4-1
昨晩野営をした場所に戻り、ユーリイはテントを張った。
ランスが昨日整地してくれた場所ならば、野営でも寝心地は悪くないはずだ。
あの場で、ランスには解毒剤を飲ませた。
意識があったら拒まれたかもしれないが、口移しでなんとか一口だけ。
──耐性があって、解毒剤も飲んだ。マスクもしていて、毒を吸引はしていない。
それだけ条件が揃えば、命の危険は無い。
それは今までの経験から知っている。
だが、手の震えが止まらない。
このまま二度とランスの意識が戻らなかったら? という恐怖が、ずっとまとわりついている。
ユーリイは、焚き火の傍でジッと身動ぎもしなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます