第21話 合成


「だいぶ慣れて来ましたね?」

「まぁ、男が泣き言言ってたら始まらないしな」

「でもあいやー!って感じだったよ」

「それはしょうがない、あんなに出てくるなんて思ってなかったからな」

 と外食しながら反省会だ。

「でも大剣に変わってから動きが良くなりましたね」

「まぁぶん回すだけだしな!」

「うんカッコ良かったよ」

「あはは。あれが限界だよ」

 まだ軽かったからいいようなもののあれで重かったらもっと悲惨だっただろうな。


 レベル上げて筋肉つけなきゃなぁ。


 まぁそううまくは行かないと思うがな。

 家に帰ると久しぶりに青玉を選別する。

 書いてはポイッと選別していく。

「宗治郎さん、あ、今仕事中ですか?」

「あぁ、青いスキルボールの選別だよ」

「見てていいですか?」

「何も面白くないよ?」

 とエマが真剣な顔で見ているがやることは変わらない、青いスキルボールの中身を書いていくだけだから。

「どうやってわかるんですか?」

「ん?見たらわかるっていうか浮かんでくる?」

「そうなんですか!凄いですね」

 まぁ、嘘は言ってないからな。

「でこっちが銀で金、虹もあるんですか!」

「そうだよ?青いスキルボールも捨てたもんじゃないんだよ」

 と青いスキルボールを転がす。

「本当にそうですね。中身がわかるなんて流石です」

「まぁこれくらいしか能がないからね」

「そんなことはないです!宗治郎は自分の価値をわかってないですよ」

「わ、わかったエマち、ちかいよ」

「あ、ごめんなさい」

「ありがとうな」

「は、はい」

 顔を赤くしているがやはりエマは真面目だな。

「あー、2人で何してるね!」

「別に俺の仕事を見てただけだぞ?」

「エマの顔が赤いね!私もみるね」

 と元気っ子ミンリンがやってくる。

「だから見てても面白くないって」

「なにしてるの」

「青いスキルボールを選別だな」

「なにそれ!面白そう」

「こっちがわけたやつ?あ、金の『氷魔法』?こっちは『雷魔法』、あ!『収納』だ!」

「売り物だから開けるなよ?」

「へぇ、青いスキルボールなのに虹があるなんてね」

「それがわかるのが宗治郎だから凄いんですよ」

「宗ちゃん!私もわかる?」

「むーりー」

「なんで?」

「スキルの力だからな」

「え!?なんのスキル?」

 それは言えないだろ。『神眼』なんてどこにもないからな!

「秘密」

「むー、これ開けちゃうぞ?」

「それ欲しいだけだろ?」

「バレたか」

 と俺の仕分けを見ているミンリンとエマは、とくに何もしないで見ていた。


「クァ!ッハ、疲れたから今日はここまで」

「凄いね、青いスキルボールから3つも虹スキルが出たね!」

 と喜ぶミンリンにエマはお疲れ様ですと水を持って来てくれる。

「中国の友達に送ってもらうようにいうね!」

「あ、なら私もアメリカの友達に言いますね」

「おお、集まるのはいいな!一つ千円でお金は払うからさ」

「任せるね」

「はい」

 2人とも電話をかけに行ってくれる。

 これでまた青いスキルボールが大量にゲットできるな。


 翌日は久しぶりに店を開ける。

 パソコンでオークションサイトを見ているが、虹のスキルボールはやっぱり出ないなぁ。

 見つけても使ってしまうのが虹スキルボールだからな。

 赤から虹スキルボールは鑑定で分かるが、青はわからない。何が入ってるかわからないからだ。

 だからみんなハズレスキルと言うが、それは職種によるし、その人の価値観で変わる。


 まぁ。虹スキルはどんな人でも欲しくなると思うけどね。


「すいません」

「あ、はい!あ。この前の」

「はい!身体強化で、仕事が楽になりました!」

「それは良かった。また何かあったの?」

「いえ。お礼を言いたくて来ました」

「そうか、ありがとう」

「いえ、こちらが言う言葉ですから。ありがとうございました」

 と頭を下げるとニコッと笑い、

「また何かあったら来ます!それでは」

「おう!がんばれよ!」

 と言って頑張ってるのがうれしいね。

「よし、俺も頑張るか」

 青いスキルボールの『料理』と『料理』を『合成』して赤スキルボールの『シェフ』になる。

 同じ青いスキルボールを重ねると同じ系統のものになるな。

 金のスキルボールの『簡易収納』同士を『合成』すると『インベントリ』か、これで虹にあったのが分かったな。

 それからも『合成』で何ができるかを確認して手帳に記入していく。

 黒いスキルボールも何個か作ってみたが『戦神』『賢者』などが出来た。

 他の組み合わせだと黒いスキルボールは『枠+1』になるようだな。

 青からスキルボールを作っていくと青のままで黒いスキルボールまでつくれた。

 

 面白くてつい時間を過ぎるのを忘れてしまう。


「……治郎、宗治郎?」

「ん?エマか、どうした?」

「ご飯の準備ができましたよ?」

 熱中するのも考えもんだな。

「わかった、今行くよ」

 とシャッターを下ろして上に行く。

「楽しそうでしたね?」

「見てたのか?」

「まあ、スキルですよね?」

「なになに?スキル?」

「まぁ、『合成』ってスキルだよ」

「ん?聞いたことありませんね」

「とりあえずは俺しか持ってないからな」

 合成はどんな組み合わせだろうな。

「へぇ、また一つわかったね!」

「あはは、バレたか」

 まぁ、まだ未知数のスキルだからな!

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