異世界一人旅。恋人を探して。

つとむ君

第1話 異世界転生。


 俺と恋人の花蓮は山道のスカイラインを走っている時、道の中央に鹿が居るのを見付け急ハンドルを切ったとこまでは記憶に在った。


 そして今は白い空間に来ているのだが、俺の隣には人魂が浮いて居る。


 そして目の前には白い貫頭衣の様な長めの服を着た黒い顎髭が伸びたおっさんが立って居る。

白い貫頭衣の様な裾の長い服を引きずる様に立って居るおっさんが話し始めた。


 おっさんが「わしが悪かった許せ。神々の使いの鹿を転送するのに間違ってしまったのじゃ許せ、奈〇公園に送る積りが何故かあそこに行ってしまった、そこにお前たちが通り掛かって、慌てたお前がハンドルを切り過ぎて事故った。」と言って深々と頭を下げて来た。


 そしておっさんが「わしは神に成ってまだ800年程の若輩者だ、奈〇にも4~5回しか行った事が無かった、ゆえに場所を入力間違いの結果お前たちが死んだのじゃ。許せ。そして相談じゃがわしの知り合いの神に頼んだところ受け入れて呉れる事に成り、お前たちを送る事が出来る。如何じゃ受け入れてわしを許してくれるか?当然わしからチ-トは付けるし、お前たちがその世界で出会える様に段取りはしておくが、そこは地球とは違い遅れた世界だ、色々なトラブルが有るかも知れんし転生先はわしがとやかく言える立場に無い、」と言って「了解してくれたか?」と聞いて来た。


 俺が自称神に「もう少し詳しく聞きたい、良いですか?」と言うと神が「わしの知る限りは答えよう。じゃが詳しい事は答えられないかも知れんが、剣と魔法の世界と言う事は知っているし、貴族と王族が支配する地球の中世の様な世界に成る。そこに二人が転生して生まれるが、どの様な家庭に生まれるかは未定だ、あちらの世界の神にゆだねている。」と言うと、「心の準備は良いかのう。あ、そうじゃ今は心しか無いのでそのままでいいのじゃ。」と言って、「それじゃ送るから頑張る様に」と二人の魂を見て言った。


 オギャァ~。町の産婆が「やっと生まれましたよ。旦那様。可愛い黒髪の男の子ですよ。」と部屋の外にいた男性に声を掛けると、男性が「そうですか、お疲れ様です。妻も大丈夫ですか?」と言うと、産婆の女性が「言いそびれたよ。母子共に元気だよ。あんたの奥さん4回目のベテランだし、産婆が無くても生まれていたよ。」と男に言った。


 それから5年が経過した。


 僕はサトルと名付けられ5歳に成っている。俺の生まれた所はセパタトニ王国のマキルと言う町で、小さな商家の3男坊として生まれて、父ユルサンクト35才、母サミカ-ナ33才、長男グクト12才、次男マクト7才、長女マリンナ9才とサトル5才の6人家族になる。


 僕は5歳の誕生日を迎えた日に熱を出して丸一日寝込んだ、そしてその寝込んだ時に前世の記憶が蘇り今に至るが、父はこの町で商家を経営していて暮らしは穏やかで苦労無く育っていたが、俺は記憶が蘇り将来はここを出て行かないと行けない事を理解した。



 その事が解かり、これから先の準備を始める積りになり、同時に花蓮の事も思い出していた。


 花蓮の事は今は全く分らないが、この世界では13才を迎えると大人扱いになる。10才の祭事でこの世界のだれもがスキルを天が与えて呉れる。そのスキルを参考に今後の事を考えて行くのが普通なのだが、僕には誰にも言えない生まれた時からスキルが有る事に5才の日に気付いた。


 

 サトル(人族 5才)  レベル1


 HP   10

 MP   20


 攻撃力  5

 防御力  5

 素早さ  5

 器用さ  5

 運    5


 装備   ・子供の服


 スキル  ・剣技習得  ・全魔法 ・ステ-タス異常無効 ・知識習得

      ・生活魔法  ・鑑定 ・探知


 称号   ・転生者


 エキストラスキル マジックバッグ(無限大)


 

 剣技  レベル1 


 水魔法 レベル1


 風魔法 レベル1


 火魔法 レベル1


 土魔法 レベル1


 無魔法 レベル1


 雷魔法 レベル1


 氷魔法 レベル1


 時空魔法レベル1


 闇魔法 レベル1


 光魔法 レベル1


 鑑定  レベル1


 生活魔法レベル1


 探知  レベル1 


 こんな感じのスキルで僕の地球での知識から行くと、誰にも知られたくないし、この世界の人々は自分のステ-タスも簡単に見る事が出来ない様で安心している。父親は商人で商業ギルドに加入しているし、この町にも冒険者ギルドと言う組織が有るらしい。


 父親も交易都市シカリに仕入れに行く時には冒険者を雇い入れる。田舎の山には特にゴブリンと言う人型の魔物が多く、街道を走り町に行く時に襲われる事が偶にあるそうで、冒険者を雇い護衛しているそうだ、ゴブリンはDランク冒険者が1人居れば5匹と戦えるそうだが、5人雇えば50匹とも戦える事が有るそうだ。


 来年に成れば長男のグクトが13歳で成人に成る。そんな仕入れの旅に来年からは長男も連れて行き、修行を始めるそうで長男は10歳の祭事で商人のスキルを頂いていた。


 





 

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