第32話 決着

カズはキン達に任せ先に行く、更に進むとカズは立ち止まる。ツミト・カズ[、、奴が居る]この先に母を殺した男が居る、まだ姿は見えないが解る感じたのだ、刀を抜くと一直線に疾走る、有無も言わさず刀を左下斜めから斬り上げる渾身の一撃がカインの渾身の一撃で防がれてカズは間合いを取る。カ[一瞬で決着を着けてやろうと思ったが甘くなかったか]余裕の笑みを浮かべるカイン。ベルモンド・カイン[加護は得た様だな、、雷か、、]初見でカズの加護を見抜く。カ[折角、殺し損ねたんだ1つ答えろ、何故、母を殺した]睨み付け言う。べ[お前の死に際に語ってやろう]外套を外し投げ捨てる、周りは溶岩、いくら加護者でも落ちたら死ぬだろう。カ[なら、、聞けそうにね〜な]そう言った瞬間、斬りかかる、カズの恐ろしく疾い連撃、刀と黒剣の叩き合う音が響く、一際大きな音をたてカズは再び間合いを取る。カ[(、、1000の斬撃、全て防ぎやがった、くそっ)] べ[それだけか、、全て見せてみろ]カズは上段に構え振り下ろすと巨人を真っ二つにした雷がカインに向かうが、カインは手を前に出し黒い穴を作ると雷は吸い込まれ消える。カ[おいおい、、(さてと、、どうすっかな)] べ[残念だ、、お前なら俺を殺してくれると思ったのだがな、やはり他の加護者に期待するとしよう]カインは軽く手を動かすとカズは瞬時に反応して地面から出て来た無数の黒剣を避け防ぎ壊す、前からも黒い剣が飛んでくる。カ[おらっ]横薙ぎで払うと、その直ぐ後ろに隠れていた黒い短剣が、カズの右胸に突き刺さる。カ[くそっ同じ軌道で連投か]引き抜き砕く、瞬間に背後から右肩から斜め下に斬られた。カ[ちっ]直ぐ様、回転し斬りつけるが既に居なかった、片膝を付き刀を支えに顔を上げ言う。カ[くっ、、背中を斬られ右胸にも深手を負った、、残念だ死に際になってしまった]悔しそうに独り言を言う。べ[くくくっ下手な演技は止めろ、なるほど、、話が気になって全力が出せないか、良いだろう話してやる] カ[(ちと下手すぎたか)]カインは村での事、愛する人を失った事、生き返らせる手段がある事を話した。カ[なっ、、死んだ人を生き返らせるだと、、]カズは驚く。べ[そうだ、対価と引き換えに可能だ、、お前は知らないだろうが、この世界に創造主は存在する、この加護の力も何もかも創造主の手の上だ]カインは自分の剣をカズに投げ渡す、剣の柄を掴む。べ[その剣で女性10万人を殺せば願いは叶う、お前の、、母もその犠牲となった]カズに迷いが生まれた、父、母、リアラ、、父とリアラは自分の為に死んだ、、それが生き返らせるとしたら、この男は愛する人を生き返らせる為に命懸けて試練を受け加護を得て創造主に会ったのだ。カ[どうやって創造主なんて知ったんだ] べ[声が聞こえただろう、聞いたのだ、、それにあるだろう、昔話に血塗られた王様と言うのが]昔話に多くの女性を殺した王様が女王に殺され、自らも命を絶った話がある。べ[あれは実話だ、、その時は1万人だったらしいがな]創造主の気まぐれで変わるのだろうか、今なら少し解る、その王様は何を犠牲にしても女王を生き返らせたかった、しかし真実を知った女王は耐えられなかったのだろう、王を殺し自身も絶つ、何の救いもない話だ、その話を思い出して改めて思った、、父さんもリアラも絶対に望まないし喜ばない。カ[そうか、、話してくれて、ありがとよ]剣を投げ返す。カ[よく、、わかった、、お前をここで殺す、これ以上、無駄死にが出ないように、お前程の男が愛した女性だ、聡明で優しく笑顔の素敵な人なのだろう、、おそらくだが、その人は生き返りを望まない]ぶんっと刀を振るう、カズの目の鋭さが変わる。べ[(コエスさんにも同じ事を言われたな)話は終わりだ、俺を止めねば10万人の女性が死ぬ事になる、そこに風と水の加護者も入るだろう]自然体で待ち構えるカイン、カズは片手で刀を構え連撃で攻める、刀と黒剣の交わる音が響く。べ[(蹴り、、それに拳だと、、)]流石のカインも捌ききれず胸に拳を食らい後ずさるが、カズは直ぐに追撃する、突きから横薙ぎ蹴りに拳と攻め立て遂にカイルの胸を斬り裂いた。べ[ぐっ、、]闇の壁が地面から現れる。カ[言った筈だ、殺すと]一瞬で後ろに回り込み追撃する。カ[(胴が空いてるぜ)]胴に横薙ぎを入れるとカイルを斬った軌道と同じ所にカズの胴が斬れた。カ[なっ、、ぐっ]痛みを耐え大きく間合いを取る、自ら致命傷を負い荒い呼吸のカズ、苦しい表情でカインを見ると胴の部分が闇に覆われていた。カ[(くそっ、、あの技は見たはずだったのに)]リエスも似たような事をしていた、カインは絶好の機会だと言うのに攻撃してこない。べ[くくくっはははっ(今のは死んだと思った、、咄嗟に反応出来た、、俺に初めて死という恐れを感じさせたな、ツミト)]気分が高揚する、今まで戦って来た相手は戦いにならず決着が着き、試練でさえも死の恐怖は無かった、創造主に会った時でさえも、、愛を教えてくれたのはセレス、恐れを教えてくれたのはツミト、カインは初めて実力が拮抗した相手と戦える事に笑っていた。カ[(今は治癒に専念)]カズは警戒しながら治るのを待つ、カインも斬られた所を治していた。カ[(先に加護の力を使い切ったら負けだな)]互いに傷を癒し向き合う。べ[仕切り直しだ]構えは無い自然体、カズは状況によって構えを変える、突きから入る構えと上段、中段と父リーツに教わった。カ[同じ手が通用すると思うなよ]カズは先程と同じ様に刀、拳、蹴りで攻めていく、カインはまたもや防戦一方、しかし徐々にカズを押し返す、カインも剣、拳、蹴りを使い出した、刀と剣が押し合う、カズは左拳を打つ、カインも合わせ互いの顔面を殴り合う、数発の殴り合い。カ[おらぁ]カズの渾身の左拳が、カインの顔に入り吹っ飛ばす、殴り合いをした事の無いカインは不利だったが、殴られながらも気付かれぬ様に少しづつカズの背後に闇を形成させていた、背後から黒剣でカズの右胸を貫く。カ[またかよ、、うぅ、、くそ、油断した]もう少しずれていたら心臓を貫かれていた。カ[(くっ、、これは刻がかかる)雷よ]倒れていたカインに追い打ちの雷を当て膝を付く。カ[(くそっ)]止めを刺しに行きたいが呼吸もままならない、ほぼ同時に治癒が終わると2人は無言で歩き間合いに入った途端、カズは左斜め斬り上げ、カインは上段から振り下ろす、互いの渾身の一撃、カズの斬撃が先に入るも、カインはそのまま振り下ろす、互いに致命傷だった。べ[ふふっ、、次が最後の一撃だな、、] カ[そうだな、、]もう2人には小細工や作戦は必要なかった治癒が終われば、もう一度、全力の一撃を叩き込む、それだけだった。[リエス] ふっと目が覚めるリエス、緩やかに上半身を起こす。グラーデ・リエス[私は、、]そう言うと飛び起きる、リエスは急ぎカインの元へ急ぐのだった[終] 互いに膝を付き治癒に専念しているとユリの声が聞こえた。ノエウ・ユリ[カズちゃん]心配そうな声で名を呼ぶ、そしてキン達の姿が見えた。カ[ちぇっ、、豪華晩飯、食い損ねたか] キアータ・キン[ふん、当然だ]キンはカズ、カイン両方を見る、皆も感じているだろう、2人の加護の力が少ない事に、そして次の一撃で決まると、ユリがカズの元へ行こうとするが、カズが止める。カ[来るなユリ、まだ勝負は終わっていない]その鬼気迫る声にユリは立ち止まる。べ[あれが地の加護者か、、ふふっあいつも強そうだ]立ち上がるカイン。カ[あぁ、、俺より強いぞ]カズも立ち上がる。べ[それは困ったな、、お前を倒した後、次はあいつか、、]しかし顔は笑っていた、剣を構えるカイン、突きの構え最速で貫くつもりだろう。