで、自分なりに誰かと向き合った経験まで失敗になるわけではない。
    すぐにはそう思えなくても、いつか「あの時間があってよかった」と思える日が来るかもしれない。

    そんな余韻を登場人物たちの選択の中に残せたらと思っています。

    「長い目で見ればよかったと思える日がくる」という言葉が、とても印象に残りました。
    今まさに悩んでいる登場人物たちにも、いつかそうやって今の日々を振り返る瞬間が来るのかもしれませんね。

    物語をきっかけにご自身の昔のことまで思い出して、感傷に浸っていただけたというのは、書き手としてとても嬉しいです。
    登場人物たちの不器用な遠回りを、これからも見守っていただけましたら幸いです。

    丁寧で素敵なコメントを、本当にありがとうございます!

  • その時の話をノートで残すのは良い思い付きですね。
    そこに書かれた時にしかわからない思い出が残るし。
    その時にどうしたらよかったのかって後輩や弟妹に残すことができますし。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    ノートのことをそう捉えていただけて、とても嬉しいです。

    まさに、ノートに残る一番大切なものは「結果」だけではなくて、その時その時に何を考えて、何に迷って、どうしてその選択をしたのか、という部分なのかなと思っています。

    時間が経ってしまうと、「結局うまくいった」「うまくいかなかった」という結論だけは覚えていても、その途中でどんなことに悩んでいたのか、相手のどんな言葉に迷ったのか、自分が何を怖がっていたのかという細かな感情は、少しずつ薄れていってしまうんですよね。

    だからこそ、その瞬間の言葉で書き残しておくことには意味があるのだと思います。

    そしておっしゃる通り、それが後輩や弟妹のような“あとから同じようなことで悩む人”に渡っていくのも、ノートの面白いところだと思っています。

    ただ、「こうすれば恋愛は成功する」という攻略本のようなものではなくて、
    「このとき自分はこう考えた」
    「こうしたら相手を急がせてしまった」
    「言葉をかけるより、待ったほうがよかった」
    といった、誰かが実際に迷った痕跡が残っている。

    それを読んだ次の人が、そのまま真似をするのではなく、
    「じゃあ、自分の場合はどうだろう?」
    と考えるきっかけにできるようなものになればいいなと思っています。

    特に恋愛工作室の考え方そのものが、一つの正解を相手に押しつけるのではなく、最後には本人が自分で選ぶことを大切にしているので、ノートも「答えを残すもの」というより、「考え方を受け渡していくもの」に近いのかもしれません。

    昔の誰かが悩んだ言葉が残っていて、それを今の誰かが読んで少しだけ救われる。
    でも時代も人も違うから、最後の答えは自分で出さなければならない。

    そうやって少しずつ積み重なっていけば、ノートそのものが恋愛工作室の歴史になっていくのかな、とも思っています。

    「そこに書かれた時にしかわからない思い出が残る」という言葉が本当にその通りで、書いた本人さえ、何年か後に読み返したら「この頃の自分はこんなことを考えていたんだ」と驚くかもしれません。

    そう考えると、ノートは誰かへの助言であると同時に、その人自身の青春を保存しておくものでもあるんですよね。

    細かなところまで意味を汲み取っていただけて、とても嬉しかったです。
    素敵な感想をありがとうございます!

  • 年をとると学生時代って詰まんないことでもボーナスタイムだったって思いますねぇ。
    図書室での描写とか素晴らしいので懐かしいです。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「学生時代って、詰まんないことでもボーナスタイムだった」という言葉、すごく素敵な表現ですね。

    学生の頃は、図書室で友達と少し話したことだったり、放課後に意味もなく残っていた時間だったり、誰かと一緒に帰った道だったり、そのときは本当に何でもない日常として過ぎていくんですよね。
    でも後になって振り返ると、そういう「何も起きなかった時間」ほど、不思議なくらい鮮明に残っていたりする気がします。

    この作品でも、恋愛相談そのものだけではなく、そうした学生生活の何気ない時間を大切に書きたいと思っています。

    特に図書室は、個人的にも好きな舞台の一つです。
    静かな場所だからこそ、ちょっとした視線や、本を取る仕草、隣に座る距離、何気ない一言が普段より大きく感じられるんですよね。
    教室とは違って大勢の声に紛れることもないので、「何を話したか」だけでなく、「話さなかったこと」まで空気の中に残るような場所だと思っています。

    学生時代って、大事件ばかりが思い出になるわけではなくて、むしろ「あの日、図書室であの本を読んでいた」とか、「帰り道でこんな話をした」とか、そういう小さな場面のほうが何年も経ってから急に蘇ったりしますよね。

    なので、図書室の描写から懐かしさを感じていただけたのは、本当に嬉しいです。
    登場人物たちにとっては今まさに過ぎている日常でも、いつか振り返ったときには「あの頃は特別だった」と思える時間なのかもしれません。

    恋の結果だけではなく、相談室で話した時間や、図書室で誰かを待った時間、廊下ですれ違った瞬間まで含めて、この子たちの学生時代として残っていくように書けたらと思っています。

    素敵な言葉で感想をいただき、ありがとうございました!
    「ボーナスタイム」という表現を見て、こちらまで学生時代の何気ない風景を思い出してしまいました。

  • コメント失礼します。
    佐伯くん、とうとう自分から行動しましたね。場所の指定もかわったり。
    登場人物全ての感情や描写を表現するのが、いつも上手だなぁと思っています。だから、深く考えるんです。それぞれの気持ちそして、自分に正直なのかなと。面白いです!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    佐伯の「とうとう自分から行動した」というところを拾っていただけて、とても嬉しいです。

    これまでは恋愛工作室に相談して、告白の仕方を考えたり、練習したりしながら、どこかで「どうすればうまくいくのか」を探していた佐伯ですが、最後の最後に必要だったのは、誰かに用意してもらった正解ではなく、自分自身で決めて動くことだったのかなと思っています。

    そして、場所の指定が変わったところにも気づいてくださってありがとうございます!
    あそこは個人的にも大事にしていた部分でした。
    一度決めた通りに進めるのではなく、そのときの相手を見て、そのときの自分の気持ちで選び直す。小さな変化ではありますが、佐伯が「練習した告白」をするのではなく、「今の自分の言葉」で向き合おうとし始めたことが伝わればいいなと思いながら書いていました。

    また、登場人物それぞれの感情まで深く考えて読んでいただけて、本当にありがたいです。

    この話では、誰か一人だけが正しいとか、誰か一人だけが間違っている、という形にはあまりしたくなくて。
    佐伯には佐伯なりの大切にしてきた気持ちがあり、こはるにはこはるなりの迷いや変化があり、そして二人を見ている律たちにも、それぞれ感じていることがあります。

    だからこそ、おっしゃる通り「それぞれは本当に自分に正直なのか?」というところは、かなり大きな部分かもしれません。

    自分の気持ちに正直になることと、その気持ちをそのまま相手にぶつけることは、同じようで少し違う。
    相手を大切にしたいから言えないこともあれば、傷つくのが怖くて自分でも気づかないふりをしていることもある。
    逆に、相手のためだと思って選んだ行動が、本当は自分を守るためだったりもする。

    そんなふうに、本人たち自身にも簡単には整理できない感情を書けたらと思っているので、「深く考える」「自分に正直なのかな」と感じていただけたことが、とても嬉しかったです。

    表情や仕草、言葉を途中で止める瞬間、選ぶ場所など、台詞にならない部分にもそれぞれの気持ちを少しずつ置いているので、そこまで受け取っていただけて書き手として励みになります。

    佐伯が自分から動いたことで、ここからそれぞれが何を受け取って、何を選ぶのか。
    引き続き見守っていただけましたら嬉しいです!
    丁寧に読んでくださり、本当にありがとうございます!

  • コメント失礼いたします。

    登場人物それぞれの「言えない言葉」が、静かな文体の中にじんわりと滲み出ていて、拝読し終わった後にも余韻が残りました。

    律くんの「終わってないな」という呟きから始まり、叶の「戻ってきてくれて、ありがと」まで、会話の一つひとつが短いのに確かな重みを持っていて、キャラクターへの愛着が深まりました。

    また、水野さんの「普通すぎる」描写で逆に胸が痛くなるあたり、感情の描き方の緻密さ…
    とても響きました。

    引続き拝読させて戴きます。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「言えない言葉」が滲み出ていると感じていただけたこと、とても嬉しいです。
    今回の場面は、誰かがはっきりと気持ちを説明するというよりも、言葉にできないものが仕草や短いやり取りの中から少しずつ見えてくるような回にしたかったので、そこを拾っていただけたことが本当にありがたいです。

    律の「終わってないな」も、まさに彼らしい言葉だと思っています。
    一つの出来事としては一区切りついたように見えても、人の気持ちはそんなに綺麗に「これで終わり」と整理できるものではなくて、相談を受けた側である律自身にも、まだ胸の中に引っかかっているものがあります。
    普段は少し距離を置いて物事を見る律だからこそ、その短い一言に彼なりの心配や責任感が出ていればいいなと思いながら書いていました。

    そして、叶の「戻ってきてくれて、ありがと」にも触れていただけて嬉しいです。
    叶は何かを無理に聞き出したり、正しい答えを言わせたりするのではなく、まず「ここに戻ってきた」ということ自体を受け止める子なのだと思います。
    だからこそ、あの場面では長い言葉ではなく、あの一言が一番彼女らしいのではないかと思いました。

    水野さんの「普通すぎる」部分についても、まさにそこを感じていただけたのが嬉しいです。
    泣いたり怒ったりしていれば、周囲にも「傷ついている」と分かります。でも、いつも通り挨拶をして、いつも通り話して、何事もなかったように振る舞えてしまうからこそ、かえって無理をしていることが伝わってしまう。
    今回の水野さんは、その「普通でいようとする強さ」と「普通でいることの苦しさ」が同時に見えるように書きたいと思っていました。

    登場人物たちへの愛着が深まったと言っていただけたことも、とても励みになります。
    この物語では、相談そのものの行方だけでなく、それを見届ける律や叶、そして周囲の人たちの心にも少しずつ何かが残っていくところを大切にしています。

    丁寧に一つひとつの台詞や感情を受け取ってくださって、本当にありがとうございます。
    「終わっていない」ものがこの先どんな形になっていくのか、そして彼らがそれぞれ何を言葉にしていくのか、引き続き見守っていただけましたら嬉しいです!

  • 悠真くんもこはるちゃんも、お互いを大切に思っているのに、長い付き合いだからこそのすれ違いが生まれているのが面白いですね。

    特に印象に残ったのが、悠真くんが決して悪い子ではないところ。こはるちゃんのことを本当に大切に思っているし、たくさんの思い出も覚えている。それでも、その思い出が強いからこそ「今のこはるちゃん」を見落としてしまっている。

    踏切で、悠真くんが手を差し出しかける前に、こはるちゃんが一人で渡っていく場面が印象的でした。昔のこはるちゃんと今のこはるちゃん、その違いが言葉以上に伝わってきた気がします。

    「幼なじみは、未来の入場券じゃない」という律くんの言葉が、非常に強く印象に残りました。

    悠真くんがこれから“今のこはるちゃん”をどう見ていくのか、気になります。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    悠真とこはるの関係を、まさに描きたかったところまで丁寧に読み取っていただけて、とても嬉しいです。

    二人は決して「気持ちがないからすれ違っている」わけではなくて、むしろお互いを大切に思っているからこそ、少し厄介になっている関係なんですよね。

    特に悠真について「決して悪い子ではない」と感じていただけたことが嬉しかったです。

    悠真は、こはるとの昔の出来事をかなりよく覚えていますし、彼女のことを雑に扱っているつもりもありません。
    むしろ本人の中では、「ずっと見てきた」「ずっと知っている」という気持ちがある。

    ただ、その「知っている」が強すぎるんですよね。

    昔こうだった。
    こういうときはこうする。
    これを怖がる。
    自分がこうしてあげれば安心する。

    そういう積み重ねは、本来なら二人の距離の近さを表すものなのですが、時間が経つにつれて、それが少しずつ「今の相手を確かめなくても分かっている」という思い込みにも変わってしまう。

    悠真の難しいところは、そこに悪意がまったくないことだと思っています。

    こはるを大切にしてきた記憶そのものは本物ですし、こはるにとっても、それまでの時間が全部嫌だったわけではない。
    だから簡単に「悠真が間違っている」「こはるが離れればいい」という話にはしたくありませんでした。

    踏切の場面にも触れてくださってありがとうございます。

    あそこは、かなり大切に書いた場面でした。

    悠真にとっては、おそらく昔と同じように自然に手を差し出そうとしただけなんですよね。
    それ自体は優しさでもあるし、二人が重ねてきた時間の延長でもあります。

    けれど、その手が差し出されるより先に、こはるは一人で渡っていく。

    そこで悠真が何かを言われたわけでも、拒絶されたわけでもありません。
    ただ「もう一人で渡れる」という事実だけが目の前にある。

    昔のこはるを知っているからこそ、その小さな変化が本当はとても大きな意味を持っているのですが、悠真はまだ、その変化をどう受け取ればいいのか分かっていないんだと思います。

    こはるの側も、「もう昔とは違う」と言葉で突きつけたいわけではない。

    成長したから幼なじみを捨てたいわけでもないし、これまで大切にしてくれたことを否定したいわけでもありません。

    ただ、自分が変わっていることを見てほしい。

    今の自分が何を考えていて、何ができて、何を望んでいるのかを、昔の記憶ではなく現在の自分を見ながら知ってほしい。

    その気持ちが、踏切を一人で渡るという小さな動作に出ればいいなと思っていたので、「言葉以上に伝わってきた」と言っていただけたのが本当に嬉しいです。

    そして、

    「幼なじみは、未来の入場券じゃない」

    という律の言葉も拾ってくださってありがとうございます。

    この言葉は、今回の依頼のかなり中心に近いものだと思っています。

    幼なじみという関係には、確かに特別な強さがあります。
    誰より長く一緒にいたり、家族のことを知っていたり、昔の失敗まで知っていたりする。

    でも、その積み重ねがあるからといって、「これから先も一緒にいられること」が自動的に保証されるわけではないんですよね。

    過去にどれだけ近かったとしても、未来まで同じ距離でいられるかどうかは、その都度お互いが選び直していかなければならない。

    悠真はまだ少し、「これまでずっと隣にいたのだから、これからも隣にいる」という感覚の中にいるのだと思います。

    それは傲慢というより、長い付き合いだからこそ疑ったことがなかったものなのかもしれません。

    だから今回、悠真に必要なのは「こはるのことをもっと大切にすること」ではなく、むしろ一度、自分は本当に今のこはるを見ているのか、と考えることなのだと思っています。

    思い出を捨てる必要はない。

    昔のこはるを忘れる必要もない。

    でも、その思い出の向こう側にいる「今のこはる」を見られるかどうか。

    そこが、この二人にとって大きな分岐点になっていくのかなと思います。

    そして、こはるの側もまた、悠真に「分かってほしい」と思うだけではなく、自分がどうしたいのかを少しずつ言葉にしていかなければならない。

    長く一緒にいる二人だからこそ、言わなくても分かることがたくさんある一方で、長く一緒にいる二人だからこそ、言葉にしなければ更新されないものもある。

    今回は、そんな幼なじみ特有の難しさを描けたらと思っていました。

    「悠真くんがこれから“今のこはるちゃん”をどう見ていくのか」と書いていただけたのも、とても嬉しいです。

    まさに悠真にとって、ここから大事になるのは「告白できるか」だけではなくて、その前に、自分が誰を好きだと思っていたのかを見直すことなのだと思います。

    昔から知っているこはるなのか。
    自分の記憶の中にいるこはるなのか。
    それとも、今、自分の目の前にいるこはるなのか。

    その違いに悠真がどう向き合っていくのか、そしてこはるがそれをどう受け止めるのか。

    二人のこれからを、引き続き見守っていただけましたら嬉しいです!

