苦労人かつ健気な医師エリックが、バリくそつよかつ激重過去持ちの騎士ルイスを攻めて攻めて溺愛しちゃう!?
ともかく、文章が美しい。
「ハレンチ」ではなく、「おしとやか」と言うのがふさわしいでしょう。下手に過激に走らず、哀愁をただよわせるようなのどかな印象です。
いつなんどきも不憫がつきまとうところは、嗜好に合うお方におすすめです。
しかし、これ以上にしあわせを求めて愛し合う作品はないのではないでしょうか。
昨今はすぐにまぐわってスリルや苛烈性をおもてに出しがちですが、本作のこだわりはとくに感情や境遇の表現です。そうした二人間の苦境やもどかしくも熱い想いを乗り越えながら愛の育まれていく様子は、まさしくときめきものです。
至高の一品、ここにあり。ぜひご一読ください。