Chapter 6

振り返ると、驚いた顔でこっちを見つめるリチャードがいた。


リチャードはしばらく黙って俺を見つめた後、口を開いた。


「カズト…? どうしたの、急に大声出して」


ハッと我に返る。心の中ではあの煩い星座に罵詈雑言を浴びせていたが、表情には出さず、平静を装って答えた。


「…ああ、急に酷い奴のことを思い出してな」


リチャードは少し考え込んでから、数秒後に言った。


「カズトが怒るくらいだから、とんでもない悪党なんだね」


少し笑ってから、俺は聞く。


「俺って悪い奴に見えるのか?」


リチャードは一瞬も躊躇わずに答えた。


「ううん、別に悪い人じゃないよ」


少し間を置き、笑顔を添えて続けた。


「だって、カズトは人じゃないもん。悪い人も何もないよ。けものでしょ」


少しムッとしたが、感情を抑え、ただ指で彼の額を軽くはじいた。今にも声を荒らげそうな低い声で言う。


「次にそんなこと言ったら、軽くはじくだけじゃ済まないからな」


×××


それから数分後、病院に到着した。彼を医者に預けて折れた腕の治療をさせ、俺はひとまず病院の外に出る。


「さて、魔物もだいぶ出現し始めた頃だろう」


【全体通知】


【これより、コマンド“ステータス”を発声することで、ご自身のステータス画面をご確認いただけます】


「ようやくか。あの連中を殺して得たポイントを使える時が来たようだ」


“ステータス”


===== ステータス =====

名前:カズト

種族:人間

クラス:なし

ランク:E

レベル:5

人生価値:345


【強化可能ステータス】 筋力: 4 敏捷 : 5 器用さ : 3 知性 : 4 魔力 : 2 耐久力 : 3 生命力 : 6 運 : 4


【固定ステータス】 魅力: 8 恐怖 : 32


未使用ステータスポイント: 20


称号 : 最初の殺戮者 スポンサー: なし


【パッシブスキル】 高速学習X__不死身A__ 偽善B


【アクティブスキル】 契約??消費魔力: 1

==========================


「まあ、まずまずのスタートだな。さて、ポイントを割り振るとするか」


ステータスは以下のようになった。


===== ステータス =====

名前:カズト

種族:人間

クラス:なし ランク:E

レベル:5

人生価値:345


【強化可能ステータス】 筋力: 10 敏捷 : 10 器用さ : 5 知性 : 4 魔力 : 5 耐久力 : 7 生命力 : 6 運 : 4


【固定ステータス】 魅力: 8 恐怖 : 32


未使用ステータスポイント: 0


称号 : 最初の殺戮者 スポンサー: なし


【パッシブスキル】 高速学習X__不死身A__ 偽善B


【アクティブスキル】 契約??消費魔力: 1 ==========================


「よし、これでようやくまともなプレイヤーらしくなったな」


さて、魔物狩りと行くとしようか。

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