カ[よく言った、、この一撃、手向けとして受け取れ]上段に構える。べ[(先は振り下ろしで負けた、、突きならば剣技の中で最速)] カ[(この男、手合わせして解った、天才なんだ、何をするにしても効率良く最短でこなしてきたのだろう、それ故に友も出来ず孤独だったに違いない、その孤独を無くしてくれた愛する女性が殺された、生き返らせたいと願うのも解らんでもない、、)1つ、教えてくれ、あんたの愛した女性の名を] べ[ランカール・セレス] カ[ベルモンド・カイン、ランカール・セレス、その両名、死ぬまで覚えておこう]場の空気が張り詰める、殺気がキン達にも伝わる、もう交わす言葉は無いと2人の目が言っている。長いようで短い刻、先に仕掛けたのはカイン、構えから凄まじい突きを放つ、狙うは心臓だが、カズの左胸に届く前に左肩から腰の所まで斬られる、カインの突きの軌道は反れカズの右胸を貫く。カ[(また右胸かよ、、だが、、)]カズは後の先を取らざるを得なかった、先に攻撃をして斬り、その後、最後の力で正確に心臓を狙われては、カイン相手では防御も回避も間に合わないだろう、故に狙いが確定して来る瞬間に斬らねばならなかった、だが、やはりカインの突きの速さは凄まじく反れたは良いが右胸を貫かれてしまった、よろよろと後ずさるカイン。べ[ふふっ、、初めて、、負け、たよ、、そして初めて全力を、、出した]苦しい表情をしているが顔は笑っていた、カズも立っているのがやっとだった。カ[次が無くて残念だったな] べ[そう、、だな、残念だ]微笑むとカインは、ふらつきながら歩き溶岩の側まで行くと振り返り言った。べ[お前の、、母の事、本当に、、すまなかった、、]喋るのも苦しいだろうに頭まで下げた。カ[謝罪は受け取った、、許すよ]カインは目を閉じ言う。べ[ありが、、とう、、]そう言うと後ろ向きに倒れ溶岩に落ちようとする、そこへ大きな声が響く。リ[カイン〜〜]カズの横を通り過ぎる。カ[行くな〜]咄嗟に手を伸ばすもリエスの手を掴めなかった、リエスは落ちていくカインを抱き締め、カインもリエスを抱き締め名を呟く。べ[リエス、、]そのまま2人は溶岩へと消えていった、、カ[リエス〜] ラシヨ・ヒロ[(カズ、、)] ユ[(カズちゃん、、)]カズも、よろよろと2人が落ちた場所に着き下を見るが溶岩しかなかった。カ[リエス、、]そこへキン達が駆け寄る。キ[カズ、先に治癒だ、お前も重傷なんだぞ] ユ[カズちゃん、、] ミヤト・シン[カズ] ヒ[カズ、、]皆がカズの名を呼ぶ。カ[、、すまん、治癒を頼む]悲しみを堪えながら言う、少し休んだとはいえ、皆の加護の力も少ない、治癒をしながらシンは言う。シ[終わったな、、] カ[あぁ、、終わった、、(母さんの仇を取ったのに、憎い敵だったのに、何だ、この虚無感は、、)]俯き拳を握る、賊や悪人を殺しても何ともないカズだったが、心は悲しみに染まる、皆も掛ける言葉が無かった。シ[あ〜、、もう駄目だ]続いてキン。キ[俺もだ]少ししてヒロ。ヒ[私も]最後まで頑張ってくれたのはユリだった。ユ[ごめん、、カズちゃん] カ[ありがとうユリ、皆もありがとう助かったよ]頭を下げ礼を言う、カズは歩けるまで回復した。シ[んじゃ帰ろうぜ、俺、腹減ったよ〜] カ[ははっそうだな、俺もだ] ヒ[ふふっあんた達は一仕事、終えたらいつもそうね]歩き出すカズ達、最後の決戦の地を後にする、カズは少しだけ黙祷するのだった、、、巨人と戦った所を歩く。カ[そ〜いや、斬っても再生する巨人、どうやって倒したん?]シンが待ってましたと言わんばかりの笑顔で言う。シ[おっ、知りたいかね、ツミト君] カ[お前の、その顔を見たら知りたくなくなった] シ[おいおい、そ〜言うなって聞けよ、俺の大活躍]話したくて、うずうずしているシン。カ[ちょっと待てシン、お前が活躍って事は溶岩に落としたじゃなかったのか]驚くカズ。