22話 モブとヒロインだった少女達
あの後、近所の人が警察を呼んで捕らえられた。
仮面を付けた男と今川恵梨香には、逃げられた。
が…皆無事で良かったぁ〜。
一成と隆太郎は、念の為病院に行く様だ。
他のヒロインも運ばれていった。
剣刃舞も怪我を負ったみたいだ。
ふっ。モブは、クールに去るぜ✩
ーーーーーーーーーー
それから2日後
「どうしよう。」
俺は、今!猛烈に困っている。
お見舞いに行こうと思ったんだが……ヒロイン達も
ここに居るんだよな?それだと困るなぁ。
トントン
「はい?」
元気よく返事をした優しそうな声が中から
聞こえて来た。
「隆太郎、来たぞ!これ、お見舞いの品。」
「ごめんね?でも、嬉しいよ!」
笑顔で笑ってくれたので安心したぜ!
「一成も元気か?」
隣で寝てるもう一人の友達にそう声をかけた。
「ああ、俺に会いに来てくれるなんてな!
俺達は、両思いだったんだな!」
「はぁ…果物、ここに置いておくぞ!」
「えっと…もう行くの?」
「?そのつもりだけど」
「あ…そうなんだ。」
急に隆太郎の顔が暗くなったような気がする。
「おい、その…悪い事は、言わねえ。
絶対にあいつらの所にも行けよ。」
「何でだよ?」
嫌なんだけど?!
なんで自分からヒロインに関わるんだよ?
「あー…嫌、なぁ?」
「ぼ、僕に振られても困るんだけど。」
「まぁ、いいや。俺は、別にあいつらと
仲良くなりたい訳じゃないし。
向こうも別に俺に興味何てないだろうし。
お見舞いに行く程の仲でねえだろ?
だから、俺は、帰るわ」
「そ、そうか。お前が良いなら良いけど。」
「じゃあな、早く退院しろよ!」
「お…おう」
今川一成side
「あいつ…大丈夫か?」
「さあ?」
俺達が心配してるのはあいつの身もだが。
「言ってたよな?」
そう。滅茶苦茶嬉しそうに魁斗が来るって
騒いでたんだよな……あいつら。
「でも……以外だったね……剣刃先輩が
胸に手を当てたまま少し嬉しそうにしてた。」
「だな。だから……どうなるんだろうな?」
「一応、行ってみるか?」
「だね。でも、あんまり仲良くしたくなさそうだったね。」
「生理的に受け付けないんだろ?」
「一成君。絶対に彼女達の前でそれ言わないでね!」
「あ、あぁ。」
何だよ、急に大きな声出して。
まだ遠くには、行ってないだろ。
「おい。隆太郎、あれって」
「うん。魁斗君…だね」
受付けの前でうろちょろしてる魁斗が居た。
もう少し近づいてみるか。
「あのーすみません。椿さんの病室って
どこにありますか?」
「はい、その方なら104号室です!」
「ありがとうございます!」
何だかんだ言って行くんだな?
やっぱりいい奴だ!
真田魁斗side
どうしよ。扉の前まで来ちゃった。
入りずらい。てか、何で皆同じ部屋なんだよ。
しかも誰かお見舞いに来てる。
やっぱり帰ろう、モブには厳しすぎた。
「おい、ここにぃ!真田魁斗がぁ!居るぞぉ!」
は?おい嘘だろ。何してんだよ一成!
「お、おい!そんな声出したらバレるだろ?」
俺もうやだぁ。陰キャには、辛すぎた。
帰りてぇ、家帰って純愛ゲームやるぅ。
ガチャン!
「おい、どこだ!魁斗は?」
ゴン
「きゃ」
扉の近くに居た俺と急に出て来た椿は、当然
ぶつかってしまった。
「痛え。大丈夫……ぶ?
へ?な…に………モッテルンデスか?」
尻もちをついていた椿の手には、悍ましい物が
握られていた。
「ん?あ、あぁ、これの事か?
嫌さぁ!聞いてくれよ魁斗。白石の奴が病院に
こんな物を持って来やがったんだぜ?
さっきまでこれの奪い合いだよ。
寝取られ?ってジャンルみたいなんだが、
病院にこんな物持ってくるなよって話だろ?
それにこれを持ってきたのがさぁ、いろ
おい、どうしたんだ?様子が」
「ね…とられ?何で??????????
は?え?あ…あ…あ…あ…ぎゃあああぁぁぁぁぁ
!!!!!!!!!のうがぁのうがぁ
はがいざれぢゃううううう!!!」
「え?ど、どうしたんだよ!」
「はぁ……椿君、君は、何をやってるんだ?ここは、病院の中だぞ?もう少し静かにだな。
は?どう言う状況だこれは?」
「取り敢えず……こいつ運ぼうぜ?」
「お前の指示を聞くのは、癪だがそれがいいな。」
は?こ…こは、どこだ?
「お……やれやれ、君と言う男は理解できないねぇ
、急に泡を吹いて倒れるんだからね。」
青髪のショートカットに眼鏡を付けた女の子?
「あ…モンスター女だ!」(神楽晴明だ。)
「……………君は、結構失礼何だね?」
あ、やべ。心の声が声に出てた。
「てか、何で俺がこんな所に?
それに…どうしてモンスターだらけなの?
俺は、今檻の中にいるって事?」
「………………君、滅茶苦茶失礼だね?
君は、人の心とかないのかい?」
「思い出したぞ!白石とか言うくそおん、ゲフンゲフン
女の子が持ってきたクソみたいなゲームのせいで
失神したんだ!」
「はぁ……貴方、さっきから本音ダダ漏れ何だけど?糞女って言おうとしたわよね。
まぁ……それだけの事は、してきたから。
いいのだけど、」
「ごめん。記憶が曖昧で本音が先に出ちゃった。」
「別に良いわよ。」
「…………それじゃ。」
「逃げれると思う?」
ですよねー
そんなに皆して睨まないで欲しいなー。
「えっと……俺に何か用?」
「まずは、私達を助けてくれてありがとう。
お礼が言いたかったのよ。」
「そうか。感謝は、受け取った。じゃあな。」
「おい待て。まだ……終わってないよな?」
「……………はい」
いつになく圧が強いですよ椿さん?
「前に貴方言ったわよね?」
「えっと?」
「きっと助けてくれるって。」
「言ったけど。何か困ってんの?」
「ええ。とても困ってるわ」
「ふうん。何に困ってんの?
力になれるかは、分からないけど」
「ここから先は貴方が話しなさい。桜」
「う、うん。その……私と」
「げっ。こ…小峠。」
「っ……何でもない……です。」
な…何で泣きそうな顔してんの?
「はぁ……流石にげっ、は、酷いでしょ?」
「確かにそうだな。悪かった。
しっかり小峠さんが困ってるなら力になるよ!」
「その……私の友達に……なって欲しい…です」
友達に?俺が?うーん
「分かった、友達になろう!」
「ほ、本当?」
うぐっ…上目遣いは、反則だろ。
「あぁ、本当だ!」
「じゃ、じゃあまず、名前で呼んで?」
「?いい、けど。桜?」
「うん…うん!ありがとう!か…かいと!」
「あ、あぁ。」
何だ、急に距離近くね?
小峠桜が男にあんな風に笑いかけるなんて絶対に
可笑しい!何か裏があるのか?
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