些細な様子が丁寧に書かれた良い作品。

カフェでの軽い会話から、主人公の恋愛のモヤモヤや自己欺瞞がどんどん剥がれていく様子が丁寧に描かれていて引き込まれました。

特に、ソフトクリームが落ちるシーンだとか、わらび餅を慎重に選ぶところだとか、日常の些細な動作の中で主人公らの感情がひしひしと伝わってきます。

最後、主人公が「神格化」に気づいて「キモいな」って自分でも思うところですが、切ないけれども、ちょっと希望も感じる終わり方で、個人的にはすごく好きな終わり方でした。

恋愛で盲目になる様子、誰しも共感できるんじゃないかなと思いました。よい作品だと思います。