キ[あぁ、それは俺も考えた、しかし、あの巨体なら昇って来れる] カ[ふむ〜、、と言う事は、、、、]考えながら歩く何か、ぶつぶつ言って歩くカズに足取りの軽いシン。カ[シン、お前って溶岩で死ぬのか?] シ[試した事ね〜よ、まだ考えてんのかよ、もう言うぜ] カ[わ〜、ちょっと待て] ヒ[もう、カズったら] ユ[ふふっいつも通りになって良かったよ]微笑む2人。カ[わかった、ヒロ、ユリが巨人を足止め、その間にキンが巨人を封じ込める壁を作り、封じ込め上からシンが炎で攻撃] ヒ[へぇ~] ユ[惜しい、カズちゃん] キ[ふん、9割、正解だ] シ[聞け、俺の活躍]シンは嬉しそうに語る。カ[へぇ~凄いじゃね〜か、シン] シ[おうよ] カ[しかし、ヒロもユリも怪我がなくて良かった、一撃でも当たれば危なかったんだろ?] ヒ[当たる方が難しいわ] ユ[そうだね、私でも余裕だったよ] キ[まぁ、加護者ならまず当たらんだろう] シ[、、、、]シンの足取りが普通になる。カ[どうしたシン、急に大人しくなって] シ[ん?いや、、ちょっと疲れたな〜って]苦笑いするシン、最初にシンは巨人の拳を1発、当たって吹っ飛んでいる、ヒロ、ユリ、キンは笑いを堪え、カズは変に思いながらも歩くのだった。カズとリエスが戦った場所に着く。ユ[カズちゃんは、どうやって倒したの?]珍しくユリが積極的に聞いてくる。カ[、、、ん~、俺の加護の雷は当たると気絶するんだよ、力加減によるがな、気絶させて勝った] ヒ[へぇ~そうなんだ見てみたいわね] カ[んじゃ、加護の力、回復したらシンでやってみるか]とんでもない事を、さらっと言う。キ[そうだな、興味あるし知っておきたい]キンも同意する。シ[おいおい何で俺なんだよ、キンでも良いだろう]嫌がるシンにキンは少し考え言う。キ[あぁ、俺で試しても構わん、やってみてくれ] カ[本気か、、冗談だろ?] シ[そのまま昇天したりして、はははっ]そこでヒロが少し大きい声で言う。ヒ[あ〜〜、そう言えばあの女性どうして闇の加護者だったの、カズ何か聞いてない?]カズも今、気付いた。カ[あ〜、加護者だったな、強すぎて必死だったからな、そんな余裕なかったから]各、加護者は1人、しかしカイン、リエス、コクガとも闇の加護を得ていた。キ[加護者の件は、あまりに例が無い、俺達の知らない事があるのだろう] ユ[そうだね、、前例が初代、、そこから私達だけだもんね]そこでカズはカインの言葉を思い出した、この世界に創造主が居ると、、シ[もう、わかんね〜事は、いいじゃね〜か、地上に出るぜ]半刻程、歩き地上に出ると外は、もう夜になっていた、キンは空を見上げる。キ[ふむ、、日が変わる3刻前くらいだな]ヒロ達の荷物を置いていた場所へ着くと荷物が荒らされていた。ヒ[もぅ〜こんな所に人が居たなんて] キ[待てヒロ、、]キンは、しゃがみ辺りを見る。キ[人じゃない、、獣の類だな、足跡と毛がある、食料の匂いを辿って来たのだろう] シ[、、と言う事は] カ[飯が無い、、] キ[そうなるな]カズとシンは膝から崩れ落ちる。シ[嘘だろ、、もう一歩も動けね〜よ] カ[まさか加護者の俺達が餓死だなんて笑えね〜ぞ] ヒ[何馬鹿な事、言ってんの、しょうがないわね]加護化して垂直に飛び周りを見る。ヒ[見つけた]その瞬間に加護が無くなる。ヒ[あっ、、]そのまま落下し始めるヒロ。ヒ[カズ〜〜]咄嗟にカズの名を呼んだ、地面に激突する前に加護化したカズに抱きかかえられ助かる。ヒ[ご、、ごめん、加護、、切れちゃって]恥ずかしそうに言う。カ[いや、、こっちこそ、すまん俺らの為に]そっとヒロを降ろす。ヒ[皆んな、あっちに家があったよ、明かりも付いてた、そこで食料を分けて、、いや、買いましょう] シ[おぉ本当か]立ち上がるシン。