「幸城愛のエッセイ」

kesuka_Yumeno

「01 服」

※1回しか言いません。この話はフィクション。私の話、ではありません。

でも……どうして、この話をしたか、考えてくれたら嬉しい。



汚い滲みだらけのヨレヨレの服。

襟周りなんて伸び切っていて、とても着やすい。

かと思えば。どこへきて行ったらいいのか、どの靴ともあわない可愛らしい華美な服。


わからない。何を、着ればいいのか。

どうすれば、笑われないのか。


どうでも、いいか。

どうせ、何を着ても笑う奴は笑うし

違う奴は違う。


裸の王様より、いいだろう。

着る物があるんだから。


贅沢な悩みだよね。こんなの。

何着たらいいか、わからない、なんて。

選び方がわからない、なんて。


あぁ、上から順番に、着ればいいか。

なぁんだ。簡単じゃん。


「──続く?」

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