    細かな動作や律の言葉まで丁寧に拾ってくださり、本当にありがとうございました。

  • コメント失礼いたします。

    読み終えて、しばらく「うーん…」となってしまいました。

    三段尾行という冒頭の構図に笑いつつも、それを軽妙なテンポで描き切る技術に脱帽しました。

    すずの「恋追えば、新聞逆さ、春浅し」という一句が差し込まれるタイミングが絶妙で、シリアスになりすぎない空気の作り方が本当にお上手です。

    朝倉くんのやり取りがわざとらしくなく自然なのが、かえって残酷で。

    「遅延した人に選択権はありません」「パフェは偉大だから」

    こういう台詞は、長い時間の積み重ねがないと生まれません……

    それを読者に「見せて」しまうことで、水野さんが感じる痛みをそのまま追体験させる構成が鮮やかだと思いました。

    そして何より、水野さんが選んだ「告白をやめる」という結末の描き方が良かったです

    諦めでも完全な納得でもなく「今の自分が渡せる言葉じゃない」という理由。

    これは弱さではなく、朝倉くんへの誠実さですね。

    「返却期限の向こう側に言葉を残している」という一文が、タイトルの回収であると気づきました。

    引続き、拝読させて戴きます。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    とても丁寧に読み取っていただけて、本当に嬉しいです。

    冒頭の三段尾行については、状況だけを見るとかなり真剣な場面なのですが、そのまま重たく始めてしまうと、水野さんが抱えているものまで最初から深刻一辺倒になってしまうので、少し可笑しさのある入り口にしたいと思っていました。
    律たちが朝倉くんたちを追い、その後ろからさらにすずが追っているという、冷静に考えるとなかなか妙な構図ですよね(笑)

    すずの

    「恋追えば、新聞逆さ、春浅し」

    にも触れてくださってありがとうございます。

    すずは、物語の核心にかなり近いところまで入ってくる一方で、彼女自身の存在が場面を少しだけ外側から眺めさせてくれる役割も持っています。
    緊張している場面でも、すずが一言挟むことで空気がほんの少し緩む。その「緩み」があるからこそ、その直後に来る感情の部分が逆に強く見えるのではないかと思いながら書いていました。

    そして、朝倉くんとのやり取りを「自然なのが、かえって残酷」と感じていただけたことが、ものすごく嬉しいです。

    「遅延した人に選択権はありません」
    「パフェは偉大だから」

    このあたりは、特別な言葉ではないんですよね。

    むしろ、二人にとっては説明する必要すらない、ごく普通のやり取りです。

    だからこそ水野さんにはつらい。

    告白の相手に誰か好きな人がいる、と言葉で説明されるよりも、何気ない会話の呼吸や、相手の好きなものを当然のように知っていることや、昔から共有してきた冗談を目の前で見せられる方が、ずっと分かってしまうことがあると思っています。

    しかも朝倉くんたちは、水野さんを傷つけようとしているわけではありません。

    誰も悪くない。

    だから、水野さんも怒ることができないし、相手を責めることもできない。
    その逃げ場のなさまで感じ取っていただけたのなら、書き手として本当にありがたいです。

    水野さんが「告白をやめる」ことについても、まさに書きたかったところを拾っていただきました。

    彼女は、好きではなくなったわけではありません。

    納得して綺麗に諦められたわけでもありません。

    それでも、

    「今の自分が渡せる言葉じゃない」

    と判断した。

    ここは、この物語の中ではとても大事な違いだと思っています。

    告白する勇気だけが強さではなくて、言いたい気持ちがあるのに、それを相手へ渡すことが本当に自分の望んでいることなのかを考えて、一度手元に戻すこともまた一つの選択なのだと思います。

    ですので、「弱さではなく、朝倉くんへの誠実さ」と言っていただけたのが本当に嬉しかったです。

    恋愛工作室としても、「告白を成功させること」だけを正解にしたくありませんでした。

    好きなら伝える。
    伝えれば前へ進める。

    もちろん、それが正しい場合もあると思います。

    でも、人の気持ちはいつもそこまで単純ではなくて、伝えないことを自分で選ぶ瞬間にも、その人なりの覚悟や優しさがある。

    水野さんには、その選択を誰かに決めてもらうのではなく、最後は自分自身で選んでもらいたいと思っていました。

    そして、

    「返却期限の向こう側に言葉を残している」

    にも気づいていただけて嬉しいです。

    はい、ここはタイトルとつながるように意識して置いた一文でした。

    本は返却期限が来れば返せますが、言えなかった言葉や、渡さなかった気持ちは、期限が来たからといって消えてくれるわけではありません。

    返したあとにも残るものがある。

    今回、水野さんが選んだのは「何もなかったことにする」ことではなく、言葉を渡さないまま、それでも自分の中に残っているものを抱えて先へ進むことだったのだと思っています。

    だからこそ、完全にすっきりする終わりにはしませんでした。

    読み終えたあとに「うーん……」と少し立ち止まっていただけたというのは、むしろこの話にとってとても嬉しい感想です。

    水野さんにとってこれが本当に良かったのか。
    別の選択肢もあったのではないか。
    これで終わりなのか。

    そういうものが少し残るくらいが、今回の彼女の選択には似合っている気がしています。

    細かな台詞や一句、タイトルにつながる一文まで拾いながら読んでくださって、本当にありがとうございました。

    こうして一つ一つの場面について感じたことを書いていただけると、「ここまで受け取ってもらえたんだ」と、とても励みになります。

    引き続き読んでいただけるとのこと、本当に嬉しいです。
    これからも律たちと恋愛工作室の面々を見守っていただけましたら幸いです!

  • 律くん、心ここにあらずという感じですね。
    二人のことを気にしている様子に、優しさを感じます。

    水野さん、普通に接するのすごく辛いと思うのですがそれができる。
    芯の強い女の子なんですね。
    そして朝倉くん、なにか言いたげなのが気になります。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    律の「心ここにあらず」という感じを拾っていただけて嬉しいです。

    普段の律なら、目の前で起きていることをかなり細かく観察して、そこからあれこれ考えるタイプなのですが、この場面ではどうしても水野と朝倉のことに意識が引っ張られているんですよね。

    依頼としてはひとまず一つの区切りまで来ている。
    しかも、最後に選んだのは水野自身です。

    だから本来なら、律がそれ以上何かをする必要はないはずなんです。

    それでも、
    「その後どうなったんだろう」
    「ちゃんと普通に話せているだろうか」
    と気になってしまう。

    律はわりと理屈で線を引こうとする人物なのですが、一度関わった相手を「依頼終了だから、ここまで」と簡単には切り替えられないところがあります。

    本人はそれを優しさだとはあまり認めない気がしますが(笑)、そういうところを「優しさ」と感じていただけたのが嬉しいです。

    そして水野についても、まさに仰る通りだと思います。

    普通に接するというのは、言葉だけにすると簡単なんですが、実際にはかなり大変なんですよね。

    一度自分の気持ちを自覚して、
    怖い思いをしながら踏み出して、
    それまでとは違う意識で相手を見るようになった。

    そんな状態でも、学校では翌日になればまた顔を合わせるし、これまで築いてきた関係も続いていく。

    だから水野にとっては、「何事もなかったようにする」というより、
    いろいろな感情を抱えたまま、それでも自分でいつもの距離に戻ろうとしている感じなのかなと思っています。

    辛くないから普通にできるのではなく、
    辛くても普通に接しようと決めている。

    そこに水野の強さがあります。

    水野は最初、相手のことが気になれば気になるほど動けなくなっていく子として出てきました。
    知りたいのに怖い。
    告白したいのに、その後が怖い。
    自分の感情そのものにも戸惑ってしまう。

    でも、その迷いを全部消してから前へ進んだわけではないんですよね。

    怖さも、不安も、気まずさも残ったまま、それでも自分で一歩を選んだ。

    なので「芯の強い女の子」と言っていただけたのは、とても嬉しかったです。

    派手に強い子ではないけれど、最後のところでは自分で立っていられる。
    水野はそういう子として書きたかったので、そこを感じていただけたなら何よりです。

    そして朝倉ですね。

    「あれ、何か言いたそうだな」と引っかかっていただけたなら嬉しいです(笑)。

    水野の側から見ていると、どうしても自分のことで精一杯なので、相手のちょっとした間や反応が何を意味しているのかまでは分からない。

    一方で律は、そういうわずかな違和感を拾ってしまう。

    ただし、ここで大事なのは、
    「気づいたこと」と「答えが分かったこと」は同じではない、
    というところでもあります。

    朝倉が何を考えているのか。
    何を言おうとしたのか。
    あるいは、本当に何かを言おうとしていたのか。

    律にもまだ断定はできないんですよね。

    だからこそ、律自身も気になってしまうし、読んでいる側にも少しだけ引っかかりが残る場面になっています。

    水野が勇気を出して一歩踏み出したことで、全部が綺麗に終わるのではなく、その一歩によって今度は相手の側にも何かが生まれているかもしれない。

    恋愛って、一人が動いた瞬間に相手の心まで完全に決まるものではなくて、そこからまた別の時間が始まるものなのかなと思っています。

    律の落ち着かなさ、水野の強さ、そして朝倉の少し気になる反応まで、それぞれ丁寧に見てくださってありがとうございました!

    特に朝倉の「何か言いたげ」というところは、ぜひその違和感のまま見守っていただけたら嬉しいです。

  • 第14話 告白しない告白への応援コメント

    うわあ、これは切ないですね……!

    なんだろう。
    佐伯くんの告白、練習とは違うものになりました。でも、本番は彼の本音で、本心で言えた感じがして。。
    こはるちゃんも。
    どちらかというと、こはるちゃんの方が困って拒んでいる印象があったのですが、終わってみると想像していたのとは、若干逆にもみえる本番でした。

    でも、佐伯くんが向き合おうとしているのは自分の思い込みや嫌な部分でもあるので、これは結構大変なことです。
    昔から、今へと進むこはるちゃんよりも精神的には辛いかも。。
    がんばれ、佐伯君✨

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「練習とは違うものになった」というところ、まさにそうなんです。

    佐伯は告白の練習をして、言葉を整えて、こう言えば伝わるという形を一度作っていたはずなのに、実際にこはるを前にすると、その通りにはならなかった。

    でも結果的には、練習した言葉よりもずっと佐伯本人の気持ちが出た告白になったんじゃないかなと思っています。

    告白って、上手に言えたかどうかよりも、その瞬間に本人が何を認めて、何を相手に渡したのかのほうが大事なのかもしれません。

    佐伯の場合は、「好きだから付き合ってほしい」という気持ちだけではなくて、自分がずっと見ていた“昔のこはる”と、今目の前にいるこはるが同じではないことまで受け止めなければならなかった。

    そこまで行って初めて、本当の意味でこはる本人に告白できたんだと思います。

    そして、こはるについても、

    「終わってみると想像していたのとは若干逆にも見える」

    と感じていただけたのが、すごく嬉しいです。

    序盤だけを見ると、どうしてもこはるのほうが「告白されたくない」「困っている」という立場に見えるんですよね。

    だから一見すると、

    佐伯=前へ進みたい側
    こはる=止めたい側

    に見える。

    でも最後まで行くと、実は少し違ってくる。

    こはるは「昔と同じ関係に戻りたいわけではない」という自分の気持ちをかなり早い段階から持っていて、それを言葉にすることは怖くても、少なくとも自分がどちらへ進みたいのかは少しずつ分かっていたんですよね。

    一方の佐伯は、告白しようとしているから前へ進んでいるように見えるけれど、心の中ではずっと過去を見ていた。

    昔のこはる。
    昔の二人。
    昔ならこうだったはず、という記憶。

    だから実際には、こはるのほうが先に「今」へ進もうとしていて、佐伯のほうが過去に残されていたのかもしれません。

    その意味で、最後に二人の立場が少し反転して見えるようになっています。

    そして仰る通り、佐伯にとって本当に大変なのは、失恋そのものだけではないんですよね。

    自分が好きだった相手を理想化していたこと。
    今の相手ではなく、記憶の中の相手を見ていたかもしれないこと。
    自分では大切にしていたつもりの気持ちが、相手にとっては重荷になっていたかもしれないこと。

    そういう、自分の中のあまり見たくない部分まで認めなくてはいけない。

    これはかなりしんどいことだと思います。

    「自分はただ一途だった」と思えれば、失恋した悲しさだけで済む。

    でも佐伯は、それだけでは終われなくなってしまった。

    自分の一途さの中に、思い込みや期待や、「昔と同じでいてほしい」という勝手さが混ざっていたことまで見なければならない。

    好きだった気持ちそのものが嘘だったわけではないからこそ、余計に難しいんですよね。

    全部間違いだった、と切り捨てることもできない。
    でも全部美しい思い出だった、と肯定することもできない。

    その間で、自分の気持ちを一つずつ整理していくことになる。

    だから、

    「昔から、今へと進むこはるちゃんよりも精神的には辛いかも」

    というのは、すごく鋭いなと思いました。

    こはるにとっては、「昔の自分と今の自分は違う」と認めてもらうことが大きな一歩でした。

    佐伯にとっては逆に、「昔と同じではない」と認めたうえで、それでも自分はこれからどうするのかを考えなくてはいけない。

    こはるの物語は、過去から離れて今の自分を選ぶ話。

    佐伯の物語は、過去を否定するのではなく、過去への執着を手放して今の相手を見るところから始める話。

    似ているようで、二人の課題は少し違うんですよね。

    そして最後の、

    「がんばれ、佐伯君✨」

    ありがとうございます(笑)。

    振られて終わりではなく、むしろ佐伯にとってはここからが本当の意味でのスタートなのかもしれません。

    告白そのものは終わった。
    でも、自分が何を好きだったのか、どこで相手を見失っていたのか、それを受け止めていく時間はこれから続いていく。

    それでも最後に、本音でこはると向き合うことができたからこそ、以前の佐伯よりは確実に一歩進めたと思っています。

    二人の告白を、単純な「告白する側/断る側」ではなく、その後にそれぞれが何と向き合うのかまで見てくださって、とても嬉しかったです。

    切ない回でしたが、だからこそ佐伯にもこはるにも、この出来事がただ傷として残るのではなく、それぞれが今へ進むための区切りになってくれたらいいなと思っています。

    丁寧に読んでくださって、本当にありがとうございました!

  • 知ることと、知らないこと。果たして後悔するのはどちらなのでしょうね。きっと明確な答えはなくて、どちらを選ぶのにも勇気が必要でしょう。どう転ぶかは分からないけれど、水野さんは一歩踏み出した。
    恋愛は当人たちの問題だから尊重すべきは当人の意思。だけどよい方向へと向かってほしいですね。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「知ることと、知らないこと。果たして後悔するのはどちらなのか」というところ、本当にこの話で描きたかった部分の一つです。

    知らなければ、今の関係を壊さずに済むかもしれない。
    でもその代わり、「あの時ちゃんと確かめていたら」と後になって思うかもしれない。

    逆に、知ろうとして一歩踏み出せば、望んでいた答えとは違うものを受け取る可能性もある。
    それでも、「自分で確かめた」という事実だけは残る。

    結局、どちらを選べば絶対に後悔しない、という答えはないんですよね。

    だからこそ仰る通り、「知る」ことにも「知らないままでいる」ことにも、それぞれ別の勇気が必要なんだと思います。

    水野も、最初から告白する覚悟ができていたわけではなくて、むしろ怖いからこそ理由を探したり、相手の行動を気にしたり、何度も立ち止まっていました。

    その過程で自分でも見たくなかった感情まで見えてしまったし、「そこまで知りたがる自分は嫌だ」と思う瞬間もあった。

    それでも最後には、誰かに答えを決めてもらうのではなく、自分で一歩踏み出すことを選んだ。

    結果がどうなるか以上に、そこまでたどり着けたことが水野にとって大きかったんじゃないかなと思っています。

    そして、

    「恋愛は当人たちの問題だから尊重すべきは当人の意思」

    という部分も、本当にその通りだと思います。

    恋愛工作室という名前なので、一見すると律たちが誰かの恋を「成功させる」話に見えるのですが、実際にはそこをやりすぎてしまうと、本人たちの恋ではなくなってしまうんですよね。

    相手の気持ちを操作したり、
    本人の代わりに告白するタイミングを決めたり、
    「この二人は付き合うべきだ」と第三者が結論を出したり。

    そこまでしてしまえば、たとえ結果だけ見ればうまくいったとしても、それを本当に成功と呼べるのか、という疑問が残ると思っています。

    だから律と叶にできるのは、答えを決めることではなく、本人が自分の気持ちを整理して、自分で選択できるところまで手伝うことなんですよね。

    背中を押すことはできる。
    でも歩くのは本人。

    そこはこの恋愛工作室で大切にしたい距離感です。

    もちろん、見守る側としては「どうか良い方向へ行ってほしい」と思ってしまいますよね(笑)。

    律たちも完全に無感情で相談を処理しているわけではないので、依頼者と関われば関わるほど、やっぱり幸せになってほしいと思ってしまう。

    でも、その願いと「本人の意思を尊重すること」が食い違った時にどうするのか。

    そこも今後、恋愛工作室にとって難しい問題になっていくんじゃないかなと思っています。

    水野が選んだ一歩を、結果だけではなく「自分で選んだこと」として受け取っていただけたのが、とても嬉しかったです。

    丁寧に読んでくださって、ありがとうございました!

  • めっちゃややこしい案件だった😱

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    本当に、かなりややこしい案件になりました😱

    最初はもっと単純に、
    「誰が誰を好きなのか」
    「告白するのか、しないのか」
    という話に見えるんですけど、事情を一つずつ掘っていくと、それぞれの気持ちが別方向に絡んでいて、簡単に「じゃあこの二人をくっつければ解決!」とはならないんですよね(笑)。

    しかも厄介なのが、誰か一人が明確に悪いわけでもないところで。

    好きになること自体は悪くない。
    告白したいと思うことも悪くない。
    誰かを傷つけたくなくて身を引こうとすることも、間違いとは言い切れない。

    でも、それぞれが相手を思って動いた結果、別の誰かの気持ちとぶつかってしまう。

    恋愛工作室としても、単純に「成功する告白」を作ればいい案件ではなくて、
    誰の気持ちをどこまで尊重するのか、
    本人が本当に望んでいることは何なのか、
    そして最終的に誰がどんな選択をすれば一番後悔が少ないのか、
    そこまで考えないといけない案件になってしまいました。

    律たちも、
    「情報が集まれば答えが出る」
    と思っていたら、むしろ情報が増えるほど難しくなっていくという(笑)。

    恋愛って、登場人物が一人増えるだけで急激に難易度が上がるんだな……と書きながら自分でも思いました

    でも、こういう簡単には正解が出ない案件だからこそ、律と叶がそれぞれどう考えて、どこまで介入するのかを書ける話にもなったと思っています。

    最後まで複雑な人間関係に付き合ってくださって、ありがとうございました!

