第2話 飛跳
遠ざかって怯える
「こ、こっちへ来るな!!」
「ああ。先程、
先程の追っ手たちとの対峙が噂となったのか、二人の周りには続々と人が集まってきていた。
「先程も申し上げましたが、
「…………
名前を聞いて、
「ここは人が多くなってきましたね、話す場所を変えましょうか。……では、失礼しますよ」
そして、
「……え?」
「――お、おい、降ろしてくれよ!? 助けてもらったのは感謝するが、どこかへ連れて行けと頼んだ覚えはないんだが!」
「君の傷だらけの身体を休めねばなりませんし、君に聞きたいこともあります。
「誰か、誰か助けてくれ……!!」
「
「お前だよ…………!! お前から助けてほしいんだよ!!」
◆
「着きましたよ、ここが
土壁に瓦屋根の建物、その建物を囲むようにして植物の垣があり、入り口には小さな木でできた門がある。神獣の家と聞き、
「あのさ、そろそろ俺を降ろしてくれないか?」
「君はまだ歩けないでしょう、
「ここでいい。
だが、
「君がそこまで言うのなら、濡れた布と替えの
部屋の中までも人間の住まいとほとんど変わらないらしい。人を食うという話も嘘ならば、神獣だという話も嘘の可能性がある。なんにせよ、
そうこうしているうちに、
「持ってきましたよ、さあ足を拭いて差し上げましょう」
「は? やめろ、自分でできる!!」
うろたえた
ちなみに手足を拭いた後にも、
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