第10話 アジトの要救助者
「これは分かり難い!」
盗賊のアジトは、居住性より隠匿を重視した建物で森に同化してる。
道なりに来たので何とか分かった感じ、サテラが見付けないと素通りしてた。
「サクマ様、敵意の気配は皆無です」
「へ? サテラはそんな事分かるの?」
「盗賊5人相手は手こずりましたが、私は戦闘メイドですよ!」
「そうだった! サテラは普通にしてると、そんな事感じさせない綺麗なお姉さんなんだけど」
「サクマ様! おだてても何もしませんよ! 中に入ります!」
思った事を言っただけなのに怒った? サテラは扉を開けて、さっさと中に入って行った。
僕も続けて中に入った。
「臭い!!」
酸っぱい? 腐敗臭? 室内は何か分からん臭いが充満してる。
「サクマ様! 要救助者です! 扉の方を向いて下さい!!」
サテラを見ると、鎖で拘束された全裸の女性を鍵で解放してる!
大急ぎ目を反らせ、扉の方を向いた。
僕は変態じゃ無い!! けどチラ見した全裸の鎖拘束女性に下半身が反応してる!
しょうが無いよ、7歳の中の人は遣りたい盛り中二だもの。
サテラは女性を奥に連れて行き、水音が聞こえて来た。
「水浴びさせてる?」僕は部屋を見渡した。
「汚いだけで、何も無い」
「サクマ様、この部屋にお宝が有ります」
サテラは色々漁っていた様で、暫くして呼ばれて入った部屋には、5個の背納があるだけ。
「これがお宝?」
「3倍拡張が二つ金貨と宝石が入っています、5倍拡張の三つには銀貨銅貨と賎貨がぎっしり入っていました」
「たった5人のせこい盗賊、何でそんなに儲かってた?」
「フラネから聞きました、盗賊ども違法奴隷組織の下っぱで拐った奴隷の売り上げ金や、旅商人を襲って手に入れたようです」
「フラネって?」
「救助した女性です」
「フラネって名か、事情は聞いた?」
「腕利きのソロ冒険者で、私も遣られかけましたが……」
強い相手には盗賊達5人で取り囲み、のらりくらり戦い1日以上掛けて長期戦で疲弊させ、仕掛けた罠に誘い込み転んだ所を取り押さえ拘束する、姑息で巧みな方法で奴隷狩りしてたとか。
「拘束し無抵抗状態にして、凌辱を繰り返しフラネの心を折る、奴隷化処理中だったそうです」
話を聞いて下半身が勢い良く反応した…中二だもの…。
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