  • いやー、綺麗にまとまったなー。
    「最後の一冊」から「次の一冊」になるの、いいw

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「綺麗にまとまった」と言っていただけて、とても嬉しいです。

    そして、

    「最後の一冊」から「次の一冊」になる

    というところを拾っていただけたのも嬉しいです(笑)。

    この二つは、同じ「一冊」なのに意味がまったく違うんですよね。

    最初の「最後の一冊」は、どこか終わりを意識した言葉で、
    これを読んだらもう話す理由がなくなるかもしれない、
    今ある関係がそこで途切れてしまうかもしれない、
    という不安が含まれていました。

    本そのものよりも、
    「本を介してつながっている時間が終わること」
    のほうが怖かったんだと思います。

    だから栞にとっては、「最後」という言葉がかなり重かったんですよね。

    でも最後には、それが「次の一冊」に変わる。

    関係を終わらせないために本を残しておくのではなく、
    これからも一緒に何かを選べる関係になりたい、と自分から踏み出す。

    その変化を書きたかったので、そこに気づいていただけたのはすごく嬉しいです。

    しかも告白の言葉も、
    いきなり「好きです、付き合ってください」と大きく飛ぶのではなくて、
    栞にとって一番自然だった「本」の延長線上に置きたかったんです。

    二人の間にずっとあったものを否定せず、
    それをそのまま未来につなげる。

    「この本で終わりたくない」から、
    「次も一緒に選びたい」へ。

    ほんの少し言葉が変わっただけなのに、
    栞自身の気持ちはかなり前へ進んでいると思います。

    それに、この結末は恋愛工作室の最初の依頼としても、
    「告白を成功させるために何をするか」ではなく、
    「本人が自分の言葉で、後悔しない選択をできるところまで行く」
    という形にしたかったので、最後まで栞自身の言葉で終われたのは良かったかなと思っています。

    律や叶が答えを渡したわけではなく、
    最後に一歩を踏み出したのは栞本人なんですよね。

    なので、「最後の一冊」として閉じそうだったものが、
    最後には「次の一冊」として開いていく。

    少し綺麗すぎるくらいかもしれませんが(笑)、
    一件目だからこそ、ここは気持ちよく着地させたかったところでした。

    そこを「いいw」と楽しんでいただけて本当に嬉しいです!

    最後まで読んでくださって、ありがとうございました!

  • 心を科学出来れば、
    数学の証明のような方程式通りに進みますが、
    そうもいかないのが心の在り方ですね。

    とは言え、
    彼女の場合は
    「理由」の時点でまだ止まってますからね。

    その理由となる誰かを知りたくなるのも
    一方では正しき欲求であり、
    一方ではそれを気持ち悪い自分と思うのもまた正解

    この袋小路に入ってしまった彼女ですね。

    「名前のない誰かだけが、教室の中を歩き」

    素晴らしい心理描写ですね。
    そこから
    「画面には何も残らなかった」に向けて
    恋をして、気持ち悪い自分に向き合った
    彼女の心が伝わってきました。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「心を科学出来れば、数学の証明のような方程式通りに進む」という言葉、まさにそうだなと思いました。

    相手の行動を観察して、情報を集めて、そこから理由を推測する。
    そこまではある程度、論理で進めることができるんですよね。
    でも、その先にある「自分はどうしてこんなに気になるんだろう」「知ったあと、自分はどうしたいんだろう」というところに入った瞬間、途端に方程式では解けなくなる。

    恋愛工作室の面々がどれだけ観察しても、最後に残るのは結局、人間の心なんだと思います。

    そして、

    「彼女の場合は『理由』の時点でまだ止まっている」

    という捉え方が、とても印象的でした。

    まさに彼女は、まだ自分の感情にきれいな名前をつけられる段階まで来ていないんですよね。

    「どうして?」
    「誰なの?」
    「なぜその人なの?」

    そこまでは知りたい。

    けれど、知りたがっている自分自身を少し離れたところから見てしまうと、

    「私、何をしているんだろう」
    「こんなことまで気にするのは気持ち悪くないか」

    という別の自分が出てくる。

    仰る通り、
    「その誰かを知りたい」という気持ちも間違いではないし、
    「そこまで知りたがる自分が嫌だ」と感じるのも間違いではないんですよね。

    どちらか片方が間違っていれば簡単なのですが、両方とも彼女にとって本当の気持ちだからこそ、逃げ道がなくなってしまう。

    まさに「袋小路」という表現がぴったりだと思いました。

    恋をすると、相手だけを見ているつもりなのに、それまで知らなかった自分まで見えてしまうことがあると思います。

    嫉妬する自分。
    誰かと比べてしまう自分。
    知らなくてもいいことまで知りたくなる自分。
    そんな自分を嫌だと思ってしまう自分。

    彼女にとって苦しいのは、まだ相手との関係そのものよりも、そういう「恋をしたことで初めて見えてきた自分」とどう付き合えばいいのか分からないことなのかもしれません。

    そして、

    「名前のない誰かだけが、教室の中を歩き」

    という一文を拾ってくださって、本当に嬉しいです。

    ここでは、実際にはまだ何も分かっていないのに、彼女の頭の中では「誰か」がどんどん存在感を持ち始めています。

    名前も知らない。
    顔も分からない。
    何者なのかも分からない。

    それなのに、その存在だけが妙に具体的になって、自分の知っている教室の風景の中を歩き始めてしまう。

    現実にはいないはずの人物が、想像の中ではどんどん輪郭を持ってしまう。
    そういう、考えれば考えるほど自分自身を追い込んでしまう感じを出したかったところでした。

    だからこそ最後の、

    「画面には何も残らなかった」

    までつなげて読んでいただけたのが、とても嬉しいです。

    画面には何も残らない。
    答えも残らない。
    証拠も残らない。

    けれど、彼女の中には確実に何かが残ってしまっている。

    誰かを好きになったことそのものだけではなく、
    そのせいで知ってしまった、自分のあまり好きではない部分まで含めてです。

    削除したり、閉じたりすれば消えてくれるものなら簡単なのですが、心の中に生まれたものはそうはいかないんですよね。

    「恋をして、気持ち悪い自分に向き合った彼女の心が伝わってきました」

    というお言葉、本当に嬉しかったです。

    恋をしているから可愛い、嫉妬しているから可愛い、だけではなくて、
    恋をしたことで自分の中に出てきた感情に戸惑い、自分自身を少し嫌いになり、それでもその気持ちから完全には逃げられない――そんな不格好なところまで含めて彼女を書きたかったので、そこまで受け取っていただけたことに感謝しています。

    人の心には綺麗な答えが一つだけあるわけではなく、
    「知りたい」も「知りたくない」も、
    「好き」も「こんな自分は嫌だ」も、
    矛盾したまま同時に存在してしまう。

    その面倒くささこそ、人の心を書く面白さなのかもしれません。

    とても丁寧に彼女の心の流れを追ってくださり、本当にありがとうございました!

  • 言葉に責任を持つ、大切ですよね。大抵、自分の言葉に責任なんか感じずに感情のままに好き勝手に発信してるだけですもんね。

    しかし美少女を前にした抑制は本心か、ポーズか。ちょっと屈折してますね。

    栞ちゃんが健気でかわゆいです

    そして恋愛工作室設立エピソード、意外に重かった

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「言葉に責任を持つ」という部分を拾っていただけて、とても嬉しいです。

    律にとっては、言葉って一度相手に届いてしまったら、もう完全には引っ込められないものなんですよね。
    特に恋愛みたいに、相手の気持ちやその後の関係まで変えてしまう可能性がある場面では、「思ったから言う」「正しいと思ったから言う」だけでは済まない、とかなり強く考えています。

    もちろん、そこまで何でも背負う必要があるのかという危うさもあって、律自身が少し責任を重く考えすぎているところもあると思います。
    誰かの気持ちを読み取れてしまうからこそ、「分かった自分には何かする責任があるのでは」と考えてしまう。
    でも、他人の人生まで自分が引き受けられるわけではない。
    この辺りは、律が恋愛工作室に関わっていく中で何度もぶつかるところになりそうです。

    そして、美少女を前にしたあの抑制(笑)。

    そこに「本心か、ポーズか」と感じていただけたの、かなり嬉しいです。

    律は自分では「恋愛には参加しない側」と整理しているつもりなんですが、だからといって、美少女を見ても何も感じない無機物ではないんですよね(笑)。
    むしろ感じるものがあるからこそ、必要以上に理屈をつけて距離を取ろうとしている部分もあります。

    「興味がない」のと、
    「興味を持たないようにしている」のは、
    似ているようでかなり違う。

    律本人がその違いをどこまで自覚しているのか……というところも含めて、仰る通り、ちょっと屈折しています。

    自分は冷静です、恋愛には巻き込まれません、という顔をしている人ほど、妙に細かいところまで相手を見ているという(笑)。
    その矛盾が律らしさでもあるので、そこを感じていただけて嬉しいです。

    そして栞を「健気でかわゆい」と言っていただけたのも嬉しいです!

    栞は派手に動くタイプではなくて、本当に小さなことで一喜一憂してしまう子として書いています。
    相手の一言を覚えていたり、ちょっとした変化を気にしたり、それでも自分から一歩踏み出すのは怖かったり。

    恋をしている本人にとっては、それくらい些細なことでもものすごく大きな出来事なんですよね。

    だからこそ、律たちが「じゃあ告白させましょう!」と簡単に進めてしまうのではなく、まず栞自身が何を望んでいるのかを見つけるところから始めたかったんです。
    健気に見えていただけたなら、とても嬉しいです。

    そして最後の、

    「恋愛工作室設立エピソード、意外に重かった」

    ありがとうございます(笑)。

    名前だけ見ると、もっとこう、
    「恋愛を成功させる秘密組織!」
    みたいな軽快なものを想像できると思うんですが、実際の出発点はかなり重めなんですよね。

    誰かの恋を手伝うというのは、上手くいった時だけ見れば楽しいことなのですが、失敗した時や、余計なことをしてしまった時まで考えると、かなり責任のある行為でもあります。

    だからこの工作室も、
    「どうすれば付き合えるか」
    だけを考える場所にはしたくなくて、

    「本人が本当は何を望んでいるのか」
    「どこまで他人が介入していいのか」
    「成功ってそもそも何なのか」

    というところまで考える場所として始めたかったんです。

    少し重い土台があるからこそ、その上で律と叶がくだらない言い合いをしたり、依頼者に振り回されたりする場面も楽しくなるのかなと思っています(笑)。

    律の屈折したところ、栞の健気さ、そして工作室の意外に重い出発点まで、それぞれ違う部分を拾っていただけて本当に嬉しかったです。

    丁寧に読んでくださって、ありがとうございました!


  • 編集済

    こんにちは。コメント失礼いたします。

    律くんが“責任”について真剣に考えているの、いいですね。
    本人にとっては重荷になってしまうかもしれませんが、これから来るであろう依頼にも真摯に向き合って対応してくれそうで、なんだか安心します。

    恋愛工作室にたどり着くまでの律くんと叶ちゃんのやり取りも、相変わらずテンポが良くて楽しかったです。

    そして、ついに1件目の依頼が来ましたね。
    律くんの言葉、グサグサきました……。

    「告白したい」という依頼者の言葉を、そのまま受け取って告白へ導くのではなく、「なぜ告白したいのか」「本当に告白したいのか」を依頼者自身に考えさせるのは大切なことだと思いました。

    ただ、叶ちゃんの言うとおり、相手の言葉の裏にある気持ちを読み取れていたとしても、言われる側の心の準備ができていない状態で伝えてしまえば、それは暴力になってしまうんですよね。
    その塩梅って、本当に難しいなと思います。

    そう考えると、エピソードの最後にもありましたが、律くんと叶ちゃん、すごくいいペアなのかもしれませんね。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    律の「責任」の部分を丁寧に拾っていただけて、とても嬉しいです。

    律は恋愛そのものには少し距離を置こうとしているのに、人の気持ちに関わることの重さについては、むしろ人一倍真剣に考えてしまうところがあります。
    だからこそ、誰かの恋を手伝うということを単純に「告白を成功させればいい」とは考えられないんですよね。

    仰る通り、その真面目さはこれから律自身にとって重荷になることもあると思います。
    相手の気持ちが見えてしまうからこそ、「気づいた以上、自分にも何か責任があるのではないか」と考えてしまう。
    でも、人の気持ちは本人にしか決められない。
    その間で律がどんな距離の取り方をしていくのかは、この物語で大切にしたい部分の一つです。

    恋愛工作室までの律と叶のやり取りも楽しんでいただけて嬉しいです!
    この二人は、扱っている話題そのものはかなり真面目なのに、ずっと真面目に会話させると息苦しくなってしまうので、掛け合いではなるべく二人らしいテンポを残したいと思って書いています。
    考え方が違うからこそ会話が転がっていく二人なので、「相変わらずテンポが良い」と言っていただけたのはすごく嬉しかったです。

    そして、ついに最初の依頼まで読んでくださってありがとうございます。

    律の言葉が「グサグサきた」と言っていただけたのも、とても印象に残りました。

    「告白したい」という言葉って、一見するとものすごく分かりやすい依頼なんですよね。
    だったら告白できるように背中を押せばいい。
    成功率を上げる方法を考えればいい。

    でも、律はそこで一度止まってしまいます。

    本当に欲しいのは「告白すること」なのか。
    「付き合うこと」なのか。
    気持ちを伝えて区切りをつけたいのか。
    何もしないまま終わることが怖いのか。

    同じ「告白したい」という一言でも、その中にある気持ちは人によって全然違うと思っています。
    そこを確認しないまま工作室側が勝手に「この人は告白したいんだ」と決めてしまうと、結局は依頼者本人の気持ちを置き去りにしてしまうんですよね。

    だからこそ、

    > 「なぜ告白したいのか」
    > 「本当に告白したいのか」

    を依頼者自身に考えてもらう、という部分を大切に受け取っていただけたことが本当に嬉しいです。

    そして同時に、叶の考え方にも触れていただけたのが嬉しかったです。

    律は観察して、言葉になっていない感情をかなり深いところまで拾ってしまう。
    でも、「分かること」と「言っていいこと」は別なんですよね。

    たとえ律の読みが正しかったとしても、本人がまだ認めたくないことや、自分でも整理できていないことを、他人から先に言葉にされてしまうと、それは救いではなく傷になることがある。

    叶が止めたかったのは、律の観察そのものではなくて、
    「分かったからといって、それを相手に突きつけていいわけではない」
    という部分なんだと思います。

    仰る通り、その塩梅は本当に難しいです。

    何も言わなければ届かない。
    でも、言いすぎれば踏み込んでしまう。

    背中を押すことと、本人の代わりに決めてしまうことの境界も、とても曖昧です。

    恋愛工作室を書くうえでは、たぶんこの「どこまで関わっていいのか」という問いが何度も出てくると思います。
    万能な正解を持っている人たちではないからこそ、そのたびに律や叶自身も迷ってほしいと思っています。

    そして最後の、

    「律くんと叶ちゃん、すごくいいペアなのかもしれませんね」

    という言葉、とても嬉しかったです。

    律は見えすぎる。
    叶は、その見えたものをどう扱うかを考える。

    逆に、叶が慎重になりすぎたときには、律の観察が一歩先へ進むきっかけになることもある。

    どちらか一人だけなら危ういところを、もう一人が止めたり補ったりする。
    最初から完璧に噛み合っている二人ではありませんが、だからこそ一緒に依頼へ向き合う意味が生まれてくるのかなと思っています。

    一件目の依頼を通して、二人の考え方の違いと、それでも案外いい組み合わせなのかもしれないというところまで感じ取っていただけて、とても嬉しかったです。

    丁寧に読んでくださり、そして一つ一つの言葉をここまで深く受け取ってくださって、本当にありがとうございました!
    これから律と叶が、依頼者の気持ちにどこまで踏み込み、どこで立ち止まるのかも含めて、見守っていただけたら嬉しいです。

  • 2人はお互いをわかり合ってるのかなと思います。ただ言葉にしてない影の部分を恐がってるのかなと。昔の記憶から大人になってきて、それぞれ見方も変わる。
    置いていかれてるような不安。よく分かる気がしました。お互いにとって何が成功なのか見守らせて頂きますね!私個人の中には正解であって欲しいラストがあるのですが、2人の未来がどうなるか楽しみです。
    そして、関わる恋愛工作室の皆の心も、何か新しい発見があるかも?と楽しみにしています!

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    すごく丁寧に二人の関係を見てくださっていて、とても嬉しいです。

    「お互いをわかり合っているけれど、言葉にしていない影の部分を恐がっている」という見方、まさに二人の難しいところだと思います。

    まったく分かり合えていない二人なら、むしろ「知らなかった」で済ませられる部分もあるんですよね。でも、長く相手を見てきて、昔のことも知っていて、「この人ならたぶんこう考える」というところまで分かってしまっているからこそ、その理解が逆に怖さにもなってしまう。

    相手のことを知っているから、
    「きっとこう思っているんじゃないか」
    と先回りしてしまう。

    でも、それはあくまで“知っている相手”から想像した答えであって、“今の相手”が実際に考えていることとは少し違っているかもしれない。

    そこが今回の二人にはあるんですよね。

    そしておっしゃる通り、昔の記憶はそのまま残っているのに、人間のほうは少しずつ大人になっていく。

    昔は同じ場所に立って、同じものを見ていたつもりでも、時間が経てば進路も、価値観も、人との距離の取り方も変わる。

    それなのに相手の中には、自分が知っている“昔のその人”が残っている。

    だから、

    「自分だけ変わってしまったんじゃないか」
    「相手だけ先へ行ってしまったんじゃないか」
    「昔は分かっていたはずなのに、今はもう分からないんじゃないか」

    という不安が出てくるんだと思います。

    「置いていかれてるような不安」という言葉も、本当にこの二人に合っていると思いました。

    実際にはどちらかが意図して相手を置いていったわけではなくても、相手が自分の知らない未来を見始めた瞬間って、取り残されたように感じてしまうことがありますよね。

    しかも相手を大切に思っているほど、「待って」と言うのも難しい。

    自分の寂しさのために相手の未来を止めていいのか。
    昔の約束を理由に、今の相手を縛っていいのか。

    そう考えてしまうから、言葉にできないものが増えていく。

    二人とも相手を思っているのに、その思いやりが必ずしも距離を縮める方向に働かないというところを描きたかったので、そこまで感じ取っていただけたのが嬉しいです。

    そして、

    「お互いにとって何が成功なのか」

    ここを見守ってくださると言っていただけたのも、とても嬉しいです。

    恋愛工作室では、「付き合えたら成功」「復縁できたら成功」という単純な答えにはしたくないと思っています。

    二人が昔と同じ関係へ戻ることが本当に幸せなのか。
    それとも、昔とは違う関係を作ることが必要なのか。
    あるいは、お互いを大切に思っているからこそ、別々の方向へ進むことが答えになるのか。

    そのどれも、結果だけを見れば簡単に正解・不正解とは決められないんですよね。

    大事なのは、二人自身が「これを選んだ」と思えることなのかなと思っています。

    なので、

    「私個人の中には正解であって欲しいラストがある」

    という言葉もすごく嬉しいです。

    読んでいるうちに「この二人にはこうなってほしい」という願いを持っていただけるのは、作者として本当にありがたいことです。

    しかも、その願いを持ちながらも「二人の未来がどうなるか見守る」と言ってくださっているところが、この物語の読み方としてすごく嬉しくて。

    読者として望んでいる答えと、登場人物自身が最後に選ぶ答え。

    そこが同じになるのか、それとも違うところへ着地するのか。

    ぜひ最後まで見届けていただけたらと思います。

    そして恋愛工作室のメンバーにも目を向けてくださってありがとうございます!

    今回の案件は、依頼人たちだけの物語ではなくて、関わっている律たちにとっても少しずつ意味を持っていく話にしたいと思っています。

    他人の恋愛についてなら冷静に、
    「本人が後悔しない選択をすればいい」
    と言える。

    でも、誰かが「過去と今のどちらを選ぶのか」「大切だからこそ手放すのか」という問題を目の前で突きつけられたとき、それを見ている側にも当然何かが残るんですよね。

    律たち自身も、依頼人の選択を見ながら、

    「自分だったらどうするんだろう」
    「自分は誰かの変化をちゃんと受け入れられるのか」
    「過去を大切にすることと、過去に縛られることは何が違うんだろう」

    と、直接口には出さなくても少しずつ影響を受けていく。

    恋愛工作室は依頼人を一方的に助ける場所ではなく、そこに持ち込まれた恋を通して、関わったメンバー自身も知らなかった感情や考え方を見つけていく場所でもあるのかなと思っています。

    だから「皆の心にも何か新しい発見があるかも?」と期待していただけたのが、すごく嬉しかったです。

    二人が昔の思い出をどう受け止めて、今の相手をどう見るのか。
    そして、その選択をそばで見ている恋愛工作室の面々に何が残るのか。

    「昔の二人に戻る」だけではない二人なりの答えを、最後まで一緒に見守っていただけたら嬉しいです。

    とても深く二人の心情を考えてくださったコメント、本当にありがとうございました!

  • 律さん、うわの空ですね。
    胸のつかえが取れないんですね。
    分かります。私も!笑

    朝倉くんの言いかけたこと。
    ものすごく期待してしまいます。
    水野さんが引いたから言えなくなった。
    つまり、朝倉くんは水野さんの好意を感じ取ってたのかな!
    でも言えなかった?そして今は更に言えなくなった?
    朝倉くんの気持ちもハッキリしてない可能性ありますもんね。
    でももし水野さんに好意を持ってたんだとしたら、引いてる水野さんに焦る気持ちがあるかも......!?
    でも事情により図書委員からは距離を置かなきゃいけないし、悩ましいですよね。

    うーーーんどうなるんだ!

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    律の「うわの空」、そこに気づいていただけたのが嬉しいです(笑)。

    本人はたぶん、表面上はいつも通りにしているつもりなんですよね。けれど、一度引っかかったものをそのまま放置できる性格でもないので、朝倉の言動や水野の反応を頭の中で何度も組み直してしまっている。

    「依頼としてはここまで」
    「これ以上踏み込むべきではない」

    と理屈では分かっていても、どうにも胸のつかえが取れない。

    律は観察したものから筋道を立てることは得意なのに、今回みたいに“決定的な情報が一つだけ足りない”状態は、かなり気持ち悪いんだと思います(笑)。

    そして朝倉の「言いかけたこと」……!
    そこまでいろいろ考えていただけるの、本当に嬉しいです。

    おっしゃる通り、あそこはかなり想像の余地を残しています。

    もし朝倉が水野の好意にまったく気づいていなかったのなら、あのタイミングでわざわざ言いかけることがあったのか。

    逆に、何かしら感じ取っていたとしたら、なぜ最後まで言えなかったのか。

    そして、水野が距離を取るようになったことで、以前なら言えたかもしれないことが、今はもっと言いにくくなってしまったのではないか。

    そこまで考えると、一気にもどかしくなりますよね。

    特に、

    「水野さんが引いたから言えなくなった」

    という見方はすごく面白いです。

    水野からすると、相手に大切な人がいるかもしれないと思ったからこそ、自分から身を引こうとしている。

    でも、もし朝倉の側にも何かあったとしたら、その“身を引く行動”が朝倉には別の意味に見えてしまうかもしれない。

    「俺と距離を置きたいのかな」
    「もう話しかけないほうがいいのかな」

    と受け取ってしまう可能性だってある。

    そうなると、二人とも相手を思って距離を取った結果、ますます本音が見えなくなるという、とても恋愛らしいすれ違いになってしまうんですよね。

    しかもおっしゃる通り、朝倉自身の気持ちがまだ完全にはっきりしていない可能性もあります。

    「好き」と自覚してから人を意識する場合もあれば、その人がいなくなったり、急に距離を取られたりして初めて、

    「あれ、なんでこんなに気になるんだろう」

    と自分の感情に気づくこともある。

    もし朝倉が後者だったとしたら、水野が引いたことそのものが、逆に朝倉の中で水野の存在を大きくしてしまう可能性もあります。

    これまで自然にあった会話がなくなる。
    いつもいた場所にいない。
    以前なら普通に渡せた言葉を、今は渡せない。

    そういう「なくなって初めて気づくもの」ってありますからね。

    なので、

    > 引いてる水野さんに焦る気持ちがあるかも......!?

    ここは、まさに読んでいる側として期待したくなるところだと思います(笑)。

    ただ一方で、朝倉には朝倉の事情があって、図書委員や図書室から距離を置かなければならない。

    そこがまた厄介なんですよね。

    水野からすると、
    「自分を避けているのか」
    「単純に事情があるだけなのか」
    が分からない。

    朝倉からしても、
    「水野が自分から離れようとしているのか」
    「何か別の理由があるのか」
    が分からない。

    つまり二人とも、相手の行動は見えているのに“理由”が見えていない。

    律が胸のつかえを取れずにいるのも、まさにそこです。

    材料はかなり揃っている。
    でも、一番知りたい本人たちの本音だけがまだ見えていない。

    観察だけではどうしても越えられない線が残っているんですよね。

    そして律にとっては、そこが今回の依頼でかなり重要なところでもあります。

    人の仕草や視線を読むことはできても、それを「きっとこうだ」と決めつけてしまったら、相手の言葉を奪うことになる。

    だから気になる。
    ものすごく気になる。
    でも、勝手に答えを出すわけにもいかない。

    その板挟みで、見事にうわの空です(笑)。

    「うーーーんどうなるんだ!」という気持ちでここまで考えていただけて、本当に嬉しいです!

    朝倉が何を言おうとしていたのか。
    水野が引いたことで二人の距離がどう変わるのか。
    そして律が、この取れない胸のつかえをどう扱うのか。

    このあたりが少しずつ繋がっていきますので、ぜひ二人と一緒にもどかしくなりながら見守っていただけたら嬉しいです(笑)。

    丁寧に考察しながら読んでくださって、ありがとうございました!

  • もう私の脳内は
    (妹......!妹であれ......!)
    でいっぱいになりながら読み進めておりました。笑

    正体はわからずーーーー!
    くぅぅ!

    水野さんがほんっとに綺麗な心の持ち主で。
    好きな人に恋人がいるかもと思うと嫉妬のダークな気持ちが湧いてきてしまうところを、奪いたくないと言える。しかもそれは、知らない相手。なんて綺麗なんでしょう。
    その相手が友達ならある。でも、知らない相手にもそう思えるのはすごいです。
    朝倉くんに言いたい。
    「水野さんめちゃくちゃ心が綺麗だよ!」と。

    これ以上は追及しない。もっと追いたくなるから。
    これも凄いですね。私ならもう止まらなくてどういう関係かだけにとどまらず、相手の名前まで知りたくなってしまいそうです。
    奪いたくないといえる水野さんだからこそ、なんでしょうね。

    朝倉くんがあの本を手にして、迷っている。
    やはりそこには、希望を見出してしまいますね。
    いま、頭の中に水野さんの姿が浮かんでいたよね!?と。

    二人がどういう形で着地するのか。
    気になります(/ω\ )

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    「妹……!妹であれ……!」でいっぱいになりながら読んでくださっていたというところ、思わず笑ってしまいました(笑)。

    ここは、読んでいる側にも水野と同じように「知りたい、でも知るのが怖い」という状態になってもらえたらと思っていたので、そこまで一緒に祈るような気持ちで追いかけていただけたのがすごく嬉しいです。

    そして、せっかくここまで来たのに正体はまだ分からないという……。
    「くぅぅ!」となっていただけたなら、書いた側としてはちょっと嬉しいところでもあります(笑)。

    水野についても、ものすごく丁寧に見てくださってありがとうございます。

    おっしゃる通り、水野だって嫉妬しないわけではないんですよね。

    好きな人が、自分の知らない女の子と親しそうにしている。
    しかも、自分には向けたことがないかもしれない表情まで見えてしまう。

    そんな場面を目の前にしたら、「嫌だ」とか「自分のほうを見てほしい」とか、そういう感情が出てくるのはすごく自然なことだと思います。

    水野にも当然そういう苦しさはあります。

    だからこそ、あの状況で出てくるのが「奪いたくない」という言葉なんですよね。

    相手の女の子がどんな人なのかも知らない。
    友達なのか、恋人なのか、それすらまだ分からない。

    それでも、もし本当に朝倉がその人を大切に思っているのなら、自分の気持ちのためにそこへ割って入りたくない。

    水野の優しさは、「嫉妬なんてしない綺麗な人」というより、嫉妬も不安もちゃんと持っているのに、それを理由に誰かを傷つける方向へ進みたくないというところにあるのかなと思いながら書いていました。

    なので、

    「朝倉くんに言いたい。
    『水野さんめちゃくちゃ心が綺麗だよ!』」

    には、作者としても「それは本人に伝えてあげてほしい……!」という気持ちになります(笑)。

    ただ、水野自身はたぶん自分のことをそんなふうには思っていないんですよね。

    むしろ嫉妬してしまったことや、後を追ってしまったことに対して、「こんなことをしていいのかな」と自分を責める側だと思います。

    そのあたりも、水野らしい不器用さなのかなと思っています。

    そして「これ以上は追及しない」というところにも注目してくださって嬉しいです。

    ここはかなり大事な線引きでした。

    ここまで来てしまったら、本当はもっと知りたくなるんですよね。

    あの子は誰なのか。
    名前は何なのか。
    いつから知り合いなのか。
    どれくらいの頻度で会っているのか。
    本当に付き合っているのか。

    一つ分かれば、その次が気になる。

    たぶん「関係だけ分かればいい」と思って始めても、その関係が曖昧だったら今度は別の証拠を探したくなる。

    だから、水野自身がそこで「これ以上はやめる」と決めることに意味があると思っています。

    誰かに「もうやめなさい」と止められたのではなく、自分で「ここから先へ行ったら、自分が自分でなくなるかもしれない」と感じて止まる。

    そこにはまさに、「奪いたくない」と言える水野だからこその線引きがあります。

    恋をしているから全部知る権利があるわけではない。
    好きだから相手の私生活にどこまでも踏み込んでいいわけでもない。

    その当たり前だけれど、感情が大きくなると見失いやすい部分を、水野はぎりぎりのところで守ったんですよね。

    そして……あの本です。

    そこに希望を感じてくださったのも、とても嬉しいです。

    朝倉があの本をただ通り過ぎるのではなく、一度手に取って、そして迷う。

    言葉にすれば本当に小さな動作なのですが、それまでの積み重ねを知っていると、どうしても意味を考えてしまいますよね。

    「いま水野のことを思い出したよね!?」

    と読者側から問い詰めたくなる気持ち、すごく分かります(笑)。

    ただ、朝倉がその瞬間に何を考えていたのかは、ここでははっきり言葉にしていません。

    それが単なる本への興味なのか。
    以前の出来事を思い出したのか。
    そこに水野の姿があったのか。

    まだ断定できない。

    でも、完全に何も残っていない人の動きにも見えない。

    そのくらいの「もしかしたら」を残したかった場面でした。

    水野側では不安ばかりが大きくなっている一方で、朝倉側には朝倉側で何かが残っているかもしれない。

    その二つがまだ直接つながっていないからこそ、今の段階ではすごくもどかしいんですよね。

    そして最後の、

    「二人がどういう形で着地するのか」

    ここまで気にしていただけて本当に嬉しいです。

    この作品では、恋愛工作室が「二人を付き合わせる」ことそのものを成功とはしていないので、水野が最後に何を知って、何を選んで、その選択を自分で受け止められるのかを大切にしています。

    朝倉の気持ちだけで結末が決まるのではなく、水野自身が「私はどうしたいのか」に辿り着けるかどうか。

    二人の距離がどこへ向かうのかと一緒に、その部分も見守っていただけたら嬉しいです。

    それにしても「妹であれ……!」と祈りながら読んでくださっていたと知ると、あの場面の緊張感を共有していただけた感じがして、本当に嬉しいです(笑)。

    こんなに水野の感情を一つ一つ丁寧に拾ってくださって、ありがとうございました!

  • うわあぁ、これは緊張してきましたね......!

    水野さんの気持ち。
    知らないまま告白するのも、知らないまま諦めるのも後悔する。
    どちらも嫌ですよね......
    知ってたら告白しないかもしれない。
    知ったら諦めなくていいかもしれない。
    結果がどちらに傾くのかで、自分の未来は大きく変わりますもんね。
    これは、見に行かずにいられないですよね。

    でも、めちゃくちゃ緊張しますねぇ!
    悪い方に頭が9割持っていかれますよねぇ!
    後を追いかけてきてくれた工作室メンバーがいて、すごく心強いですね(p_q)

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    まさに水野の迷いをそのまま拾っていただけたようで、とても嬉しいです。

    「知らないまま告白するのも、知らないまま諦めるのも後悔する」

    ここが今回の水野にとって一番大きなところなんですよね。

    何も知らなければ、まだ好きでいられる。
    でも、何も知らないまま気持ちを伝えて傷つくかもしれない。

    逆に、怖いからといって何も確かめずに諦めてしまったら、あとになって「あのとき本当は違ったんじゃないか」とずっと考えてしまうかもしれない。

    だから、どちらを選んでも後悔する可能性があるんです。

    しかもおっしゃる通り、知った結果によっては「告白しない」という選択になるかもしれないし、逆に「まだ諦めなくていい」と思えるかもしれない。その答え一つで、この先の自分の行動がまるごと変わってしまう。

    そう考えると、怖くても見に行かずにはいられないんですよね。

    水野自身も、決して好奇心だけで追いかけているわけではなくて、「自分が次に進むために知りたい」という気持ちがかなり大きいです。だからこそ、近づけば近づくほど怖くなる。

    そして、

    > 悪い方に頭が9割持っていかれますよねぇ!

    本当にこれなんです(笑)。

    こういうときって、まだ何も確定していないのに、人間はなぜか一番嫌な可能性だけものすごく具体的に想像してしまうんですよね。

    相手が誰かと一緒にいる。
    楽しそうに話している。
    距離が近い。

    そこまでしか分かっていないのに、

    「もしかして付き合ってる?」
    「自分が入り込める余地なんてないんじゃないか」
    「今まで期待していたことも全部勘違いだったんじゃないか」

    と、頭の中だけでどんどん先まで進んでしまう。

    事実そのものより、自分の想像のほうに追い詰められてしまう感じです。

    水野も今まさにその状態で、知りたい気持ちと、知るのが怖い気持ちが同時に膨らんでいます。

    だから最後に書いてくださった、

    「後を追いかけてきてくれた工作室メンバーがいて、すごく心強い」

    というところも、すごく嬉しかったです。

    律たちは水野の代わりに答えを決めてあげることはできませんし、見つけた事実を都合よく変えることもできません。

    でも、一人でその瞬間に向き合わなくていいように、そばにいることはできるんですよね。

    恋愛工作室は、依頼者を必ず恋愛成就させる場所ではなくて、本人が自分で選択できるところまで一緒に歩く場所として描きたいと思っています。

    なのでこの場面でも、律たちは「水野の恋を成功させるためについてきた」というより、「どんな答えを目にしても、水野が一人で抱え込まなくていいようについてきた」という感覚のほうが近いです。

    それでも本人からしたら、怖いものは怖いんですけどね……(笑)。

    ここから実際に何が見えるのか。
    水野がそれをどう受け止めるのか。
    そして、今まで頭の中で膨らませていた不安と現実が同じなのかどうか。

    このあたりは今回の依頼の大きな分岐点なので、一緒に緊張していただけたのが本当に嬉しいです。

    こんなに水野の立場に寄り添って読んでくださって、ありがとうございました!

  • 緊迫感がひしひしと……(^-^;

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    緊迫感を感じていただけて嬉しいです……!

    ここは、何か大きな事件が起きているわけではないのに、「この先で何を見てしまうんだろう」という不安が少しずつ膨らんでいく場面として書いていました。

    特に水野にとっては、知りたいからここまで来たはずなのに、いざ答えに近づいてしまうと「本当に知ってしまって大丈夫なのか」という怖さも出てくるんですよね。

    好きな相手が誰かと親しそうにしている。
    ただそれだけなら、まだいくらでも理由は考えられる。
    でも、距離が近づけば近づくほど、仕草や表情まで見えてしまって、自分にとって都合の悪い答えを勝手に想像してしまう。

    そういう「まだ何も確定していないからこそ怖い」という緊張感を意識していました。

    律たちも状況を冷静に観察しようとはしていますが、水野にとっては単なる調査ではなく、自分の恋の行方がかかっている出来事ですからね。周囲が冷静であればあるほど、水野一人の心の揺れが際立つようにしたかった部分でもあります。

    そして律も、観察することには慣れていても、「見つけた事実をどう水野に伝えるのか」というところでは無関係ではいられません。事実を知ることと、その事実を人に渡すことは別なので、恋愛工作室としてどこまで踏み込むのかという緊張も少し混ぜています。

    何より、この段階では読んでいる側にもまだ「本当にそういう関係なのか?」と断定できないようにしたかったので、「緊迫感がひしひしと……」と言っていただけたのはすごく嬉しいです(笑)。

    水野がこの先、目の前の光景をどう受け止めるのか。そして律たちが何を見つけるのか、そのあたりも含めて見守っていただけたら嬉しいです!

    コメントありがとうございました!(^-^)

  • 恋の証拠集め
    なんか残るワードですね!
    あと、水野の気持ちちょっと分かります!

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    「恋の証拠集め」、そこに引っかかっていただけて嬉しいです!

    恋って本来、証拠を集めて正解を出すようなものではないはずなのに、片想いをしていると、つい相手の何気ない言葉や視線、行動を一つずつ拾って、「これは脈ありなのか」「ただの親切なのか」と考えてしまうことがありますよね。

    水野もまさにそんな状態で、相手の気持ちを直接確かめる勇気はまだないのに、何も知らないままでいることにも耐えられない。だから少しでも安心できる材料を探そうとしてしまう。その姿を表す言葉として「恋の証拠集め」という表現を入れました。

    でも、証拠を集めれば集めるほど安心できるとは限らないんですよね。

    一つ見つければ、「じゃあこれはどうなんだろう」と次が気になる。
    少し期待できるものがあっても、「自分の勘違いかもしれない」と疑ってしまう。
    逆に不安になるものを見つけたら、それだけが頭から離れなくなる。

    そうやって相手を見る時間よりも、自分の中で答え合わせをする時間のほうが長くなってしまう。水野の焦りには、そういう片想い特有の苦しさも込めています。

    そして「水野の気持ちちょっと分かります!」と言っていただけたのも嬉しいです。

    水野は決して大胆に動けるタイプではないのですが、だからといって諦められるほど気持ちが軽いわけでもないんですよね。

    好きだから知りたい。
    でも、知るのが怖い。
    何もしなければ後悔しそう。
    でも、動いた結果が怖い。

    その矛盾した気持ちの間をずっと行ったり来たりしています。

    本人からすれば、「はっきりさせれば楽になる」と頭では分かっていても、実際に好きな相手が絡むとそんなに簡単には割り切れない。そこをあまり特別な感情として描くのではなく、「こういう気持ち、少し分かるかも」と思ってもらえるような迷いとして書きたかったので、そう感じていただけたのはとても嬉しいです。

    そして律たちが集めているものも、最終的には「相手が自分を好きだという証拠」ではなく、水野自身がどうしたいのかを考えるための材料になっていきます。

    「恋の証拠集め」という少し探偵っぽい言葉から始まって、それが水野にとってどんな答えにつながっていくのか、そのあたりも楽しんでいただけたら嬉しいです!

    素敵なコメントをありがとうございました!

  • おおー、ついに解決しましたね!うまいこと収まりました。律も完全に引き入れられてしまいましたね👏✨️

    作者からの返信

    ありがとうございます!

    ここまで見届けてくださって、本当に嬉しいです。最初の依頼ということもあって、単純に「告白が成功して付き合いました」で終わるのではなく、依頼した本人がちゃんと自分の気持ちと向き合って、最後には自分自身で一歩を踏み出せる形にしたかったので、「うまいこと収まりました」と感じていただけてほっとしました。

    途中では、律たちがどこまで関わるべきなのか、本人たちの気持ちに踏み込みすぎていないか、という部分も意識していました。恋愛工作室は恋を成立させるために相手を動かす場所ではなく、あくまで依頼者が後悔しない選択をするために手伝う場所なので、最後の決断だけは本人のものとして残したかったんですよね。

    だからこそ、解決した瞬間も「全部きれいに片づいた!」というより、それぞれが自分で納得できる場所に辿り着いた、くらいの着地を目指していました。その部分を自然に受け取っていただけたのなら、とても嬉しいです。

    そして律、完全に引き入れられました(笑)。

    本人はずっと「俺は恋愛には参加しない」「面倒事には関わりたくない」という顔をしているのに、いざ相談を聞けば誰より細かいところを見てしまうし、気づいたことを放ってもおけないんですよね。

    しかも叶からすると、そんな観察力を持っている人間を簡単に逃がすはずもなく……。律本人の意思とは関係なく、気づけば仕事を振られ、現場に連れていかれ、最後まで見届けさせられ、その結果として正式にこちら側へ引きずり込まれてしまいました(笑)。

    ただ、律も本当に嫌なら途中で離れることはできたはずなので、口では文句を言いながらも最後まで付き合った時点で、もうかなり負けているんですよね。叶に押し切られたように見えて、実は律自身もこの場所や、このやり方を少しずつ認め始めている。そのあたりも今回の依頼を通して描きたかったところでした。

    最初はほとんど巻き込まれ事故のような形で始まった律の恋愛工作室生活ですが、ここから「正式メンバーになった律」が叶たちとどう動いていくのか、そして観察はできるのに自分の恋愛だけは徹底的に対象外にしようとする彼がどうなっていくのか(笑)、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです。

    最後まで依頼の行方を見守ってくださって、ありがとうございました!👏✨

  • 動作に感情を乗せるのが自然で、言葉がなくても心情が伝わってきました。こういう派手な動きで見せるためではなく、伝えるための描写が本当にお上手で尊敬します。

    また、水野さんの迷いが少しずつ見えてきましたが、心が追いつくよりも先に焦りが膨らんでしまってもどかしい。納得できる形で向き合えるといいですね。
     
    まだあまり登場はしていないけれど、行動に存在感のあるすずが気になります。

    作者からの返信

    丁寧に読んでくださってありがとうございます!

    動作の部分をそう受け取っていただけたのが、とても嬉しいです。今回の水野は、自分の気持ちをきれいに言葉にできる段階までまだ辿り着いていないので、台詞で全部説明してしまうよりも、視線の動きや手の止まり方、何かを持つ仕草、ほんの少しの間などから「今、この子の中で何かが揺れている」と感じてもらえたらと思いながら書いていました。

    特に恋愛の迷いって、本人自身が「私はこう思っている」と理解するより先に、身体や行動のほうに出てしまうことがあると思っています。だから「派手な動きで見せるためではなく、伝えるための描写」と言っていただけたのは、本当にありがたいです。まさに、動作そのものを目立たせるというより、その奥にある感情を読んでもらえるような描写にしたかったところでした。

    水野についても、まさにおっしゃる通りで、今は心が答えを出す前に焦りのほうが先へ行ってしまっている状態なんですよね。

    「何もしなければ終わってしまうかもしれない」
    でも、
    「急いで動いたら壊してしまうかもしれない」

    その間に挟まれて、本人にもまだ何を怖がっているのか、何を確かめたいのかが完全には整理できていません。しかも相手のことを大切に思っているほど、簡単に「じゃあ告白すればいい」とはならない。そのもどかしさを少しずつ積み重ねています。

    この作品では、告白そのものをゴールにするというより、「自分が本当はどうしたいのか」「どんな選択なら後から自分で受け止められるのか」を考えるところを大切にしているので、水野にも焦りに押されて答えを出すのではなく、自分なりに納得できるところまで辿り着いてほしいと思っています。そこを気にかけていただけたのが嬉しいです。

    そして、すずにも注目してくださってありがとうございます!

    律や叶が、その場にいる人の感情や言葉をじっくり拾っていくタイプだとすると、すずは少し違っていて、必要だと思えば先に情報を取りに行ったり、自分なりの判断で場を動かしたりする側です。だから本人が中心で喋っていない場面でも、「あ、すずが何かしているな」と感じる瞬間を意識して入れています。

    その一方で、行動力があるからこそ、どこまで踏み込んでいいのかという危うさも持っている人物なので、今後そのあたりも少しずつ見えてくると思います。

    まだ登場が多くない段階ですずを気にしていただけたのは、とても嬉しかったです。水野の迷いも、すずの動きも、これから少しずつ意味が繋がっていくので、引き続き見守っていただけたら嬉しいです。

    素敵な感想をありがとうございました!

  • 確かに尾行に慣れている高校生は、問題な気がします。
    尾行について、つらつら考えているのがとても律くんらしいです。

    朝倉くんと会っていた女の子。
    とても親しげです。
    これを見てしまっては、水野さんも、ね。
    告白する勇気は起きないでしょう。
    でも諦める前に、この女の子と朝倉くんの関係は知りたいところです。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    尾行についてあれこれ考えている律を「らしい」と感じていただけて嬉しいです。

    本人としてはかなり真面目にやっているつもりなのですが、高校生が「尾行するときはどう動くべきか」なんて冷静に考えている時点で、改めて考えるとかなり妙なんですよね(笑)。
    ただ、律の場合はこういう場面でも勢いだけで動かず、「どこまで近づけば気づかれるか」「自分たちの行動は相手にどう見えるか」と、つい観察と分析のほうへ思考が向いてしまいます。
    恋愛相談を扱っているのに、本人は恋愛そのものより先に状況整理を始めてしまう。その少しズレたところも律らしさとして書いているので、そこを拾っていただけたのが嬉しかったです。

    そして、朝倉くんと一緒にいた女の子ですね。

    水野さんの立場からすると、あの光景だけを見てしまえばかなり厳しいと思います。
    ただ一緒に歩いているだけならまだしも、二人の間に距離の近さや親しさが見えてしまうと、「もしかして」という想像が一気に現実味を持ってしまいますよね。

    それまで水野さんの中にあったのは、
    「最近話す時間が減った」
    「朝倉くんは何か忙しそう」
    「自分の知らない予定がある」
    という、まだ輪郭の曖昧な不安でした。

    でも実際に知らない女の子と親しげにしているところを目にすると、それまでバラバラだった不安が一本の線に繋がったように感じてしまう。
    本当の事情を知らなくても、「やっぱりそうだったんだ」と思ってしまうには十分な材料なんですよね。

    特に片想いをしていると、こういうときは自分にとって一番つらい可能性を先に信じてしまうこともあると思います。

    だからおっしゃる通り、あの場面を見た直後に「それでも告白しよう」と勇気を出すのは、かなり難しいと思います。
    もともと水野さんは、告白して関係が変わってしまうことを怖がっていました。
    そこへさらに「もしかすると、もう好きな相手がいるのでは」という不安まで加わってしまったので、告白する理由よりも、諦める理由のほうが増えてしまった状態なんですよね。

    ただ、律たちの立場からすると、ここで大切なのは「親しげな女の子がいた」という事実だけで結論を出さないことでもあります。

    親しそうに見えることと、恋人であることは同じではありません。
    家族かもしれないし、昔からの知り合いかもしれないし、何か別の事情があるのかもしれない。

    水野さん自身が不安になっているからこそ、見たものをそのまま「朝倉くんには好きな人がいる」と決めてしまうのは危ないんですよね。

    「諦める前に、この女の子と朝倉くんの関係は知りたい」というところは、まさにここから重要になってくる部分です。

    この作品では、恋愛相談だからといってすぐ告白へ進ませるのではなく、「その人が何を知っていて、何を知らないまま決断しようとしているのか」も大切にしたいと思っています。

    水野さんがこの光景をどう受け止めるのか。
    そして律たちが、見えたものだけで結論を出さずにどこまで確かめるのか。

    そのあたりも含めて、この先を見守っていただけたら嬉しいです。

    今回も律の細かなところから、水野さんの気持ちまで丁寧に読んでくださってありがとうございました!

  • 自分が何かをしないと終わる。でも、何かをすれば壊れる。
    片想いで、告白するのを躊躇う理由ですよね。

    迎えと聞いて、真っ先に想像したのは幼い弟妹を幼稚園や保育園に迎えに行く、だったんですが。
    図書館で待ってるは、弟妹ではないですよね。
    ただ朝倉くんは忙しそうですよね。
    本人が言う通り、いろいろあるようです。
    それがなにかわからないから、水野さんは不安になるんですよね。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「自分が何かをしないと終わる。でも、何かをすれば壊れる」というところを、片想いで告白をためらう気持ちとして受け取っていただけたのがとても嬉しいです。

    まさに水野さんにとっては、今の関係をそのままにしておくことも苦しいけれど、自分から動くことにも怖さがあるんですよね。何もしなければ少しずつ離れていってしまうかもしれない。でも、気持ちを伝えてしまえば、今まで普通に話せていた関係そのものが変わってしまうかもしれない。どちらを選んでも何かを失う可能性があるからこそ、簡単に「告白すればいい」とはならないところを書きたかった部分でした。

    そして「迎え」から幼い弟妹を想像されたのも、すごく自然だと思います。
    朝倉くんの行動だけを断片的に見ていると、「誰かを迎えに行く」「図書館に行く」「最近忙しそう」という情報はあるのに、それぞれがどう繋がっているのかまでは見えてこないんですよね。

    特に水野さんの立場からすると、その「わからない」という状態そのものが不安なんだと思います。

    朝倉くんが何か悪いことをしているわけではなくても、以前より会話が減ったり、自分の知らない予定が増えたりすると、「自分の知らないところで何かが変わっているのでは」と考えてしまう。しかも片想いしている相手だからこそ、ほんの小さな変化まで必要以上に大きく感じてしまうんですよね。

    「忙しいらしい」という事実と、「なぜ忙しいのかわからない」という水野さんの認識。その間にある空白を、不安や想像が埋めてしまうところが今回の依頼の難しい部分でもあります。

    図書館で待っているのは誰なのか、「迎え」という言葉が何を意味しているのか、そして朝倉くんの「いろいろある」の中身は何なのか。そのあたりを気にしながら読んでいただけて嬉しいです。

    この作品では、本人に聞けば一言で済むように見えることでも、恋をしているとその一言がなかなか聞けない、という距離感も大切にしたいと思っています。
    水野さんが不安になっている理由まで丁寧に拾ってくださって、ありがとうございました!

  • 一冊の本を前にした動きのないシーンでありながら、キャラクターからは感情の動きが伝わってくるような、この静の中にある動の表現力が素晴らしいなと思いました。

    そんな静けさを感じたかと思えば、反して律と叶の会話わテンポが良くて楽しくなってくる。

    読んでいて飽きのこない文章に心惹かれました。最初は恋愛メインなのかなと思ったのですが、秘められた感情に込められたミステリーも感じられて、恋の行方が楽しみになりました。

    作者からの返信

    丁寧に読んでくださって、本当にありがとうございます!