ユ[じゃあ、片付けて、そこへ] キ[あぁ]下着や着替えなど破れ使い物にならなくなった物を集める。ヒ[(あれ、、財布が見つからない、、)]まだ荷物を探しているヒロ。カ[まぁ獣だしな、仕方ね〜か、、シン燃やしてくれ] シ[あいよ、見てろよカズ、巨人を滅した青い炎]槍で燃やす物を上に投げると炎を出す。カ[(ん?あれって、ヒロの財布じゃ、、)シンちょっとまっ、、、]刻すでに遅し破かれた下着、着替えもろともヒロの財布が青い炎で跡形も無く消える。カ[、、あっ、、ぁぁ] シ[ん?どうしたカズ、手を前に出して]満面の笑みで言う。キ[こっちは、まとめ終わったぞ]キンとユリが立ち上がる。ユ[どうしたの、カズちゃん、、顔が真っ青だよ] キ[おい、カズ]キンとユリが呼び掛ける。カ[おっ、、おぉ、、すまん、、何でもない]何とか言葉を出す。ヒ[ごめん、皆んな悪い知らせが、、って、カズどうしたの何か変よ]ヒロも心配そうに言う。シ[さっきから変なんだよ、こいつ、はははっ] カ[(お前のせいだっつ〜の、、知りたくなかった、気付きたくなかった、、うおぉぉ~〜)]心の中で叫ぶ。キ[で、何だ悪い知らせって] ヒ[うん、財布が見つからないの、皆んなのお金を預かってたのに、、獣が持って行っちゃったのかな] シ[おいおい獣が、お金を持って行くってか、はははっ] カ[(お前が燃やしたんだつ〜の)] ヒ[どうしよう食料が、、] キ[何か物々交換が出来る物があればいいが、、荷物をユリとまとめたが無かったな] ユ[うん、、] シ[え〜〜加護の力、出し切ったのに、腹減ったよ〜] ヒ[ごめんねシン、財布は身に着けるべきだったね] カ[(謝る必要ないですよヒロさん、燃やしたのシンですよ)] ヒ[皆んな本当にごめんね、見つけた家で私、頼んでみるから]頭を下げ謝る、その姿を見てカズは申し訳なく思い事実を話す。カ[ヒロ、、頭を上げてくれ、財布はシンが燃やした]皆が驚くが、シンが1番、驚いている。シ[え〜〜嘘だよなカズ、、おいおい笑ね〜ぞ、はははっ]渇いた笑いをする。ヒ[そうか、、さっきから様子が変だったのは、その事ね、、それも知らずにって事かしら] カ[察しが良くて助かる、破れた下着と着替えの中にあった、俺からは見えたがシンからは見えなかったみたいだ] ヒ[それでも私のせいだわ、暗くても、ちゃんと確認するべきだった、、ごめんね]今は夜、月と星明かりが頼りなのだ。キ[よしっこの件は終わりだ、取り敢えずヒロが見つけた家に行ってみよう] ヒ[えぇ何とか頼んでみるね] シ[すまんなヒロ、、いくら入ってたんだ] ヒ[いいから、悪いのは私だし] カ[いやヒロ、後で貰っておけ、そうすればシンも気に病む事は無くなる] シ[あぁ] ヒ[、、わかった、じゃあ、コノハナに着いたら言うから] シ[おうよ、俺、王様だし余裕、余裕〜] ユ[火の国の通貨は3国で使えないんじゃ、、]シンの顔から余裕が消えた。キ[頑張って働いて返せ王様] カ[応援してるぞ、王様]暖かい笑顔でシンを励ます。シ[へっ、加護の力で速攻、稼いだらぁ] キ[駄目だ、火の国なら良いが他の国では極力目立たぬ様にしろ] カ[ぷぅ~くくくっ、怒られてやんの]かちんっときたシン。シ[大体お前が気付いた時に回収すれば良かったんだ] カ[あほ、既に炎が出てたんだぞ、出来るかつ〜の]睨み合う2人、そしてキンの拳骨が飛ぶ。カ、シ[ぐぇっ] キ[全然、前に進まん、いい加減にしろ行くぞ] ヒ[本当、、いつも通りね] ユ[ふふっ]カズ達はヒロの案内で見つけた家に向かう、こんな人気の無い所に家が立っている、それに周りは草や木が豊富に生え、側には井戸まで有り家には明かりが見えるのだった。

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