『花束を添えて』
@xgj
第1話 『その笑顔は忘れられない、あの笑顔だった。』
街の灯りを見るのが辛い。そんなこと思うのは俺だけだろう。
車の音、信号の音、人の話し声、
それらは全て俺には苦痛でしかなかった。
「死のうかな、俺」
そんなことを呟き、タバコに火をつけた。その時だった。 ̄ ̄ ̄ ̄
『大変そーだね、蒼太。』
「は…、?」
頭が回らなかった。でもわかった、そいつは本物だった、あの時の『あいつ』だった。
それは、俺が中学生の頃の話 ̄ ̄ ̄ ̄
俺にはすごく仲が良かった大切な幼なじみがいた。そして俺はそいつの事が好きだった。
そいつはいつも眉を下げて笑った。その笑顔で俺は安心できていた。救われていた。
『ねー蒼太、学校楽しい?』
「ん、まぁ…」
『そっか、よかったね。』
あいつは微笑んだ。
「でも…お前のおかげだよ…。」
『そっかー!嬉しい!』
「ふふ、そっか」
これは普通の幸せだ。
でもそんなこと思う日は、重く、吐き気がするように消えていった。
「俺さ、さっきお前のおかげって言ったじゃん、?」
『うん、そーだね』
「だから、その、お前も俺に頼れってゆーか…」
さすがに喋り方が陰キャすぎる、胸が痛い
『え、それ告白、?照れr…』
「やっぱ無理きもい」
『えーん、、』
そんないつもの会話をしながら、俺たちは交差点まで向かっていた。
『んじゃ、ばいばーい』
「ん、」
あいつは横断歩道を渡ろうとした。
これだけならただの普通だ。
でもそんなものじゃなかった。
何も聞こえなかった。
俺はあいつを助けるのに必死だったんだと思う。
「行くなッ!あか…ッ!」
『え、どーし』
ガンッッッッッ
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