    「静の中にある動」という言葉がとても嬉しかったです。大きな出来事が起こっているわけではなく、一冊の本を前にしているだけなのに、その場にいる人物の視線や言葉の間、ちょっとした反応から感情が少しずつ動いていく——そういう場面を大切にしたかったので、そこを感じ取っていただけたことが何より嬉しいです。

    そして、律と叶の会話についてもありがとうございます!
    静かな場面が続くほど物語全体まで重たくなってしまうので、二人が言葉を交わすところでは、少しテンポを変えて読めるように意識しています。落ち着いた空気の中でも、この二人が話し始めると少しだけ空気が動く、そんな感覚になっていたら嬉しいです。

    「読んでいて飽きのこない文章」とまで言っていただけたのも、本当に励みになります。会話だけで進みすぎても単調になってしまうし、逆に心情を説明しすぎてもテンポが止まってしまうので、その間をどう繋いでいくかはいつも悩んでいる部分でした。

    また、最初は恋愛のお話に見えながら、「秘められた感情に込められたミステリー」を感じていただけたというのも、とても嬉しいです。
    誰が誰を好きなのか、ということだけではなく、「どうしてそんな言葉を選んだのか」「なぜこんな行動をしたのか」「本当に本人が望んでいることは何なのか」と、表面に出ている言葉の奥を少しずつ探っていくところも、この物語で描きたい部分の一つです。

    恋愛だからこそ本人にも言葉にできない感情があったり、第三者から見ると違うものが見えたりする。そうした小さな謎を、律や叶たちと一緒に追いかけるような感覚で楽しんでいただけたらと思っています。

    静かな場面も二人の掛け合いも、そしてその奥にある感情までこんなに丁寧に受け取っていただけて、本当に嬉しいコメントでした。
    これからそれぞれの気持ちがどのように見えてきて、恋の行方がどこへ向かっていくのか、引き続き楽しんでいただけましたら嬉しいです!

  • 二人に続きの物語があって、よかった。
    冷静に考えると、律たちは告白シーンをそばで見続けずに、どこかでそっと退散するほうが気が利いてるんじゃ…!?とも思いましたが、依頼だから見届けたのかな。
    ひとまず最初の依頼クリアで、律も(イヤイヤながらも)正式メンバーですね!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「二人に続きの物語があって、よかった」と言っていただけて、とても嬉しいです。

    今回の結末は、告白してその場で恋人になるという形ではなく、「ここからもう少し相手を知っていこう」というところに着地させました。恋愛工作室の最初の依頼だからこそ、分かりやすい成功だけではなく、二人自身が次の一歩を選べたことを一つの区切りにしたかったんですよね。

    そして、律たちが告白の場面を見届けていることについては……確かに冷静に考えると、

    「そこはそっと退散して二人きりにしてあげたほうが気が利いているのでは!?」

    となりますね(笑)

    律たちとしては、ここまで関わった以上、依頼がどういう形で終わるのかを最後まで確認したい、という意識があったのだと思います。特に今回は、ただ告白を成功させることではなく、水野さん自身が自分の言葉で伝えられるところまでを見届けることも含めての依頼でした。

    とはいえ、二人の大事な場面をずっと観察していると考えると、恋愛工作室側もだいぶ野暮ではあります(笑)

    たぶん叶あたりは「そろそろ離れたほうがよくない?」と思っていて、律は「依頼の結果確認がまだ終わっていない」と妙に真面目な顔をしていそうです。

    こういうところでも、律は観察することには長けているのに、「今は見ないほうが粋」という種類の空気には少し鈍いのかもしれません(笑)

    そして、ついに最初の依頼クリアですね!

    最初はあれだけ、

    「人の恋愛には関わりたくない」
    「自分は相談員になるつもりはない」

    という態度だった律が、気づけば水野さんの言葉を分析し、走り回り、最後まで結果を見届けている。

    ここまでやっておいて「自分は関係ありません」は、さすがにもう通用しませんね(笑)

    本人はまだイヤイヤという顔をしているでしょうが、叶からすれば最初から「どうせ最後には戻ってくる」と読まれていた部分もありそうです。

    律にとっても、この最初の依頼は相談者を助けただけではなく、「自分が人の恋に関わるとはどういうことなのか」を初めて実感した出来事だったと思います。

    観察して答えを当てれば終わりではない。
    相手が傷つく可能性もある。
    それでも最後まで向き合う必要がある。

    そういう経験をしたうえでの正式メンバー入りなので、ここから少しずつ「恋愛工作室の律」としての立ち位置も出来上がっていきます。

    とはいえ本人は、しばらく「正式メンバーになった覚えはない」と抵抗しそうですが(笑)

    最初の依頼を最後まで見届けてくださり、そして二人のその先や、律たちの距離感まで考えていただけて本当に嬉しいです。

    ここからまた違った恋や、簡単には答えの出ない依頼もやってきますので、律たちを引き続き見守っていただけたら嬉しいです!

  • 新聞部で片桐が「佐伯は誰が好きなのか?」という依頼を持ち掛けて深部部の空気が止まるところから始まります
    視点はすずから
    新聞部のメンバーは初登場ですね、部長の城戸、写真担当の久我ですね
    そして依頼の話に入って行きます
    何故新聞部に頼んだのか、すずたちも困惑している様子、部長が「柏木の好きな相手を知ってどうしたいのか」と、ストレートにそれでもやんわりと逃げ道を残したまま聞きます
    片桐は告白して断られたことを明け透けに言います、気が強いのか、ちょっと自暴自棄になっているのか……
    「相手が誰か分かれば終わるか」と聞かれ、片桐は「分かれば私でなかった理由を受け入れられる」と答えます、でもこれ絶対に終われないパターンですよね
    同じクラスのすずにも見当がつかない柏木の好きな人
    部長は「新聞は探偵じゃない」と言う、当然やってはいけないことの線引きはきちっとしている、柏木の友人に詮索をしない、柏木が秘密にすることを無理に言わせない、好きな人はこの人だと断定もしない
    何も分からないかもしれないが、それでもいいと片桐は頷きます
    「何も分からないまま待つより、自分で見たことを整理したいから」
    そして新聞部は協力を承諾します、仮タイトル【失恋した少女が、前へ進むまで』
    恋愛工作室? 妙だなどこに行ったんだ……?
    新聞部の面子は購買の人気商品取材の皮を被り調査をします
    怪しいのは柏木と仲の良いひよりと結菜でしょうね、柏木は購買で買ったジュースを二人に奢ります、仲の良さそうな掛け合いを見せます、
    この場面を片桐は、自然と二人に奢りましたが、柏木の本命は以前から飲みたがっていた結菜へ奢るためにあえて気取られないようひよりにも奢った、という解釈を考えます、まだ真相は分からない、それに結菜が一度三等分にしようとした理由も分からない……相変わらずミステリ描写が上手いですね、どちらが本命か
    それから部室に戻り写真を見て柏木の好意を向ける相手を探すがまだ始めたばかりで分からないことだらけ
    そんで最後の最後にようやっと連載工作室が出てきましたね!
    本日は依頼はない模様
    ここに白いカップが三つあるじゃろ、からの飲み物を飲む器として使うだけという詭弁を言う相変わらずの律……カップに用途への感情はないという夢のない切り返し、恋愛工作室の団欒描写はいいですね
    すずは恋愛工作室に片桐の話をするのかどうなのか、まだそれは話さないで終わります
    ここから新聞部と恋愛工作室がどう関わってくるのかも気になるワンシーンですね!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    今回は新聞部側から始まることで、これまでの恋愛工作室とはかなり違う入口になっていますので、そこを細かく追っていただけてとても嬉しいです!

    冒頭の、

    「柏木は誰が好きなのか?」

    という依頼で新聞部の空気が止まるところは、まさに「それを新聞部に頼むの?」という戸惑いを出したかった場面でした(笑)

    しかも今回はすず視点なので、片桐さんの切実さを直接説明するというより、新聞部の側から「この依頼をどう扱うべきなのか」と考えていく形になっています。

    城戸と久我もここで初登場ですが、特に城戸には、新聞部としての線引きをかなり意識させています。

    「柏木の好きな相手を知って、そのあとどうしたいのか」

    という問いも、単純に依頼を受けるかどうかではなく、まず片桐さん自身が何を求めているのか確かめるためのものなんですよね。

    しかも、おっしゃる通り、かなりストレートに聞きながらも逃げ道は残している。

    「答えたくなければ答えなくていい。でも、そこが分からないまま調べることはできない」

    という距離感です。

    片桐さんが告白して振られたことまでかなり率直に話してしまうところも、彼女らしい部分です。

    気が強いというのもありますし、一度告白してしまったことで、もう隠して格好をつける意味がないという気持ちも少しあるのだと思います。

    ただ、どこか投げやりになっている部分も確かにあります。

    そして、

    「相手が誰か分かれば、私でなかった理由を受け入れられる」

    という片桐さんの言葉。

    おっしゃる通り、ものすごく危ういですよね(笑)

    本人は「理由さえ分かれば終われる」と思っている。

    でも、実際には相手が分かった瞬間、

    「どうしてその人なの?」
    「自分との違いは?」
    「もしその人と両想いじゃなかったら?」

    と、むしろ次の疑問が生まれる可能性もある。

    失恋した直後だからこそ、「分からないこと」が苦しくて、それさえ埋まれば気持ちを整理できるような気がしているんですよね。

    だから城戸も簡単には「分かりました、調べましょう」とは言わない。

    ここで新聞部として、

    ・柏木本人が秘密にしていることを無理に聞き出さない
    ・友人たちを問い詰めない
    ・見えたものだけで「この人が好きだ」と断定しない

    という線引きをするところは、かなり大切にしています。

    恋愛工作室にも三箇条がありますが、新聞部にも新聞部なりの倫理がある。

    どちらも人の事情へ踏み込む立場だからこそ、「知りたいから何をしてもいい」にはしないようにしています。

    その上で片桐さんが、

    「何も分からないまま待つより、自分で見たことを整理したい」

    と言う。

    ここで少し依頼の意味が変わるんですよね。

    最初は「柏木の好きな人を特定してほしい」だったものが、「自分の失恋を、自分で受け止めるために材料がほしい」という話になってくる。

    だから新聞部も、完全な探偵役ではなく、片桐さんが見たものを整理する手助けという形なら協力できる、と判断します。

    そして仮タイトル、

    【失恋した少女が、前へ進むまで】

    ここにも注目していただけて嬉しいです。

    「柏木の好きな人を暴く記事」ではなく、「失恋した片桐さんがどう前へ進むのか」という記事になっている。

    つまりこの時点で、新聞部が見ている主人公は柏木ではなく、片桐さんなんですよね。

    そして、

    「恋愛工作室? 妙だな、どこに行ったんだ……?」

    という感覚、まさに狙ったところです(笑)

    今回はしばらく新聞部が前面に出ますので、「あれ、作品変わった?」くらいに感じてもらってから、少しずつ工作室側と線が繋がっていく構成になっています。

    購買取材を装った調査についてもありがとうございます!

    ひよりと結菜、現時点ではやはり一番怪しく見える二人ですね。

    柏木が三人分のジュースを買う。

    それだけなら本当に何でもない出来事です。

    ところが片桐さんの目を通すと、

    「もともと結菜が飲みたがっていた」

    「結菜だけに奢ると特別扱いだと気づかれる」

    「だからひよりにも一緒に奢ったのでは?」

    という推理が生まれる。

    このあたりは、事実と解釈を意識して分けています。

    「柏木が二人にジュースを奢った」という事実は変わらない。

    でも、

    「単に仲がいい三人だから」
    「結菜が本命だからカモフラージュした」
    「実はひよりのほうが本命だった」

    など、見る人によっていくらでも意味が変わってしまうんですよね。

    そして結菜が一度「三等分にしよう」としたことも、現時点では意味が分からない。

    ただ気を遣っただけなのか。
    特別扱いされたくなかったのか。
    それとも別の誰かを意識していたのか。

    こういう小さな仕草を少しずつ置いて、「どちらなんだろう?」と考えながら読めるようにしていますので、「ミステリ描写が上手い」と言っていただけたのはとても嬉しいです!

    ただ、ここで厄介なのは、片桐さん自身が完全な第三者ではないことなんですよね。

    柏木に振られたばかりなので、どうしても見たい答えの方向へ解釈が寄ってしまう可能性がある。

    つまり、観察している事実だけでなく、「誰が観察しているか」まで重要になってきます。

    そして最後の最後に、ようやく恋愛工作室(笑)

    ここでいきなり事件や相談に入るのではなく、白いカップ三つを囲んでいるだけの何でもない団欒に戻るのも、個人的に好きな場面です。

    「ここに白いカップが三つあるじゃろ」

    みたいな流れから、結局、

    「飲み物を入れる器として使っているだけ」

    という身も蓋もない律の返し(笑)

    さらに、

    「カップに用途への感情はない」

    という、恋愛相談を扱っている人間とは思えない夢のなさです。

    律は人間の感情なら細かく読み取ろうとするのに、物に意味を持たせようとすると急に現実主義になるんですよね(笑)

    こうした何も起きていない時間があるからこそ、恋愛工作室が単なる「事件解決の場所」ではなく、三人が戻ってこられる日常の場所としても見えてくればと思っています。

    そして最後に、すずが片桐さんのことを二人へ話すのかどうか。

    ここが今回の大きな引きですね。

    新聞部として知った情報を、そのまま恋愛工作室へ持ち込んでいいのか。

    すずは両方に所属しているからこそ、情報を共有できる便利な存在でもありますが、同時に「どこまで話していいのか」という難しい立場でもあります。

    新聞部で知った片桐さんの事情。
    恋愛工作室の律と叶。
    そして柏木、ひより、結菜。

    それぞれがまだ別々の線として動いていますが、ここから少しずつ絡み始めます。

    「新聞部と恋愛工作室がどう関わってくるのか」というところまで楽しみにしていただけて、とても嬉しいです!

    今回は特に、「誰が誰を好きなのか」という恋愛ミステリだけでなく、「知ってしまった情報を誰にどこまで伝えていいのか」という部分も重要になってきます。

    片桐さんが本当に前へ進めるのか。
    柏木の想いは誰へ向いているのか。
    ひよりと結菜それぞれの立場は何なのか。
    そして、すずが新聞部と恋愛工作室の間でどう動くのか。

    細かな台詞や購買での仕草、最後の白いカップまで本当に丁寧に読んでくださってありがとうございました!

    ここからそれぞれの線がどう繋がっていくのか、ぜひ引き続き見守っていただけたら嬉しいです!

  • 星ノ宮学園の一年三組で第三章は始まる
    同級生の柏木に興味を持つ片桐は、柏木に告白することを考えている
    片桐は告白をこう考える、成功させるためだけでなく失敗した時にも自分を嫌いにならないために準備をしたと
    予防線を張っているようにも見えるが、それだけ告白に懸命に心をかけていることが見て取れます
    しかし柏木には幼馴染のひよりがいるし、結菜という女子生徒とも仲が良い、そのことに片桐は少し嫉妬心を感じてしまう
    そんな風に悶々としていると奇遇にも同じクラスのすずが話しかける、青春より英単語を選んだ顔なんてやり取りをします
    今回は律の姿はまだ出てこないようですね
    そして放課後に柏木と片桐は旧校舎の階段のところで待ち合わせます
    放課後まですずが新聞部のアンケートをしています、今回はすずがメインキャラになるのでしょうか?
    そして放課後ドキドキしながら展開を待ちます、柏木が来て片桐は咄嗟に今来たところなんて誤魔化します、青春ですなあ笑
    そして告白――まさか早くも一話目で恋愛成就となるのか、片桐は真っ直ぐ告白します
    でも、
    柏木は好きな人がいる、切ないですが、しかし断る理由としてはこれ以上ない現実です
    好きな相手は誰かと聞くが、柏木も「その人のことを本人の知らないところで勝手に話したくない」と断ります
    ですが片桐女史はそれでも諦めません、二人が両想いでないのなら、という念が芽生えてしまいます、ちゃんと断ってくれてありがとうなんて言うけれど……
    帰りの電車でグループチャットを見ている片桐、その気持ちは想像するに難しくないですね……
    家の中で柏木になんてメッセージを送るか悶々としている片桐、現代っ子らしい描写でいいですね、好きな人の諦め方を検索したり
    そんな時星ノ宮学園の新聞部に行き着きます、問題を解決してくれるのではと、どうやら恋愛工作室の出番はない……?
    続きが気になる終わり方!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    第三章の始まりから、片桐さんの気持ちや柏木くんとのやり取りをここまで丁寧に追っていただけて、とても嬉しいです!

    今回、片桐さんが告白について、

    「成功させるためだけではなく、失敗した時にも自分を嫌いにならないために準備する」

    という考え方をしているところは、彼女の性格を表す大事な部分でもあります。

    おっしゃる通り、見方によっては自分が傷つきすぎないための予防線にも見えると思います。
    でも、それだけではなく、告白という一度きりになるかもしれない瞬間を、自分なりにきちんと受け止めようとしているんですよね。

    「好きだから勢いで言う」だけではなく、断られた場合の自分まで想像して、それでも伝えると決める。

    そこまで考えている時点で、片桐さんにとって柏木くんへの気持ちはかなり大きなものだったのだと思います。

    だからこそ、ひよりさんや結菜さんの存在が気になってしまう。

    まだ何も分かっていない段階なら、「仲が良いだけかもしれない」と考えることもできるのですが、好きな人のことになると、普段なら気にしない距離感まで特別に見えてしまうんですよね。

    嫉妬している自分にも気づいてしまうし、それを素直に認めるのも少し悔しい。そういう片桐さんの悶々とした感じも、青春らしい部分として描きたかったところです。

    そして、そこですず登場です(笑)

    「青春より英単語を選んだ顔」

    というやり取りまで拾っていただけて嬉しいです!

