第18話 私と貴女⑱

もちろん断る理由もありませんし、むしろ嬉しいことなので喜んで答えることにしました。

まず一つ目は優しいところです。

私が困っているとすぐに助けてくれますし、どんな時でも私の味方になってくれます。

そんな彼女の優しさに触れる度に、私はいつも感謝しています。

二つ目は笑顔が可愛いところです。

彼女の笑顔を見ていると幸せな気持ちになりますし癒されます。

特に笑った時の目元とかがとても可愛くて好きです。

三つ目は一緒にいるだけで幸せな気分になれるところです。

彼女といるだけで心が安らぎますし、幸せを感じられます。

四つ目は私のことを大切に想ってくれていることです。

彼女は常に私を優先してくれていますし、私のことを第一に考えて行動してくれますしね!

五つ目は全てです!

本当に大好きですよ! って答えたら彼女は泣きながら私に抱きついてきました。

そんな彼女を受け止めつつ頭を撫でてあげます。

落ち着くまでしばらく時間がかかりましたが、ようやく落ち着いたようです。

それからしばらくの間一緒にテレビを見たり、ゲームをしたりして過ごしていました。

その間中、ずっとくっついてきて甘えてくるので少し困りましたがまぁ嫌じゃないので良しとしましょう。

夕方になり、そろそろご飯の準備をしないといけない時間帯になりました。

今日の献立は、カレーを作る予定ですので材料を買いに行かないといけません。

幸い近所にスーパーがあるので歩いて行くことにしました。

手を繋ぎながら歩いて行くと、途中で公園に差し掛かりました。

そこで子供たちが遊んでいる姿を見かけましたが、私たちにとっては日常的な光景です。

そのまま通り過ぎようとしたのですが、一人の男の子に呼び止められてしまいました。

何事かと思ったらどうやら私に用があるみたいです。

とりあえず話を聞くことにしましたが、内容は簡単なものでした。

要するに私と友達になりたいという話でした。

もちろん快く引き受けましたし、むしろ喜んで引き受けたと言ってもいいでしょう。

ただ、一つ問題があるとすれば、彼女が嫉妬してしまうかもしれないという点です。

実際、今も彼女は少し不機嫌そうです。

まぁでも仕方がないことですよね? 

だって彼女以外の人と仲良くするのは良くないことですからね!

そんなこんなで買い物を済ませた私たちは家に帰って来ました。

早速料理に取り掛かりますが、その前に少し休憩することにしました。

ソファーに座ってくつろいでいると不意に彼女が話しかけてきました。

「一緒にカレー作りたいな」

とのことでしたので、快諾しました。

一緒にキッチンに向かい、彼女は玉ねぎを刻み、私はじゃがいもと人参を切っていきます。

二人で協力することでいつもより早く工程を終えることができました。

その後、彼女に味付けをしてもらいながら完成させました。

出来上がりは完璧でとても美味しそうです。

早速試食してみると、今まで食べたカレーの中で一番美味しいと思いました。

そのことを彼女に伝えると喜んでくれました。

その後は二人で仲良く夕食をとり、お風呂に入って寝ることにしました。

寝る前にもう一度だけ彼女に伝えたいことがありました。

それは、昨日話した内容についてです。

その事を切り出すと彼女は驚いた表情をしていましたが、すぐに笑顔になりました。

そして、そのまま抱きしめられました。

耳元で囁かれました。

「大好き」

そう言われた瞬間、とても幸せな気持ちになりました。

私も同じ気持ちだということを伝えるために強く抱き返しました。

すると彼女も強く抱き返してくれました。

しばらくそのままの状態でしたが、やがて満足したのか離してくれました。

その後は普通に眠りにつきました。

翌朝、目が覚めるとすでに隣には彼女の姿はありませんでした。

時計を見るともう9時を過ぎていましたので慌ててベッドから降ります。

リビングに行くとテーブルの上には手紙がありました。

内容は以下の通りです。

『おはようございます。

貴女が寝ている間に買い物に行って来ます。

今日の夕食はハンバーグを作るので楽しみにしていてくださいね♡』

とのことでした。

嬉しくなります。

そして私は朝食を作ることにしました。

冷蔵庫の中を見ると、卵があったのでオムレツを作ることにしました。

あとご飯と味噌汁と納豆と漬物です。

それらを食べていると、インターフォンが鳴ったので玄関に向かいました。

扉を開けると宅配便でしたので受け取ります。

荷物の中身を確認すると、衣類や生活用品などでした。

どうやら必要なものが届いたようです。

これで安心です。

荷物を部屋に運び終えた後、再度冷蔵庫を開けて飲み物を取り出しました。

今日はアイスコーヒーにするつもりです。

コーヒー豆は既に挽いてあり、お湯を注ぐだけで簡単に飲めるようになっていました。

カップに注ぎ終えたらリビングに戻ります。

ソファーに座りながら一口飲んでみるととても美味しかったです。

その後もゆっくり過ごしていましたが、突然彼女が帰ってきました。

時間的には16時頃なのでおそらく予定通りに戻ってきたのでしょう。

すぐに抱きついてくるかと思いましたが、意外にもそうではありませんでした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る