狂気について

ヤマシタ アキヒロ

狂気について

狂気は他人事ひとごとではない

誰もが狂気を孕んでいる


正気を保てるのは

常識という枠があるから


枠を外せば

とたんに狂気がなだれ込む


海に浮かぶ舟のように

板子一枚下は狂気


狂気が顕著なのは

犯罪者と芸術家


いわゆる常識人は

枠に守られて生きている


しかし病気のときなど

その本性が顔を出す


われわれの中にある狂気

それをどう手なずけるか


あるいは狂気の海で

どう航海をするか


狂気は他人事ではない

いつもあなたの内側にある


どこへ向かうか分からない

このゆがんだ社会の中で


つねに背中合わせの狂気と

どう仲良くするか


別の言い方をすれば

狂気は混沌と呼んでもよい


混沌は悪をも呑み込む

ブラックホール

そしてすべての創造の源


善悪をこえた場所で

われわれは混沌の海を

今も漂っている


        (了)

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