イベント② 初めてのデートは白石紅玉でした?!
水族館に到着して中に入る間もずっと手を繋がれて
いるのだが俺達付き合ってないよな?
普通男女って付き合って手を繋ぐ物なんじゃないの?
俺が混乱していると
「どうしたの?もしかして照れてるのかしら?」
いいえ、白石さん。照れより困惑が勝ちます。
俺が女の子と手を繋ぐ日が来るとは思いも知ら
なかったよね?
「嫌、照れてると言うか困惑が流石に上かな?」
「そうなのね、でも顔真っ赤よ?」
は?マジか。前世含めて女の子と手を繋ぐなんて
事した事ないんだよな。
ここで女性経験の無さがバレるとは。
「そう言う白石は慣れてそうだな?」
普通に手を繋いできたし顔が赤い所かめっちゃ
ニヤニヤ俺の方見てくるし。
だが、それはどうやら間違いだったようだ。
恋愛シミュレーションゲームで言えば俺は
選択肢を間違った見たいです。
「私が尻軽だって言うのかしら?
何故?私が男と簡単に手を繋ぐと思っていたのね。
可笑しいわよね?だって、私には貴方しかいないのに。貴方以外に触れさせるつもりなんてないのよ?
でも、貴方は私を男に簡単に靡く尻軽って
思ってたのよね。」
あの………目のハイライトどう消してるの?
突然白石の目のハイライトが消えて呪詛の様に
ブツブツ何かを呟いている。
だが、この状況が異常事態である事は流石に分かる。何が原因なんだ?
「違うんだぜ?白石ってその……美人だしさ?
めっちゃモテるからそうなのかと。」
白石にいつか刺されるかも知れない。
「ふ〜ん、美人……ね。
まぁ良いわ、行くわよ。」
良かった、取り敢えず機嫌は直してくれたっぽい?
「大きい魚が居るわよ!」
普通の女の子に見えるんだけどな〜。
さっきのは普通じゃねえよな?
「なぁ、そろそろ昼食にするか?
一番下にフードコーナーがあったぞ!」
お腹空いてきたし白石も歩き疲れたと思うし丁度
良い時間なんじゃないだろうか。
「そうね、お腹も空いてきたから良いかも
知れないわね。」
おぉ!気が合いますなぁ?
やっば外で食べるご飯って楽しみだよね!
「なぁ、白石!色々あるけどどうする?」
「そうね、私はラーメンにしようかしら。」
ラーメンも良いねぇ!
「俺は炒飯にするか。」
「おぉ〜来たぞ、炒飯とラーメン。」
普通に美味しそうだな!
あんまり外食とかしないから楽しみだな!
「はい、あーん」
何ですかそれ。何でラーメンを俺の方に
持って来るんですかね?
意味が分かりませんが?
付き合ってない男女があーんとかしないからね?
「白石さ、何してんの?」
俺が恐る恐る聞くと
「何ってあーんだけど?デートならするでしょ?」
え、当たり前なの?男女ってデートしたら
あーんするのが普通なの?
これ俺が間違ってんのか。そんな訳あるかぁ?!
「流石にあーんは恋人じゃないとしないだろ。」
「してくれないのね。分かったわ。
貴方がそんな態度なら私にも考えがあるわ。」
そう言ってスマホの画面を見せて来た。
「これって俺と白石の写真……か?」
そこには俺と白石が今日のデートで初めて撮った
写真が写っていた。
「えっと……これをどうすんの?」
「皆に送るわ」
こいつ、本当に悪魔だろ。
「分かったよ、食べる、食べるから!
頼む、それはやめてくれ」
「分かれば良いのよ」
こいつと関わると絶対に脅されるって事が
分かった。
「まぁ、もう既に写真送っちゃったけれどボソッ」
「ん?何か言ったか?」
「言ってないわよ、ほら、あーん」
「ラーメン美味しいね。」
全くラーメンの味しないわ。
ねぇ……これって本当にデートかな?
今日脅されてばっかり何だが。
「二人で何してる訳?」
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