    すずは、人の表情や空気をかなりよく見ている一方で、それを妙な言葉に変換して本人へ投げてしまうところがあります。本人は軽い会話のつもりでも、意外と核心を突いていたりするんですよね。

    今回、律がすぐには出てこず、すずの存在感が強めなのも、この章ならではの入り口になっています。

    恋愛工作室の物語ではありますが、毎回律や叶のところへ相談者が直接やってきて始まるとは限らない。今回はまず新聞部という別の場所から、少し違った角度で恋愛工作室へ近づいていく形になっています。

    なので、「今回はすずがメインキャラになるのでしょうか?」と思っていただけたのも嬉しいです。
    すずが片桐さんの恋にどう関わり、それが律たちへどう繋がっていくのかも見どころの一つになっています。

    そして放課後の待ち合わせ。

    片桐さんがドキドキしながら待っていたのに、柏木くんが来た瞬間、

    「今来たところ」

    と誤魔化してしまう。

    こういう、別に隠す必要もないのになぜか格好をつけたくなる感じ、まさに青春ですよね(笑)

    告白するほど相手のことが好きなのに、その直前ほど些細なことを気にしてしまう。大きな決心と小さな見栄が同時に存在しているところが、片桐さんらしい場面だったと思います。

    そして、一話目にして告白。

    ここで「もう成就するのでは?」と思わせておいて、柏木くんから返ってくるのが、

    「好きな人がいる」

    という言葉なんですよね。

    これは片桐さんにとって一番聞きたくなかった答えですが、同時に、柏木くんが曖昧な期待を持たせず、きちんと断ったという意味ではとても誠実な返事でもあります。

    さらに、

    「その人のことを本人の知らないところで勝手に話したくない」

    と相手の名前を言わない。

    ここも柏木くんの性格が出ている部分です。

    片桐さんに対して誠実でありながら、好きな相手のプライバシーまで勝手に材料にはしない。
    だからこそ片桐さんも、簡単に柏木くんを嫌いになれないんですよね。

    むしろ、ちゃんと断られたからこそ、

    「でも、その人と両想いだとは限らない」

    という可能性が残ってしまった。

    ここが片桐さんにとってかなり厄介なところだと思います。

    完全に望みがないと分かれば諦めるきっかけにもできますが、「まだ可能性があるかもしれない」と思えてしまうと、人はなかなか気持ちを手放せない。

    「ちゃんと断ってくれてありがとう」と言えた片桐さんの理性的な部分と、それでも諦められない感情が同時に存在しています。

    帰りの電車でグループチャットを見る場面も、そこを感じていただけて嬉しいです。

    告白した直後でも、日常は何事もなかったように続いていく。
    クラスのチャットではいつもの会話が流れているし、その中には柏木くんもいる。

    本人にとっては人生の一大事だったのに、スマートフォンの画面の向こうではいつもの放課後が続いている。その温度差は、現代の学生ならではの失恋の描写として入れたかった部分でした。

    家に帰ってからも、

    「どんなメッセージなら変じゃないだろう」
    「送らないほうがいいのか」
    「送ったら未練があると思われるのか」

    と考えてしまう。

    そして最終的には「好きな人の諦め方」を検索する。

    恋愛の答えまで検索窓に入れてしまうところも、すごく現代的ですよね。

    でも、検索して出てくる一般論だけでは、自分の恋にそのまま当てはめることはできない。

    そこで片桐さんが見つけるのが、星ノ宮学園の新聞部。

    「もしかしたら、ここなら何か分かるかもしれない」

    と考え始めることで、今回の恋が新しい方向へ動き出します。

    そして、

    「恋愛工作室の出番はない……?」

    と思っていただけたのも、まさにこの一話の終わりで感じてほしかったところです(笑)

    最初から工作室へ相談が届くのではなく、今回は新聞部が入口になる。

    では、すずは何をするのか。
    片桐さんは本当に諦めたいのか。
    柏木くんの「好きな人」は誰なのか。
    そして、この話がどうやって律や叶たちのところまで繋がっていくのか。

    第一話の時点ではまだ見えていない線が、この先少しずつ繋がっていきます。

    また、片桐さんが「失恋した側」だからといって、ここで物語から退場するわけではありません。

    むしろ今回の章では、告白して振られた「その後」に、人がどう自分の気持ちと付き合っていくのかも大切な部分になっています。

    好きだった気持ちは、断られた瞬間に消えるものではない。
    それでも相手の気持ちは尊重しなければならない。

    その間で片桐さんが何を選ぶのか、そしてすずたちがどんな形で関わるのか、ぜひ引き続き見守っていただけたら嬉しいです!

    第三章の導入から細かな会話、スマートフォン越しの心情、そして最後の新聞部への繋がりまで丁寧に読んでくださり、本当にありがとうございました!

  • 律が走りすぎて倒れた!うーむ、なかなかハードだ。恋愛工作室にも体力トレーニングが必要になるかもしれませんね。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    まさか恋愛工作室の活動で、律が走りすぎて倒れるところまでいくとは……本人も最初は想像していなかったでしょうね(笑)

    普段の律は、どちらかというと頭を使って相手を観察したり、情報を整理したりする役回りなのですが、いざ「今動かなければ間に合わない」という状況になると、考えるより先に身体が動いてしまうところがあります。

    「人の恋には深入りしたくない」と言っていた人間が、気づけば誰かのために全力で走って、とうとう倒れるところまで来てしまった。そう考えると、最初の頃と比べてずいぶん遠いところまで来ましたね(笑)

    しかも律の場合、自分の体力を冷静に計算して走っているわけではなく、頭の中が目的でいっぱいになった結果、限界を後から身体に教えられている感じなのが、なんとも律らしいところです。

    おっしゃる通り、このまま依頼のたびに走ることになるなら、恋愛工作室にも本格的な体力トレーニングが必要になりそうです!

    叶に、

    「相談員の基礎体力向上メニューを作りました」

    なんて言われて、律が「恋愛相談にシャトルランは必要ないだろ」と真顔で抵抗している姿も想像できます(笑)

    ただ、今回ここまで必死に走ったこと自体が、律の変化でもあると思っています。

    口では距離を取ろうとしても、目の前で誰かが後悔するかもしれないと分かったら放っておけない。分析して助言するだけではなく、自分自身が動いてしまうほど、この依頼に関わっているんですよね。

    恋愛工作室は頭脳労働のはずだったのに、どうやら体力まで要求される部活になりつつあります(笑)

    まずは律にはしっかり休んでもらいつつ、彼がそこまでして走った先に何が待っているのか、引き続き見守っていただけたら嬉しいです!

  • 第11話 木曜日の二重予約への応援コメント

    「取材と二重スパイは違います」には確かにと思い、
    「乾燥わかめみたいな褒め方」には笑いました。
    でも分かる気がします。じわじわ効いてくるって感じとかでしょうか😊

    告白を断る練習には驚嘆しました。
    真剣だからこそ、今ではないと思ってしまう日向さん⋯。
    反対に佐伯くんは告白の練習という想い。

    相反するそして両者を知る恋愛相談室の皆、この人間関係が現代社会にも通じる気がしました。
    「片方では告白を断る練習。もう片方では告白する練習」がどうなるのか見守らせていただきます!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「取材と二重スパイは違います」に共感していただけて嬉しいです(笑)
    すず本人としては情報収集や取材の延長くらいの感覚なのかもしれませんが、両方の事情を知ってしまった時点で、もう普通の取材では済まなくなっていますよね。本人だけ妙に軽やかに動いているのも、すずらしいところだと思っています。

    そして今回の「告白を断る練習」。

    ここは、この章のかなり大事なところなので、驚いていただけたのが嬉しいです。

    普通なら恋愛相談というと、「どう告白するか」「どうすれば付き合えるか」という方向を想像しやすいですよね。
    ところが日向さんが求めているのは、その反対側。

    嫌いだから断りたいわけではない。
    むしろ相手を大切に思っているからこそ、今の自分では受け止めきれない。
    だから、その場の雰囲気や申し訳なさに流されず、ちゃんと自分の言葉で「今は違う」と伝えられるようにしておきたい。

    そこには、日向さんなりの真剣さがあります。

    一方で佐伯くんは、同じ関係を前にしながら「今度こそ自分の気持ちを伝えたい」と告白の練習をしている。

    同じ二人の未来について考えているのに、

    片方は「進みたい」。
    片方は「今は進めない」。

    しかも、どちらが悪いわけでもないんですよね。

    だからこそ恋愛工作室側も難しい立場になっていきます。

    片方だけの相談を聞いていれば、その人の望みを叶えるために全力で動けばいい。けれど、両者の事情を知ってしまった瞬間から、「どちらかを成功させれば、もう片方が傷つくかもしれない」という問題が出てきます。

    おっしゃる通り、これは恋愛だけではなく、現代の人間関係にも通じる部分があると思います。

    ある人にとって正しい選択が、別の人にとってはつらい結果になる。
    両方の事情を知っている人ほど、簡単にどちらかの味方にはなれない。

    でも、だからといって何もしないことが正解とも限らない。

    律や叶たちにとっても、これまで以上に「人の気持ちにどこまで関わるべきなのか」が問われる依頼になっています。

    そして、

    「片方では告白を断る練習。もう片方では告白する練習」

    という構図をそのまま面白がっていただけたことが、とても嬉しいです。

    同じ木曜日、同じ恋愛工作室で、まったく反対方向の練習が進んでいる。
    この二つがどこでぶつかるのか、それとも別の答えに辿り着くのか。

    単純に「告白する側が成功するのか」「断る側が逃げ切るのか」ではなく、佐伯くんと日向さんがそれぞれ何を大切にしているのか、そして律たちが二人の気持ちを知った上でどんな選択をするのかまで見守っていただけたら嬉しいです。

    細かな台詞の笑いから、二つの相談がぶつかる構造まで丁寧に読んでくださり、本当にありがとうございました!


  • 編集済

    興味深いタイトルですね。奥手の少年がやがて美女に振り回されていきそうな。

    初めは一話の文字数がずいぶん多い思ったのですが、読み始めてみると巧妙な語り口でスラスラ読めますね。ハルヒを彷彿とさせるような。

    観察しているつもりが、それを逆に観察されている。興味深いですね。栞さん、引き込まれそうです。

    そして恋愛工作室、興味深いですね

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    まずタイトルに興味を持っていただけて嬉しいです!

    『恋愛工作室』という名前は、「恋愛相談室」よりも少し怪しくて、「いったい何を工作するんだろう?」と想像してもらえる言葉にしたかったので、最初の入り口で引っかかっていただけたのはとてもありがたいです。

    そして、

    「奥手の少年がやがて美女に振り回されていきそう」

    という印象も面白いですね(笑)

    律本人は、自分を「奥手」というより、そもそも恋愛に参加するつもりがない人間だと思っているところがあります。ところが、人の視線や言葉の変化には妙に敏感ですし、気になることを見つけると放っておけない。

    本人は安全な場所から人の恋愛を観察しているつもりなのに、叶たちと関わっているうちに少しずつその安全圏から引っ張り出されていく――そんなところも楽しんでいただけたらと思っています(笑)

    一話の文字数についてもありがとうございます!

    確かに最初に見ると「結構あるな」と感じる長さなのですが、実際に読んだ時にはなるべく重さを感じさせないよう、会話のテンポや場面の切り替わりを大切にしています。

    律の頭の中ではかなり細かいことまで考えている一方、叶との会話になるとテンポが一気に変わったり、真面目な観察の途中に少しズレたやり取りが入ったりする。その緩急でスラスラ読めたと感じていただけたなら、とても嬉しいです。

    「ハルヒを彷彿とさせる」というお言葉も恐縮です!

    特に、少し変わった場所に個性的な人物が集まって、会話の勢いから日常がどんどん妙な方向へ動いていくような楽しさを感じていただけたのかなと思いました。キャラクター同士の掛け合いそのものを読む楽しさは、この作品でも大切にしている部分なので、そう感じていただけたことは嬉しいです。

    そして、

    「観察しているつもりが、それを逆に観察されている」

    ここに気づいていただけたのも、とても嬉しいです。

    律は自分が周囲を見る側だと思っています。
    誰がどこを見たのか、言葉のどこに迷いがあったのか、普段と何が違うのか。

    ところが叶もまた、そんな律をかなりよく見ているんですよね(笑)

    律が誰かを観察している時に、叶は「律がなぜそこまで気にしているのか」を見ている。そういう少し入れ子になった関係があります。

    他人のことなら細かく分析できる律が、自分自身についてはどこまで客観的でいられるのか。そのあたりも、この先の人物関係の面白さになっていけばと思っています。

    水野栞についても、引き込まれそうと言っていただけて嬉しいです!

    彼女は派手に感情を表現するタイプではなく、本や図書室での時間といった小さなものの中に気持ちが出てくる人物です。

    「話したい」と直接言えなくても、本を一冊残しておく。
    相手のことが気になっていても、それが恋なのか自分自身でもまだ確信できない。

    そういう初々しく曖昧な感情を、律が少しずつ拾っていくところが最初の依頼の軸になっています。

    ただし、律が正確に分析できるからといって、それを全部本人に突きつけていいのか――という問題もあります。

    人の気持ちは謎解きの答えとは違って、「分かったから正解を言えばいい」というものではありません。その危うさを叶がどう止めるのかも含めて、律と叶の役割の違いが少しずつ見えてくると思います。

    そして最後にもう一度「恋愛工作室、興味深い」と言っていただけたこと、本当にありがたいです!

    名前だけなら何やら裏で恋を成立させる秘密組織のようですが(笑)、実際に彼らが何を「工作」するのか、そして人の恋にどこまで関わっていいのか。

    水野さんの依頼を通して、少しずつこの部屋の輪郭も見えてきます。

    律が観察する側のままでいられるのか、それとも叶たちに振り回されながら本人も少しずつ変わっていくのか――ぜひこれからも楽しんでいただけたら嬉しいです!

    丁寧なコメント、本当にありがとうございました!

  • いつも素敵な作品をありがとうございます

    本日、星とレビューを投稿させていただきました
    気になる点があれば、遠慮なくあればおっしゃってください

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    そして、いつも作品を読んでくださっているうえに、星とレビューまで投稿していただき、本当にありがとうございます。とても嬉しいです!

    作品を読んでいただけるだけでもありがたいことなのに、こうして感想や評価という形で応援していただけることは、書き続けるうえで大きな励みになります。レビューは、作者にとって「どんなところが読者の方に届いたのか」を知ることのできる貴重なものでもあるので、投稿していただけたことをとてもありがたく感じています。

    また、「気になる点があれば遠慮なく」とお気遣いいただきありがとうございます。そう言っていただけるお気持ちだけでも十分嬉しいです。

    レビューは、読んでくださった方がその時に感じたことを、その方自身の言葉で残してくださることに一番の意味があると思っていますので、どうぞお気になさらないでください。どんなところに惹かれたのか、どんなふうに作品を受け取ってくださったのか、それを知ることができるだけで作者としてはとても嬉しいです。

    『恋愛工作室』も、これから相談内容や登場人物たちの関係が少しずつ広がっていきます。最初の頃とはまた違った難しい恋や、それに向き合う律たちの姿も描いていきたいと思っていますので、これからもご自身のペースで楽しんでいただけましたら幸いです。

    いつも温かく作品を見守ってくださり、そして今回、星とレビューという形でも応援してくださって、本当にありがとうございました!

    これからも楽しんでいただける作品になるよう、大切に書いていきたいと思います。

  • 律か考えすぎてずっとボーっとして本の図書委員の仕事が上の空なのが微笑ましいですね。結局工作室に戻ったし、叶の作戦通りなのかも

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    律が考え込みすぎて、図書委員の仕事まで完全に上の空になっているところを微笑ましく見ていただけて嬉しいです(笑)

    普段の律は、人のちょっとした仕草や視線の変化まで拾ってしまうくらい周囲をよく見ているのに、一度自分の中で気になることができると、今度はそればかり考えてしまうんですよね。人のことは冷静に分析できるのに、自分自身が当事者になりかけると途端に調子が狂う。そのあたりは律の少し不器用なところでもあります。

    本人としては「もう工作室には関わらない」「自分は恋愛相談なんて向いていない」と頭では整理したつもりだったのでしょうが、それでも水野さんのことや、叶に言われたことがずっと残っている。だから本を扱っていても意識が別のところへ飛んでしまうんですよね。

    そして結局、工作室に戻ってしまう(笑)

    ここはまさに、口では距離を取ろうとしている律と、実際の行動とのズレが出ているところだと思います。

    叶も律の性格をある程度分かっているので、無理やり引っ張って戻すというより、「ここまで関わったなら、あなたはきっと放っておけないでしょう?」くらいには読んでいたのかもしれません。

    そう考えると、おっしゃる通り叶の作戦通りだった可能性はかなりありますね(笑)

    ただ、叶が律を単純に利用しているというより、律自身が本当は人の気持ちを放っておけないことを、本人より先に分かっているところもあるのだと思います。律は「観察しているだけ」と言い張りますが、そこまで考え続けてしまう時点で、もう十分に相談者のことを気にしていますから。

    叶からすれば、「ほら、やっぱり戻ってきた」という感じだったかもしれません(笑)

    普段は冷静な律が一人でぐるぐる考えて仕事まで手につかなくなり、それでも最終的には自分の意思で工作室へ戻る。この小さな一歩が、律自身にとっても恋愛工作室との関係が本格的に始まる瞬間になっています。

    律の微笑ましい不器用さと、そんな律を一枚上手で待っている叶の関係も、これから楽しんでいただけたら嬉しいです!

  • あー、良かった⋯⋯!

    「最後に一冊」からの「この本の次を、一緒に選びたいです」。
    最後になるはずだった一冊が、次の一冊へと繋がっていくのがとても綺麗でした。

    そして、告白してそのまま付き合うという結末ではないからこそ、余韻がありますね。
    むしろ今回、お互いに言えなかったことや知らなかった部分まできちんと向き合えたからこそ、二人の絆は以前よりずっと強くなったように感じました。

    「恋人になった」ではなく、「これからもっと相手を知っていく」。 最初の依頼の締めとして、とても好きな着地でした。

    きっといつか二人がこの時のことを、懐かしいと話し合える関係になることを願っています

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「あー、良かった⋯⋯!」という最初の一言から、二人の結末を一緒に見届けてくださった気持ちが伝わってきて、とても嬉しくなりました。

    そして、

    「最後に一冊」から
    「この本の次を、一緒に選びたいです」

    という流れを拾っていただけたこと、本当に嬉しいです。

    水野さんにとって最初の「最後に一冊」は、どこか関係の終わりを覚悟した言葉でもありました。これ以上期待して傷つくくらいなら、自分の中で区切りをつけようとするような、少し寂しい「最後」だったんですよね。

    でも、その一冊をきっかけに、それまで言えなかったことや、朝倉くんの側にも事情があったことが少しずつ見えてきた。

    そして最後には、「最後の一冊」が終わりを示すものではなく、「次の一冊」へ繋がっていく。

    本を介して始まった二人だからこそ、「好きです」と直接言い切るよりも、

    「この本の次を、一緒に選びたいです」

    という言葉のほうが、水野さんらしい告白になったのではないかと思っています。

    単に本を選びたいのではなく、「この先にもあなたと話す理由がほしい」「今日で終わりにしたくない」という気持ちが、その一言の中に全部入っています。

    そしておっしゃる通り、今回は告白した瞬間に「では今日から恋人です」となる結末にはしませんでした。

    恋愛ものとしては、そこで付き合えば非常に分かりやすいゴールになります。でも今回の二人には、そこまで一気に進むよりも、一度ちゃんと立ち止まって、今まで知らなかった相手のことを知っていく時間が必要なのではないかと思いました。

    水野さんは朝倉くんが図書室から離れた理由を知らなかった。
    朝倉くんも、水野さんが自分との時間をどれほど大切にしていたのかを知らなかった。

    つまり、二人はお互いを好きになるだけの時間は過ごしていても、まだ相手のことを十分に知っていたわけではないんですよね。

    だから今回の出来事によって、「恋人になる」という答えを急ぐのではなく、

    「もっと相手を知りたい」
    「もう少し一緒にいたい」
    「次の時間を作りたい」

    というところまで辿り着く。

    それ自体が、二人にとってかなり大きな前進だったと思っています。

    「二人の絆は以前よりずっと強くなったように感じました」と言っていただけたのも、とても嬉しいです。

    以前の二人は、本という共通のものがあるから一緒にいられた関係だった部分もあります。でも今回、お互いの不安や勘違い、言えなかったことまで知ったことで、少しだけ「本があるから話す二人」から、「相手と話したいから本を選ぶ二人」へ変わったのかもしれません。

    そして、

    「『恋人になった』ではなく、『これからもっと相手を知っていく』」

    という表現が、今回の着地を本当に綺麗に言い表してくださっていると思いました。

    恋愛工作室の最初の依頼だからこそ、「告白成功=依頼成功」という形にはしたくありませんでした。

    相手の気持ちは操作できないし、未来の結果まで保証することもできない。けれど、相談する前より少しだけ相手と向き合えて、自分の気持ちを自分の言葉で伝えて、後悔しない方向へ一歩進むことはできる。

    恋愛工作室が手伝えるのは、おそらくそのあたりまでなんですよね。

    最後に二人がどういう関係になるのかを決めるのは、律でも叶でもなく、水野さんと朝倉くん自身。

    だからこそ、今回の終わりは「恋の結末」というより、本当に「二人の途中経過」なのだと思います。

    そして最後の、

    「きっといつか二人がこの時のことを、懐かしいと話し合える関係になることを願っています」

    という言葉、とても温かくて嬉しかったです。

    いつか二人が一緒に本棚を眺めながら、「あの時、最後の一冊って言ってたよね」「言わないでください……」なんて笑えるくらい、この先にもたくさんの「次の一冊」が積み重なっていたら素敵だなと思います。

    最初の依頼の結末をここまで丁寧に受け止めて、二人の未来まで想像してくださり、本当にありがとうございました!

  • 好きって、なんなんだろう?
    これは、好きなの?と自分の気持ちを取り出してじっくり見つめた時間を思い出しました。

    思春期は簡単にときめくこともあり、そのときめきは起きたことに対してなのか、気持ちがあるからなのか、難しく思うこともありました。

    正確に分析できる律くん、それを止める叶さん、凄いと思います。

    私もこの部屋に相談に行きたかった!笑

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    「好きって、なんなんだろう?」という感覚、本当にこのお話で描きたかったところの一つなので、ご自身の思春期の記憶と重ねながら読んでいただけたことがとても嬉しいです。

    好きという気持ちは、本人にとってさえ最初からはっきり形が見えているものではないんですよね。

    一緒にいると楽しい。
    話せると嬉しい。
    少し特別なことをされるとドキッとする。
    他の人と話しているところを見るとなぜか気になる。

    そういう小さな感情が積み重なっても、「これは恋なのか、それともただ嬉しかっただけなのか」と自分でも分からないことがある。

    おっしゃるように、ときめいたから好きなのか、すでに好きだったからその出来事にときめいたのか――そこを自分自身で見分けるのは、案外難しいのだと思います。

    特に思春期は、初めて経験する感情も多いですから、「これは何という気持ちなんだろう?」と、自分の心を取り出して眺めるような時間がありますよね。その感覚を「じっくり見つめた時間」と表現されているのが、とても素敵だと思いました。

    そして律は、まさにそういう本人にもまだ輪郭の見えていない気持ちを、言葉や視線、行動からどんどん分析していく人物です。

    ただ、そこが彼のすごいところであると同時に、危ういところでもあります。

    分析が正しかったとしても、本人がまだ「これは好きなんだ」と認める準備ができていない段階で、他人から答えを突きつけられてしまったら、それは少し怖いことでもあるんですよね。

    だから叶が止める。

    律が「見つけた答え」を先に差し出そうとするのに対して、叶は「その答えは本人が自分で見つけるまで待ったほうがいい」と考える。

    律は気持ちを読み解くことが得意で、叶は気持ちを急がせないことを大切にしている。二人とも相談者を助けたい気持ちは同じなのですが、その方法が少し違うからこそ、お互いにブレーキにもアクセルにもなれるのだと思います。

    「正確に分析できる律くん、それを止める叶さん、凄い」と言っていただけたのは、とても嬉しいです!

    そして最後の、

    「私もこの部屋に相談に行きたかった!笑」

    には思わず笑ってしまいました(笑)

    もし本当に恋愛工作室があったら、相談票を書いている段階から律に細かく観察され、叶に「そこまで読むな」と止められるところまでがセットかもしれません(笑)

    でも、誰かに「あなたはこう思っている」と決めてもらう場所ではなく、自分でもまだよく分からない気持ちを一緒に整理して、最後は自分で答えを選べる場所にはしたいと思っています。

    だから「昔こんな部屋があったら」と思っていただけるのは、作者としてすごく嬉しい言葉です。

    ご自身の記憶まで重ねながら、水野さんの揺れる気持ちと律・叶の役割を丁寧に受け取ってくださり、本当にありがとうございました!

  • 律は思ったことがしっかり言えてちょっとうらやましいです!

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    律の「思ったことをしっかり言えるところ」に注目していただけて嬉しいです!

    律は、相手の反応を気にして何も言えなくなるというより、「必要だと思ったことなら、嫌われる可能性があっても言う」というタイプなんですよね。自分が悪く思われることよりも、曖昧なままにして相手が後悔することのほうを気にしてしまうところがあります。

    そう考えると、確かにちょっとうらやましくなる強さかもしれません(笑)

    ただ、律の場合はそれが長所であると同時に、危なっかしいところでもあります。

    思ったことを言えるからこそ、本人がまだ向き合う準備のできていない部分まで指摘してしまったり、正しいことを言っていても相手を傷つけてしまったりすることがあるんですよね。

    律は「言わなければ伝わらない」と考える側ですが、叶は「言葉にするまで待つことも必要」と考える側。だからこそ、律が一人で突っ走りそうになった時には、叶が横からブレーキをかけてくれます(笑)

    それでも、自分の考えを曖昧にせず、必要な場面ではちゃんと言葉にできるところは律の魅力の一つだと思っています。

    これから色々な相談に関わる中で、その率直さが誰かを助けることもあれば、逆に本人自身が「言いすぎた」と向き合わなければならない場面も出てきます。

    そんな律の不器用な率直さも含めて、これから見守っていただけたら嬉しいです!

  • 律のキャラクターが良いですね。

    「人の恋に関わりたくない」と言いながらも水野さんの言葉の隙間を誰よりも鋭く読んでいるという矛盾が、上手いなと思いました。

    口では否定しているのに行動が正直、というのが良いですね。
    叶が恋愛工作室を始めた理由が、お姉ちゃんのノートを通じて明かされるシーンは静かで美しい……
    「言えなかった後悔は、あとで重くなる」という言葉が印象に残りました。

    叶が律に「悪役になる覚悟があるなら、傷ついた人の前にも立たなきゃ」と言う場面も同じく印象的です。

    ただ優しいだけではなく、ちゃんと律に向き合っている叶の強さを見ました。

    閉架書庫でのラストシーン。
    「あまりにも埃っぽい」
    「古い本の匂いが強すぎた」
    と言いながらも何かが始まった空気感の出し方に温かさを感じました。​

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    律の「人の恋には関わりたくない」と言いながら、実際には誰よりも相手の言葉や仕草を拾ってしまうところに注目していただけて、とても嬉しいです。

    律は、恋愛そのものに無関心というより、むしろ人の感情を軽く扱えないからこそ距離を取ろうとしている部分があります。
    口では「関わらない」と言っていても、水野さんの言葉の違和感に気づけば放っておけないし、相手が何を言いかけて飲み込んだのかまで考えてしまう。

    なので、「口では否定しているのに行動が正直」という表現は、まさに律らしさを言い表していただいたように感じました。

    本人としてはあくまで「観察した結果を整理しているだけ」のつもりなのかもしれませんが、そこまで真剣に他人の気持ちを考えている時点で、すでに十分深入りしているんですよね(笑)
    そういう本人の自己認識と実際の行動とのズレも、律という人物の面白さとして描いていきたいと思っています。

    そして、叶がお姉ちゃんのノートを通して恋愛工作室を始めた理由が見えてくる場面も、丁寧に受け取っていただけて嬉しいです。

    「言えなかった後悔は、あとで重くなる」

    という言葉は、単純に「だから告白したほうがいい」という意味にはしたくありませんでした。

    言わなかったことで後悔することもある。
    でも、急いで言ってしまったことで後悔することもある。
    大切なのは、誰かに正解を決めてもらうことではなく、最後に自分自身が選んだと思えるところまで辿り着くことなのだと思います。

    叶にとってお姉ちゃんのノートは、恋愛の必勝法というより、人の気持ちに関わる時に忘れてはいけない姿勢を残してくれたものに近いです。

    だからこそ、叶自身もただ優しく相談者を慰めるだけではなく、ときには律にも厳しいことを言います。

    「悪役になる覚悟があるなら、傷ついた人の前にも立たなきゃ」

    という言葉も拾っていただけて、とても嬉しかったです。

    律は必要だと思えば、相手にとって耳の痛いことでも言える人物です。
    それは一つの強さですが、「正しいことを言ったから自分の役目は終わり」ではないんですよね。

    強い言葉を投げたなら、その結果として相手が傷ついた時にも向き合わなければならない。
    叶はそこまで含めて「人の恋に関わること」だと考えています。

    律が物事を分析して核心へ近づく強さを持っているなら、叶はその核心に触れたあと、人の感情から逃げない強さを持っている。二人の違いが少し見える場面でもありました。

    ですので、「ただ優しいだけではなく、ちゃんと律に向き合っている叶の強さ」と感じていただけたのは、本当に嬉しいです。

    そして閉架書庫のラストまでありがとうございます。

    大げさな宣言をしたわけでも、劇的な約束を交わしたわけでもない。
    埃っぽい古い場所で、いつものように少し憎まれ口を叩きながら、それでも確かに二人の間で何かが始まっている。

    恋愛工作室そのものも、最初から立派な場所として完成しているのではなく、律と叶が相談者たちと関わりながら少しずつ形を作っていく場所です。
    その始まりだからこそ、華々しさよりも「なんとなくここから続いていきそうだ」という温度を残したいと思っていました。

    そこに「温かさ」を感じていただけたのは、とてもありがたいです。

    律の矛盾した優しさ、叶がお姉ちゃんから受け取ったもの、そして二人がお互いの足りない部分を補いながら始めた恋愛工作室。これから相談が複雑になればなるほど、二人の考え方がぶつかったり、逆に支え合ったりする場面も増えていきます。

    人物の言葉だけでなく、その奥にある考え方や、閉架書庫の空気まで丁寧に読んでくださり、本当にありがとうございました!

  • 水野さんの繊細な感情がいいですね。
    とても初々しく感じます。
    告白したい、でも、告白していいのかわからない。
    この揺らぐ想いが、水の流れのような不確かさで、とてもリアルです。
    水野さんの気持ちを、律くんが手繰り寄せていくさまは少々ヒヤヒヤしましたが、叶ちゃんがしっかりとブレーキをかけてくれる。
    いいコンビです。

    作者からの返信

    コメントありがとうございます!

    水野さんの気持ちを「水の流れのような不確かさ」と表現していただけたのが、とても印象に残りました。まさに今回描きたかったのが、好きだという気持ちは確かにあるのに、その先へ進んでいいのか本人にもまだ分からない、という揺れだったので、そこを感じ取っていただけて嬉しいです。

    「告白したい」と思うことと、「今、告白するべきだ」と決められることは、実はかなり違うんですよね。

    想いを伝えたい。もっと近づきたい。でも、もし相手が同じ気持ちではなかったら今までの関係まで変わってしまうかもしれない。かといって何も言わなければ、このままずっと同じ場所にいることになるかもしれない。

    水野さんは、そのどちらにもまだ完全には踏み切れないところにいます。

    だからこそ、はっきりした言葉よりも、本を読むことや図書室で話す時間、相手のちょっとした行動といった、小さなもの一つ一つに気持ちが表れてしまう。そういう初々しさを感じていただけたのなら、とても嬉しいです。

    そして、律について「手繰り寄せていく」という表現も、すごく合っていると思いました。

    律は本人の言葉だけでなく、視線や行動、以前との違いなどから、「本当はこういうことなのではないか」と少しずつ核心へ近づいていきます。ただ、観察力が高いことと、人の心へ踏み込んでいいことは別なんですよね。

    本人さえまだ整理できていない感情を、外側から先に言葉にしてしまうことには危うさがあります。

    そのため、読んでいて少しヒヤヒヤしたと感じていただけたのも嬉しいです。律自身は悪気なく「分かったことを確認しよう」としているだけなのですが、恋愛では正しい分析をすればそれでいいわけではない。その点では、律には少し危なっかしいところがあります。

    そこで叶がブレーキ役になります。

    叶は律ほど細かく状況を分析するタイプではありませんが、「本人がまだ言いたくないことを、無理に言わせてはいけない」という部分にはかなり敏感です。

    律が「見えているもの」を追いかける人なら、叶は「まだ触れてはいけないもの」を察する人、といった違いがあります。

    二人とも相談者のために動いているのですが、律は答えへ近づこうとし、叶は相手が自分の言葉で答えを出せるまで待とうとする。この少し違う向き合い方があるからこそ、片方だけでは行き過ぎてしまうところを、お互いに補えるコンビになっているのだと思います。

    「いいコンビ」と言っていただけて、本当に嬉しいです!

    これから扱う恋が複雑になっていくにつれて、律の観察が役に立つ場面もあれば、逆に観察だけではどうにもならない場面も出てきます。そんな時に叶がどう関わり、二人がどこまで相談者の気持ちへ踏み込むのかも、この作品の大切な部分になっていきます。

    水野さんの初々しい揺れと、律と叶それぞれの役割まで丁寧に見てくださり、本当にありがとうございました!