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待ったをかけた怪人に対し、少女は冷めた目で言い放つ。
「このタイミングで命乞いなんて見苦しいです。覚悟を決めてください」
「落ち着けリゲル。俺達にも人の心はあるんだから話だけでも聞いてやろう」
「……ベテルくんが言うなら」
少女が引き下がったところで少年が怪人に促した。
「ほら、早く言いなよ」
「あ、あぁ」
怪人は戸惑い気味に頷くと、戦闘中ずっと疑問に抱いていたことを口にした。
「おまえ等、いろいろと逆じゃないか?」
その瞬間、二人の顔から感情と呼べるものが消え去る。
「ベテルくん、やりましょう」
「そうだなリゲル、さっさとやろう」
同時に二つのステッキを向けられた怪人は慌てた。
「いやいやいや!せめて疑問に答えてくれよ!?」
それに対し両脇にいた二匹の妖精が、無表情で口々に言う。
「悪いけどその話は禁忌だよ」
「大人しく二人に倒されてね」
「え」
呆気にとられた次の瞬間、怪人は消滅した。
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