告白編④
映画の直前に電話がかかって来たときに、トベが中止にしたいのだと思ったため、マージィは空気を読んで「行かないことにしますか?」と聞いたらしい。その後、トベも「行かないことにする?」と聞いてキャンセルになった。映画の直前になってトベは「もしかしたらマージィが自分に気があるのでは?」とも少し思っていたが、マージィから中止の提案が出たと思ってトベは「マージィが自分には気がない」「勘違いしそうになって恥ずかしい」と結論付けてしまったようだ。
三角関係のくだりで、トベはやっとマージィの気持ちに気づく。そしてトベには付き合っている人はいない。そのためマージィとの近未来的なプランと最終的なプランを考える。近未来的なプランとは遠距離恋愛のことであり、最終的なプランとは結婚後のことだ。周りのみんなも親身になって、様々な意見を出してくれる。そしてトベは真剣に考え抜いた結果、とうとう答えを出す。
もし付き合ったら今度こそ2人だけで映画に行ったり、リラックマの話をしたり、テニスのシングルスでボコボコにしてこの前の借りを返したり、嬉しくて楽しくて素晴らしい未来がトベには見えた。でも付き合えない。その理由は、この問題を制限時間内に解けなかったため。友達とは違って恋人同士では、周りの人が介入しにくい問題も発生するかもしれない。そんな状態の中、今後は遠距離の2人だけで、勘違いが起きずに問題を解き続けられるのだろうか。勘違いが起きるかもしれない不安を抱えながら付き合うのは、かなりの不安要素でしかないだろう。すれ違いによって傷つけあったり、寂しさや悲しさを感じさせてしまう可能性が高い。もちろん試さなければ誰にもわからないことなのだが、マージィは今振られるよりももっと辛い思いをし続けることになるかもしれない。つまりマージィの幸せを思って、トベは泣く泣く振る決断をしたのである。
トベ「かなりの難問だったとはいえ、今日までという制限時間内に2人は1年間も問題を解けず、周りに答えを教えてもらい、解説を聞き続けても全く意味がわからなかった時点で付き合う権利はない。」
付き合えない理由は単に自分のせいだったと、トベはマージィに詫びる。トベがお金目当てで急にオッケーしたり、適当な理由で振ってマージィを傷つけなかったことに、周りのみんなが感動。2人が付き合ってほしかったのが、みんなの本音だったが、トベにも色々思うところがあるのだろう。
今後の人生観や恋愛観について、トベは語る。
トベ「2人はラブストーリーを共演しただけだと考えよう。ドラマだったと思いながら生きていこう。」
もちろん全て現実に起きた出来事なのだが、みんなでドラマを作った仲間なのだ。このBBQは、ドラマ完成後の打ち上げだと言える。
トベ「このドラマを人生の教訓にしよう!」
トベの発言に対して「本当に教訓になるんですか?」と疑問の声も上がる。
トベ「同じようにならないための教訓と考えてくれても個人の自由だ。」
サクシマが確信犯だと知って、トベは少しムカついていた。しかし結局は状況を盛り上げてくれたのだと思い、トベはサクシマのことを友達だと思っているという。
トベ「今後もみーんなトモダチだ!」
トベはそう発言する。
トベ「主演の2人は一旦気持ちを白紙に戻して、これからは恋のライバルとしてそれぞれ新しい道を歩んで行こう。いつかマージィに恋人ができたら、あのとき振ったのを後悔させてやると僕に見せつけに来てくれてもいいから。」
トベはそうマージィに語るのだった。
「トモダチみーんな」で写真を撮影する。
マージィはニューヨークに1人で行く。こうしてマージィの周りの百人以上を勘違いで巻き込んだ約1年間の大恋愛ストーリーは、ここで完結したかに思えたのだが…。実はとんでもなく大きな謎が、まだまだいくつも残っていた…。
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